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2009/02/28

Velvet Darkness/Allan Holdsworth

Allanvelvet
アラン・ホールズワースの共演・参加作のコメント手直しは終わっているのですが、リーダー作の手直しはこれを含めてあと12枚残っています。ホームページには11年前のアルバムコメントから最近のものまで掲載されているので、初期のものは特に拙く、早く直してしまいたいと思っても、まだ千枚以上残っています(笑)。まあ、ゆっくりやることにしましょう。彼の初リーダー作が、このCTIレーベルからというのも意外なことでしたけど、内容はいつもの彼ですね。ベースがアルフォンソ・ジョンソン参加ということで、フュージョン(クロスオーヴァー)に振れていますけど。リーダー作だけでなくて、彼の参加アルバムを時系列的に聴いていくと、なるほど、と思うこともあります。


Velvet Darkness/Allan Holdsworth(G, Vln)(CTI) - Recorded May and June 1976. Alan Pasqua(P), Alphonse Johnson(B), Narada(Ds) - 1. Good Clean Filth 2. Floppy Hat 3. Wish 4. Kinder 5. Velvet Darkness 6. Karzie Key 7. Last May 8. Gattox

最初のリーダー作は何とCTIからでしたが、全曲アラン・ホールズワースの作曲、しかもレーベルにあまりなじみのないメンバーでの4人だけの録音というのはこのレーベルでは珍しいです。本人は非常に不満足だったそうです。ここではアルフォンソ・ジョンソンのフレットレス・ベースがバカテクでスゴいです。ギンギンのロックの場面もありますけど、ハードコア・フュージョンやファンクの部分もあるアルバム。ただ、ギターとしては、思い切りの良いスピーディなフレーズもあって個性的な部分も持っていたにしろ、サウンド的にはこれだ、という部分は強くないかな、という印象もあります。2、4、7曲目ではアコースティック・ギター(多重録音も)を披露していて、意外に繊細な面ものぞかせています。でも、全8曲で30分は短いですね。

2009/02/26

Ambrose Field/Being Dufay/John Potter

2071
Ambrose Fieldはエレクトロニクスで音楽を作っていて、しかも15世紀の音楽の断片を再現しています、これまた特殊。時にそのエレクトロニクスが壮大なサウンドを伴っている場面もあって、まあECMとNew Seriesの間をいくようなサウンドでした。


Ambrose Field(Comp, Live and Studio Electronics)/Being Dufay/John Potter(Tenor)(ECM New Series 2071)(輸入盤) - Recorded 2007 - 1. Ma Balle Dame Souveraine 2. Je Me Complains 3. Being Dufay 4. Je Vous Pri 5. Presque Quelque 6. Sanctus 7. La Dolce Vista

(09/02/23)15世紀にイタリアで活躍した作曲家のギョーム・デュファイのヴォーカルの断片を元に、Ambrose Fieldが作曲、演奏したもの。クラシックの楽器ではなく、エレクトロニクスなどを多用していて、素材が素材でなければ、音響的でアンビエントな音楽の部類だったかもしれません。流れるサウンドはこれぞエレクトロニクス使用という感じ。ジョン・ポッターのテナーは中世のヴォーカル曲の香りを漂わせています。ECMならではの録音。

2009/02/25

日経ベストPCデジタル2009年春号購入

「日経ベストPCデジタル」月刊時代は機械的に購入していただけですが、休刊し、しばらくして日経WinPCの臨時増刊として季刊(不定期刊)で発行されると、こういうタイミングなら、買って読んで楽しいものだな、と思うようになりました。ネットでの情報収集だけでは、網羅的になかなか見ることができないもので。これで680円なら。

そして「日経ベストPCデジタル2009年春号」は今日(2月25日)発売。たまたま駅前を通る機会があったので、早速購入。お目当ての記事は東芝の「SSD搭載ノートが10万円値下がり」の部分ですね。まだ携帯ノートパソコンの買い替えは先ですが、次はHDDではなくてSSDの搭載ノートが欲しいんですよ。でも今までは40万円近くしていたので、実際に買うのはムリでした。XPパソコンになってパソコンの寿命が伸びてきているので、すぐには買い替えはしないと思うけど、1-2年後にはもっとリーズナブルな値段になっていることを期待します。

やっぱりパソコンや車など、買わなくてもカタログ的に見ていくことが楽しいものってありますよね。

Eleni Karaindrou/Dust Of Time

2070
今日と明日のECM New Seriesの2枚は、シリーズの中ではちょっと変わりものかもしれません。通常ですとクラシック、現代音楽が多いのですが、エレニ・カラインドルーのものは映画音楽。彼女はTheo Angelopoulosというギリシャの映画監督の映画音楽をECMには多く残しています。強い哀愁を漂わせていて、聴けば彼女の音楽だということが分かるぐらい。


Eleni Karaindrou/Dust Of Time(ECM New Series 2070)(輸入盤) - Recorded January and March 2008. Sergiu Nastasa(Vln), Renato Ripo(Cello), Maria Bildea(Harp), Vangelis Christopoulos(Oboe), Spyros Kazianis(Bassoon), Antinis Lagos(French Horn), Dinos Hadjiiordanou(Accordion), Eleni Karaindrou(P), Camerata, Friends Of Music Orchestra, Natalia Michailidou(P), Hellenic Radio Television Orchestra, Alexandros Myrat(Cond) - 1. Le Temps Perdu 2. Dance Theme Ver.2 3. Notes 1 4. Seeking Var.2 5. Waltz By The River 6. Unravelling Time 1 7. Tsiganiko 1 8. Dance Theme Ver.1 9. Seeking 10. Memories From Siberia 11. Unravelling Time 2 12. Notes 2 13. Tsiganiko 2 14. Seeking Ver.1 15. Dance Theme 16. Le Mal Du Pays 17. Nostalgia Song 18. Solitude 19. Adieu

(09/02/22)サブタイトルに「Music For The Film By Theo Angelopoulos」とあって、いつもエレニ・カラインドルーが映画のサウンドトラックを作っている監督の作品の音楽を作曲。映画音楽なので、46分ほどに19曲詰まっています。彼女の持ち味を生かした短調の哀愁をいっぱいたたえた、悲しみを基調とする、エレニならではの作品に仕上がっています。編成も1人から数人の小編成のものから、オーケストラを使ったものまで、いろいろ。

2009/02/24

Arvo Part/In Principio

2050
アルヴォ・ペルトは、ECMではたくさん出してきているので、おなじみの方も多いと思います。荘厳ではあるけれども、難解ではなく、すーっと体の中にサウンドが入っていく感じですね。私、音楽の専門教育を受けているわけでもなく、クラシックや現代音楽は半分素人なのですが、今日のこういう音楽も、たまに聴いています。


Arvo Part/In Principio(ECM New Series 2050)(輸入盤) - Recorded May 2007 and June 2008. Estonian Philharmonic Chamber Choir, Estonian National Symphony Orchestra, Tallin Chamber Orchestra, Tonu Kaljuste(Cond) - 1-5. In Principio 6. La Sindone 7. Cecilia, Vergine Romana 8. Da Pacem Domine 9. Mein Weg 10. Fur Lannart In Memoriam

(09/02/22)エストニアの現代作曲家アルヴォ・ペルトの21世紀に入ってからの作品集。1-5、7-8曲目はコーラスがあり、7曲目まではEstonian National Symphony Orchestraの演奏、8曲目からはTallin Chamber Orchestraの演奏。タイトル曲の「In Principio」他はいつもの彼の作品よりダイナミックな場面が目立ちます。それでも、やはりアルヴォ・ペルトらしいサウンドになっているところが面白い。哀愁のある分かりやすい現代音楽。

2009/02/23

Alfred Schnittke/Symphony No.9/Alexander Raskatov/Nunc Dimittis

2025
2月は4枚のECM New Seriesが出ました。そのうち今日と明日の2枚は、エストニアとロシアの現代音楽家の作品。シュニトケはやや抽象化された(無調?)部分もありますが、極端に難解という感じではなくて、聴いていて、なるほどと思わせるものはあります。


Alfred Schnittke/Symphony No.9/Alexander Raskatov/Nunc Dimittis(ECM New Series 2025)(輸入盤) - Recorded January 2008. Dresdner Philharmonie, Dennis Russell Davies(Cond), Elena Vassilieva(Mezzo-Sporano), The Hilliard Ensemble: David James(Countertenor), Steven Harrold(Tenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Gordon Jones(Baritone) - Alfred Schnittke: 1-3. Synphony No.9 Alexander Raskatov: 4. Nunc Dimittis

(09/02/22)シュニトケとラスカトフは20世紀ロシアの現代音楽家。1-3曲目がシュニトケの遺稿をラスカトフが’06年に完成させたもの。そして4曲目はメゾ・ソプラノとヒリヤード・アンサンブルを加えたラスカトフ作の、より抽象性高く哀愁度のある歌曲です。少し抽象的で荘厳な感じのする静かな部分がウエイトを占めるロシア現代音楽で、温度感は低く、サウンドカラーはやはり寒色系。時に大きい音になりダイナミックレンジは大きめ。

2009/02/22

As Ney/Cyminology

2084
ECMレーベルにしては珍しい、ヴォーカル・アルバム。とは言うものの、昔はシーラ・ジョーダン(リーダー作ではないですが)とか、ジゼル・アンドレセン、アーネット・ピーコック、最近ではサヴィナ・ヤナトゥ、ロビン・ウィリアムソンのアルバムなど、数えてみるとあることはありますね。ここではグループとしての名義なのですが、事実上、作詞作曲への貢献度という点でも、ヴォーカルのCymin Samawatieがメインになっているようです。中東のほんのりとしたエキゾチックさがいいですが、西洋音楽との折衷メンバーでのバランス感覚、割といいですね。いかにもECMらしいサウンドの仕上がりになっています。


As Ney/Cyminology(ECM 2084)(輸入盤) - Recorded April 2008. Cymin Samawatie(Vo), Benedikt Jahnel(P), Ralf Schwarz(B), Ketan Bhatti(Ds, Per) - 1. As Ney 2. Niyaayesh 3. Kalaam/Dassthaa/Delbasstegi 4. Sendegi 5. Por Se Ssedaa 6. Naagofte 7. As Ssafar 8. Ashkhaa

(09/02/22)1、6-7曲目の作詞がメンバー以外(特に1、6曲目は13-14世紀の詩)ですが、他の作詞作曲はメンバーの誰かまたは複数。提供曲や詞の多さからCymin Samawatieがメインか。このレーベルにしては珍しくヴォーカル曲ばかり。イラン系のヴォーカリストでペルシャ語の歌詞とのこと。ドラムスがインド系で、他の2人はヨーロッパ人。この折衷感覚が、西洋音楽と東洋(中東)との軽いエキゾチックな雰囲気をもたらしています。明るめの曲もありますが、メロディは哀愁度が高めの曲が多いです。ただ、その範囲の中でもサウンドカラーはさまざま。不思議な浮遊感覚も伴っていて、バックに徹している3人がときに目立つ場面も。変拍子の曲も混ざります。3曲目は15分あってドラマチック。盛り上がる部分もあります。

2009/02/21

Last Night The Moon Came Dropping Its Clothes In The Street/Jon Hassell

2077
ECM(New Seriesを含む)の新譜がまたまとまって出ました。ジョン・ハッセルのアメリカ公演に合わせて、US盤が先に発売になったという、珍しい例で、自分もUS盤を購入しました。最近US盤では外側の紙パッケージが廃止されたものもあったのですが、これはUS印刷ながらもついています。やっぱり、こういうサウンドはアンビエント・ミュージックって言うんですかねえ。でも、エレキベースとドラムスがゆるく入っている曲は、何となくゆるいサウンドを奏でているマイルス・デイヴィス(エレクトリック時代)を想像させたりもします。もっとゆるい感じなんですけどね。これもジャズというジャンルに押し込めるのはどうかな、と思うサウンドです。


Last Night The Moon Came Dropping Its Clothes In The Street/Jon Hassell(Tp, Key)(ECM 2077)(輸入盤) - Released 2009. Recorded November 2008(3, 8, 10). Peter Freeman(B, Per, G), Jan Bang(Live Sampling), Jamie Muhoberac(Key, Ds), Rick Cox(G), Kheir Eddine M'Kachiche(Vln), Eivind Aarset(G), Helge Norbakken(Ds), Pete Lockett(Ds), Dino J.A. Deane(Live Sampling), Steve Shehan(Per) - 1. Aurora 2. Time And Place 3. Abu Gil 4. Last Night The Moon Come 5. Clairvoyance 6. Courtrais 7. Scintilla 8. Northline 9. Blue Period 10. Light On Water

(09/02/21)1、8曲目以外はジョン・ハッセルの作曲。「ライヴ・サンプリング」を全曲で使用していて、ジャズというよりはアンビエントな音響系のミュージックという感じのサウンド。ゆったりとしていて、映画音楽を聴いているような感じ。曲によって参加者が替わり、北欧のミュージシャンも混ざっていますけど、色合いがかなり似ているため、曲として調和しています。3、8、10曲目がライヴ録音なのですが、こちらの方がややアクティヴか。ゆったりとしたトランペットなど、ある種のジャズを感じることがあるので、これが近未来系のジャズなのか、と思うことも。それとも別な何かなのか。このレーベルらしい音楽だし、一部のゆるいビートがある曲を除き、ビート感もはっきりせずに流れていくような曲が多めなので、聴く人を選ぶかも。

2009/02/18

Blending Times/Ravi Coltrane

Raviblend
ラヴィ・コルトレーンの前作「In Flux」とはイメージが違うなと思って、前の文章を読み返してみたのですが、基本メンバーは同じですし「内省的」という表現も使っているので、その延長線上かとも思います。ただ、フリー・インプロヴィゼーションの割合を半数の曲に持ってきて、さらにこのメンバーで深化してきたのかな、と思います。1曲目はどこかで聴いたと思ったら、数ヶ月前に出た「Pathways/ルイス・ペルドモ」(Criss Cross)でも演奏されていました。ファンクや変拍子の曲もテクを要するし、聴きどころではあるんですけど、やはりフリー・インプロヴィゼーションの曲が、このアルバムのキモなのではないでしょうか。


Blending Times/Ravi Coltrane(Ts)(Savoy)(輸入盤) - Recorded August 14 and 15, 2006, February 27, August 20-22, and September 17, 2007. Luis Perdomo(P), Drew Gress(B), EJ Strickland(Ds) Special Guests: Charlie Haden(B on 10), Brandee Younger(Harp on 10) - 1. Shine 2. First Circuit 3. A/ Still Life 4. Epistrophy 5. Amalgams 6. Narcined 7. One Wheeler Will 8. The Last Circuit 9. Before With After 10. For Turiya

(09/02/17)2、5-6、8-9曲目がフリー・インプロヴィゼーション。変拍子やファンクの曲もいくつかありますが、このフリーに近いようなテンポで進む曲も目立ちます。1曲目はメンバーのルイス・ペルドモ作、3曲目がラヴィ・コルトレーン作、4曲目がセロニアス・モンク作、7曲目がラルフ・アレッシ作、10曲目がチャーリー・ヘイデン作(ハープとのトリオで哀愁がある特別な雰囲気)。かなり自由な展開で、それを高度な領域でまとめ上げているところは、父親のジョン・コルトレーンゆずりか。もっと冷静な温度感が低い域でのアドリブであり、フリー・インプロヴィゼーションだけれども。聴く人を選びますが、かなりシリアスで、しかも曲ごとのサウンドカラーが異なっているのがいい。4曲目はモンクの曲でも、かなり自由に演奏しまくり。

2009/02/17

ファイヴ・ピース・バンド・ライヴ/チック・コリア&ジョン・マクラフリン

Chickfivepeace
CD2枚組でトータル139分にも及ぶ、何とも密度の濃いライヴです。これだけのメンバーが集まったので悪かろうはずはありませんが、ノリノリの曲では演奏する方も聴く方もぶち切れている感じもします。好みなのはファンクの1曲目、ラテンの6曲目ですけど、7曲目も後半は盛り上がるし、チック・コリアとジョン・マクラフリンのデュオの8曲目も、静かな曲のはずなのに、フレーズはやっぱりぶち切れているところもあるし、ということで、聴きどころは満載です。やっぱりフレーズやビートを聴いていると、過去のジャズではなくて、「今」のジャズを感じます。ありそうでなかなかなかったコリアとマクラフリンの双頭アルバム、相当いいですよ(いや、シャレではなくて(笑))。


ファイヴ・ピース・バンド・ライヴ/チック・コリア(P、Key)&ジョン・マクラフリン(G)(Universal)
Five Peace Band Live/Chick Corea(P, Key), John McLaughlin(G)(Universal) - Recorded October and November 2008. Kenny Garrett(Sax), Christian McBride(B), Vinnie Colauta(Ds), Guest: Herbie Hancock(P on 7) - 1. Raju 2. The Disguise 3. New Blues, Pld Bruise 4. Hymn To Andromeda 5. Dr. Jackle 6. Senor C.S. 7. In A Silent Way/It's About Time 8. Someday My Prince Will Come

ライヴでCD2枚組。ジョン・マクラフリン作が3曲(1、3、6曲目)とチック・コリア作が2曲(2、4曲目)。この2人は40年ぶりぐらいの共演だそうです。でもそんなこと気にすることがないくらいビッグネームの集団。1曲目ではノリノリのファンクでぶち切れた演奏を繰り広げています。静かな曲、4ビートの曲もあるけれど、テンポのよい曲でのヴォルテージは高いです。しかも10-20分台の長尺な曲が多く、ライヴをこれでもか、というくらいに、個々のソロの素晴らしさを含め堪能することができます。ベースはエレクトリックとアコースティックを使い分け、ファンクとジャズと幅広いサウンドを表現。皆存在感はスゴいです。7曲目はハービー・ハンコックの参加(しかも記念すべき曲で)。ラストのスタンダードはピアノとギターのデュオです。(09年2月4日発売)

2009/02/16

ピアノリウム/アキコ・グレース

Akikopiano
アキコ・グレースはデビュー作からずっと追いかけています。女性の割と有名なジャズ・ピアニストは、国府弘子といい、木住野佳子といい、ソロ・ピアノ、あるいはそれに近い形式のアルバムになると、なぜか和(日本)を感じさせるサウンドが目立ってきます。これぞ日本という感じなので、やはりアイデンティティになるのかな、と思います。ここでは、彼女の個性や音楽に対する真摯な姿勢を感じとることができます。即興演奏だとは思いますが、ジャズの域を超えて、ピアノ・ミュージックの表現なので、コアなジャズファンは敬遠するかも、と思いますが、もっと幅広い音楽ファンに受け入れられそうなピアノ・ミュージックです。


ピアノリウム/アキコ・グレース(P)(Savoy)
Pianorium/Akiko Grace(P)(Savoy) - Recorded May 2007 to April 2008. - 1. Spacetime Water(真空の水) 2. Aerial Garden(空中庭園) 3. In Reminiscene When Summer Is Ending(夏の終わりの海の沙汰) 4. Musica Spumante(ムジカ・スプマンテ) 5. Waltz Of Sunflower, The Firmament Resonates With(ひまわりのワルツ) 6. Hop, Hop, Raindrop(雨上がりに) 7. Miyabiyaka(雅やか) 8. Maple Leaf Travels(紅葉舞う、景色広く。) 9. Silver Moon(白銀の月) 10. Fairy Of Soundland(おとぎの国の音使い) 11. Quiet Snow(ちら雪) 12. Evanescence Of Sakura(桜は夢)

オリジナル曲のソロ・ピアノ集。ネットで配信されてきたものをリミックスとリマスタリングをして発売されたものです。バップイディオムの影は薄く、曲によって和的な情緒を伴うサウンドが何とも言えずいい感じで迫ってきます。曲は12曲。それぞれに日本語と英語でのタイトルがついています。それぞれの曲で、サウンドカラーやアプローチが違っていて、彼女の真摯な音楽に対する鋭さやテクニックをひしひしと感じます。ジャズのソロ・ピアノでもこういうアプローチはありますが、ジャズというよりは、クラシック的なアプローチもあって、もう少し広いピアノ・ミュージックとしてとらえたほうがいいのかも。フリー的な場面も少し。ピアノのサウンドに凛としたところがあって、緊張感を伴いながらも聴いていて落ち着く部分もあり、心地よいです。(09年1月21日発売)

2009/02/15

Mosaic/The Blue Note 7 (Special Edition)

Bluenote7
メンバーがメンバーなので、輸入盤で購入してみました。国内盤でも発売されているようです。原曲の録音は2曲が’50年代、残りの6曲が’60年代ということで、やはり新録音も60年代のサウンドの感触が濃厚です。それでいて現代ジャズの側面を見せていたり。今のミュージシャンは、譜面を読みこなせてアンサンブルもしっかりできるミュージシャンが多いので、けっこう複雑なアレンジもこなせてしまう器用なところが特徴でしょうか。かといってCD2枚目の原曲の方も、ただ勢いにまかせた演奏というわけではなくて、凝っている部分も当然ありますし。1枚でも2枚組でもいいですが、原曲と新録音と聴き比べができる2枚目は便利です。


Mosaic/The Blue Note 7 (Special Edition)(Blue Note)(輸入盤) - Recorded May 27 and 28, 2008. Nicholas Payton(Tp), Steve Wilson(As, Fl), Ravi Coltrane(Ts), Peter Bernstein(G), Bill Charlap(P), Peter Washington(B), Lewis Nash(Ds) - (Dics 1)1. Mosaic 2. Innner Urge 3. Search For Peace 4. Little B's Poem 5. Criss Cross 6. Dolphin Dance 7. Idle Moments 8. The Outlaw (Disc 2)1. Mosaic(Art Blakey & The Jazz Messengers) 2. Innner Urge(Joe Henderson) 3. Search For Peace(McCoy Tyner) 4. Little B's Poem(Bobby Hucherson) 5. Criss Cross(Thelonious Monk) 6. Dolphin Dance(Herbie Hancock) 7. Idle Moments(Grant Green) 8. The Outlaw(Holace Silver)

(09/02/14)ブルーノートレコードの記念企画のようで、旧ブルーノートの曲を新メンバー、新アレンジで演奏しています。このCDは2枚組で(1枚のみでの発売もあります)、2枚目は旧ブルーノートのオリジナルの演奏が、同じ曲順で収められています。比較して聴くと面白い。プロデューサーにビル・チャーラップの名前も入っているところをみると、彼のアレンジかなと思わせます。オーソドックスなブルーノートの流れを汲む演奏で、これだけのメンバーが集まっての演奏なので、緊張感も十分で、悪かろうはずはありません。フレーズに今を感じることもありますが、基本は60年代にさかのぼったような演奏が詰まっています。それをアンサンブルもアドリブも見事にやってのけています。アップテンポからバラードまで余裕の演奏です。

2009/02/14

Monk/Peter Bernstein

Petermonk
知り合いからXanaduレーベルって新譜出てるの?と聞かれ、探してみたらほとんどがリイシューCDのようで、こういうアルバムのような新譜は珍しいみたいですね。でも、ギター・トリオのモンク集ということで、面白く聴けました。まあ、このメンバーではもう少し冒険があってもいいかな、とも思うのですが、けっこうオーソドックスな展開でもモンクの曲をこれだけ安定してギターで弾いているので、味わい深さもあり、落ち着いて聴けます。モンクの曲って取り上げる人は多いんだけれど、ギター・トリオでのモンク集ってのはけっこう珍しいのではないかと思います。地味だけれど、聴き返すたびに、いいなあ、って思ってしまいます。でも5拍子アレンジの曲もあって、そういう意味では冒険的な面もあるかも。


Monk/Peter Bernstein(G)(Xanadu)(輸入盤) - Released 2008. Doug Weiss(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Let's Cool One 2. Pannonica 3. Work 4. Brilliant Corners 5. In Walked Bud 6. Monk's Mood 7. Well You Needn't 8. Bemsha Swing 9. Played Twice 10. Ruby, My Dear 11. Blues 5 Spot 12. Reflections

(09/02/13)ピーター・バーンスタインによるギター・トリオでのセロニアス・モンク集。モンクの曲はメロディやコード進行が一筋縄ではないので、ピアノレスのギターで勝負するのはけっこう難易度が高そう。それでも、オーソドックスな演奏で軽々と自然に弾いているという雰囲気。リラックスさせる余裕すら見せて、曲を聴かせます。録音に関しては、ビル・スチュワートのドラムスなんだけれども、ドラムスは奥に引っ込んだような感じになってはいます。まあ、自然な雰囲気で出来るだけ加工せずに録音を心がけたようで、ギターが主役だと思えば、こういうバランスもいいかな、と思います。最初から最後まで温かみがあって、落ち着いて聴けるサウンドです。おなじみの印象深いメロディと、雰囲気の合うアドリブ。 ソロの曲もあります。

2009/02/13

Vague/Anouar Brahem

1881
知り合いから連絡をいただいて、フランスでしか販売されていないというECMのコンピレーションがあるとのことでした。日本の通販でも入手可能だったので、ちょっと値段は高かったのですが、入手してみた次第です。ECM 1881という番号はCD上には記載されていませんが、確認をその知り合いに取っていただきました。新しい音源というのはないですけれど、このアルバムに掲載されている曲に沿って70分間聴いていると、まるで1枚のアルバムを聴いているような、不思議な統一感にとらわれるのが不思議なところです。中東の音楽と、西洋楽器との折衷音楽とが混ざってますが、そんなこと関係ない、と言わんばかりの統一感ですね。まあ、ジャズというよりは民族音楽のサウンドですが。


Vague/Anouar Brahem(Oud)(ECM 1881)(輸入盤) - Released 2003. - 1. Ronda 2. Perfum De Gitane 3. Houdouth 4. Le Chien Sur Les Genoux De La Devineresse 5. Sebika 6. Leila Au Pays Du Caroussel, Variation 7. Diversion 8. Comme Une Absence 9. Nihawend Lunga 10. Claquent Les Voiles 11. E La Nave Va 12. Vague 13. Bou Naouara 14. Mazad 15. Hulmu Rabia 16. Astrakan Cafe(2) 17. La Nuit Des Yeux

(09/02/10)フランスだけで発売されたという、アヌアル・ブラヒムのコンピレーション盤。デジパック仕様で、ECM番号の表記は印刷されていません。元の曲は、Barzakh(ECM 1432)、Thimar(ECM 1641)、Conte De L'incroyable Amour(ECM 1457)、Madar(ECM 1515)、Le Pas Du Chat Noir(ECM 1792)、Khomsa(ECM 1561)、Astrakan Cafe(ECM 1718)(この中には共同名義もあります。)からの出典となっています。彼のウードというギターに似た楽器を楽しめ、しかもけっこう中東系というのか(確かチュニジア出身ではなかったかな)民族音楽色が強く、曲によっては西洋の楽器とのコンビネーションで独特なエスニックの香りをサウンドに楽しむことができます。このようにコンピレーションになっても自然な流れで聴けてしまうのがいい。

2009/02/12

The Official Triangle Sessions/Alex Machacek, Jeff Sipe, Neal Fountain

Alexlive
アレックス・マクヘイサックというギタリストははじめて聴く人だけれども、友人のブログのレビューでいい、と書いてあったので、飛びついた次第です。アラン・ホールズワースのようなサウンドで弾くこともありますが、キーボード(ストリングス)的なサウンドだったり、シンプルで静かなエレキギターの音色のときもあったりと、このアルバム中でも七変化状態の多彩なサウンドを聴かせてくれます。しかもパワーで押しまくる場面は多くなく、空間系の表現の場面も目立っています。70分を飽きさせることなく、その変化でドラマ性をもたせている感じ。もちろん個々のミュージシャンのテクニックを見せる場面も、ハードコア・フュージョンの位置付けにあるだけに、なかなかスゴいところもあったりします。


The Official Triangle Sessions/Alex Machacek(G), Jeff Sipe(Ds), Neal Fountain(B)(Abstract Logix)(輸入盤) - Recorded June 29, 2008. - 1. Pinchproof 2. Strafe 3. Very Sad 4. Gem 1 5. Yoga For Carts 1/Neal's Fountain 6. Along Come A Spider 7. Put Me Back To Sleep

(09/02/08)ライヴ。Alex Machacekの作曲が4曲(2-3、6-7曲目)3人のフリー・インプロヴィゼーション(けっこう緻密な演奏が展開されます)が3曲(1、4-5曲目)。マクヘイサックはアラン・ホールズワースのようなフレーズを弾いたりすることもあるけれど、表現は多彩で、キーボードのような音を出す、あるいは響きの豊かな音響系のサウンドも目立っています。そしてエレクトリック・ベース(写真ではフレッテッドの6弦ベース)やドラムスもハードコア・フュージョンのタイプの人で、三位一体となってけっこう独特でハードで硬派な、時に流れていくようなサウンドを創り出していきます。ライヴでこれだけの演奏だからたいしたもの。長尺の演奏が多く、7曲で71分。それを飽きさせない魅力があります。個々の演奏も聴きどころあり。

2009/02/11

One Of A Kind/Bill Bruford

Billoneof
アラン・ホールズワース参加作聴き6日目で、いちおうここで一段落。まだ入手できない盤はありますが、無理しないで安く手に入るときに集めていこうと思ってます。ビル・ブラフォードの昨日、今日の2枚はアラン度が満点で、最高ですね。しかも音楽の方向性が、ロックとファンクの合間のような感じで。ベースにジェフ・バーリン(この人も大好きです)が入っていることもあるし。こういうのをリアルタイムで聴いていれば、また自分の音楽の方向性も違っていたかな、と思えるアルバムでした。今は歳とっていて、そう簡単には音楽性は変えられませんが、でもこういうサウンドって、けっこう好きな方です。何でもOKか、と言われると、ちょっと困りますが(笑)。


One Of A Kind/Bill Bruford(Ds)(EG Records)(輸入盤) - Recorded January and February 1979 (Bonus Track July 17, 1979). Allan Holdsworth(G), Dave Stewart(Key), Jeff Berlin(B) - 1. Hell's Bells 2. One Of A Kind (Part 1) 3. One Of A Kind (Part 2) 4. Travels With Myself - And Someone Else 5. Fainting In Coils 6. Five G 7. The Abingdon Chasp 8. Forever Until Sunday 9. The Sahara Of Snow (Part 1) 10. The Sahara Of Snow (Part 2) 11. Manacles(Bonus Track)

(09/02/01)ビル・ブラフォードの作曲ないしは共作が全11曲中9曲、アラン・ホールズワースも7曲目を提供してます。6曲目はフリー・インプロヴィゼーションか、かなりアップテンポでカッコいい。相変わらずここでも変拍子のロックの曲もありますが、4人編成なので、全体的にシンプルでありつつも、曲や演奏は凝っています。やはりここではギターとキーボードのソロが聴きどころですが、リズムの2人もバカテクの持ち主なので、ベースのソロもあって迫力。派手にロック(ファンク)している曲も多いですし、4曲目はバラードかと思うと盛り上がって意表をついたり。5曲目は出だしにヴォイス入りのメカニカルなサウンド。7曲目、9曲目の一部のアップテンポの変拍子は病みつきになりそう。11曲目はライヴなので、音質が違います。

2009/02/10

Feels Good To Me/Bill Bruford

Billfeel
アラン・ホールズワース参加作聴き5日目。今日のアルバムはメンバーからいくとハードコア・フュージョンの位置付けでもいいのでしょうが、ロックやプログレのサウンドも混ざっていて、分類が難しいですね。この後にU.K.からビル・ブラフォードとアラン・ホールズワースが脱退するのも、2人はもっとインプロ系の音楽をやりたかったからだという話が出てくるんですけど、そういう指向性を持ったこのアルバムを聴いてみれば納得です。2人とも好きなミュージシャンで、この2人が揃えば、出てくるサウンドは悪かろうはずはないと思っています。私がジャズ・フュージョン方面から彼らにアプローチしていったからなのかもしれませんが。


Feels Good To Me/Bill Bruford(Ds, Per, etc)(EG Records)(輸入盤) - Recorded January - June 1977. Dave Stewart(Key), Allan Holdsworth(G), Annette Peacock(Vo), Jeff Berlin(B), Kenny Wheeler(Flh) - 1. Beelzebub 2. Back To The Beginning 3. Seems Like A Lifetime Ago (Part 1) 4. Seems Like A Lifetime Ago (Part 2) 5. Sample And Hold 6. Feels Good To Me 7. Either End Of August 8. If You Can't Stand The Heat... 9. Springtime In Siberia 10. Adios A La Pasada (Goodbye To The Past)

(09/02/01)ヴォーカル曲が2-4、10曲目にあり、アーネット・ピーコックが歌っているのが興味深い。メンバーからいっても変拍子ファンクの曲が多少多めで、ハードコア・フュージョンとの境目の音楽か。アラン・ホールズワースの露出度はかなり高いです。ソロではバリバリと弾きまくる場面も。何拍子か分からないような跳ねるビートもある1曲目、出だしがバラードと思ったらいつものファンクでヴォーカルが絡む2曲目、ポップスのようなコードにサウンドの3曲目から変拍子も交えてロックっぽくドラマチックに進む4曲目のメドレー。その後もメカニカルでスリリングな展開の曲(例えば5曲目)が続きます。メロディが印象深いのはタイトル曲の6曲目、やはりメロディが強い7曲目、ケニー・ホイーラーがポイントのバラードの9曲目。

2009/02/09

Expresso 2/Gong

Gongexpre
アラン・ホールズワース参加作聴き4日目。まだ入手できないアルバムはありますが、だいぶ聴けました。もうしばらく続きます。「ゴング」というグループ、聴いた中では「ガズース」がかなりの傑作だったんで、他に聴いたアルバムが霞んでしまうようなところもあるのですが、それでも他のアルバムもちょっと地味ながら水準以上だとは思います。今回のアルバムも、アランは3曲に参加しています。3-4曲目のギターソロのあたりが要注目だとは思うのですが、聴いた中では不参加の6曲目がかなりプログレ度とスリリング度が高くて、聴いていて満足しました。でもロックはうまくコメントが書けないですね(笑)。


Expresso 2/Gong(Virgin)(輸入盤) - Recorded 1978. Pierre Moerlen(Ds, Vib, Glockenspiel, Per, etc), Benoit Moerlen(Vib, Marimba, Per, etc), Mireille Bauer(Vib, Marimba), Hansford Rowe(B, G), Mick Taylor(G), Allan Holdsworth(G), Francois Causse(Congas), Bon Lozaga(G), Darryl Way(Vln) - 1. Heavy Tune 2. Golden Dilemma 3. Sleepy 4. Soli 5. Boring 6. Three Blind Mice

(09/02/01)曲は主要メンバーそれぞれの作曲。相変わらずのヴァイブラホンやマリンバがメインになっているロックです。アラン・ホールズワースは1、3-4曲目に参加。もったいないことに1曲目はリズムギターとしての参加になっています。もう一人のミック・テイラーのギター・ソロも悪くはないんだけれども。曲としてはシンプルになり、1曲目はロック真っ只中です。それでも2曲目はハードながら5拍子だし、プログレの要素もまだあります。3曲目のギター・ソロはけっこう圧巻で、一発ファンク的な中に時々ハイテンポな部分が混ざったり静かになったりのややドラマチックな曲。4曲目はフレットレスベースがソロもあったりして目立つロック的な曲で、ヴァイブラホンソロの後にギターソロが。6曲目はしっかりプログレしてます。

2009/02/08

Gazeuse!/Gong

Gonggazeu
アラン・ホールズワース参加作聴き3日目。私はプログレッシヴ・ロックはイエスで挫折したクチで、あの壮大なキーボードが自分には合わなかったのかな、と思いますが、それももう30年ほど前の話。今聴くとまた違うものになると思います。ところでプログレッシヴ・ロックというとキーボードという概念を、このアルバムが崩してくれました。メインはヴァイブラホンやマリンバ。だから「ゴング」というグループ名なのか。世間で名盤と言われるだけのことはありますね。このエネルギッシュな、あるいは時に静かな音世界に引き込まれてしまいました。アランのギター度がかなり高いアルバムだということもあり、何度も聴いてしまいましたよ。


Gazeuse!/Gong(Virgin)(輸入盤) - Recorded 1977. Mireille Bauer(Vib, Marimba, etc), Mino Cinerou(Conga, Per), Allan Holdsworth(G), Dider Malherbe(Sax. Fl), Benoit Moerlen(Vib), Pierre Moerlen(Ds, Marimba, Per, etc), Francis Moze(B, Gong, P) - 1. Expresso 2. Night Illusion 3. Percolateions Part 1 4. Percolateions Part 2 5. Shadow Of 6. Esnuria 7. Mireille

(09/02/01)2、5曲目がアラン・ホールズワース作曲で、ギターでも全面参加。キーボードではなくてヴァイブラホンやマリンバがメインなのも珍しいですが、世間的にはかなりの有名盤です。たたみかけるように進んでいき、変拍子も多く、これぞプログレッシヴ・ロックという醍醐味が満載しているアルバムです。ギター度もけっこう高く、ここではアランの完成されたスタイルを十分に堪能することができます。かなりエネルギーのいるキチっとした展開とやや浮遊感のあるサウンド。テーマ部分ではギターがメインで流れるように進むことが多いです。3-4曲目は組曲で、ヴァイブラホンとドラムスで構成される曲。変拍子の速いパッセージがスゴい。やはりエネルギッシュな展開になる6曲目、静かなバラードで潮が引いていくような7曲目。

2009/02/07

タイム・イズ・ザ・キー/ピエール・ムーランズ・ゴング

Pierretime
アラン・ホールズワース参加作追っかけ聴き2日目。このアルバムには3曲参加で、ギターソロをとっているのは9曲目のみと、かなり露出度は少なかったです。まあ、ちょっと残念だけれど、彼がいなくても前半のミニマル・ミュージック的なロックは面白いと思ったので、良しとしましょうか(笑)。このあたりの時期になってくると、ロックとはいえ、ファンクとの境目もあいまいになってきて、音も良くなっているし、音楽として嫌いな部類ではなく、むしろ好きな方ですね。有名なバンド、ゴングから飛び出してきたミュージシャンが自分の名前をかぶせて「ピエール・ムーランズ・ゴング」という名前にしたそうです。


タイム・イズ・ザ・キー/ピエール・ムーランズ・ゴング(Arista)
Time Is The Key/Pierre Moerlen's(Ds, Vib, Marimba, Gongs, Per, etc) Gong(Arista) - Recorded August 1979. Darryl Way(Vln), Joe Kirby(B), Peter Lemer(Key), Hansford Rowe(B, G), Bon Lozaga(G), Nico Ramsden(G), Allan Holdsworth(G) - 1. Ard Na Greine 2. Earthrise 3. Supermarket 4. Faerie Steps 5. An American In England 6. The Organ Grinder 7. Sugar Street 8. The Bender 9. Arabesque Intor & Arabesque 10. Esnuria Two 11. Time Is The Key

5曲目(メンバーのハンスフォード・ロウ作)を除き、ピエール・ムーランの作曲。ドラムス、ゴング、ヴァイブラホン、マリンバなどを使ったミニマル・ミュージック的な、かつ壮大な音を出す曲もあるプログレッシヴ・ロックです。特に1曲目がそのような特徴が出ています。変拍子も使用しているけれども、ムーランのメインの使用楽器からか、A面ではロックっぽさが少ないのも特色か。曲は11曲ありますが、途切れなく続きます。ギターやキーボードがメインになる6曲目以降(当時のLPのB面)はかなりロックしています。アラン・ホールズワースは9-11曲目に参加。その9曲目はマリンバなども効きながらかなりロックしていますが、アランのギターが縦横無尽に速弾きパッセージを繰り出しているのが見事。ちょっと出番は少なめです。(06年10月25日発売)

2009/02/06

U.K. ライヴ・イン・ボストン

Ukboston
このオリジナルアルバム「U.K.」だけは出た当時(’78年)に友人がこのアルバムが好きで、そこから2曲ほどコピーして練習で演奏したことがあるので、知っていました。ただ、このライヴアルバムが’07年に出たのは全然知らなくて、つい最近知って注文したものです。いちおう紙ジャケの国内盤になっています。アラン・ホールズワースのギターはインプロ度が強いので、スタジオ録音の「U.K.」ともフレーズが違うし、こういうのも追いかけるのもけっこう楽しいものです。ただ、ヴォーカルが入っているのでポップ度もある程度高くて、それぞれが高度に絡み合っていたので、短命だったこのメンバーも大勢の(?)人の記憶に残ることとなったのでしょう。


U.K. ライヴ・イン・ボストン.(Isol Discus Organization)
U.K. Live In Boston/U.K.(Isol Discus Organization) - Recorded September 11, 1978. Eddie Jobson(Vln, Key, Electronics), John Wetton(Vo, B), Allan Holdsworth(G), Bill Bruford(Ds) - 1. Alaska 2. Time To Kill 3. The Only Thing She Needs 4. Carrying No Cross 5. Thirty Years 6. Presto Vivace - In The Dead Of Night 7. Caesar's Palace Blues

ボストンでのライヴの公式盤。3-4、7曲目がスタジオ録音と曲目が違いますが、同一収録曲でもプログレッシヴ・ロックとは言いながら、インプロヴィゼーションの要素も強いので、それぞれのソロは違っています。ライヴでも全曲がアルバムに収められたわけではないとのこと。ヴォーカルも入ってポップな感じもありますが、マニアックな要素も強いサウンドです。ギターもソロになると全開に。’70年代のライヴ収録ですが、リマスターもされていて、当時としてはけっこう迫力があります。ユニゾンでのモチーフに激しめのロックサウンドとポップな感触のヴォーカルの3曲目、静かなヴォーカルのバラードからロック的にけっこう盛り上がって、またバラードになる4曲目、ブルースとあれど変拍子が基調でコード進行も特殊な7曲目。(07年9月19日発売)

2009/02/05

A Song For You/ニコレッタ・セーケ

Nikolettasong
カサンドラ・ウィルソンのような超個性的なヴォーカリスト以外はあまり最近聴いていませんけど、昔は’50年代白人女性ヴォーカルを集めていた頃もありました。なので、今日紹介するようなアルバムも割と好きな方です。聴いてみて、ハンガリー人という、英語を母国語としない人だからなのか、かえって詞を大事にしたりメロディがはっきりと印象付けられたりと、曲の分かりやすさと言うか、心に入ってくる度合いは大きかったです。ヴォーカルばかり聴いている人にとっては、どの程度のアルバムかは分かりませんけれど。まあ、個人的にはピアノのロバート・ラカトシュ買いだったんですが、両者のバランスも良く、選曲も良しで、印象はけっこう良かったでした。


A Song For You/ニコレッタ・セーケ(Vo)(澤野工房
A Song For You/Nikoletta Szoke(Vo)(Atelier Sawano AS085) - Recorded October 9 and 10, 2008. Robert Lakatos(P), Thomas Stabenow(B), Klaus Weiss(Ds) - 1. A Song For You 2. Waltz For Debby 3. If I Were A Bell 4. Time After Time 6. Everytime We Say Goodbye 6. I've Grown Accustomed To His Face 7. Summer Night 8. Almost Like Being In Love 9. I Didn't Know What Time It Was 10. Just The Way You Are 11. Nobody Else But Me 12. Spring Can Really Hang You Up The Most 13. The Look Of Love

ニコレッタ・セーケはハンガリー人ですが、歌われる曲は英語のスタンダードやポップス(ニュー・スタンダード)ばかり。ロバート・ラカトシュ・トリオが歌伴をつとめていて、ピアノだけの伴奏(1曲目)、トリオでの伴奏と活躍していますが、出しゃばらずになかなかいいサポートをしています。ヴォーカルは適度な声の高さで、歌詞の区切れにビブラートはかかったり、ジャズ的にリズムはちょっと崩したりしますけど、割と丁寧に聴かせてくれるタイプ。ただ、スキャットのアドリブも3、7、11曲目などでその実力を披露してくれています。歌もいいですけど、伴奏と一体となって語られてもいいアルバムではないかな。タイトル曲の1曲目がレオン・ラッセル作のポップスなのが今の若い歌手らしさでもあります。ビリー・ジョエルの曲もいいですね。(09年1月17日発売)

2009/02/04

Compass/Joshua Redman

Joshuacom
ジョシュア・レッドマンの新作です。メンバーもそうそうたるものだし、けっこう人気が出るのでは、と最初は思ったのですが、オリジナルばかりでピアノレス、しかも、ベースやドラムスが同時に2人参加の曲も多め。やっていることは奥が深いのですが、渋すぎて聴く人を選ぶアルバムかな、と思いました。いわゆるマニア受けというところでしょうか。ただ、思索的な表現の曲が多いにしても、ピアノレスの小編成でこれだけ勝負できるサックスも、今なかなかいないですよね。曲もよく聴くと変拍子だったり凝っている曲も混ざっているし。彼はこれからどこへ行ってしまうんだろう、と少々心配でもありますが、個人的にはまだまだこれから追っかけます。


Compass/Joshua Redman(Ts, Ss)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded March 24-26, 2008. Larry Grenadier(B), Reuben Rogers(B), Brian Blade(Ds), Gregory Hutchinson(Ds) - 1. Uncharted 2. Faraway 3. Identity Thief 4. Just Like You 5. Hutchiker's Guide 6. Ghost 7. Insomnomaniac 8. Moonlight 9. Un Peu Fou 10. March 11. Round Reuben 12. Little Day 13. Through The Valley

(09/01/31)8曲目がベートーベン作、1曲目はフリー・インプロヴィゼーション、10曲目がラリー・グレナディア作、13曲目がブライアン・ブレイド作。ピアノレス・トリオだけと思ったら、3-4、8、10、12曲目はドラムス、ベースが2人ずつの5人編成、1、13曲目はベースが2人の4人編成。トリオの曲でも、リズムの相手が曲により替わります。流れるような静かな曲もあれば、4ビートの曲、弾むようなビートのしっかりした曲もありますが、思索的な方面にサウンドが寄っている曲が多いです。スタンダードが無くて、8曲目だけ「月光」があるのも、硬くて温度感が低い流れになっています。ただ、変拍子もあったり、凝った曲など、表現の奥は深いと思います。ベースやドラムスが複数だとサウンド創りが難しいのですが、成功してます。

2009/02/03

New York Days/Enrico Rava

2064
ECM新譜聴き2日目で一段落。エンリコ・ラヴァと参加しているステファノ・ボラーニはイタリア人ですが、それにニューヨークのミュージシャンを掛け合わせてみた、というのがアルバムタイトルの趣旨でしょうか。とは言うものの、しっかりマンフレート・アイヒャーにプロデュースされているので、これがオスロのレインボー・スタジオで録音されたと表記があれば信じてしまうかもしれません。ただ、いつもよりはちょっと温度感が高めだったり、ビートがしっかりしている曲も一部にはあったりしたので、そこはアメリカ録音のなせる技かもしれません。ECMとしてはやや異色な曲もあります。ただ、基本はECMなので、メンバー買いして後悔する人も一部には出てくるかも。私は好きなんですが。


New York Days/Enrico Rava(Tp)(ECM 2064)(輸入盤) - Recorded February 2008. Stefano Bollani(P), Mark Turner(Ts), Larry Grenadier(B), Paul Motian(Ds) - 1. Lulu 2. Improvisation 1 3. Outsider 4. Certi Angoli Segreti 5. Interiors 6. Thank You, Come Again 7. Count Dracula 8. Luna Urbana 9. Inprovisation 2 10. Lady Orlando 11. Blancasnow

(09/01/31)2、9曲目のフリー・インプロヴィゼーションを除き全曲エンリコ・ラヴァの作曲。ニューヨークのアヴァター・スタジオでの録音ですが、ECMとしての温度感の低い、静かな基調のサウンドが漂います。ただ、曲によりほんのり温かかったり、テンポのいいものも。ブロウをしている場面も少しありますが、基本的に相変わらず湿り気を帯びた哀愁のトランペッターで、各楽器が繊細なメロディやフレーズを出しつつ、それに寄り添うように、時に緊張感をはらみ進んでいきます。インプロヴィゼーションの2、9曲目も、割と落ち着いたやりとりで、作曲されたようなまとまりも感じます。むしろ作曲された3曲目がアップテンポの4ビートも時にあり、活発にフリーのやり取りをしているようで面白い。6曲目は温かくて、4ビートもあります。

2009/02/02

Yesterdays/Keith Jarrett/Gary Peacock/Jack DeJohnette

2060
キース・ジャレット・トリオの演奏で、’01年の東京公演のときの演奏。その後も’02年録音のものまでしかまだアルバムにはなっていないので、ECMとしてはこのあたりまでがトリオのピークと考えているのかどうか。今回のアルバムにしても、8年近く前の録音を新譜として発売するのは、このレーベルにしては珍しいことだと思います。まあ、内容は文句なしなんですけれども。ピアノ・トリオとしては息も長く、比較する他のトリオもないくらいに有名になっていますが、スタンダードも聴きやすいように思えて、けっこうトンガっているフレーズを織り込んだりして、そういうところを探しながらアルバムを聴くのも、また楽しいです。


Yesterdays/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 2060)(輸入盤) - Recorded April 24 and 30, 2001 - 1. Strollin' 2. You Took Advantage Of Me 3. Yesterdays 4. Shaw'nuff 5. You've Changed 6. Scrapple From The Apple 7. A Sleepin Bee 8. Intro - Smoke Gets In Your Eyes 9. Stella By Starlight

(09/01/31)’01年東京でのコンサート。ラストの曲のみサウンド・チェック・レコーディングで、曲の最後に会話まで入っています。8曲目出だしの「イントロ」を除き、スタンダードやジャズメン・オリジナルです。以前出た「Always Let Me Go」が同じ来日公演の即興演奏集だったので、それと対をなすスタンダード集になると思います。こちらは温かいサウンドで4ビートもごく当たり前に出て、リラックスして演奏を聴くことができます。その分スゴみは少なくなりますが、アプローチの仕方もテンポも曲によっていろいろだし、相変わらずレベルの高いトリオには違いありません。タイトル曲の3曲目はバラードで静かだけれども、ちょっと自由なフレーズの部分もあって味わい深い演奏です。ラストはサウンドチェックでもクォリティの高い演奏。(国内盤は09年1月21日発売)

2009/02/01

Belladonna/Ian Carr

Ianbella
これもアラン・ホールズワースの比較的初期の頃の参加作品。国内盤紙ジャケで数年前に出ていたのですが、すでに入手不能。Amazonのマーケットプレイスで海外より輸入盤で取り寄せました。でも国内盤に比べ、2アルバムのセットで、しかも送料含めても国内盤紙ジャケよりも安かったです。紙ジャケにこだわってないので、時にこういうメリットもありますね。これはロックというよりは、ジャズ・ロックのジャンルだと思います。ジャズ的な要素も強いのだけれども、ビートが4ビートではないだけで、ロックビートに曲によりパーカッションがかなり前面に出ていて、このあたり、当時のマイルス・デイヴィスの影響もあるのかどうか。


Belladonna/Ian Carr(Tp, Flh)(BGO Records)(輸入盤) - Recorded July 1972. Brian Smith(Ts, Ss, Afl, Bamboo Fl), Dave Macrae(Key), Allan Holdsworth(G), Ray Babbington(B), Clive Thacker(Ds), Gordon Beck(Key on 1, 4-6), Trevor Tomkins(Per on 1, 3-4) - 1. Belladonna 2. Summer Rain 3. Remadione 4. Mayday 5. Suspension 6. Hector's House (カップリングCD)Solar Plexus/Ian Carr(Tp, Flh) With Nucleus - Recorded 1971. Kenny Wheeler(Tp Fjh on 1-2, 5-6), Harry Beckett(Tp, Flh 3-4), Brian Smith(Ts, Ss, Fl), Tony Roberts(Ts, Bcl), Karl Jenkins(Key, Bs, Oboe), Chris Spedding(G), Jeff Clyne(B), Ron Matthewson(B), John Marshall(Ds, Per), Chris Karan(Per), Keith Winter(Synth) - 1. Elements 1 and 2 2. Changing Times 3. Bedrock Deadlock 4. Sprit Level 5. Torso 6. Snakehip's Dream

(09/01/31)「ベラドナ」は少しのプログレとメインがジャズロックの不思議な雰囲気のアルバム。参加メンバーの、管楽器の多い楽器編成などからの影響だと思います。ジャズロックに曲によってパーカッションも効いていて、一発的な曲もあったり、コード進行が展開していく曲もあったり、当時のクロスオーヴァーに近い感触も。アラン・ホールズワースのギターはまだ過渡期で初期と安定してからの間の音色で、あまり前面には出ていませんが、ソロのある場面では速いパッセージのウネウネとくるフレーズが。ブラスもなかなか独特で賑やかですが、5曲目の出だしのバンブー・フルートも神秘的な味わい。「Solar Plexus」の方は各曲の出だしに情緒的な部分があり、中間部はジャズロックしてます。インプロから盛り上がる4曲目も。

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