ブラヴォーグ/山中千尋

山中千尋のアルバムは楽しみにしているもののひとつで、女性ピアニストでありながらガンガンせめてくるところも多いので、非常にスリリングで楽しめます。もう一方に上原ひろみがいますけれど、彼女はどちらかと言うとフュージョン的、こちらはジャズなので、対極的ですね。日本の女性ピアニストというと、どうしても女性らしさが前面に出て来てしまって、おとなしめのアルバムになってしまうところが物足りない部分でもあるのですが、彼女の場合、ニューヨーク発の元気をめいっぱいもらって聴ける、というところがります。これを書いている時点でDVDはまだ観ていないですが、そちらはメイキング映像とのことで、あとでゆっくり観ることにします。
ブラヴォーグ/山中千尋(P)(Verve)
Bravogue/Chihiro Yamanaka(P)(Verve) - Recorded July 14-15, 17, 2008. Vicente Archer(B), Gene Jackson(Ds) - (CD) 1. Aquarian Melody 2. Carillon 3. A Time For Love 4. Uni 5. Vou Deitar E Rolar 6. Boolavogue 7. Dois Pra La, Dois Pra Ca 8. Circle 9. Le Fruit Defendu 10. Staccato 11. When You Wish Upon A Star 12. Backstroke Dance (DVD) The Making Of Bravogue "Her Ordinary In New York"
山中千尋作は4曲(2、4、8、12曲目)でタイトル曲の6曲目はトラディショナル。相変わらず曲によってはパワフルで元気いっぱいのピアノを聴かせてくれます。63分で12曲なので、けっこうやりたいことを詰め込んでいるのだなあ、という感じ。曲の流れもいいし、ゴンゴンとくる演奏からバラードまで変化に富んでいます。時にはエレキ・ピアノも使用して。すでに彼女の世界を確立しているのでは。男性的な面も強い女性らしさのピアノで、予想を裏切らないジャズというか、スリリングな点も含めて、何だかジェット・コースターに乗っているような雰囲気の曲も。とにかくフレーズをとってみてもスゴいし、美しい場面では美しい。サウンドはSHM-CDのせいか、ピアノを中心にジャズにしてはクリアな感じ。でも彼女には合っているかも。(08年9月24日発売)
(追記)タイトルの「Bravogue」は造語だそうで、6曲目のアイルランドのトラディショナルは「Boolavogue」と、スペルが違います。
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コメント
こちらからもTBさせていただきました。
わたし的には音質はイマイチだったのですが、演奏の方は相変わらず素晴らしくて(移籍第一弾だったジェフ・ワッツとやっている作品だけは不満を感じてますが)大満足しています。
DVDもなかなか良かったですよ。
山中と上原がいれば、日本の女性ジャズピアニスト界の将来も安泰ですね。
投稿: nary | 2008/10/05 16:06
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
あの後にDVDのメイキングを観たのですが、そちらの方はジーン・ジャクソンのドラムスの音がはっきり録れていて、CDの方ももう少しドラムスの音が大きめでもいいかな、と思いました。
でも、それでもCDの内容は良かったので、けっこう満足度は高いです。個性が強ければ強いほど、ジャズの世界では目立つと思います。これからもガンガンいってほしいものです。
投稿: 工藤 | 2008/10/05 17:05
千尋さんは、コンスタントに良いアルバムをリリースしていますね。
鍵盤ぶっ叩きがコンセプトのような..
TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2008/10/13 08:29
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
どうも上原ひろみと彼女を除けば、女性ピアニストってどんどん女性らしくおしとやかなピアノになっていっているような感じです。
そんな中で、ガンガンいってくれると、けっこう胸の中がスーッとします。とはいうものの、構成をきっちり考えているようで、そこもまた、ホーッと感心します。
投稿: 工藤 | 2008/10/13 12:28