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2008/07/31

ヒア・アイ・アム/アマンダ・ブレッカー

Amandahere
過去にBlue Noteレーベルからノラ・ジョーンズのファーストアルバムが出て、それを聴いた時に、やはりジャズ色がほとんどなくてポップス色やカントリー色が色濃く出ていたのを思い出しました。そのアルバムは、Blue Noteレーベルでは、結局歴代のアルバムでは一番の売れ行きをみせたそうですね。ですので、今回のアマンダ・ブレッカーのようなアルバムも出てもおかしくないと思います。ポップスのアルバムとしては割と気に入りました。でも、スウィング・ジャーナルのゴールドディスクにするなんて、それはないんじゃないの、と思います。ジャズのアルバムとして素晴らしかったものに与える賞ではなかったのかなあ、と。気のせいかもしれませんが。


ヒア・アイ・アム/アマンダ・ブレッカー(Vo)(Birds Records)
Here I Am/Amanda Brecker(Vo)(Birds Records) - Recorded March 2-8, 2008. Randy Brecker(Tp on 2, 7), Andy Snitzer(Sax on 1, 4, 8), Eliane Elias(P on 2, 12), Ross Traut(G), Mike Ricchiuti(P, Key), Zev Jatz(B), Ray Marchica(Ds), David Matthews(Arr) - 1. Sunrise 2. Novo Lugar 3. Wasted Time 4. Your Body Is A Wonderland 5. I Can't Make You Love Me 6. Here I Am 7. Is It Possible 8. If THis Is It 9. Talk To Me 10. Thinking Of You 11. Up! 12. Lovetalk

アマンダ・ブレッカーの作曲は5曲(2-3、6-7、10曲目)、デヴィッド・マシューズ作曲が12曲目。他にはノラ・ジョーンズ、ジョー・メイヤー、ケリ・ノーブル、シャナイア・トゥエインの曲や、ボニー・レイットやヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの歌唱曲が占めます。上質なポップスで、ポップスだと思えばけっこういいアルバムなのですが、いわゆるジャズ色もフュージョン色もほとんどと言っていいほどないので、なぜこのアルバムがスウィング・ジャーナルのゴールド・ディスクになったのかは疑問。過去Blue Noteレーベルで大ヒットしたノラ・ジョーンズのアルバムの向こうを行こうとしたのか。オリジナルはけっこう意欲的な作品で、他のヒット曲などに混ざっても、あまり区別がつきません。2曲目ではランディとイリアーヌの共演が聴けます。(08年7月23日発売)

2008/07/27

セラフィック・ライト~マイケル・ブレッカーに捧ぐ/サキソフォン・サミット2

Saxsera
サキソフォン・サミットの2作目ですが、もうここにはマイケル・ブレッカーが参加していないのが残念です。曲調から察するに、1-7曲目がマイケルに捧げる曲、8-10曲目のジョン・コルトレーンの曲がテンポの決まっていない、フリーに近い形での演奏(デイヴ・リーブマンのアレンジ)なので、こちらがアリス・コルトレーンに捧げたアルバムなのでしょう。そこではっきり曲のイメージが違ってしまうので、できればバラバラにアルバムを作ってほしかったなあ、とも思うのですが、全体的に演奏のレベルはもちろん高いので、こういうカップリングもありかな、とは思います。自分はもちろん7曲目までの流れが好きです。


セラフィック・ライト~マイケル・ブレッカーに捧ぐ/サキソフォン・サミット2(Telarc)
Seraphic Light/Saxophne Summit/Joe Lovano(Ts, Cl), Dave Liebman(Ts, Ss, Fl), Ravi Coltrane(Ts, Ss)(Telarc) - Recorded October 4-6, 2007. Randy Brecker(Tp on 5, 10), Cecil McBee(B), Phil Markowitz(P), Billy Hart(Ds) - 1. Transitions 2. The Thirteenth Floor 3. Reneda 4. All About You 5. Message To Mike 6. Alpha And Omega 7. Our Daily Bread 8. Cosmos 9. Seraphic Light 10. Expression

シリーズ2作目ですが、マイケル・ブレッカーが故人となってしまったため、彼へのトリビュートとなり、同時期亡くなったアリス・コルトレーンへのトリビュートでもあります。1-7曲目がメンバーそれぞれの作曲をし、8-10曲目はジョン・コルトレーンの作曲。どの曲もサックスの3人が参加して、状況によって楽器をもち替えています。ランディ・ブレッカーは5、10曲目に参加。マイケルの曲をほうふつとさせるような現代ジャズの都会的な雰囲気の曲と、ジョン(アリス)・コルトレーン的なスピリチュアルな部分を持ったフリー的な曲とに分かれます。バラバラにかけ合い的な吹き方をしたり、譜面が読めるメンバーでもあり、見事なテーマのアンサンブルの曲も。3人3様だけれども、やはりテクニシャンの3人、それぞれのソロもいい。(08年6月4日発売)

2008/07/26

ワーズ・アンスポークン/ギラッド・ヘクセルマン

Giladwards
最初はこのアルバムを購入する予定はなかったのですが、周囲の評判が良いので聴いてみました。今のところ、国内盤しか出ていないようで、値段も2,940円ですが、聴いてみて、似たタイプではジェシ・ヴァン・ルーラーをはじめて聴いたようなショックを受けました。まだ若いのに、非常に安定していて、バラードもメカニカルなアップテンポの曲も、流麗なフレーズで表現していきます。これからも楽しみですけれど、もう十分に完成されているというイメージも持ちます。ピアノレスですが、コードワークもアルペジオその他いろいろな手法で色づけしているので、サウンド全体が充実しています。派手ではないようですが、ものすごいことをやっているのが伝わってきます。


ワーズ・アンスポークン/ギラッド・ヘクセルマン(G)(LateSet Records)
Words Unspoken/Gilad Hekselman(G)(LateSet Records) - Released 2008. Joe Martin(B), Marcus Gilmore(Ds), Joel Frahm(Ts on 1, 4, 7, 10) - 1. Ga'agua 2. New York Angels 3. April In Paris 4. Words Unspoken 5. Countdown 6. Someone To Watch Over Me 7. Yo Mama's Blues 8. Time After Time 9. How Long Has This Been Going On 10. Will The Song Ever End?

ジョー・マーティン(B)、マーカス・ギルモア(Ds)、ジョエル・フラム(Ts)。ギラッド・ヘクセルマンの作曲は5曲(1-2、4、7、10曲目)で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。あまり派手な印象ではないですが、現代ジャズもバラードもこなして、フレーズがけっこういいです。ギター好きな方にはウケそう。哀愁と郷愁をさそいつつ盛り上がる8分の6拍子の1曲目、淡いながらも流れが良くメロディアスな2曲目、しっとりと流麗に弾き続ける3曲目、切なさがそのまま出ているような4曲目、独自の速射砲的速弾きフレーズでスリリングな5曲目、ゆったりと慈しむように語りかける6曲目、アップテンポの超現代的なブルースの7曲目、バラバラでいるようで語り合っているイメージの8曲目、軽快さとよく歌う速弾きフレーズがうまくマッチする9曲目、情緒と哀愁がある、陰影のあるメロディの10曲目。(08年6月18日発売)

2008/07/23

夏休みモード

モードと言ってもジャズ用語のではありません(笑)。だいたい、世間で学生たちがお休みのシーズンになると、ホームページやブログのページビューが減る傾向にあります。そして、夏だと8月のお盆のシーズンですね、そこでまたさらに一段下がります。

今年に入ってから、仕事が忙しい時期は、黙って2週間ほど更新をしないということもありましたけど、この夏休みのシーズンも、少し夏休みモードで、このブログの更新頻度を落とそうかと思っています。世間とは違って8月がちょっと忙しいということもありますけど。それならなぜ、去年の春ごろまでは2年ぐらい毎日更新ができたのだ、という疑問も生じますが(笑)。

家でパソコンがネットにつなげるのは、このオーディオがある部屋だけで、子供達が大きくなって、休みにインターネットをやって入り浸っていて自分の音楽がなかなか聴けないということもあります。ですので、完全にお休みするわけではなくて、時間と機会があれば更新します。よろしくお願いします。

ちなみに、未聴CDはホームページの「アップしていないCDリスト」というところで随時更新しています。

2008/07/21

More Treasures/Gary Smulyan

Garymore
たまたま昨日、某所にてバリトンオフ会が開催されて、行って来ました。その時に持っていったのがこのアルバムで、かけた曲は時間の関係上5-6曲目で10分以内におさまるからと、何とか2曲かけさせてもらったのでした。曲の半分はバリトン・サックスのピアノレス・トリオだし、テクニックがバリバリの人なので、けっこうイケます。Criss Crossレーベルを追っかけしてた時に出会ったミュージシャンですけれども、最近はレザボア・レーベルからアルバムを出しています。正統派の若手・中堅どころのバリトン・サックスではかなりのウデの人ではないかと思っています。


More Treasures/Gary Smulyan(Bs)(Reservoir)(輸入盤) - Recorded November 25, 2006. Mike LeDonne(P on 1, 3-4, 6, 8), Dennis Irwin(B), Steve Jones(Ds) - 1. Wham & They're Off 2. Stop 3. Chick's Tune 4. Beautiful You 5. San Souci 6. Quick Silver 7. For You 8. Surburban Eyes 9. Evans

(08/07/21)Gary Smulyan作が4曲目で、ジャズメン・オリジナルが多い。曲によりクァルテットになったりトリオになったり。アップテンポで明るく速いパッセージが続くスリリングなハンク・モブレー作の1曲目、ややアップテンポでノリのいいリズムで吹くタッド・ダメロン作の2曲目、今っぽいやや複雑な展開でこれまたバリバリ吹くチック・コリア作の3曲目、美しいメロディが印象的なバラードの4曲目、メロディアスでノリも良く明るいリズムでせまるジジ・グライス作の5曲目、超アップテンポで楽器の小節ごとのやり取りも多いホレス・シルバー作の6曲目、ウネウネしてちょっともったりしたメロディの7曲目、セロニアス・モンク作でも角が取れた気がするアップテンポの8曲目、アップテンポで陽性なサウンドのソニー・ロリンズ作の9曲目。

2008/07/19

Live-2003/Next Order

Next2003
以前「インディーズのジャズCDを応援するページ」をやっていたら、Next Orderの武藤さんから、そこでコメントをつけることになった2枚目をいただきました。その後’07年7月にこのファースト・アルバムもBomba配給でHMVなどの通販でも扱うようになり、そして9月に3枚目「Live-Loaring Colors」の発売、となっています。日本ではあまりないハードコア・フュージョンのバンドでもあり、いろいろなサウンドの要素を含んでいるところが気に入りました。この当時はまだけっこう自由度の高い演奏が多かったようで、好みとしては最近の方のアルバムになるかもしれませんが、このファーストもけっこう好きなサウンドのアルバムです。


Live-2003/Next Order(Order Tone Music) - Recorded 2003. 武藤祐志(G)、清野拓巳(G)、石垣篤友(B)、松田”GORI”広士(Ds) - 1. Stomach 2. Nicotinoize 3. Only A Few Words 4. Straight No Chaser

グループ1枚目の作品で、1-3曲目が武藤祐志作曲、4曲目がセロニアス・モンクの曲。ライヴ録音。また当時はインプロ・バンドやジャズの要素が強く、4ビートも多めで、スタンダードも演奏していたとのこと。2人のギタリストの個性的な違いは当時から目立ってました。いきなり4ビートでジャズ的にはじまったと思ったら、キメがハードコアフュージョン的な部分もあったり、ギターとドラムスのデュオもあるパワフルでエキサイティングな1曲目、しっとりと静かにはじまってから落ち着いた進行をして、中盤ハードロック的展開を見せる2曲目、8分の6拍子で浮遊感のある出だしからジャジーに盛り上がっていく3曲目、クセのあるジャズメン・オリジナルをあまりジャズっぽくならずに、明るいサウンドのジャズやファンク的に料理する4曲目。(07年7月29日発売(再発))

2008/07/18

Transformation/Tal Wilkenfeld

Taltrans
このアルバム、昨年夏に発売されていたのですが、入手したのは今年の5月末で、やっと聴くことができました。かなり若い女性なのに、ジェフ・ベックのツアーに抜てきされたりと、実力はスゴいです。音楽的な才能は、経験年数ではなくて持って恵まれた才能やセンスに左右されるなあ、ということを改めて感じた1枚でした。ブラインドでベースを予想すると、かわいいジャケット写真は全然想像できません。ベースの音、フレーズの選び方、ノリのタイミング、その他全ての面で恐ろしいレベルに達しています。そして曲もハードコアフュージョンそのもので、変拍子も多いです。またヘヴィー・ローテーションのアルバムが1枚できてしまいました


Transformation/Tal Wilkenfeld(B)(Self Released)(輸入盤) - Recorded May 30 and 31, 2006. Wayne Krantz(G), Seamus Blake(Ts), Geoffrey Keezer(P), Keith Carlock(Ds) Guests: Samuel Torres(Per on 3), Oteil Burbridge(Bass Melody on 6) - 1. BC 2. Cosmic Joke 3. Truth Be Told 4. Serendipity 5. The River Of Life 6. Oatmeal Bandage 7. Table For One

(08/07/17)3曲目のみGeoffrey Keezerとの共作で、他はTal Wilkenfeldの作曲。ハードコア・フュージョンのジャンルで、変拍子も多め。かなり若い女性で、4弦エレキ・ベースのセンスやサウンドが抜群です。スリルあるリズムや速弾き、メロディ弾き、さまざまな奏法など、いろいろな要素が詰まっていて聴かせどころ満載の1曲目、変拍子でカッコ良いテーマとリフでキメている、鮮やかなサウンドの2曲目、都会的で静かなバラードをメロディとベースラインで聴かせる3曲目、一部でチョッパー奏法も取り入れてけっこうファンクな演奏を聴かせる4曲目、ドラマチックにドカドカと盛り上がり、滑らかなメロディの面もある5曲目、ややアップテンポけっこうネチネチと攻めまくるファンクの6曲目、ストレートなサウンドでメロディアスな7曲目。

2008/07/17

History, Mistery/Bill Frisell

Billhist
これも5月に購入したビル・フリゼール新譜。やっと聴きました。CD2枚組の発売なんだけれども、もう少し曲数を減らせば1枚におさまったかなと思ったり。何たって同じ曲の「パート2」がけっこう多かったので。ただ、彼らしい哀愁に満ちた、あるいはミステリアスな、ある面では牧歌的なサウンドを聴かせてくれて、もう’80年代の頃から追いかけている自分としては、この訥々としたギターと独特なサウンドだけで満足、という面があります。今回はホーンが参加している曲が少なくて、ストリングス3人の参加がキーワードかな、とも思います。ジャズの4ビートは2曲のみですけど、このサウンドにハマッてしまうと、中毒になりますね(笑)。


History, Mistery/Bill Frisell(G, Loops)(Nonesuch)(輸入盤) - Released 2008. Ron Miles(Cor), Greg Tardy(Ts, Cl), Jenny Scheinman(Vln), Eyvind Kang(Viola), Hank Roberts(Cello), Tony Scherr(B), Kenny Wollesen(Ds) - 1. Imagination 2. Probability Cloud 3. Probability Cloud Part 2 4. Out Of Body 5. Struggle 6. A Momentary Suspision Of Doubt 7. Onward 8. Baba Drame 9. What We Need 10. A Change Is Gonna Come 11. Jackie-ing 12. Show Me 13. Boo And Scout 14. Struggle Part 2 15. Heal 16. Another Momentary Suspision Of Doubt 17. Probability Cloud (Reprise) 18. Monroe 19. Lazy Robinson 20. Question 21. Answer #1 22. Faces 23. Sub-Conscious Lee 24. Monroe Part 2 25. Question #2 26. Lazy Robinson Part 2 27. What We Need Part 2 28. Waltz For Baltimore 29. Answer #2 30. Monroe Part 3

(08/07/16)CD2枚組。8、10-11、23曲目以外はビル・フリゼールの作曲。曲数も多く、短めで、同じ曲の別テイクが多い。短調的というかミステリアスな浮遊感のある曲が割と多く、その中に明るい曲が何曲か。ある種アメリカのメランコリックな過去の情景を見ている雰囲気。ストリングス系の弦楽器が混ざっていたり、ドラムス、ベースは基本的にジャズ畑の人ではないので、ジャズと言うより、やはりビル・フリの世界が広がっていると言うしかない世界。淡々と進んでいって、それでなおかつ心の奥深くに入りこんでくるようなメロディやサウンドを持っています。カントリーとも言えず、やはり唯一無二のサウンドですね。他者の作曲のものは、ちょっとまわりの曲とはサウンドが違います。11、23曲目は案の定というか、4ビート。

2008/07/15

Live At Opus 1/クラウス・ヴァイス・クインテット featuring クリフォード・ジョーダン

Klausopus
澤野工房の5月に出たアルバム。実はこのアルバム、1ヶ月ほど前に1度聴いているのですが、いつもの澤野工房のサウンドや演奏の方向性が180度違っているのでとまどい、その後そのままになっていました。ゴリゴリしているサウンドの、しかもホーン中心のライヴですからね。でも、内容は聴いていてスカッとするぐらいジャズしていますね。ライナーにも書いてあったけど、ちょうどこの時期はCDがLPに切り替わる過渡期で、入手できる作品が少ない時代でもあります。こういう演奏だったら、もっとたくさん聴いてみたい気もします。それにしても、一般の澤野ファンには、このアルバムがどう映るか、気になるところではありますね。


Live At Opus 1/クラウス・ヴァイス(Ds)・クインテット featuring クリフォード・ジョーダン(Ts)(澤野工房)
Live At Opus 1/Klaus Weiss(Ds) Quintet featuring Clifford Jordan(Ts)(Atelier Sawano AS076) - Recorded February 7, 1987. John Schroder(G), Roberto Di Gioia(P), Thomas Stabenow(B) - 1. Blue'n Boogie 2. Eye Witness Blues 3. Lush Life 4. HIghest Mountain 5. L.A. Calling 6. Lover Man 7. Don't Get Around Much Anymore 8. Una Noche Con Francis

クリフォード・ジョーダン作が2曲(2、4曲目)で、他はジャズメン・オリジナルやスタンダード。ライヴで4ビートでガンガンいくときはこういう曲の方がいいかもしれない。通常の澤野のアルバムと違ってホーン入りのクインテットだし、演奏はけっこう骨太の4ビートのライヴ。方向性がかなり違います。まるで当時のスティープル・チェイス・レーベルのライヴ・アルバムを聴いているような雰囲気。ライヴならではの臨場感もあって、ゴリゴリとダイナミックに演奏は進んでいきます。そしてギターのJohn Schroderがバリバリとギターを弾いていくさまもカッコ良い。2曲目は哀愁を含んだややアップテンポのマイナーブルースの味わい、そして4曲目もマイナー系ながら元気のある曲。唯一やや静かなバラードの6曲目も、やっぱり骨太かも。(08年5月23日発売)

2008/07/14

Renewal/David Liebman/Ellery Eskelin

Davidrenew
Hatologyレーベル聴き3日目で一段落。今日もデイヴ・リーブマンの共演作です。テナー・サックスが2人でピアノレスのけっこう自由な世界が広がっています。時に本当にフリーになったりする場面もありますが、2人のテナーがユニゾンで、時にハモリで、漂っていく場面なんか、けっこういいなあ、と思ってしまいます。念のため、聴く人を選んでしまうアルバムだということは申し上げておきましょう。こういうフリーに近いサウンドを好きになると、またジャズの世界が広がっていくんですけれどもね。欧州のレーベルでフリー(あるいはそれに近いサウンド)が多いのは、やはりあちらではそういうマーケットがある程度あるからじゃないかな、と思います。


Renewal/David Liebman(Ts)/Ellery Eskelin(Ts)(Hatology654)(輸入盤) - Recorded June 27, 2007. Tony Marino(B), Jim Black(Ds, Per) - 1. Cha 2. The Decider 3. Out There(Take 2) 4. Renewal 5. Palpable Clock 6. Demi And The Blue Moon 7. IC 8. Free Ballad 9. Out There (Take 1)

(08/07/13)このメンバーで2枚目。8曲目が全員のインプロヴィゼーションで、3、9曲目がエリック・ドルフィーの曲、他はメンバーそれぞれの作曲。テナーがゆったりとユニゾンで奏でる場面もあれば、かなり硬派にブロウしたりフリーの方向に寄ったりしていて、ピアノレスの2サックスで自由度が高いです。ドラムスがジム・ブラックなので、ジャズというよりはロック・ビートに近いサウンドも。そして、時に変拍子。ビートのあるフリー的な要素も強いサウンドとでも言えばいいのかな。現にモロにフリーの場面も挟まっています。3、9曲目はアップテンポの4ビートでドルフィーっぽさというか原曲のイメージは健在だと思います。タイトル曲の4曲目はサックスのゆったりしたハモリで漂っていき、個々の楽器の静かな語り合いという様相。

2008/07/13

12 (+6) In A Row/Paul Bley

Paul12
Hatologyレーベル聴き2日目。今日はポール・ブレイの’90年録音の作品。この頃はレコーディングも多かったですが、確かレコーディングする際には、全曲フリーか全曲スタンダードかを選ばせるようにしていた、とどこかで読んだような気がします。今日紹介するアルバムは全曲バリバリのフリー。途中14曲目はブルース進行をモチーフとした分かりやすいものですが、他の曲は、盛り上がる場面、静かな場面はあってもかなり硬派なのではないかな。いわゆる聴く人を選ぶアルバムなんでしょうけど、私はフリーってけっこう好きな方なので。ピアノに管が2人なので、ブレイの露出度も高いし、けっこう満足しました。


12 (+6) In A Row/Paul Bley(P)(Hatology 649)(輸入盤) - Recorded May 23 and 24, 1990. Hans Koch(Cl, Sax), Franz Koglmann(Flh) - 1. Solo 1 2. Trio 1 3. Solo 2 4. Trio 2 5. Solo 3 6. Trio 3 7. Duo 1 8. Duo 2 9. Duo 3 10. Solo 4 11. Trio 4 12. Solo 5 13. Trio 5 14. Solo 6 15. Trio 6 16. Solo 7 17. Trio 7 18. Solo 8

(08/07/12)ソロはポール・ブレイの、トリオは3人の、デュオ1-2はHans Kochと、デュオ3はFranz Koglmannとのフリー・インプロヴィゼーション。いずれもフリー・ジャズとも言うべき、かなり硬派なインプロヴィゼーションが続きます。音的にはけっこう硬質で温度感も低め。ただしハードな部分はハードになっています。緻密なやりとりで、即興ながら単なるドシャメシャになっていないところがいいところ。ソロからトリオまで、うまくフォーマットを替えて順番に並べていっているので、しかも1曲あたりの時間も1分台から4分台までと、飽きさせません。時間の流れとともに、時に寄り添い、時にぶつかり、時に一人で、ドラマを形作ります。それにしても、ポール・ブレイの即興の引き出しはいったいどれだけあるのか、気になるアルバム。

2008/07/12

Redemption/David Liebman, Richie Beirach, Ron McClure, Billy Hart

Davidredem
久しぶりのHatologyレーベル聴き。3枚5月に購入していて、それらはデイヴ・リーブマンやポール・ブレイのものだったので、迷わず購入した次第です。やっと聴けました。このアルバムのメンバーは’80年代終わりごろに「クエスト」というグループ名で出ています。断続的に長期間熟成されていったような感じで、モーダルなサウンドで、時にブチ切れ、それでいてかなりの一体感で聴かせてくれます。まあ、このレーベルから出るとは予想してなかったですが、ジャズメン・オリジナルが多くても、けっこうハードなアルバムに仕上がっています。リッチー・バイラークもここではかなり硬派ですね。


Redemption/David Liebman(Ss, Ts Wooden Fl), Richie Beirach(P), Ron McClure(B), Billy Hart(Ds)(Hatology 642)(輸入盤) - Recorded November 2 and 3, 2005. - 1. Round Midnight 2. Ogunde 3. WTC/Steel Prayers 4. Dark Eyes 5. Lonely Woman 6. Redemption

(08/07/12)デイヴ・リーブマンとリッチー・バイラークの共作が3曲目、ビリー・ハートの作曲が6曲目。以前あったクエストというグループのある時期との同メンバーですが、ジャズメン・オリジナルが多いにもかかわらず、モーダルで研ぎ澄まされたサウンドと冷たいアヴァンギャルドの感覚はかなり聴く人に緊張感を強いる場合があります。ピアノとソプラノサックスのデュオなのにエキサイテイティングにえぐりとる1曲目、かなり自由な感覚の、テンポがフリーで流れるように盛り上がる2曲目、低い温度感でじっくりと進んでいき、後半は牧歌的なバラードの3曲目、有名な曲でも彼ら独自の素材として扱う4曲目、ズシッと沈み込んでいるような雰囲気の5曲目、モーダルなサウンドの集大成とも言える、19分台のタイトル曲の6曲目。

2008/07/08

Klavierraum/Henning Schmiedt

Hennklavi
インディーズのジャズCDを応援するページ」への掲載アルバムですが、転載させていただきます。

「Klavierraum/Henning Schmiedt(P)」(flau)
Henning Schmiedt(P),
Released 2008.
1. 240g Mehl 2. 20g Zucker 3. 3 Teeloffel Backpulver 4. 1/2 Teeloffel Salz 5. 110g Butter 6. 1 Ei 7. 120cc Milch 8. Alles Schon Umruhren 9. Tee? 10. Teller? Und Stuhl! 11. Du Und Ich 12. Kla 13. Vier 14. Raum 15. Hallo
CDの料金:2,100円(’08年7月2日発売)
(Tower、HMV、Amazonなどでも取り扱いあり)

ドイツでは有名な作曲家、編曲家でもあるピアニストだそうなのですが、私もはじめて聞く名前です。どういうピアノか、楽しみでもあります。

参考資料に、「妊婦のためのピアノ小品集」、「妊娠中の妻が暑い夏を心地よく過ごせるように、との想いから作られた本作」とあります。ソロピアノで、しかもインプロヴィゼーションとは言っても、いわゆるジャズのバップ色は全然なくて、ナチュラルで爽やかなフレーズが続いていて、しかもフレーズがキラキラと輝いている部分もあり、静かに想いをつづっていくような優しいピアノです。何曲かにはエフェクターというのか、ループというのか、音に加工もされています。そういう味付けも、不自然ではないようなソロ・ピアノです。

あくまでも明るい、温かみのある世界が展開されていて、ジャズのイディオムを使ってはいなくても、ナチュラルながら速いパッセージの部分もあり、いわゆる普通のヒーリング・ミュージックとは一線を画するサウンドです。ECMレーベルのピアノと似ている部分もありますけど、こちらの方が温度感が高くて、緊張感ではなくてリラックスを生む点では、違いがあります。静かで間のある場面もやはり温かみとか、爽やかさとかのイメージです。ある意味クラシック的なサウンドでもあります。

曲ごとにドラマが展開するというよりは、モチーフになるものを対象に音楽が続いていて、暑い日の昼下がりにアルバムを通してかけながら、ある種の清涼感を運んでくるような、そういうイメージがあります。メロディも、それ中心にならないように、心地よく混ざりこんでいるというイメージ。曲としてもコード進行の変化で聴かせるよりも、音響効果の単一の音程の周りをくるくると演奏されていくか、単一のコード(あるいはコード変化を目立たなくさせて)を中心に、というミニマル的な手法の曲もあります。もちろん、音を分散させて本当はカラフルな和音を分解して広がりのあるサウンドを垣間見せることもあります。

10-11曲目あたりからはちょっと趣が変わったように感じ、よりメロディやコード進行でのアプローチが増えたサウンドに聴こえます。陰影もほんの少し増えた感じです。

時おり出る速いパッセージと、明るさ、その独特な間が彼の特徴なのでは。妊婦の方でなくても、普通のヒーリングとは違う清涼感やリラックスを求める人には、いいアルバムではないかと思います。

2008/07/06

ラヴァリー~恋人のように/カサンドラ・ウィルソン

Cassalover
カサンドラ・ウィルソンの新作。彼女は’80年代にはスティーヴ・コールマンらと一緒にやっていた時期もあり、その当時から追いかけていました。やはり一筋縄でいく人ではなくて、個性的かつ圧倒的な存在感を今も見せつけていますね。彼女の歌唱力だったら、オーソドックスにピアノトリオをバックに歌ってもいいところまでいくだろうに、毎回挑戦的な姿勢でアルバムを作るのには脱帽です。今回もかなり気に入りました。惜しくも私的上半期のベスト3には入れませんでしたけれど、自分の中ではかなり上位にくるアルバムです。ヴォーカリストをあまり聴かない自分にとっては数少ない追っかけしている歌手です。


ラヴァリー~恋人のように/カサンドラ・ウィルソン(Vo)(Blue Note)
Loverly/Cassandra Wilson(Vo)(Blue Note) - Recorded 13-17,2007. Nicholas Payton(Tp on 1), Marvin Sewell(G except 11), Jason Moran(P except 7, 11), Lonnie Plaxico(B except 7, 11), Reginald Veal(B on 11), Herlin Riley(Ds except 7, 11), Lekon Babalola(Per except 3, 7, 11-12), Rhoda Richmond(Back Vo on 8) - 1. Lover Come Back To Me 2. Black Orpheus 3. Wouldn't It Be Loverly 4. Gone With The Wind 5. Caravan 6. 'Til There Was You 7. Spring Can Really Hang You Up The Most 8. Arere 9. St. James Infirmary 10. Dust My Broom 11. The Very Thought Of You 12. Sleepin' Bee

スタンダード集。参加メンバー全員のオリジナル(アドリブ?)が8曲目のみ。スタンダードが多い割には、サウンドはモダン・ジャズというよりは、オールド・ジャズやアフリカン、その他脱メインストリーム・ジャズをイメージさせる曲が多く、ヴォーカルもかなり黒っぽく崩してあるので、原曲のイメージからけっこう遠いものもあります。でも、これこそが彼女のサウンド、というのをこれでもか、と見せつけるので、インパクトがかなりあるアルバム。彼女の重い声がけっこう響いてきて、曲調は軽くても、ずしりと腹に響いてきます。崩しが多い人だけれど、ブラインドでも分かる彼女の個性と、それでも強烈に感じる彼女のジャズ性に脱帽です。5曲目他のアフリカンさはけっこうシビレます。7曲目はギターとの、11曲目はベースとのデュオ。(08年6月11日発売)

2008/07/04

’08年私的上半期ベスト3

GAKOさんの「Red Garlandの世界」というホームページで、昨年から「上半期のベスト3」に参加しています。実はまだ上半期のアルバム聴き終えていないのですが、だいたいアタリをつけて、選んでみました。カサンドラ・ウィルソン新作もかなりインパクトがありましたが、ベスト3に絞り込むとどうかなあ、というところでした。

今期はフュージョンが2作。

Stevesuit
「ザ・スーツケース/スティーヴ・カーン」(55 Records)
The Suitcase - Live In Koln '94/Steve Khan(G)(55 Records) - Recorded May 17, 1994. Anthony Jackson(B), Dennis Chambers(Ds) - 1.Where's Mumphrey? 2. What I'm Said 3. Blue Zone 41 4. Melancholee 5. Played Twice 6. The Suitcase 7. Dr. Slump 8. Blades 9. Guy Lafleur 10. Uncle Roy 11. Eyewitness 12. Capricorn 13. Dedicated To You 14. Caribbean Fire Dance 15. Mr. Kenyatta

’94年の録音ですが、今年一番のへヴィー・ローテーション。スティーヴ・カーンのこの時期の諸作が入手困難なので、それを思い出させてくれただけで、大感激ですね。

Ueharabeyond
「ビヨンド・スタンダード/上原ひろみ」(Telarc)
Beyond Standard/Hiromi's Sonicbroom(Telarc) - Recorded December 2007, January 9-12 and February 20-27, 2008. Hiromi Uehara(P, Key), David Fiuczynski(G), Tony Grey(B), Martin Valihora(Ds) - 1. Intro: Softly As In A Morning Sunrise 2. Softly As In A Morning Sunrise 3. Clair De Lune 4. Caravan 5. Ue Ue Wo Muite Aruko 6. My Favorite Things 7. Led Boots 8. XYG 9. I've Got Rhythm 10. Return Of Kung-Fu World Champion (Bonus Track)

ベテラン変態ギタリスト、デヴィッド・フュージンスキーを起用した2作目で、息もぴったり。しかもスタンダード集ということで、なかなか良かったです。ジャズよりはプログレのサウンドに近いんじゃないかな。毎回出るたびに彼女のアルバムをベストにしていていいんだろうか(笑)。

そしてビッグバンドが1作。

Mjospain
「スペイン/マンハッタン・ジャズ・オーケストラ」(Birds Records)
Spain/Manhattan Jazz Orchestra(Birds) - Recorded October 5 and 6, 2007. David Matthews(P, Cond), Walter White(Tp), Ryan Kisor(Tp), Scott Wendholt(Tp), Lew Soloff(Tp), Randy Brecker(Tp on 1), Jim Pugh(Tb), John Fedchock(Tb), Larry Farrell(Tb), Dave Taylor(Btb), John Clark(French Horn), Vincent Chancy(French Horn), Tony Price(Tuba), Andy Snitzer(As, Ss), Bob Marack(Ss, Ts, Fl), Scott Robinson(Bcl, Bs), Chip Jackson(B), Terry Silverlight(Ds) - 1. Spain 2. En Aranjuez Con Tu Amor 3. Sabre Dance 4. Rhapsody In Blue 5. Recuerdos De La Alhambra 6. Toreador Song 7. Fiesta De Espana 8. Amazing Grace

コンサートを観に行って、その計算されたアレンジの緻密さを観て聴いて、改めて脱帽。ニューヨークの超一流のミュージシャンを集めたビッグ・バンドなだけありますね。世界一のビッグ・バンドというのも、ある意味では当たっていると思います。売れてますけど、楽器編成、アレンジ、けっこうマニアックです。ちなみに来日したメンバーはちょっと変更がありました。

結果、ジャズのコンボのアルバムがないベスト3になってしまいましたけど、自分の偏向ぶりが分かって、なかなか面白い結果となりました。

2008/07/03

Frank Martin/Triptychon

2015
ECMレーベル聴き。本当は、6月末にもう1枚ECM New Seriesが出る予定だったので、それとカップリングで紹介しようかな、と思っていたのですが、その1枚が7月末に延期になってしまい、結局1枚での紹介となりました。ECMらしいと言うよりは、このアルバム、現代音楽の王道を行くような作品で、ダイナミックさもあるし、この無調さ加減の現代っぽさもなかなか、と思いました。でも、現代音楽に慣れ親しんでいるわけではないので、とっつきにくいことはとっつきにくいですけれども。これで手持ちの未聴盤15枚のECMとECM New Seriesの作品を紹介し終わりました。とりあえずホッとしてます。


Frank Martin/Triptychon(ECM New Series 2015)(輸入盤) - Recorded February and June 2006. Muriel Cantoreggi(Vln), Juliane Banse(Soprano), German Radio Philharmonic Orchestra, CHristoph Poppen(Cond) - 1-6. Polyptyque - Six Images De La Passion Du Christ 7-9. Maria - Triptychon 10. Passacaille

(08/07/02)フランク・マルタンは20世紀スイス出身の現代音楽家。’60-70年代の曲が中心ですけれど、まさに現代音楽の手法で作曲がなされており、無調や十二音階技法なども使用しているのではと思われます。静かな場面と盛り上がる場面と、割とダイナミックな感じもしますが、その色調はやはり寒色系かなと思わせます。1-6曲目はヴァイオリンが、7-9曲目はソプラノ(歌)がフィーチャーされる曲です。けっこう硬派かも。

2008/07/02

Snow/Stephan Micus

2063
ECMレーベル聴き。便宜上、ECMレーベルをジャズ、ECM New Seriesをクラシック/現代音楽に分けてはいますが、このアルバムは分類するならばワールド・ミュージック/ヒーリングに分けるべきで、インプロヴィゼーションの要素もあるのでしょうが、いわゆるジャズ色はまったくありません。ここがECMのアルバムを購入する時に注意すべき点ですね。でも、もう彼の1人多重録音のアルバムもJAPO、ECMと18枚続いているので、やはりヨーロッパなどではこういうエキゾチックなサウンド、ウケているのでしょうね。いろいろな国籍を感じますが、4曲目や7曲目前半のCharangoのソロのあたり、日本的なメロディや間を感じます。


Snow/Stephan Micus(All Instruments)(ECM 2063)(輸入盤) - Recorded 2004-2008. - 1. Snow 2. Midnight Sea 3. Sara 4. Nordic Light 5. Almond Eyes 6. Madre 7. For Ceren And Halil 8. Brother Eagle

(08/07/02)全曲ステファン・ミカスの作曲で、1人多重録音。彼のこのスタイルもJAPO、ECMレーベルと続けて何枚も出ています(通算18枚目)。使用楽器も民族楽器が多く、Doussn' Gouni, Duduk, Maung, Gong, Tibetan Cymbal, Bavarian Zitar, Sinding, Guitar, Hammered Dulcimer, Voice, Charango, Nay, Bass Dudukと特殊な楽器で独特な無国籍的民族音楽を奏でています。ジャズ度は当然なく、民族音楽とヒーリングの間を行くような淡々としたサウンドの曲が続きます。そういう意味ではECM的すぎるくらいにECM的。1曲目のタイトル曲も、タイトルを見てなるほどそうかなあ、と思う感じ。使用楽器が各曲で違うので、そのサウンドから思い浮かべる心象風景も徐々に違ってくる感じがあります。どことなく懐かしさがあります。

2008/07/01

The Door/Mathias Eick

2059
ECMレーベル聴き。ECMとしてはジャズの分野に入るとは思うのですが、いわゆる北欧系で、流れるようなビート、あるいは静かなバラードが多く、4ビートはありません。温度感も低いし、楽器編成も普通のようでいてちょっと変わっているので、聴く人をある程度選ぶかも。確かにECMらしいと言えばらしいのですが、マンフレート・アイヒャーとMathias Eickとの共同プロデュースになっているので、これも新しい試みのひとつなのかもしれません。最近はくくりとしてのジャズの分野に入れにくいアルバムが増えてきましたね。確かにインプロヴィゼーションでの演奏なのでしょうけれども。


The Door/Mathias Eick(Tp, G, Vib)(ECM 2059)(輸入盤) - Recorded September 2007. Jon Balke(P, Key), Audun Erlien(B, G), Audun Kleive(Ds, Per), Stian Carstensen(Pedal Steel G on 3-5) - 1. The Door 2. Stavanger 3. Cologne Blues 4. October 5. December 6. Williamsburg 7. Fly 8. Porvoo

(08/06/29)全曲Mathias Eickの作曲。オーヴァーダブも施されているような記述が。エレキベースを使っていますが、北欧的な静けさもある、流れていくような曲が多いです。静かな出だしから徐々に盛り上がったり引くところは引いて進むタイトル曲の1曲目、静かなファンクという感触も持っている、情念もある、割とシリアスな2曲目、映画音楽のような哀愁のあるバラードが美しい3曲目、明るめの牧歌的なサウンドが広がりつつ、時に緊張感のあるフレーズが混ざる4曲目、なだらかなサウンド風景が広がっていくノンビートで進行する5曲目、哀愁を感じさせながら徐々に盛り上がったり静かになったり楽器が絡みながら進む6曲目、たゆたうような静かなトランペットが心に響く7曲目、さらに静かにピアノとの語らいを見せる8曲目。

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