クラウディ・ゼン・サニー/ジャンクボックス

藤井郷子さんの新譜3枚目。同時発売した3枚の中で、一番フリー度というか、あっち方面へ行っちゃっている度が高いアルバムです。何たってトランペットがメロディを吹くよりは、咆哮したり、非メロディ的な音を出していたりと、けっこう非イディオム的なところの土俵に引っ張り込むことが多いので。先の予測が不可能というところと変化に富んでいる、というところは個人的には興味深いですが、逆に聴く人を選んでしまうかな、といった心配もあります。ジョン・ホーレンバックのドラムス(パーカッション?)も、このトリオだとけっこうハマッていて、一体感がありますね。これぞフリーですね。
クラウディ・ゼン・サニー/ジャンクボックス(Libra)
Cloudy Then Sunny/Junk Box(Libra) - Recorded December 20, 2006. Natsuki Tamura(Tp), Satoko Fujii(P), John Hollenbeck(Per) - 1. Computer Virus 2. Chilly Wind 3. Back And Forth 4. Night Came In Manhattan 5. Chinese Kitchen 6. Multiple Personalities 7. Opera By Rats 8. Alligators Running In The Sewers 9. Soldier's Depression 10. One Equation 11. Cloudy The Sunny
全曲藤井郷子の作曲。パーカッションはドラムセットのような雰囲気。フリーど真ん中の演奏が11曲続きます。トランペットの音も特殊な叫ぶような、あるいは自由奔放に舞い上がったり降りてきたりする、フリーの音使いが目立っていて、硬派なサウンド。ある意味アメーバ状でいて、リズム的にしっかりしている部分もあって、単なるドシャメシャにならないところ(5曲目のように意図したドシャメシャももちろんあります)がすごいところ。2曲目など、中盤がファンク的リズムでフリー的な盛り上がり方が絶妙。静かな部分は研ぎ澄まされた印象が強く、そしてダイナミックレンジが広いところがあって、先を予期できない硬派な面白さがあります。7曲目のピアノのリズムとフレーズのカチッとした動きとフリーキーなトランペットの叫び。(08年3月25日発売)
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