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2008/03/30

Encounters/Danny Grissett

1299
ダニー・グリセットの2枚目のアルバム。このアルバムの前に澤野工房の北川潔のアルバムに、ケニー・バロンの後釜として参加して日本では知名度が上がって、その実力も知られたようです。都会的な印象があるけれども、バリバリと弾く時はよどみなくフレーズが出てくる感じ。メロディアスな方向に流れることもありますが、ややメカニカルな印象もあります。ここでは、割と抑制の効いた曲も少なくないですけど、グイグイ押しまくるよりは難しいのではないかな、と思います。それにしてもこのトリオ、けっこういいですね。特にケンドリック・スコットが要所要所で目立っています。オリジナル曲とピアノ・トリオが好きな方は聴いてみてもいいかも。


Encounters/Danny Grissett(P)(Criss Cross 1299)(輸入盤) - Recorded April 2, 2007. Vincente Archer(B), Kendrick Scott(Ds) - 1. Hopscotch 2. Waltz For Billy 3. A New Beginning 4. Encounters 5. Toy Tune 6. Sunrise 7. It Could Happen To You 8. Never Let Me Go 9. Git!

(08/03/29)前作と同じトリオ。全9曲中6曲(1-4、6、9曲目)がDanny Grissettの作曲。都会的で知が勝ったピアノであるけれど、ドライヴするノリの良さやバラードの美しさもあります。アップテンポでややメカニカルなテーマから一気に突っ走っていく、スマートかつ攻撃的なカッコ良い1曲目、淡々とした感じで進んでいくワルツの2曲目、8ビート的で、緊張感と白くて線の細いさっぱりした感触の3曲目、フリー的に組み立てられた、一体感のあるタイトル曲の4曲目、ウェイン・ショーター作だけどやはり淡々とした感じで弾きまくる5曲目、静かな語り合いのようなバラードの6曲目、スタンダードらしいメロディアスで大人なアプローチをしている7(ややアップテンポ)-8(バラード)曲目、ファンクノリと少しの4ビートが合わさった9曲目。

2008/03/29

San Francisco/Fleurine

Fleursan
フルーリーンの最新作。何曲かは旦那のブラッド・メルドーも参加しています。ボッサがメインと書きましたけど、8分の6拍子の曲もあって、そればかりではないです。ただ、いかにもジャズという感じの4ビートでドライヴする曲はなくて、やっぱりボッサ、ラテンのアルバムのイメージが強いと思います。皆良い仕事をしていて、変則的な少人数での録音でも、いい感じに流れていきます。クリス・ポッターは贅沢な使い方かな、とも思いましたけど、9曲目の間奏でテナーサックスをバリバリと吹いていて、スゴいなあ、と思いました。ただ、ちょっと地味めではありますね。まあ、ボッサの雰囲気自体がこうなので、それを意識してねらったと思うのですが。


San Francisco/Fleurine(Vo)(Sunnyside)(輸入盤) - Recorded February 12-14, 2007. Chris Potter(Afl, Ts, Bcl on 3-4, 9), Brad Mehldau(P on 1, 7, 10), Chico Pinheiro(G, Vo on 2, 5, 7, 9, 11), Freddie Bryant(G on 2-6, 8), Doug Weiss(B on 1-3, 5, 7, 9, 11), Gilad(Per on 1-3, 5, 7, 9, 11), Erik Friedlander(Cello on 6, 11) - 1. Love Marks 2. E Se 3. Tatuagem 4. Memories In Black And White 5. Encontro 6. Anoiteceu 7. The Roses 8. Behind Closed Doors 9. Tempestade 10. Spring-Buds Through The Snow 11. Passagem

(08/03/29)4曲目のジョビン作のように有名な曲もあるけれど、フルーリーンによって詞をつけたり英語に翻訳した曲が多いです。全体的にボッサや、一部サンバのアルバム。自然な流れですが、5、7、9-11曲目のようにギタリストのChico Pinheiroの作曲の曲もあります(5曲目では彼も歌っています)。有名曲集かと思った。参加メンバーは、曲によってさまざまで、変則的な編成が多く、1曲目はインド的なパーカッションが目立ちますが、あとの曲は割と普通に演奏しています。ただ、全体的に少々おとなしくて地味かな、という印象も。4曲目はギターとバス・クラリネットのバックなので、こういう味付けも面白い。クリス・ポッターも贅沢な使い方だし、チェロの入る曲もなかなか印象的。ブラッド・メルドーは1、7、10曲目に参加。

2008/03/25

Rhumba Flamenco/Chick Corea Touchstone

Chickrhumba
普通に大手通販で手に入るアルバムならばいいけれど、それがミュージシャンの英文のホームページでダイレクトに注文しなければならないとなると、いくらそれが欲しくても、躊躇してしまうタイプです。今回のチック・コリアのこのアルバムも、ディスクユニオンが取り寄せて、通販(2枚組4,400円)してたのですが、ディスクユニオンのサイトでも消えてしまって半分あきらめてました。先日ディスク・ユニオンのお店に行ったら、たまたま在庫があり、ゲット成功。このメンバーで全面的にCDを作っているということがないので、聴くことができて良かったな、と思っています。でもチックに関しては、まだリーダー作でもCD化されていないものがあるので、先は長いかな、と思いますが。


Rhumba Flamenco/Chick Corea(P) Touchstone(Chick Corea Productions)(輸入盤) - Released 2005. Tom Brecklein(Ds), Carles Benavent(B), Jorge Pardo(Sax, Fl), Ruben Dantras(Per), Gayle Moran Corea(Vo) - 1. Touchstone 2. Blanca Con Puntillo 3. Zyrlab 4. You're Everything 5. Mallorca 6. Kalimba 7. Alan Corday 8. Anna's Tango 9. Rhumba Flamenco

(08/03/23)チック・コリアのホームページのみで販売されていた自主制作盤のライヴ。全9曲中、3曲目を除きチック・コリア作ないしは共作。3曲目はパコ・デ・ルシアの作曲。自主制作ということで、10分以上22分台までの曲が6曲を占めるなど、長めの曲が目立ちますが、再演曲が多いので、メロディをよく覚えているものもあります。ジャズとエレクトリック・バンドと初期のリターン・トゥ・フォーエヴァーを合わせた感じのサウンド(ベースはエレクトリックとアコースティックの持ち替えあり)で、やや硬派な感じです。スパニッシュな感じをクローズアップさせている曲も多く、チックの個性を確かめるにはいいアルバムかも。しかもライヴの良いテイクを持ってきているので、臨場感があふれます。6曲目はカリンバとのデュオの即興演奏。

2008/03/24

No Name Horses 2

Noname2
ノー・ネーム・ホーシズのアルバムの1枚目が2年前に出た時はスゴいと思いました。そして、今回の2枚目。いくつかの曲はスキッと発散するようなホーンアレンジで聴いていて気持ちが良いし、いくつかは個性的で内省的な部分もあります。作曲者や曲にもよるのでしょうけれど、変化に富んでいて聴いていてひきつけられるものがあります。それを国内の一流のミュージシャンが、おそらくは難しいアレンジをカッコ良く演奏してしまう。こんなアルバムが好きです。また、往年のビッグ・バンドアレンジというよりは新しさを感じさせるところも、いい感じ。でも、ほとんどがオリジナルなので、ちょっと冒険してみたいかな、と思う方に。


No Name Horses 2(Verve)
No Name Horses 2(Verve) - Recorded December 10, 12-14, 2007. 小曽根真(P, Org)、エリック宮城(Tp, Flh)、木幡光邦(Tp, Flh)、奥村晶(Tp, Flh)、中川英二郎(Tb)、片岡雄三(Tb)、山城純子(Btb)、近藤和彦As, Ss, Fl)、池田篤(As)、三木敏雄(Ts)、岡崎正典(Ts, Cl)、岩持芳宏(Bs, Bcl)、中村健吾(B)、高橋信之介(Ds)、with 高瀬龍一(Tp, Flh on 2-4, 8, 11)、菅坂雅彦(Tp, Flh on 5, 7-9)、田中充(Tp, Flh on 6, 10) - 1. No Strings Attached 2. You Always Come Late 3. Into The Sky 4. Portrait Of Duke 5. ATFT 6. Stepping Stone 7. Cookin' For Hungry Horses 8. Miyabi 9. OK, Just One Last Chance 10. Reconnection 11. Someone To Watch Over Me (Bonus Track)

国内の一流メンバーを集めたビッグ・バンドの2枚目。ラストのホーン中心で演奏されるバラードのスタンダード(11曲目、ボーナストラック)を除いて、小曽根真作(1-2、4、7、9)か参加メンバーの作曲が多い。小曽根がハモンドオルガン(1曲目)を使う曲も。何と言ってもオリジナルを中心に勝負しているところがスゴく、アレンジもノリが良く、けっこう聴いていて発散するような、それでいて緻密な計算がなされているようなホーン・アレンジが素晴らしい。難しいことをさらりとやってのけるようなメンバーが集まったこそできる演奏かも。もちろんそれぞれのソロも聴きどころが多いです。どの曲も割とストレートですが、6曲目は7拍子で変則的なビート。4曲目のしっとりとしたバラードもなかなか。8曲目はダイナミックな部分もあるバラード。(2月20日発売)

2008/03/23

Exclusively For You/ヨス・ヴァン・ビースト・トリオ

Josexclu
澤野工房の新譜、実はこれは2月に出たものなのですが、やっと聴きました。けっこう分かりやすくてメロディアス、多くの人に受けそうなアルバムで、澤野工房の王道を行くようなアルバムです。ただし、ベースが(たぶん)フレッテッドのエレクトリック・ベースなので、そのあたりで好みが分かれるかな、と思います。でも、こういう編成でも不自然ではないくらい、陽性な味わいのあるサウンドではありますね。澤野工房にしては珍しく限定生産とのこと。気になる人は早めに買っておいたほうがいいかもです。別に新しいことを求めなくても、ここまで楽しめるんだから、いいんじゃないかな、という気にもさせてくれます。


Exclusively For You/ヨス・ヴァン・ビースト(P)・トリオ(澤野工房)
Exclusively For You/Jos Van Beest(P) Trio(Jaka Jazz Records JAKA2007003) - Recorded March 2007. EricSchoonderwoerd(B), Nanning Van Der Hoop(Ds) - 1. The Summerwind 2. The Girl From Ipanema 3. K.P.J. 4. Exclusively For You 5. Swinging Shepherd Blues Sesame Street 6. On A Clear Day 7. Aqua De Beber 8. If You Only Knew 9. Ilha De Coral

ヨス・ヴァン・ビーストの作曲は2曲(3-4曲目)で、他はスタンダードやボッサ。ベースはエレクトリックです。親しみやすくてやや明るめなピアノなので、楽しめます。ボッサ系は2-4、7、9曲目。1曲目からはっきりとした明るいミディアムの4ビートでくっきりとしたメロディを聴かせてくれます。2曲目の「イパネマの娘」もボッサのビートでなくて、4ビートでガンガン進めてしまうところも彼らしい。でもオリジナルの3曲目はしっとりとしたボッサで渋めに。そしてタイトル曲の4曲目はさらに渋くて地味めな曲。ドーンとスウィングする5曲目、メロディアスにドライヴしていく6曲目、やや抑え気味の渋さだけれどもカッコいい7曲目、しっとりバラードから盛り上がっていき中盤がミディアムの8曲目、ややおっとり気味にボッサを奏でる9曲目。(08年2月22日発売)

2008/03/22

「日経ベストPCデジタル」の季刊での復活

昨年、休刊になった月間の「日経ベストPCデジタル」ですが、先日本屋へ行ったら、日経WinPCの増刊号として、季刊ベースでどうやら復活したようです。2008年春号を今日、子供に頼んで買ってきてもらいました。今まで読んでいた雑誌は、休刊になったり購読を止めたりしていて、今では「スウィング・ジャーナル」と、仕事方面の「税理」だけになってしまいました。

ネットで情報を得られる時代になってきたので、今後購読雑誌を増やすということは考えにくいですけれども、この「日経ベストPCデジタル」は、例えば今号の特集は「最新パソコン完全購入ガイド」なので、季刊ベースなら買ってもいいかな、と思っています。次の夏号は5月下旬の発売予定だとか。

まあ、昔と違って、XP以降パソコンは安定してきているし、仕事で割とハードに使用していても5-6年はもってしまうので、買い替えも2-3年に1回ぐらい(現在3台持っています)しかないですけど、新型パソコンをウォッチするのは楽しいですので、またこの雑誌、買い続けようかな、と思っています。

Bright Moments/John Swana

1301
Criss Crossレーベル聴き3日目。ジョン・スワナのリーダー作に、テナーが2人加わった形になっていますけど、この2人、「Reeds and Deeds」というグループ名で、2枚アルバムを出しています。3ホーンになったことと、ジョン・スワナの曲がメインになっていることで、またちょっと違った感じのサウンドになっています。現代ハードバップという言葉がしっくりきますけど、もうひとつこのレーベルでは有名な「One for All」というグループ(メンバーのダブりもありますが)ともサウンドが違っていて、聴いていて飽きないです。やっぱりメンバーを入れ替えて録音していくと、そこに新しいサウンドも出てくるし、面白いですね。変わったジャズが好きな私ですが、正統派としてこれも気に入りました。


Bright Moments/John Swana(Tp, Flh)(Criss Cross 1301)(輸入盤) - Recorded April 7, 2007. Eric Alexander(Ts), Grant Stewart(Ts), David Hazeltine(P), Peter Washington(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Wilbert 2. Chillin' Out 3. Road Trippin' 4. Ferris Wheel 5. Sharack's Corner 2 6. Bright Moments 7. Inevitable Encounter 8. Everything I Have Is Yours 9. KD 10. Open Highway 11. Sharack's Corner 1

(08/03/20)スタンダードの8曲目を除きJohn Swana作。2テナーを加えた、現代ハードバップ。アップテンポで押しまくって進む1曲目、ミディアムで進む、明るい情景が浮かび上がる2曲目、アップテンポでカッコよさの際立つサウンドの3曲目、ソロは元気ながら淡い感触もあるワルツの4曲目、ピアノレスのクァルテットでややアップテンポで自由にソロが動き回っている5曲目(11曲目は6人での演奏)、アップテンポで難しそうなメカニカルなハーモニーのテーマとノリの良いソロが続くタイトル曲の6曲目、8ビートのファンク的な曲調が渋い7曲目、ワン・ホーン・クァルテットで、メロディを大切に奏でているバラードの8曲目、ミディアムのいかにもハードバップらしい9曲目、アップテンポでまさにハイウェイを飛ばすような明るい10曲目。

2008/03/21

Day In Night Out/Walt Weiskopf

1300
Criss Crossレーベル聴き2日目。今日はウォルト・ワイスコフのアルバムです。ノネット(9人)とかオクテット(8人)とかの比較的大編成のアルバムではレーベル3枚目で、彼がこういうホーンアレンジにも興味が向いていることのあらわれだと思います。とはいうものの、普通のビッグバンドのようなサウンドも8、10曲目などである反面、マリア・シュナイダーのような、繊細だったり内省的だったりする、サウンドに彩りを添えるようなホーンアレンジをしている場面もあります。それでいて男性的な雰囲気のある骨のある演奏の部分も多く、やっぱり彼独自の個性かな、と思います。こういうアルバムも、1回聴いてみるのもいいのかも。


Day In Night Out/Walt Weiskopf(Ts, Fl)(Criss Cross 1300)(輸入盤) - Recorded April 3, 2007. Andy Fusco(As, Fl, Cl), Gary Smulyan(Bs), Michael Leonhart(Tp, Flh), John Mosca(Tb), Peter Zak(P), Doug Weiss(B), Kendrick Scott(Ds) - 1. Day In Night Out 2. West Side Waltz 3. City Of Sin 4. Blue In Two 5. Walk In The Woods 6. Off Yellow 7. Lean And Green 8. Heather On The Hill 9. Solid Citizen 10. I Got It Bad And That Ain't Good

(08/03/20)10曲目がデューク・エリントン作で、他の8曲目以外は全部Walt Weiskopf作。大きい編成も彼は3作目で、いいアレンジです。アップテンポでユニゾンの後にハーモニーがパッと広がってスリリングに展開する1曲目、やや淡い感触で盛り上がっていくマイナーのワルツの2曲目、ほんわかと静かに流れていくような感触もある3曲目、比較的シャープなメロディともったりしたようなリズムのバランスで紡ぎ上げる4曲目、淡々としているようでソロは流暢なボッサの5曲目、もやのかかったゆったりとしたサウンドの6曲目、テンポが良くダイナミックなアレンジの7曲目、スタンダードを明るくまとめ上げているややアップテンポの8曲目、綾織り系ながらバリバリ盛り上がる9曲目、最後はゆったりとスローに締めくくる10曲目。

2008/03/20

Outside In/Gary Versace

1298
Criss Crossレーベル聴き。今回はまだ4枚全部の新譜が手元に揃っているわけではないので、順番ではないですが、なるべく早く紹介していきたいと思います。オルガンのリーダー作なのでコテコテ系を連想される人もいるでしょうけど、メカニカル、浮遊系、変拍子が多い、など、現代ジャズの要素をかなり色濃く持っているアルバム。とっつきにくい面もあるかもしれませんが、単にモーダルに演奏していけばいい、というものではなく、その構造はかなり複雑になっています。Criss Cross人脈で、ドニー・マッカスリンとアダム・ロジャースが起用されたのも、そういう演奏ができる人となると、かなり人選が絞られてくるからです。ホント、これぞ現代ジャズ。


Outside In/Gary Versace(Org)(Criss Cross 1298)(輸入盤) - Recorded April 11, 2007. Donny McCaslin(Ts, Ss), Adam Rogers(G), Clarence Penn(Ds) - 1. Dangerous Land 2. The Grand Inquisitor 3. Blue Soup 4. Now Is Then 5. Poster Boy 6. Pinwheel 7. A Thousand Words 8. Many Places

(08/03/20)全曲Gary Versaceの作曲。ハモンドB3オルガンに専念していますが、かなり現代的な曲作りで、あっさりとしたサウンドです。メンバーもそれに合う人選。都会的でメカニカルなテーマを持っていて、ミディアムの8分の6拍子で浮遊感のある1曲目、淡い曲調だけれども8分の11拍子でまったり進行していく2曲目、ややアップテンポの4ビートでブルースっぽいのにやたらメカニカルな3曲目、ほの暗い中の漂いから徐々に盛り上がっていく4曲目、飛び飛びのメロディのテーマと、マイナー系の3拍子と7拍子の基調のある意味モーダルな5曲目、ちょっとおどけた浮遊系から中盤盛り上がる7拍子の6曲目、これまた7拍子が基調で流れるような淡いメロディが印象的な7曲目、速くなくても複雑なテーマとコードの8曲目。

2008/03/17

ホームページが70万アクセス

今日、ホームページ「ジャズCDの個人ページ」が70万アクセスを超えました。ちょうど訪問者の比重がホームページからこちらのブログの方に移る時期でもあったので、今回は’06年8月4日の60万アクセスから1年7ヶ月と半月かかってしまいました。これからも訪問頻度は減りつつあるでしょうね。数年前までは10万アクセスにつき1年ぐらいで到達した時もあったのですが。

オープンしてから10年と半分弱で、内容的にも変更していくには量が増えすぎてしまったので、これからはアーカイヴ的な要素が強くなるのでは、と思うのですが、そう言うにしても多少なりとも、もっと内容を充実させないと、と思ったりしています。

次は、ホームページとこのブログ(現在カウンターは22万台)を合わせて100万アクセスでしょうか。どちらもページビューではなく、ユニークアクセスなので、ちょっと遠い道のりではありますが、こういうアクセスを楽しみにしていくことも、長く続けることのコツではないでしょうか。

また今後ともよろしくお願いします。

2008/03/16

The New Cristal Silence/Chick Corea & Gary Burton

Chickthenew
最近チック・コリアが、特に日本で大量にCDを発売しています。また今回も出た、という感じですが、1枚1枚のアルバムのクォリティが高いので、しかも方向性がいろいろなので、飽きさせず、聴くことができます。ゲイリー・バートンとの2人の共演は過去にも何枚か聴くことができますが、オーケストラ(CD1枚目)との共演ははじめてじゃなかったかと思います。しかも、最初の共演から35年も経っているとのことで、円熟味とか安定感を感じさせますが、この2人の場合、まさに透明感やカチッとした感じですね。デュオの方(CD2枚目)では温かみも感じさせていて、2人の一体感もあり、このアルバムで2度おいしい味わいがありました。


The New Cristal Silence/Chick Corea(P) & Gary Burton(Vib)(Concord)(輸入盤) - Recorded May 10 & 12, July 13and 17, 2007. Sydney Symphony - (CD1)1. Duende 2. Love Castle 3. Brasilia 4. Crystal Silence 5. La Fiesta (CD2)1. Bud Powell 2. Waltz For Debby 3. Alegria 4. No Mystery 5. Senor Mouse 6. Sweet And Lovely 7. I Love You Porgy 8. La Fiesta

(08/03/16)CD1枚目がオーケストラとの共演のライヴで、2枚目がデュオでのライヴ。オーケストラアレンジはティム・ガーランド。再演曲も多く、「La Fiesta」は1-2枚目両方に入っていて、比べるのも楽しい。1枚目の方はクラシックっぽくって自由なフレーズが多い感じ。全13曲中、3曲(CD2の2、6-7曲目)を除きチック・コリアの作曲。過去に何回か2人の録音がありますが、久しぶりのデュオで、円熟の境地に入っていて、しかも相変わらず「クリスタル・サイレンス」のタイトルに似合うサウンドです。熱さは少ないですが、このコラボレーションは見事。この2人はまるでクラシックのようなオーケストラの重厚なアレンジとも合うし、2人だけの演奏もぴったり合うので、素晴らしい。2枚目の方がジャジーで温かみがある気がします。

2008/03/15

スプリング・セレクション/国府弘子

Kokubuspring
国府弘子のシーズンのベスト4枚目完結編。大手のレコード会社に所属するともなると、ベスト盤をけっこう出して大変だな、とも思います。それぞれに未発表の演奏も取り混ぜてあって、追っかけている人はつい、買ってしまいますね。それが戦略だろうと思うのですが。とは言いつつも、こういうアルバムって、例えばフュージョンの入門の方が手にとって買ってみる、ということが多いのでは、と思わせます。いわゆるフュージョンファンの枠ではなくて、もっと裾野が広がっていて、そういう購買層ではないかなあと。やっぱりオリジナルアルバムが、というのはありますが、こういうフュージョンの場合、案外編集もののアルバムも流れが良かったりします。


スプリング・セレクション/国府弘子(P)(JVC)
Spring Selection/Hiroko Kokubu(P)(JVC) - Released 2008. - 1. Tomorrow Never Knows 2. Metropolis 3. Cheshire Cat 4. Innocence Of Spring 5. Tip-Top Funk 6. Sakura-Dayori 7. Im My Life - Fields Of Gold - Scarborough Fair/Canticle 8. Go Go Godzilla 9. Smooth Struttin' 10. El Humahuaqueno 11. Happiest You (For Your Wedding) 12. Easter Egg 13. La Priere D'une Vierge - Fur Elise(Jazz Version, Bonus Track)

国府弘子6枚目のベストアルバム。春がテーマ。ほんのりとした暖かさよりも躍動感のあるファンク的な曲を多めに持ってきて、これから元気になる季節という方向性があるのでしょうか。でも4、6曲目のようにちょっとゆったりとしたフュージョンもあるので、緩急の変化はあって、曲の流れもいいし、飽きさせません。そんな中でも7曲目のメドレーと12曲目はソロ・ピアノだし、11曲目はトゥーツ・シールマンスとのデュオ。後半というかラストに近くなると静かめになっていきます。そして13曲目のボーナス・トラックはクラシックの「乙女の祈り~エリーゼのために」のジャズ・ヴァージョンで、ソロピアノの曲。これは故・羽田健太郎さんへのトリビュートだそうです。 バリバリというわけではないけれど、彼女流のジャズの演奏も楽しめます。(08年3月6日発売)

2008/03/13

Setting Standards New York Sessions/Keith Jarrett/Gary Peacock/Jack DeJohnette

2030
私は普段は、同じCDの買い直しはここ10年ほどほとんどやっていないのですが(その分未知の新譜にお金をかけた方が良いと思ってます)、ECMに関しては、話は別になっています。特にここでの3枚は、’80年代にプラジャケで出た時に買って、紙ジャケ(ゴールドCD)の時にまた買って、そして今回の25周年BOXと、3種類、なぜか持っています。ECMに関してはちょっと追っかけ精神がでてしまっていますね(笑)。今までリマスターをしないことで有名だったECM(「:rarum」を除く)ですが、このBOXが出たときもリマスターの予定が通常盤で出てしまったし、どういう方向になっていくのか、興味があります。


Setting Standards New York Sessions/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM2030-32) - Recorded January 1983 - (CD1)Standards, Vol.1 - 1. Meaning Of The Blues 2. All The Things You Are 3. It Never Entered My Mind 4. The Masquerade Is Over 5. God Bless The Child (CD2)Standards, Vol.2 - 1. So Tender 2. Moon And Sand 3. In Love In Vain 4. Never Let Me Go 5. If I Should Lose You 6. I Fall In Love Too Easily (CD3)Changes - 1. Flying, Part One 2. Flying, Part Two 3. Prism

ECM1255, 1289, 1276の3枚をグループ結成25周年でBOX化し、再発売。当初マンフレート・アイヒャー自らがリマスターして発売するとの予定らしかったのでしたが、何らかの事情により発売が数ヶ月遅れ、リマスターせずに発売された模様です。今まで「:rarum」のベスト盤20枚についてリマスターを施したことはあるけれど、ECMでは早くCD化された有名な盤ほど、あるいはCD化初期に発売された盤ほど、CDとしての音が良くない(それでもCDとしては良い方ですが)事の解消はいつになるのでしょうか。


(追記)当初、この記事をアップするにあたって、このCDがリマスターされたもの、と書きましたが、チェックしたところ、どうやら発売されたものはリマスターではないようです。誤解を招く書き方をして、申し訳ありませんでした。そのいきさつについては私のコメントをご覧ください。

2008/03/11

デイ・トリップ/パット・メセニー

Patday
パット・メセニーのトリオでの新作を、国内盤が発売されてから1ヶ月以上経って、やっと聴きました。輸入盤はそれよりもっと前に発売されていたと思ったので、少々出遅れてしまいましたね(笑)。前の「トリオ99」時代のメンバーも良かったけれど、ここでのクリスチャン・マクブライドとアントニオ・サンチェスもかなりいいです。難曲(と思われる)を楽々とこなしている感じで、特にサンチェスのスコンスコンいいながら軽やかにしかも柔軟にこなしているドラムスがまた、いいですねえ。値段は国内盤の方がだいぶ高いようですが、7曲目に入っているボーナストラックもなかなかでした。それにしてもパットのギターはズゴいということをまざまざと見せつけてくれました。


デイ・トリップ/パット・メセニー(G)(Nonesuch)
Day Trip/Pat Metheny(G) with Christian McBride(B) & Antonio Sanchez(Ds)(Nonesuch) - Recorded October 19, 2005. - 1. Son Of Thirteen 2. At Last You're Here 3. Let's Move 4. Snova 5. Calvan's Keys 6. Is This America? (Katrina 2005) 7. What Nor (Bonus Track) 8. When We Were Here 9. Dreaming Trees 10. The Red One 11. Day Trip

全曲パット・メセニーの作曲で、国内盤は7曲目がボーナス・トラック。ドラムスやベースもいいですが、主役はもちろんパットで、ギター・トリオの自由な展開。浮遊感のあるスピーディなラテンノリとでも言うべき1曲目、しっとりとした淡い情感のあるバラードでやや盛り上がりもある2曲目、フレーズがけっこう速くてスピーディかつスリリングな3、7曲目、ボッサの上をギターが踊りまわる4曲目、ブルース的だけど凝った部分もある5曲目、牧歌的なアコースティック・ギターがフォーク的な印象の6曲目、ミディアムの8分の6拍子で渋いサウンドを聴かせる8曲目、静かにアコースティック・ギターで心象風景をつづるバラードの9曲目、ギターも歪ませファンク的にせまてくる10曲目、アップテンポで複雑かつメカニカルなラテンの11曲目。(08年2月6日発売)

2008/03/10

水面(Minamo)/Carla Kihlstedt, Satoko Fujii

Fujiiminamo
藤井郷子のアルバムで、これは昨年か今年の初めに通販でHMVに注文したのですが、なかなか入荷せず、そうこうしているうちにいつの間にか入荷困難の表示が。慌てて他の通販を探し、タワーで在庫がたまたまあり、先月入手しました。彼女の多作は有名で、この3月にも3枚新譜が出る予定です。今日紹介するアルバムは、彼女の中でもかなりフリー色が強い印象で、しかもヴァイオリンとピアノでのデュオ。聴く人を選ぶのではないかな、とは思うのですが、神経を研ぎ澄まして聴くと、丁々発止のやり取りがメロディ、非メロディにかかわらず、録音として切り取っておいてくれて良かったな、と思います。硬派な方向けかも。


水面(Minamo)/Carla Kihlstedt(Vln), Satoko Fujii(P)(Henceforth Records)(輸入盤) - Recorded October 2002 and November 2005. - 1. Remembering Backwards 2. One Hundred And Sixty Billion Spray 3. Lychnis 4. Remainder Of One, Reminder Of Two

(08/03/09)ヴァイオリンとのデュオの、フリー・インプロヴィゼーションのライヴ・アルバム。緩急自在でもあり、ダイナミックレンジも広めで、非メロディ的、あるいはメロディ的なアプローチを使い分けています。どちらかと言えば非メロディでの表現の方が多く、緊張感があります。フリーとしてはその展開はけっこうドラマチックです。’02年録音の1曲目が5分、2曲目が16分、3曲目が2分、そして’05年録音の4曲目が26分と、曲ごとに長さが大幅に違うのも特徴。後半リズミカルに盛り上がっていく1曲目、静謐、あるいは混沌とした中を流れるように漂っていく雰囲気の2曲目、小品だけどダイナミックな3曲目、長丁場をうまくドラマチックな構成で、静かだったり盛り上がったりと、緊張感を伴いながらドラマを聴かせてくれる4曲目。

2008/03/09

ビル・エヴァンス・プレイズ・V.I.P.s・アンド・グレイト・ソングス

Billtheme
有名なビル・エヴァンスのアルバムはほとんどが国内盤CDで出ているのに、このアルバムはなぜか初CD化。オーケストラがクラウス・オガーマンだったら、もっと早く出てもいいのになあ、と思っていました。プロデューサーはクリード・テイラー。聴いてみたら、かなりイージー・リスニング的な映画音楽のテーマを中心としたアルバムでした。音も当時のオーケストラという感じの録音で古さを感じさせるし、そういう意味で今までCD化されなかったのかな、と思います。ビル・エヴァンスの音源ならば何でも聴きたいという追っかけのファン向けかも。たまにジャズ的なアプローチを見せますが、テーマのメロディを中心にピアノで弾く場面も多いです。


ビル・エヴァンス(P)・プレイズ・V.I.P.s・アンド・グレイト・ソングス(Verve)
The VIP Theme And Others/Bill Evans(P)(Verve) - Recorded May 6 and Summer, 1963. Claus Ogerman Orchestra - 1. Theme From "Mr. Novak" 2. The Caretakers Theme 3. More 4. Walk On The Wild Side 5. The Days Of Wine And Roses 6. Theme From "The V.I.P.'s" 7. Hollywood 8. Sweet September 9. On Green Dolphin Street 10. The Man With The Golden Arm 11. Laura 12. On Broadway

邦題「ビル・エヴァンス・プレイズ・V.I.P.s・アンド・グレイト・ソングス」。32分弱で12曲の演奏。主に映画やテレビの主題歌を、イージーリスニング的なピアノとオーケストラで演奏して、時々少しジャズ的なテイストが入るという、商業的なサウンドを意識したアルバム。ピアノもビル・エヴァンスらしさがある部分もありますが、彼がメロディだけを奏でているところも多いので、やはり彼の音なら何でも聴きたいファン向けか。それでも2、4、7、10曲目のように彼がある程度ジャズ的に活躍している曲もあるので、評価が難しいところ。それでも1曲が短くてフェードアウトの曲が多いのも気になります。コマーシャル的な作りではあっても、おなじみのメロディがよく出てくるので、親しみやすさはあると思います。9曲目は彼の愛奏曲です。(08年2月20日発売)

2008/03/06

アフター・アワーズ/山中千尋

Yamanakaafter
山中千尋はVerveに移ってから、ベスト盤を出すという情報が2度も出ているのに、出さない。このアルバムも、最初はバラード集になる予定だったらしいです。きっと本人の抵抗があるのかな。それでも、オスカー・ピーターソンへの元気なトリビュートアルバムになったのはうれしいし、ドラムレス(ギターを加えた)トリオでの演奏で、彼女の新しい面を見せてくれたのもうれしい。それにしても、引き出しのいっぱいある人だな、という感想。たぶんこの人、何でもできてしまうのではないかな、と思います。今回もできればオリジナルをいれてほしかった、とも思いますが、急なセッションだったとも考えられるので、その中でベストな演奏を聴かせてくれています。


アフター・アワーズ/山中千尋(P)(Verve)
After Hours/Chihiro Yamanaka(P)(Verve) - Recorded December 30, 2007 and January 3, 2008. Avi Rothbard(G), Yoshi Waki(B) - 1. All Of Me 2. There Will Never Be Another You 3. Confirmation 4. You'd Be So Nice To Come Home To 5. Sioux City Sue New 6. All The Things You Are 7. Over The Rainbow 8. Everything Happens To Me

アヴィ・ロスバード(G)、脇義典(B)とのトリオ。オスカー・ピーターソンに捧げられた、ドラムレス・トリオのアルバム。スタンダードが中心で、チャーリー・パーカー作(3曲目)やキース・ジャレット作(5曲目)が入ったりしています。全曲で35分なので、ミニアルバム的な存在ですけど、テンポが良いので、あまりアッという間に終わったという感じはしないです。いつものアグレッシヴさは影を潜めても、元気で明るいところは相変わらずで、ノリの良い曲はイェーイといいたくなるほどにゴキゲンです。アップテンポからミディアムの間の曲を中心に演奏しているからかも。通常ならバラードになる7曲目もアップテンポ。オーソドックスなタイプを意識しながらも、指はコロコロとよく動き、スムーズで素早いアドリブを聴かせてくれています。ラスト8曲目のみソロピアノでのバラードの演奏。(08年2月27日発売)

2008/03/05

Tokyo Girls Talk/高田みち子

Takadatokyo
まだJ-POPという言葉がなくてニューミュージックというジャンルで呼ばれていた20数年前に、このあたりの音楽とは遠くなっていったのですが、それでもある時期までの今井美樹や比較的初期の頃(Funhouse時代)の辛島美登里など、聴いていることがありました。特に今井美樹は、複雑な曲やフュージョン・ミュージック的なバック・バンドがけっこう好みだったのですが、最近はよりストレートになってきた感じでちょっと遠ざかっています。そんな中で浮上してきたのがこの高田みち子。自分も元はジャズよりはニュー・ミュージックをよく聴いてきた時代もあったので、自分の琴線にズバッと引っかかってきて、Sonyで3枚目ですが、3枚とも追いかけています。参加ミュージシャンがいいですね。


Tokyo Girls Talk/高田みち子(Vo, Fl, P(on 8-10), Key(on 3, 7))(Sony) - Released 2008. - Tsunehide Matsuki(G)、Akira Okazawa(B)、Yuichi Togashiki(Ds)、Soichi Noriki(Key)、Terumasa Hino(Tp on 4) - 1. Tokyo Girl Talk 2. Doesn't Mean Much 3. 青春の残照 4. 大桟橋と観覧車 5. Come In From The Rain 6. Homecoming 7. 私の10年 8. The Girl In Love With You 9. 水泳クラブ 10. この胸いっぱいの愛をクローゼットに閉じ込めて 11. Lonesome Car-boy

5曲目がメリッサ・マンチェスターとキャロル・セイヤー・ベイカーの曲、8曲目がバート・バカラックの曲で、他は全て高田みち子の作詞作曲。有名なジャズ・フュージョン畑のミュージシャンがバックで参加していることで、打ち込みが苦手な私にはぴったりの大人なフュージョンチックなサウンドに仕上がっていて、しかも、歌も大人のメロディです。内容はジャズではなくJ-POPですが、4ビートの場面(4曲目)やアコースティック・ギターが主体の曲(5曲目)、ミディアムのラテン的アプローチ(6曲目)、また、ジャズコーラス的ア・カペラの場面(10曲目出だしとラスト)もあり、なかなか。高くてまろやかな、そして息づかいさえ感じられるヴォーカルもメロディアスな歌に合っていて、BGMにもじっくり聴くにも良し、といったところ。9曲目はアコースティックピアノのみを伴奏にした弾き語りバラード。ファンク的なドッシリとしたリズムの歌で幕を閉じます。(08年2月20日発売)

2008/03/04

Farewell/Joseph Haydn/Isang Yun/Munchener Kammerorchester/Alexander Liebreich

2029
クラシックのハイドンと韓国の現代音楽家をカップリングした1枚。以前からもありましたけれども、最近ECM New Seriesもこういうカップリングの手法が多くなっています。まあ、最初から最後まで現代音楽で通すよりは、私にとっては安心感がありますが。


Farewell/Joseph Haydn/Isang Yun/Munchener Kammerorchester/Alexander Liebreich(Cond)(ECM New Series 2029)(輸入盤) - Recorded May 2007. - Joseph Haydn: 1-4. Symphony No.39 In G Minor 5-8. Symphony No.45 In F-Sharp Minor "Farewell" Isang Yun: 9. Chamber Symphony 1

(08/03/02)Joseph Haydnは18世紀を中心にオーストリアで活躍した作曲家。5-8曲目は「告別」というタイトルがついていて、有名。Isang Yunは20世紀韓国の現代音楽家。どちらも2つのオーボエ、2ないし4のホルン、そしてストリングスのための曲ということは共通していますが、ハイドンは室内楽的ながらクラシックの王道を行くサウンドの安定した曲です。Isang Yunの方は現代音楽ならではの、やや無機的なサウンドでせまります。

2008/03/03

Romaria/The Dowland Project/John Potter

1970
ダウランド・プロジェクトは、古楽の歌唱曲をメインに、ジョン・サーマンのサックスやリコーダーを絡ませるという手法で、昔「オフィチウム」が売れた時に、やはり合唱曲にヤン・ガルバレクのサックスを絡ませたものが売れたので、その延長線上にあるのでしょう。


Romaria/The Dowland Project/John Potter(Tenor)(ECM New Series 1970)(輸入盤) - Recorded January 2006. Milos Valent(Vln, Viola), John Surman(Ss, Bcl, Tenor Recorder, Bass Recorder), Stephan Stubbs(Baroque G, Vihuela) - 1. Got Schepfer Aller Dingen 2. Veris Dulcis 3. Pulcherrima Rosa 4. Ora Pro Nobris 5. La Lume 6. Dulce Solum 7. Der Oben Swebt 8. O Beata Infantia 9. O Rosa 10. Saudade 11. In Flagellis 12. Kyrie Jesus Autem Transiens 13. O Beata Infantia 14. Credo Laudate Dominum 15. Ein Gut Preambel 16. Sanctus Tu Solus Qui Facis 17. Ein Iberisch Postambel

(08/03/02)10曲目と17曲目はMilos Valent、John Surman、Stephan Stubbsのインプロヴィゼーションで、他の曲はトラディショナルだったり、12-17世紀の曲。ここでも、昔の雰囲気を保ちつつも、ジョン・サーマンが以前にはなかった色付けをして、皆で過去の歌に割と自然なアレンジを加えた歌唱の曲が多いです。15曲目はStubbsのソロ。やや薄暗い中世の香りが漂ってきますが、ゆったりと時間が進んでいき、癒される感じです。

2008/03/02

Songs From Spain And Argentina/Kim Kashkashian/Rovert Levin

1975
今のところ、ECM New Seriesが3枚手元にあります。また3月発売予定のものもあるのですが、これは届くのが4月に入ってからになりそうで、今回は1枚と2枚の組み合わせで紹介しようかな、と思います。今日紹介するアルバム、ECMの公式ホームページでジャケ写がトップページに出ているので、会社としては今イチオシなのでは、と思うのですが、国内盤は昨年11月に出ていたにもかかわらず、HMVでの輸入盤は何ヶ月も発売延期になって、やっと先月下旬に到着した次第です。英文のライナーは読んでませんけど、スペインやアルゼンチンの歌をこのデュオの演奏にアレンジしたものらしいです。はたして、元がクラシックだったのかフォークソングだったのかは判然としませんが、心地よい哀愁とメロディの分かりやすさで聴きやすいアルバムに仕上がっています。


Songs From Spain And Argentina/Kim Kashkashian(Viola)/Rovert Levin(P)(ECM New Series 1975)(輸入盤) - Recorded August 2006. - Manuel De Falla: 1. Asturiana Enrique Granados: 2. El Mirar De La Maja 3. El Majo Olividado 4. La Maja Dolorosa 5. El Majo Discreto Carlos Guastavino: 6. La Rosa Y El Sauce Alberto Ginastera: 7. Triste Xavier Montsalvatge: 8. Cancion De Cuna Para Dormir A Un Negrito 9. Chevere 10. Cuba Dentro De Un Piano 11. Punto De Habanera Manuel De Falla: Siete Canciones Populares Sepanolas: 12. El Pano Moruno 13. Sequidilla Murciana 14. Asturiana 15. Jota 16. Nana 17. Cancion 18. Polo Alberto Ginastera: 19. Triste Carlos Guastavino: 20. Se Equivoco La Paloma... 21. Abismo De Sed 22. Pampamapa 23. Bonita Rama De Sauce 24. La Rosa Y El Sauce Carlos Lopez Buchardo: 25. Prendiditos De La Mano 26. Oye Mi Llanto

(08/03/02)19世紀後半から20世紀にかけてのスペインとアルゼンチンの6人の作曲家の曲を演奏しています。地域がらかメロディから哀愁が漂ってくる曲もあって、何よりもこの時代にしては、メロディアスで分かりやすい演奏が魅力のヴィオラとピアノとのデュオの演奏です。2人でこの楽器のために書き換えたという記述や英語の歌詞と思われるものもあって、歌を編曲したものも。自然に心の中にしみこんでくるようなメロディです。

ザ・スーツケース/スティーヴ・カーン

Stevesuit
元はブートで出回っていたものだそうですが、公式盤で今回発売されました。なるほど、10年以上前のライヴを出すくらいだからさすが。ショックを受けるくらいの素晴らしさ(私は4ビートも好きですけど、こういうハードコア・フュージョンも大好きです)。こういうジャンルでは「ビック・ヒッツ/ジョン・スコフィールド」(Gramavision)のライヴと双璧をなすぐらい自分の中ではインパクトがありました。旧譜作品には属するのでしょうけれど、今年のベスト3の候補にもなりそうです。3人の丁々発止のやり取り、何回かあるドラム・ソロの素晴らしさ、などインパクトはけっこうあります。ただ聴く人によって、好き嫌いはあるかもしれませんね。これを機会に旧ポリドールの廃盤作品も再発してくれたら売れそうだな、と思うのですが。


ザ・スーツケース/スティーヴ・カーン(G)(55 Records)
The Suitcase - Live In Koln '94/Steve Khan(G)(55 Records) - Recorded May 17, 1994. Anthony Jackson(B), Dennis Chambers(Ds) - 1.Where's Mumphrey? 2. What I'm Said 3. Blue Zone 41 4. Melancholee 5. Played Twice 6. The Suitcase 7. Dr. Slump 8. Blades 9. Guy Lafleur 10. Uncle Roy 11. Eyewitness 12. Capricorn 13. Dedicated To You 14. Caribbean Fire Dance 15. Mr. Kenyatta

ライヴでCD2枚組。ジャズメン・オリジナルが4曲(4-5、14-15曲目)と、スタンダードが1曲(13曲目)、前メンバーによる共作が2曲(1、6曲目)で、他はスティーヴ・カーンの作曲。収録時間も2枚のCDぎりぎりいっぱい。この3人ならではの、ボトム2人による安定した、しかも超絶技巧によるファンク(時に4ビート)の上を、カーンのギターが浮遊感あふれる感じで舞っていたり、時にフレーズが切り込んでいたりと、聴きごたえが満点です。ライヴなので、盛り上がるところはとことん盛り上がって技巧が出ていたり、もちろんバラードの曲はゆったりとして、長い時間を飽きさせずに聴かせてしまいます。ジャズメン・オリジナルも、彼のオリジナルのようなサウンド。ギター・トリオのファンクだったらこれ、とまで言えるアルバム。(08年2月20日発売)

2008/03/01

Her First Dance/Misha Alperin

1995
ECMレーベル新譜聴き2日目。ミシャ・アルペリンは、以前はMishaではなくてMikhaelを名乗っていたのですが、ここのところ、Mishaになっています。チェロのAnja Lechnerは、ECM、ECM New Series両方で参加アルバムのある人。まあギンギンのジャズをやっているアルバムに参加しているわけではないので、クラシックの技法で表現できる演奏をしている人、と言うべきでしょうか。このアルバムも、ミシャ・アルペリンの作曲がほとんどだというだけで、感触的にはクラシックの香りが濃厚に漂っています。ある程度聴く人を選ぶアルバムだとは思いますけれど、寒色系ですがけっこういい感じで時が流れていくようです。


Her First Dance/Misha Alperin(P)(ECM 1995)(輸入盤) - Recorded July, 2006. Arkady Shikloper(French Horn, Flh), Anja Lechner(Cello) - 1. Vayan 2. Her First Dance 3. A New Day 4. April In February 5. Jump 6. Tiflis 7. Lonely In White 8. Frozen Tears 9. The Russian Song 10. Via Dolorosa

(08/03/01)9曲目のみArkady Shikloper(ホーンとチェロのデュオ)作で、他は全曲Misha Alperin作。ECMの中ではかなりクラシック寄りの感触をもつ曲、サウンドと特殊な楽器編成。硬質で透明感のある、静かな曲と、超絶的なテクニックを駆使した早いパッセージが時に続いていきます。1曲目の出だしは日本の琴を意識した可能性も。適度なアヴァンギャルド感がイケています。タイトル曲の2曲目は寒色系の、ホーンとのデュオの組み合わせで淡々と進んでいったり、時にゴリッとした感触も。ソロやホーンかチェロとのデュオの曲が多く、トリオでの曲はなし。それもクラシック的に曲が響いてくる要因になっているのでは。全体的には静かな場面が続くので、ジャズにこだわらず、情景的なサウンドが好きな人には好まれそうです。

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