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2008/02/29

Life In Leipzig/Ketil Bjornstad, Terje Rypdal

2052
ECMレーベルの再び新譜聴き。このところまた新譜ラッシュになっているようですが、追いかけられますかどうか。ECMの功績として、ここでのデュオのように4ビートでグイグイさせるような、いわゆるジャズの要素を除いてみても、インプロヴィゼーション的な、あるいはある種の予定調和的なサウンドの「ジャズ」を創造したことは大きいんじゃないかと思います。ここでは全然スウィングしなくても、魅力ある透明感もあるライヴのジャズサウンドとして響いてきます。ただ、好き嫌いはあるかもしれないな、とは思いますけど。ライヴなだけに、過去発表された曲の再演曲も多いのがいいところ。


Life In Leipzig/Ketil Bjornstad(P), Terje Rypdal(G)(ECM 2052)(輸入盤) - Recorded October 14, 2005. - 1. The Sea 5 2. The Pleasure Is Mine, I'm Sure 3. The Sea 2 4. Glotation And Surroundings 5. Easy Now 6. Notturno (Fragment) 7. Alai's Room 8. By The Fjord 9. The Sea 9 10. Ke Manfred/Fran Reisen 11. The Return Of Per Ulv

(08/02/29)ライプチヒでのデュオによるライヴで、再演曲も多いです。ケティル・ビヨルンスタ作が6曲(1、3-4、7-9曲目)、テリエ・リピダル作が4曲(2、5、10-11曲目)、その他1曲(6曲目)。ギターといってもリピダルはロック・ギター(プログレ?)のサウンドで、シンセサイザーのような場面も。ゆったりと包み込むようなギターでもありますが、時にトンガる場面もある、包容力のある音色。ピアノもあるときはクラシカルな響きを持ってせまってきたり、時にアヴァンギャルドの萌芽を見せたり、この2人がたゆたうように、時に盛り上がり、進んできます。そんな2人が寄り添うようにサウンドを奏でながらライヴは進んでいきます。穏やかな曲は多いですが、ラスト11曲目の分かりやすくてメロディアス、割と元気な再演曲が印象的。

2008/02/26

仕事のピークと花粉症

仕事の方はだいたい一段落して、音楽を聴こうと思えば時間はあるのですが、数日前に暖かくなって強風が吹いたあたりから、頭が重く、目やのどが痛くなっているので、ああ、これは花粉症の季節がまた来たな、と思った次第です。今年は濃いとの事で、ちょっとつらいですね(笑)。まあ、しばらくの間ブログなども休んでしまったので、これからも無理のない範囲でやっていこうと思います。

それにしても、昨年、一昨年とこの季節でも毎日更新できていたので(仕込みは土日でまとめてやっていましたが)、その状態が普通なのか、今年の状態が普通なのか。今年1月は新譜の入手枚数が少なかったですけど、今月はすでに未聴盤新譜が10枚到着、明日にはさらに6枚到着予定です。

これらはいずれコメントしますので、今しばらくお待ち(あまり待っている方も多くないとは思いますが)ください。

2008/02/17

Evanescence/Maria Schneider Jazz Orchestra

Mariaevanes
マリア・シュナイダーは最近になって追いかけはじめましたが、これは彼女のデヴュー作で、元はEnjaレーベルからの発売。当時から彼女らしさが出てきて、一部クラシックの曲調のようなところもあり、それとビッグ・バンドの音を掛け合わせて組み立てたようなサウンドが、起伏もあってダイナミックレンジも広く、けっこう好みのサウンドではあります。ギル・エヴァンスの女性版でしかも繊細さを併せ持った、という感じでしょうか。方向性はややマニアックかもしれませんが、欧米では広く支持されていて、日本でも彼女のファンは少なくないようですね。最初の発売から14年ほど経っているようですが、古さを感じさせません。今では有名になったミュージシャンも何人も参加しています。


Evanescence/Maria Schneider(Comp, Cond) Jazz Orchestra(Artistshare)(輸入盤) - Recorded September 1992. Mark Vinci(As, Fl, Afl, Cl, Piccolo), Tim Ries(As, Ss, Fl, Cl), Rich Perry(Ts, Fl), Rick Margitza(Ts), Scott Robinson(Bs, Bass S, Bcl, Cl), Tony Kadleck(Tp, Flh), Greg Gisbert(Tp, Flh), Laurie Frink(Tp, Flh), Tim Hagans(Tp, Flh), John Fedchock(Tb), Keith O'quinn(Tb), Larry Farrell(Tb), George Flynn(Btb, Tuba), Ben Monder(G), Kanny Warner(P), Jay Anderson(B), Dennis Mackrel(Ds), Emidin Rivera(Per on 6), Bill Hayes(Flexatone on 6) - 1. Wyrgly 2. Evanescence 3. Gumba Blue 4. Some Circles 5. Green Piece 6. Gush 7. My Lament 8. Dance You Monster To My Soft Song 9. Last Season

(08/02/17)全曲マリア・シュナイダーの作曲。当時から彼女らしさと繊細さもあるアレンジで、ジャズのビッグバンドの典型的なサウンドとはひと味違います。起伏もあってドラマチックに展開していく、有機的にサウンドが動く1曲目、ギル・エヴァンスに奉げたという、淡い色でキャンバスに塗っていくような味わい2曲目、印象のあるガチンとしたテーマからアップテンポのアドリブと行ったり来たりの3曲目、サックスのソロでしっとりとしたバラードの4曲目、緩急自在で変化もあり、盛り上がって終わる5曲目、やや静かで深遠な世界を行き来する6曲目、ゆったりとしていて穏やかなバラードの7曲目、不安感をあおるようなテーマと静かなソロとエキサイティングなソロのある8曲目、寒色系ながら徐々に盛り上がり大団円を迎える9曲目。

2008/02/14

Holon/Nik Bartsch's Ronin

2049
ECMレーベル新譜聴き3日目で一段落。ECMでは1枚だけアルバムを出してその後はどうしたかなあ、というミュージシャンも少なくないのですが、このニック・ベルチュ、心配だった割には2枚目を出してくれました。とは言うものの、パターン的には1枚目と基本的には同じで変拍子を多用したミニマル・ファンクという感じですね。ただ、それなりに賑やかな部分も多いので、ECMサウンドかと言うと、そこからはみ出るサウンドではないかと思います。もっとも、ECMサウンドというのは存在しないと、マンフレート・アイヒャー自身が言っておられますけど。聴く人を選ぶかもしれないけれど、聴くとハマります。


Holon/Nik Bartsch's Ronin(P)(ECM 2049)(輸入盤) - Recorded July 2007. Sha(Bcl, As), Njorn Meyer(B), Kasper Rast(Ds), Andi Pupato(Per) - 1. Modul 42 2. Modul 41_17 3. Modul 39_8 4. Modul 46 5. Modul 45 6. Modul 44

(08/02/11)全曲ニック・ベルチュの作曲。ミニマル的なサウンドで、基本が奇数拍子などの変拍子になっているところがミソ(4拍子もあります)。エレキベースなので、以前のM-BASE的なファンクをECM的にした感じ、ただしそんなに静かではない、というイメージ。比較的シンプルなテクスチャーをこれでもかと繰り返しながら発展していくと、脳にある種の刺激をもたらすようです。ジャズと言うよりは、編成が特殊なプログレ・ファンクを聴いているような、一種独特なグループサウンド。Roninは文字通り「浪人」のようですが、日本音楽の影響を受けた痕跡はあまりないようで、時にサウンドやスペースがファンクな中にも東洋的だな、と思うことがあります。いずれにしても強力なミニマル的な繰り返しが随所に見られるファンクですね。

2008/02/13

January/Marcin Wasilewski Trio

2019
ECMレーベル新譜聴き2日目。と言いつつ、このあたりのアルバムはもう出てから2週間以上は経っていると思うので、ホカホカの新譜ではなくなってしまいましたけど。ピアノ・トリオは思いっきり4ビートでドライヴしなければ、と思う人には縁のない、というか対極にあるアルバムで、ヨーロッパ的なビート感のない流れるような曲とか、自由度の高い曲とか、そういうのが目立っています。ビートはあっても4ではなくポップビートだったり(4曲目)。でもそういう方面のピアノ・トリオが好きな方々にはけっこう高評価だったりするようですね。私も好みのアルバムの1枚になりました。


January/Marcin Wasilewski(P) Trio(ECM 2019)(輸入盤) - Recorded February 2007. Slawomir Kurkiewicz(B), Michal Miskiewicz(Ds) - 1. 1. The First Touch 2. Vignette 3. Cinema Paradiso 4. Diamonds And Pearls 5. Balladyna 6. King Korn 7. The Cat 8. January 9. The Young And Cinema 10. New York 2007

(08/02/11)Marcin Wasilewski作が4曲(1、7-9曲目)、3人のインプロヴィゼーションが10曲目で、他にゲイリー・ピーコック作(2曲目)、エンリオ・モリコーネ作(3曲目)、トーマス・スタンコ作(5曲目)、カーラ・ブレイ作(6曲目)など。出だしの3曲とタイトル曲の8曲目は、どの曲もオリジナルのようなある種の静けさ、クリアーさ、ヨーロッパ的なビート感のない流れていくようなサウンドで、美しいメロディが漂うようにせまります。そこから傾向は異なっていき、4曲目は何とプリンスの曲で、ビート感を付け足した明るいポップな味付けがある、彼らの音楽。5曲目はミステリアスなエキゾチックさがあり、6曲目は部分的にオーネット的な変幻自在なサウンド。7、9曲目のあたりもややピリッとしていい感じ。10曲目は作曲と同等の小品。

2008/02/12

Elixir/Marilyn Mazur/Jan Garbarek

1962
ECMレーベル作品が、また新譜が出だしたので、その1日目。マリリン・マズールとヤン・ガルバレクのデュオとはなっていますが、マズールのソロの曲も多くて、やはり彼女のリーダー作という感じです。エキゾチックで静かな場面が多く、また各種パーカッションの音がうるさすぎず、しかもバラエティに富んでいてリアルなサウンドをいろいろ聴くことができます。ただ、内容的にはちょっとマニアックかな、という気はしてます。控えめな演奏ですけれど、リアルで豊かなパーカッションが心地よく響き、そこに時おりサックス、時にフルートが絡んでと、寒色系ながらのどかな光景ですが、その範囲では変化に富んでいます。


Elixir/Marilyn Mazur(Per, etc)/Jan Garbarek(Ts, Ss, Fl)(ECM 1962)(輸入盤) - Recorded June 2005. - 1. Clear 2. Pathway 3. Dunun Song 4. Joy Chant 5. Bell-Painting 6. Elixir 7. Orientales 8. Metal Dew 9. Mother Drum 10. Mountain Breath 11. Creature Walk 12. Spirit Of Air 13. Spirit Of Sun 14. Sheep Dream 15. Talking Wind 16. Totem Dance 17. The Silen In The Wall 18. River 19. On The Move 20. Winter Wish 21. Clear Recycle

(08/02/11)2人の共作が7曲(7、10、12-13、16、18、20曲目)で、他はマリリン・マズール作。共作はフリー・インプロヴィゼーションか。21曲を55分なので小品の連続。パーカッションも、マリンバ、ヴァイブラホンのメロディ楽器をはじめ打楽器もいろいろ使っています。そこに広がるサウンドは、ジャケットのように蒼く薄暗い世界の中での静かな語り合い、といった曲も多いようです。現像的なパーカッションの中を、たゆたうように漂っていくサックスのメロディ。そんな中でもパーカッションとかスチールドラムのような、パルスとノリの良いメロディでのサックスでの3-4、16曲目。またパーカッションのみの曲(タイトル曲の6曲目や、5、8-9、11、14-15、17、19曲目)もあります。基本は静かながらエキゾチックな雰囲気。

2008/02/10

ウーマンズ・パヒューム~アルマンド・トロヴァヨーリに捧ぐ/アントニオ・ファラオ

Antoniowoman
アントニオ・ファラオはEnjaレーベル時代から追っかけしてましたけど、最近は全部は追いかけていないです。これも迷いましたが、映画音楽集でもあり、メンバーもなかなか面白いということで注文してしまいました。彼にしてはややおとなしい曲が多いですが、大排気量の車が余裕を持って走っているような感じで、安心して聴けるし、時にスゴい技を繰り出します。曲の良さが半分で、演奏が半分という感じでしょうか。ドミニク・ディ・ピアッツツァのエレクトリックベースが気になりましたけど、音作り(音色)はフレットレスに近いような気がしましたが、音の揺らぎがなく、高音域もしっかりとした音程だし、ネットで調べてみたら、使用楽器はフレッテッドのベースを使っているようですね。


ウーマンズ・パヒューム~アルマンド・トロヴァヨーリに捧ぐ/アントニオ・ファラオ(P)(Cam Jazz)(Omagatoki)
Woman's Perfume/Antonio Farao(P)(Cam Jazz) - Recorded September 6-8, 2006. Dominique Di Piazza(B), Andre Ceccarelli(Ds) - 1. Toto Sexy 2. La Via Dei Babbuini 3. Profumo Di Donna 4. Positive Life 5. Toto Sexy 6. Try To Change 7. Il Prete Sposato 8. My Father's Song 2 9. Faustina 10. Il Vedovo 11. Nowise 12. Paolo Il Caldo

アルマンド・トロヴァヨーリの映画音楽集で、アントニオ・ファラオの作曲も4曲(4、6、8、11曲目)。55分で12曲と、各曲はやや短め。全体としてややおとなしめでメロディ重視のような感じです。ファラオも昔みたいにガンガンいくよりは円熟の境地に入ったかも。それでも素晴らしい演奏ですが。ベースはエレクトリック。1曲目はゴキゲンなややアップテンポの4ビートでの出だしでメロディアスな展開。アルバムを通してピアノ中心で、ベース(1、8、11(これは美しいソロ)曲目)やドラムス(5曲目)のソロは少なめです。5拍子が基本のあまり雰囲気をこわさない4曲目、アップテンポでモーダルかつスリリングな5曲目、しっとりしつつもベースの高音域でのサポートが目立つエキゾチックな9曲目、ラストはラテンで盛り上がる12曲目。(08年1月23日発売)

2008/02/09

コメント、トラックバック再び

もう2年以上前に、「トラックバックについて」というタイトルで運用方法を書いたのですが、あれから時間が経ち、皆さんのやり方も変わってきました。そこで、コメント、トラックバックについて、運用方法の変更と、追記をさせていただきます。

前回の記事は:

1.(原則)当方の記事に対して相手のBlogの中に言及があって、当方の該当ページにリンクが張ってある場合に、当方にトラックバックをつける、というのが正しいやり方だと、私も思います。記事が関連性があって当方へのリンクのみでもトラックバックは受け付けます。

(追記)この方法が昔(2-3年前)は原則だったのですが、今ではこの方法、珍しくなってしまいました。こちらから相手の記事にリンクしている場合は、相手からのトラックバックと同じ効果があるので、特にトラックバックは不要です。

2.関連性のある記事で、当方へのリンクがなく、当方へのトラックバックのみでも削除はしません。この場合、マナーとしては、それに前後して当方の該当ページへコメントをしていただけると、嬉しいのですが。場合によっては当方からもトラックバックをさせていただきます。

ただ単に挨拶もなく、リンクもなく、トラックバックのみを受けた場合には、記事に関連性があれば、削除はしませんが、こちらから挨拶のコメントをしに行くことも、たぶん、ありません。なぜなら、相手から一方的に無断リンクを張られている状態で、当方から「トラックバックありがとうございます」とお礼のコメントをしにいくことは、論理的に考えておかしいからです。

3.記事に関連性がない場合や、明らかに検索のみでトラックバック先を探していて、内容がトンチンカンだった場合、いわゆるトラックバックスパムだった場合には、速やかに削除することになります。


前回の記事に引き続き:

4.2に関連してですが、同じアルバムなどの紹介記事では、当方にリンクや言及がなくても、コメントとトラックバックを入れてくださった方には、コメントとトラックバック返しを基本としてさせていただきます。(ただし相手に受け付ける仕組みがあるときです。)コメントなしでトラックバックのみの時には、意図が分からない時もあり、省略させていただくこともあります。

アルバムコメント主体のブログ同士だと、どうしても4の方法が一般的になってしまいますね。昔はこういうことはあまり予期していなかったのですが。もちろん当方からコメントやトラックバックを入れに行くこともありますよ。

2008/02/05

クローズ・エンカウンター/フランコ・アンブロゼッティ

Francoclose
フランコ・アンブロゼッティのEnja第1作というところも興味深いし、相棒にベニー・ウォレスを使っているというのも興味深いアルバム。録音は’78年ですけど、まだまだ古くなっていないのがいいですね。でも、あれから30年が経ってしまったのか、と思うと感慨深いものがあります。アンブロゼッティは昔の激しさが最近はすこし削げ落ちてきて、哀愁に向かったかなと思わせますが、ウォレスの方は、ブラインドでもおそらく分かるような、当時からフリーのようでフリーでない、アグレッシヴな音を聴かせてくれます。でも、最近は彼もちょっと丸くなったかな、と思わせる部分もありますが。なかなかいいアルバムを復刻してくれたものです。


クローズ・エンカウンター/フランコ・アンブロゼッティ(Flh、Tp)(Enja)
Close Encounter/Franco Ambrosetti(Flh, Tp) Quintet(Enja) - Recorded March 21, 1978. Bennie Wallace(Ss, Ts), George Gruntz(P), Mike Richmond(B), Bob Moses(Ds) - 1. Close Encounter 2. Napoleon Blown Apart 3. Sa Story Of A Photographer (Some Day My Prince Will Come) 4. Morning Song Of A Spring Flower 5. Rumba Prgiastica

フランコ・アンブロゼッティ作が2曲(1、3曲目、ジョルジュ・グルンツ作の4曲目、ヨアヒム・キューン作の5曲目。アンブロゼッティは現代のバッパーという感じ(4曲目は朗々と歌いますが)ですが、フリーに近く個性的にブロウするベニー・ウォレスの活躍が目をひきます。アップテンポでバリバリとある意味メカニカルなフレーズが連続していてスリリングな演奏が展開するタイトル曲の1曲目、ややアップテンポな8分の6拍子のメロディアスで彼の父の作曲の温かみのあるサウンドの2曲目、やや跳躍のあるテーマからすぐドラムソロがあったり、変化のある基本的にはアップテンポで突き進むモーダルな3曲目、不思議な味わいのあるバラードで優しくフレーズを奏でる4曲目、3拍子のモーダルでカッコよくアップテンポで進む5曲目。(08年1月23日発売)

2008/02/04

サマー・ナイト/リッチー・バイラーク・トリオ

Richiesumer
リッチー・バイラークというと、ECMの3枚のように繊細なピアノを連想する方が多いでしょうけれど、実にダイナミックな演奏をする面も持ち合わせていて、いや、むしろその傾向の方が強いのかな、と最近思うようになってきました。このアルバムもそういう力強い方面の演奏が多いです。ヴィーナスの音圧が強い録音なので、他のCDと比べて2デシベル音を落とさなければうるさくてしようがないのですが、オーヴァープロデュースのような気もしていて、本当に彼がこういう演奏をしたかったのかな、という疑問も。彼のオリジナルも聴いてみたかったと思います。パワフルといってもフレーズは明晰でクリアー。こういうサウンドも聴いてみては。


サマー・ナイト/リッチー・バイラーク(P)・トリオ(Venus)
Summer Night/Richie Beirach(P) Trio(Venus) - Recorded September 4 and 5, 2007. George Mraz(B), Billy Hart(Ds) - 1. Summer Night 2. All Of You 3. Solar 4. Memories Of You 5. All Blues 6. Siciliano 7. I Remember You 8. Impressions Intimas No.1 9. Milestones 10. So What

全10曲中、マイルス・デイヴィス作が4作あり、クラシックが2曲、スタンダードが4曲という構成。レーベル・カラーか、繊細な部分もあるけど彼のダイナミックな部分の方が前面に出ている感じ。いつもながらのリハーモナイズの鋭い感性というのもあるけれど、もっとハードにドライヴする4ビートのはっきりとした曲が目立ちます。聴きやすい曲が並びますが、これが彼の一面でもある、という風にとらえた方がいいのかも。マイルスの4曲はどれも力強い演奏が繰り広げられています。その中で盛り上がりは同じ感じながらバッハ作の6曲目や、モンポウ作の自由に絡み合いつつ進む8曲目のバロック系の曲が入っているところが印象に残ります。バラードの4曲目も美しいのですが、途中でミディアムになりやはり元気さがあります。(08年1月16日発売)

2008/02/03

Terra Furiosa/ジョバンニ・ミラバッシ・トリオ

Giovanniterra
澤野工房からまたジョバンニ・ミラバッシのアルバムが出ました。けっこう好きなピアニストで、叙情的、繊細、哀愁と、日本人好みなのかなと思わせます。あまり4ビートでドライヴする方ではなく、流れるようなヨーロッパ的なビートの曲やワルツ、そして変拍子の曲も比較的多く見られます。ビートが素直ではないので数えられないのですが、例えば1曲目など変拍子に思うのですが、どうでしょうか。ここではドラムスのレオン・パーカーが異色かな、と思ったのですが、控えめなドラムスで違和感はありませんでした。Sketchレーベルから澤野で出すようになってもオリジナル中心ということで、ちょっと安心しています。

Terra Furiosa/ジョバンニ・ミラバッシ(P)・トリオ(澤野工房)
Terra Furiosa/Giovanni Mirabassi(P)(Atelier Sawano AS073) - Recorded June 19, 2007. Glanluca Renzi(B), Leon Parker(Ds). - 1. Alfonsina Y El Mar 2. #3 3. Sienna's Song 4. Last Minutes (Intro) 5. Last Minutes 6. Radicaux Libres 7. W.A.F 8. Amba 9. Worry Doll 10. We Have The Blues Mr. President

1、9曲目以外はジョバンニ・ミラバッシの作曲。レオン・パーカーの参加が珍しいですが基本的にはミラバッシの叙情的なピアノ路線です。これでもかというくらいに切ない哀愁を歌い上げていく、盛り上がる場面もある1曲目、リズム的には細かく絡み合いながら音数も多い、それでいて淡さもある2曲目、沈み込んだメロディがこれまた哀愁を誘うワルツの3曲目、ベースのソロのイントロから、8ビート的に彼のカラーを生かしつつ進んでいく4-5曲目、ひかえめなファンクとでも言うべきリズムと繊細なピアノの6曲目、時に華やかさのあるフレーズをふりまく8分の6拍子の7曲目、切なく盛り上がる7拍子ゆるいファンク路線の8曲目、マイナーのメロディが美しいワルツの9曲目、今っぽいながらドンと来る、モロにブルースの10曲目。(08年1月27日発売)

2008/02/01

デュエット/チック・コリア&上原ひろみ

Duetchick
お気に入りの2人のピアニストがデュオで演奏するとどうなるか、発売まで心待ちにしていましたが、なるほど、やってくれました。ここでの2人は似たキャラクターを持っているので、カチッとしながら(おそらく)テクもかなりスゴく、一体感のある演奏をこれでもかと聴かせてくれます。そのカチッと感からか、クラシック(あるいは現代音楽)、時にフリーを聴いているのと錯覚する瞬間もあったりします。CD2枚組を飽きさせずに、逆に引き込まれるように聴かせてしまうその実力は見事。何ともスゴいアルバムが登場したものだと思います。こういう方面が好きな人、そうでもない人がいると思いますけれど、いやー、スゴいアルバムを聴いちゃった、というのが私の本音です。なお12曲目の導入部のアランフェスはロドリーゴ作です。


デュエット/チック・コリア(P)&上原ひろみ(P)(Stretch)
Duet/Chick Corea(P) & Hiromi Uehara(P)(Stretch) - September 24-26, 2007. - [Disc 1] 1. Very Early 2. How Insensitive 3. Deja Vu 4. Fool On The Hill 5. Humpty Dumpty 6. Bolivar Blues [Disc 2] 7. Windows 8. Old Castle, By The River, In The Middle Of Forest 9. Summertime 10. Place To Be 11. Do Mo (Children's Song #12) 12. Concierto De Aranjuez/Spain [DVD] 1. Fool On The Hill 2. Concierto De Aranjuez/Spain

2CDと2曲入りDVD。CDの全12曲中、チック・コリア作が4曲(5、7、11-12曲目)、上原ひろみ作が3曲(3、8、10曲目)で、他はジャズメン・オリジナル(ビル・エヴァンスの1曲目、セロニアス・モンクの6曲目)やガーシュイン(9曲目)、ジョビン(2曲目)、ビートルズ(3曲目)など。2人ともカチッとしたピアノをこれでもかと弾いていくので、あまり大仰な感じはないし、一体感が非常にあります。それでいてかなりスゴいことをやっていると思います。楽曲をインプロヴィゼーションを駆使して(楽譜ではないだろうと思います)、これほどまでにまとまりのあるピアノ・デュオを全編通して聴けるのは非常に珍しいです。知っている曲はメロディも2人のピアノも両方楽しめるし、彼らのオリジナルにも新しい息吹が吹き込まれているような感じ。(08年1月30日発売)

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