アフター/小曽根真
小曽根真の2作目。今度はホーンも入ったクァルテットの演奏も聴けます。エンターテイメントを狙うというよりは、複雑な曲にチャレンジするような、ストイックでマニアックな指向性がありますが、それでも今回は4ビートの曲もあるし、前作よりは温かめの演奏になったかな、という感じです。ただ、4人そろっての演奏も、1-2、5曲目だけで、トリオ、デュオ、ソロの曲も組み合わせて入っているところなど、前作に続きゲイリー・バートンがプロデュースしていることと関係があるかもしれません。それにしても今の彼と比べると、当時から上手いながらも、繊細さや頭で聴く部分が多いのかな、という気もしています。
アフター/小曽根真(P)(Sony)
After/Makoto Ozone(P)(Sony) - Recorded September 1985. Bill Pierce(Ss), Eddie Gomez(B), Tommy Campbell(Ds) - 1. Yellow Fever 2. If You Knew Sushi 3. After 4. Merry Go Round 5. Kato's Revenge 6. Waltz For Ronko 7. Improvisation
全曲小曽根真の作曲。ここでもさまざまな編成での演奏で、曲によりジャズ色が強くなっています。浮遊感のある複雑なコードにのせたメロディとはっきりしたラテンリズムの展開の組み合わせが面白い1曲目、テーマは複雑そうですが、アドリブはややアップテンポの4ビートでゴキゲンな2曲目、しっとりとささやくように包み込むように奏であげていく美しいソロピアノでのタイトル曲の3曲目、トリオでのまさに「メリー・ゴーランド」といった感じの、夢を乗せて走るややアップテンポの3拍子のメロディアスな4曲目、やはり複雑なテーマやキメ、4ビートやドラマチックな展開などカラフルで渋めな11分台の5曲目、ベースとのデュオでメランコリックなワルツをゆったりと聴かせる6曲目、ソロピアノでまるで作曲された演奏のような7曲目。(07年9月5日発売)
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