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2006/10/31

Sonate Pour Piano/Jean Barraque

1621
Sonate Pour Piano/Jean Barraque(ECM New Series 1621)(輸入盤) - Recorded July 1996. Herbert Henck(P) - 1. Tres Rapide 2. Lent

(04/03/26)20世紀フランスの作曲家Jean Barraqueのピアノ・ソナタ。いきなり1曲目の冒頭からいかにも現代音楽的な難解な音使いでピアノがはじまります。そのままの姿勢で続くので、ある意味セシル・テイラーを想像してしまいましたが、当たらずとも遠からずか。記譜され、かつ調性のない(と思われる)旋律を弾き続けるのはかなり強靭な精神力だと思います。タイトルの通り2曲目のほうが内面を向いていて、厳かで静かです。

MMTC(Monk, Miles, Trane & Cannon)/Freddie Hubbard Octet

Fredmmtc
ロビン・ユーバンクスのサイド参加作手直し聴き5日目。彼は器用なので、M-BASE方面だけではなくて、オーソドックスなジャズのホーン・セクションの一員として参加するアルバムってけっこうあるんですね。それがこのところ紹介しているアルバムなんですが、今日もホーン5人の中に混ざっています。ホーンセクションの人数が多いと、アレンジャーによって、そのホーンアレンジを楽しむこともできます。もちろん主役はリーダーのフレディー・ハバードですけれど、時々あるロビンの速吹き(?)もなかなかのものです。ここでも人選はけっこう練られたものだと思います。今ならこういう顔合わせ、なかなかないんじゃないでしょうか。


MMTC(Monk, Miles, Trane & Cannon)/Freddie Hubbard(Tp) Octet(Venus) - Recorded August 18-20 and December 12-20, 1994. Vincent Herring(As), Javon Jackson(Ts), Robin Eubanks(Tb), Gary Smulyan(Bs), Stephen Scott(P), Peter Washington(B), Carl Allen(Ds) - 1. One Of A Kind 2. Naima 3. Spirit Of Trane 4. The Song My Lady Sings 5. Off Minor 6. All Blues 7. D Minor Mint 8. For Cannon

全8曲中フレディー・ハバードの作曲は4曲(1、3、7-8曲目)5ホーンの8重奏団の演奏で、ホーンアレンジ重視。曲によっては、ボブ・ベルデンやボブ・ミンツァーなどのアレンジです。内容はメイン・ストリーム系。ベースとのユニゾンのラインが印象的な曲をホーンで包んだ迫力のある1曲目、8分の6拍子でけっこう豪快にアレンジされている2曲目、アップテンポでスピーディーなフレーズがカッコ良い3曲目、しっとり感とホーンの包み込む感じが印象的なバラードの4曲目、セロニアス・モンクの曲をそれ風にアレンジした、テーマがユーモラスな面もある5曲目、おなじみの曲調でマイペースに吹いている6曲目、アップテンポでカチッとしたカッコ良いアレンジとソロの7曲目、ジャズロック風な テーマで中間部は4ビートの8曲目。

2006/10/30

Dolorosa/Dmitri Shostakovich/Peteris Vasks/Arfred Schnittke

1620
Dolorosa/Dmitri Shostakovich/Peteris Vasks/Arfred Schnittke(ECM New Series 1620)(輸入盤) - Recorded June 1996. Stuttgarter Kammerorchester, Dennis Russell Davies(Cond) - Dmitri Shostakovich: 1-5. Chamber Symphony Op.110bis Peteris Vasks: 6. Musica Dolorosa Alfred Schnittke: 7-8. Trio Sonata

(04/03/26)3人の作曲家はそれぞれ旧ソ連、ラトヴィア、ロシアの20世紀現代音楽家で、’60-80年代作曲のオーケストラ作品を集めたもの。Dmitri Shostakovichは意外にドラマチックな構成で聴きやすいサウンドをもっています。クラシックと現代音楽の間をいく感じで叙情的な雰囲気も。現代的だけれど情熱もあり哀愁もふつふつと漂ってくるPeteris Vasksのタイトル曲。Arfred Schnittkeは現代味はちょっと強めでやや寒色系。

Spirit Talk/Kevin Eubanks

Kevinspirit
ロビン・ユーバンクスのサイド参加作品手直し聴き4日目。ここでのリーダーのケヴィン・ユーバンクスはロビンと兄弟で、Blue Noteへ移籍してからこのアルバムが第2作目となります。GRP時代の演奏は聴いたことはないけれど、レーベルカラーからして、だいたいフュージョン作品と想像はつきますね。Blue Noteへ移籍してからはかなり自分のやりたいように出来ている感じで、メンバーもデイヴ・ホランド関係だったミュージシャンも多く、当然変拍子系の曲も多くなって、やっぱりこういう感じの曲がやりたかったのね、と思います。ここではアコースティック・ギターが中心で、聴きやすい部分もありますが、時にアヴァンギャルドに爆発してます。


Spirit Talk/Kevin Eubanks(G)(Blue Note) - Recorded April 19-23, 1993. Robin Eubanks(Tb), Kent Jordan(Afl), Dave Holland(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds), Mark Mondesir(Ds) - 1. Landing 2. Contact 3. Union 4. Spirit Talk 5. Earth Party 6. Inside 7. Going Outside 8. Journey 9. Livin'

ケヴィン・ユーバンクスはGRP時代よりはやりたい音楽をやっている感じ。全曲彼の作曲で基本はアコースティック。ロビン・ユーバンクスは1-3、6、9曲目に参加。3曲目での前半の兄弟デュオの迫力は凄く、後半フルバンドに。牧歌的なゆったりとしたバラードからポップス的になっていく1曲目、ちょっと渋めのボッサですが後半ギターが爆発する2曲目、メロディアスだけれどもテーマが不思議なリズムのタイトル曲の4曲目、8分の9拍子系のファンクといった感じの5曲目、エレキ・ギターでゆったりと演奏する6曲目、ホンワカしたフルートが心地良い7曲目、ギターの多重録音で、爽やか系時々渋めのサウンドで聴かせる8曲目、不思議なリズムでジャジーにせまる9曲目。マーヴィン・”スミッティ”・スミスは5、7、9曲目に参加。

2006/10/29

Jatekok(Games) And Bach Transcriptions/Gyorgy Kurtag

1619
Jatekok(Games) And Bach Transcriptions/Gyorgy Kurtag(P)(ECM New Series 1619)(輸入盤) - Recorded July 1996. Marta Kurtag(P) - 1. Flowers We Are, Mere Flowres... (...enbracing Sounds) 2. J.S. Bach: Aus Tiefer Not Schrei Ich Zu Dir (BWV 687) In Memoriam Joannis Pilinszky 3. Preludium And Chorale 4. Knots 5. Antiphone In F-sharp 6. Dirge 1 7. Hommage A Christian Wolff (Half Asleep) 8. Play With Overtones 9. Perpetuum Mobile (Objet Trouve) 10. ...And Once More: Flowers We Are... 11. Beating - Quarrelling 12. Study To "Holderlin" 13. J.S. Bach: Gottes Zeit Ist Die Allerbeste Zeit Sonatina From "Actus Tragicus" (BWV 106) 14. Bells Hommage A Stravinsky 15. Furious Chorale 16. Hoquetus 17. Palm Stroke 18. Bluebell 19. Thistle 20. Stubbunny 21. Harmonica Hommage A Borsody Laszlo 22. Hommage A Domenico Scarlatti 23. Aus Der Ferne To Alfred Schlee On His 80th Birthday 24. J.S. Bach: Triosonata In E-flat major 1, 1 (BWV 525) 25. Dirge 1a 26. Dirge 2 In Memorium Ligeti Ilona 27. Tumble-Bunny 28. Hommage A Kurtag Marta 29. J.S. Bach: O Lamm Gottes Unschuldig (BWV Deest) 30. Evocation Of Petrushka Hommage A Farkas Ferenc 3 31. Adoration, Adoration, Accursed Desolation... Hommage A Farkas Ferenc 4 32. Hommage A Soproni In Memorium Matris Caissimae 33. Hommage A Halmagyi Mihaly 34. Scraps Of A Colinda melody - Faintly Recollected Hommage A Farkas Ferenc 2

(03/07/13)短い曲を34曲の演奏していて、2人の演奏(写真で見ると連弾のようです。)もあれば、いずれかの演奏もあります。英文で書かれた作曲方法は読んでませんが、ある種の法則を作って作曲、あるいは即興演奏をしたもののように思います。中にはバッハをモチーフにしたか、そのまま抜き取ってきたかのような演奏も何曲かあります。 クラシックなのですが、ECM的なジャズのピアノ・インプロヴィゼーションと垣根は低いのでは。

The 50th Year/Superblue 2

Superblue2
ロビン・ユーバンクスのサイド参加作手直し聴き3日目。このアルバムには彼も全面参加していると思いますが、5ホーンでアレンジがビシッとキマっていてカッコよいアルバムです。しかもブルー・ノート関係で有名な曲ばかりを集めたアルバムなので、聴いていて、ついメロディが出てきてしまいますね。当時だからこそこういうメンバーが集まったのだなと興味深い組み合わせではありますね。ソロもけっこうイケますが、やっぱり時間的制約の中で凝縮して吹いて(弾いて)いるという感じもしていて、どうせならば曲数を減らしてブロウイング大会にしても良かったのではないかな、と思います。まあ、これだけ曲とアレンジで攻められたら、文句は言えないでしょうけれども(笑)。


The 50th Year/Superblue 2(Somethin'else) - Recorded April 24-25, 1989. Don Sickler(Tp), Wallace Roney(Tp), Robin Eubanks(Tb), Bobby Watson(As), Ralph Moore(Ts), Renee Rosnes(P), Bob Hurst(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds) - 1. Flight To Jordan 2. Nica's Dream 3. 'Round Midnight 4. Take Your Pick 5. Blue Minor 6. Autumn Leaves 7. Blue Bossa 8. Desert Moonlight 9. Low Tide 10. Cool Struttin'

これは完全にメイン・ストリーム系のアルバムです。ドン・シックラーのアレンジで、この人はけっこうアンサンブル重視の今っぽいシャープなサウンドももっている人。アレンジのキメが小気味良く決まっていきます。今から見るとメンバーもけっこうスゴい。両刀使いのロビン・ユーバンクスとマーヴィン・”スミッティ”・スミス が完全にこの世界にはまっているのも見事。有名なスタンダードのオンパレードで、1曲目から10曲目まで、知らない曲の方が少ない人が大半なのでは。ブルー・ノートの往年の名曲を、5ホーンで当時の面影も残しながら、現代的に再現しているような雰囲気です。ただ、どの曲も5-6分台でまとまってしまっているので、もうちょっと各ソロで長めにやりたいようにやっても良かったかなという感じもありますが。

2006/10/28

Lieder Ohne Worte/Heinz Holliger

1618
Lieder Ohne Worte/Heinz Holliger(ECM New Series 1618)(輸入盤) - Recorded June 1996. Thomas Zeheymair(Vin), Thomas Larcher(P), Ursula Holliger(Harp) - 1-7. Lieder Ohne Worte 2 8. Sequenzen Uber Johannes 1. 32 9. Trema 10-12. Praludium, Arioso Und Passacaglia 13-15. Elis 16-19. Lieder Ohne Worte 1

(04/03/10)20世紀スイスのオーボエ奏者で現代音楽家Heinz Holligerの作品集。曲も’60年代作曲のものから’90年代のものまで。ヴァイオリンとピアノ、ハープの独奏、ヴァイオリンの独奏、など曲によってさまざまな表現を見せますけれど、静かで内省的な部分が多く、やはり寒色系の難解なサウンドでせまってきます。ハープの曲も、やはり同じ感じで既成概念が通用しません。まさにジャケットの暗い基調の森と雪景色の雰囲気。

Uptown/Downtown/McCoy Tyner

Mccoyuptown
ロビン・ユーバンクス参加作の手直し聴き2日目。この時代はM-BASE関係のサイドで参加しているアルバムが多いのですが、それらのアルバムは5年以上前にコメントの手直しをほとんどしてしまったため、メイン・ストリーム系のアルバムばかりが残る結果となりました。この時代のマッコイ・タイナーはいろいろなレーベルからたくさんアルバムを出していましたが、ピアノ・トリオの作品が多く、ビッグ・バンドは少なかったように思います。このホーンのメンバー、今から見るとスゴいメンバーですよね。アレンジもいろいろな人がやっていて、その個性も面白いです。それでも、一番個性的なのはいつの時代にもゴリゴリとピアノを弾いている、マッコイ・タイナー自身だったりします。


Uptown/Downtown/McCoy Tyner(P)(Milestone) - Recorded November 25-26, 1988. Howard Johnson(Tuba), John Clark(French Horn), Steve Turre(Tb), Robin Eubanks(Tb), Vergil Jones, Earl Gardner, Kamau Adilifu(Tp), Ricky Ford, Junior Cook(Ts), Joe Ford, Doug Harris(As, Ss, Fl), Avery Sharpe(B), Louis Hayes(Ds), Steve Thornton(Per) - 1. Love Surrounds Us 2. Three Flowers 3. Genesis 4. Uptown 5. Lotus Flower 6. Blues For Basie

マッコイ・タイナーの「ブルーノート」におけるビッグ・バンドのライブ。5曲目を除き彼の作曲。ホーン・セクションはけっこう名の通った人が多いです。個々のプレイも面白いですが、バンドのアレンジも楽しめます。ロビン・ユーバンクスがアレンジを担当したのは3曲目。ノリの良い8ビート系のリズムに乗ってホーンアレンジや各ソロが楽しめる1曲目、8分の6拍子でわりと軽い感じで進んで行き、強弱の包みこまれ具合が心地良い2曲目、やはり8分の6拍子だけれどもこちらの方がやや重厚かと思える3曲目、タイナー本人のアレンジでけっこう豪快に進むアップテンポのタイトル曲の4曲目、スティーヴ・トゥーレ作の地に足がついているようなどっしりとしたサンバ・アレンジの5曲目、タイナー・アレンジでブルースを演奏する6曲目。

2006/10/27

しまったあ!3枚のダブり買い

HMVで9月にGerald Wilson/Uri CaineのJazz In Concert: London/Munichという3CDのアルバムがあったので注文してみました。届いてみたら、タイトルと全然違って、John McLaughlin/Cassandra Wilson/Uri CaineのJazz In Concert: New York/London/Munichというアルバムで、しかもなななな何と、下記の1枚モノのCDをオビで束ねただけのものでした。

Live At The Royal Festival Hall/John McLaughlin Trio(JMT)
Live/Cassandra Wilson(JMT)
Village Vangard Live/Uri Caine Trio(Winter & Winter)

全部もうすでに持っています。(小梅風に)チクショー~(笑)。

いちおう先ほど表記違いによる返品依頼のメールをHMVに打ってありますが、どうなりますことやら。今回のケースはちょっとヒドいよね、と思います。

過去にも何回かダブり買いはしているので、あまりエラそうなことは言えません(笑)。ただ、表記違いで新作あるいは未発表作品のようになっていたので、何となく返品OKのような気がするのですが。3枚一気にですから、意気消沈してしまいました(笑)。

(追記10月28日)HMVから連絡が来て、HMV側での表記間違いだということで、CDを返却すれば、返金を受け付けてくれるそうです。ウレシイですね。

In Full Cry/Joe Maneri Quartet

1617
In Full Cry/Joe Maneri(Cl, As, Ts, P) Quartet(ECM 1617)(輸入盤) - Recorded June 1996. Mat Maneri(Electric Vln), John Lockwood(B), Randy Peterson(Ds, Per) - 1. Coaster And Finer 2. Tenderly 3. Outside The Dance Hall 4. A Kind Of Birth 5. The Seed And All 6. Pulling The Boat In 7. Nobody Knows 8. In Full Cry 9. Shaw Was A Good Man, Peewee 10. Lift 11. Motherless Child 12. Prelude To A Kiss

(03/09/29)7、11曲目がトラディショナル、2、12曲目がスタンダード/ジャズメン・オリジナル。他は参加者のフリー・インプロヴィゼーション。曲によって調子はずれに聴こえるのは音階を細分化する「微分音」によるもので、これが独特のサウンドや不安定感を生んでいます。おなじみの2、7曲目あたりもテーマの部分は分かるものの、危うげなハーモニーで、聴いていて失調感がある感じです。ただ、骨太な素朴感も何となく。フリーとは言え、咆哮はあまり激しくないし爆発しっぱなしというわけではないし、サウンドの点から内側にこもっていくような方向性もあります。でも、やっぱりハードなフリー。5曲目は珍しくピアノが入ってますがやっぱりマイペースの演奏。12曲目はソロピアノ。おなじみの曲なのにオリジナルに聴こえます。

Scenes In The City/Branford Marsalis

Branfordscene
ロビン・ユーバンクスのサイド参加作手直し聴き1日目。彼の手直しが終わらないのがあと6枚だったので、ちょっと寄り道しています。全部続けるかどうかは未定です。国内盤では’80年のジャズ・メッセンジャーズ参加時代のアルバムからあるらしいけれど、私の手持ちではこの’83年録音のものが最初です。ただ、2曲目にしか出てなくて、しかも露出度は少なめ。結果、ブランフォード・マルサリスの演奏が当時からスゴかった、ということが改めて分かった再聴でした。サイドメンもとっかえひっかえ曲ごとに違うという感じで、さすが大手レコード会社、資金をふんだんに使っています。まだLP時代だったので、収録時間は40分と短めです。


Scenes In The City/Branford Marsalis(Ts)(Sony) - Recorded April 18-19 and November 28-29, 1983. Ron Carter(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds), John Longo(Tp), Robin Eubanks(Tb), Mulgrew Miller(P), Ray Drummond(Ds), Kenny Kirkland(P), Charnett Moffett(B), Jeffrey Watts(Ds), Phil Bowler(B), Wendell Pierce(Narrator) - 1. No Backstage Pass 2. Scenes In The City 3. Soltice 4. Waiting For Tain 5. No Sidestepping 6. Parable

ブランフォード・マルサリスの初リーダー作で、彼の作曲は3曲(1、3-4曲目)。すでに堂々としたサックスの吹きっぷりで、大物になりそうな予感。いきなりサックス・トリオによるアップテンポの圧倒的なサックスの世界が展開する1曲目、チャールズ・ミンガス作のナレーションと効果音がたくさん入った曲なので、サウンドとしてはどうかなとも思いますが、ドラマチックなジャズを演奏しているタイトル曲の2曲目、7拍子基調でモーダルな感じを全快にしてせまってくる3曲目、アップテンポでこれでもかとせまり来る4ビートの4曲目、ソフトでメロディアスと思うと盛り上がるややアップテンポの5曲目、ソプラノ・サックスで静かなバラードの6曲目。マーヴィン・”スミッティ”・スミスは1-3、5曲目に、ロビン・ユーバンクスは2曲目に参加。

2006/10/26

ジャズ批評社へのFAX

FAX送信のご案内
平成18年10月26日
ジャズ批評社 御中

貴社ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。さて、FAXを 1枚(送信案内を含む)を送信させていただきますので、よろしくお願いいたします。

件名: ジャズ批評134号 106ページ正誤表

アルバムタイトル
(正)Paul Bley         (リーダーです)
The Paul Bley Quartet   (ややこしいけれどこれがアルバム名です)
(誤)Sam Jones Quintet
Visitation

メンバー
(正)Paul Bley(P),
(誤)The Paul Bley(P),

録音年月
(正)November, 1987
(誤)Mar. 20, 1978

「私の好きな一枚のジャズ・レコード」という特集なのに、アルバムタイトルを間違えていてはしようがありませんね。たったあれだけの文字数なのに、こんなに間違えていては、猛省を促すばかりです。本当に校正をやったんでしょうか?

工藤一幸

Cite De La Musique/Dino Saluzzi

1616
このアルバムも、ジャズのカテゴリーに入れるのはちょっとためらってしまいますが、マーク・ジョンソンのベースが、通常のタンゴのベース奏者ではできない饒舌さを持って、他の2人に絡んでいきます。ディノ・サルーシも伝統的なタンゴではなくて、そこに現代音楽を加えたような、淡く複雑なハーモニーの持ち主なので、この3人の取り合わせはなかなか面白いです。ギタリストはディノ・サルーシの息子とのこと。やっぱりこういう演奏が聴けるのも、ECMならではかも。


Cite De La Musique/Dino Saluzzi(Bandoneon)(ECM 1616) - Recorded June 1996. Marc Johnson(B), Jose M. Saluzzi(G) - 1. Cite De La Musique 2. Introduction Y Milonga Del Ausente 3. El Rio Y Abuelo 4. Zurdo 5. Romance 6. Winter 7. How My Heart Sings 8. Gorrion 9. Coral Para Mi Pequerno Y Lejano Pueblo

7曲目を除きディノ・サルーシの作曲。アルゼンチン出身のバンドネオン奏者。タンゴとジャズ(といっても両者とも伝統的なそれではない)との融合作品。バンドネオンが入ると、やはり哀愁が漂います。小編成でなかなか味があります。明るめで素朴な味の出ているタイトル曲の1曲目、淡色系のサウンドが織り成す情景が静かで複雑な2曲目、ちょっとリズミカルでスリリングな展開もあるラテン的な3曲目、淡い哀愁と浮遊感からノリの良い曲に変化していく4曲目、ギターがまず繊細なサウンドを提示するバラードの5曲目、まさに「冬」をイメージさせるような語り合いの6曲目、スタンダードを彼ら流に料理している静かな7曲目、ゴダールに捧げられた哀愁のある静かなソロの8曲目、やや憂いのあるバラードを展開する9曲目。

Another Shade Of Blue/Lee Konitz

Leeanother
もう、ブラッド・メルドーの参加作は、入手できるものはだいたいあつめたかなあ、と思っていたら、ある方からこのアルバムがあるよ、と教えていただきました。国内盤で発売されたことのある「Alone Together」と同日のライヴで、長尺なもっさりとした穏やかでメロディアスな演奏が続くところは、こちらがあまりテイクなのかなと予想させるものはありますが、これだけのメンバーだもの、楽しんで聴くことができました。穏やかながらメルドー度もあり、特に5曲目あたりは素晴らしいピアノ・ソロを聴かせてくれます。他の2人は、もうこの味は他のミュージシャンでは出ないだろうなあ、という感じで、リラックスして聴けるのもいいところ。2枚揃って聴きたいですね。


Another Shade Of Blue/Lee Konitz(As)(Blue Note)(輸入盤) - Recorded December 21 and 22, 1997. Brad Mehldau(P), Charlie Haden(B) - 1. Another Shade Of Blue 2. Everything Happens To Me 3. What's New 4. Body And Soul 5. All Of Us

(06/10/21)「Alone Together」と同日のライヴで、同メンバーでの録音。余りテイクか。リー・コニッツ作は1曲目、3人のインプロヴィゼーションは5曲目。いずれも10分以上の長尺の録音になっています。比較的自由度が高く、寄り添うように進んでいきます。もっさりとしたチャーリー・ヘイデンのベース・ソロが印象的。淡々としたミディアムの4ビートで普通に進んでいくのだけれど、なぜかひき込まれてしまう演奏の1曲目、ピアノとのデュオで、ちょっと湿り気を帯びたアルト・サックスが切々と静かに語りかけてくるような2曲目、有名な曲をメロディアスにゆったりと奏でていくバラードの3曲目、ちょっと明るめにはなるけれどもやはりあっさりとした雰囲気のバラードの4曲目、他の曲よりテンポが速く、スタンダードのような音の5曲目。

2006/10/25

ジャズ批評の編集部は素人か

書店で今日発売のジャズ批評、ちらっと見てみました。

実は読者投稿欄に私の原稿が掲載されています(実際には執筆依頼の形です)。

私のところ、「The Paul Bley Quartet(アルバムタイトル名)/Paul Bley(リーダー)」となっているはずが(確かにパッとわかりづらいタイトル名ではありますが、それならそれで編集部から質問していただきたかったです)、それとは何の関係もないSam Jones Quintet/Visitationだかのタイトルが付けられていました。これはどういうことでしょう?

私の1枚のジャズレコード、という企画なのに、肝心のところが間違えていてはどうしようもないではありませんか?
ジャケット写真も添付してあるのに、とてもジャズを分かっている方が校正されたとは思えません。ここからジャズ批評編集部素人論が出てきます。

私も本職の仕事方面では、原稿を書いていた時期もあり、必ずゲラ校正はやらせていただいたのですが、今回それを申し出なかったことを非常に後悔しています。私の品位も落ちますしね。

人の手にゆだねなければならず、しかも出版されてしまったら直しがきかない、という点があるので、ネットでしか表現したくない、ということも、今回改めて実感しました。

(追記10月26日)毎号多くの「お詫びと訂正」が巻末に掲載されているけれど、どうせ私の書いたのもそうやって小さく訂正が載るだけでしょうから、自分のホームページに作ってしまいました。

ジャズ批評134号106ページ訂正原稿(ジャズ批評誌のとんでもない誤植により掲載しました)。ちなみにちゃんとした校正はやっていなかったようですね。

A Hilliard Songbook/New Music For Voices/The Hilliard Ensemble

1614
A Hilliard Songbook/New Music For Voices/The Hilliard Ensemble(ECM New Series 1614/15)(輸入盤) - Recorded March, April 1995 and March 1996. David James(Countertenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), John Potter(Tenor), Gordon Jones(Baritone), Barry Guy(B) - Barry Guy: 1. Un Coup De Des Morton Feldman: 2. Only Ivan Moody: 3-6. Endechas Canciones Piers Hellawell: 7. True Beautie 8. On Black And White 9. True Beautie 10. Emerodde 11. True Beautie 12. Iasent 13. True Beautie 14. By Falshood Paul Robinson: 15. Incantation Veljo Tormis: 16. Kullervo's Message Anonymous: 17. Adoro Te Devote James MacMillan: 18. ...Here In Hiding... Arvo Part: 19. And One Of The Pharisees... 20. Summa Elizabeth Liddle: 21. Whale Rant Joanne Metcalf: 22. Music For The Star Of the Sea Michael Finnissy: 23. Stabant Autem Inxta Crucem John Casken: 24. Sharp Thorne Ivan Moody: 25-27. Canticum Canticorum 1

(04/03/26)主に20世紀現代音楽家たちの作品集(1曲のみグレゴリオ聖歌があります)。ベース奏者のBarry Guyは自作の1曲目のみに参加していて、音響効果的な難解な楽器の出だしとたゆたうよう(一部実験的)な旋律の対比。ただ、他の曲は現代音楽とはいっても分かりやすい旋律を持ったものが多く、いつもの彼らのペース。ただ、声楽だから耳にすんなり入ることが多いと思うので、実際はけっこう複雑な楽譜だと思います。

Out Louder/Medeski Scofield Martin & Wood

Mmwout
ジョン・スコフィールドとメデスキ・マーティン&ウッドの共演アルバムというのは過去にありましたけれど、このアルバム、完全に4人の共有のグループ名になっていますね。確かにギターは他のサウンドに溶け込んでいるので、4人名義でもおかしくはありませんが。相変わらずチープな音が出てますけれど、曲順など、あまり退屈しないように考えられていると思います。個人的にはやっぱりギターに耳がいってしまいますが、この4人だからこそのサウンドでもあるので、流すように安心して聴けるという面もあるのです。まあ、思い出したときには取り出してリラックスして聴けるだろうなあ、というようなサウンド。


Out Louder/Medeski Scofield Martin & Wood(Indirecto Records)(輸入盤) - Recorded January 2006. John Medeski(Key), John Scofield(G), Billy Martin(Ds, Per), Chris Wood(B) - 1. Little Walter Rides Again 2. Miles Behind 3. In Case The World Changes Its Mind 4. Tequila And Chocolate 5. Tootie Ma Is A Big Fine Thing 6. Cachaca 7. Hanuman 8. Telegraph 9. What Now 10. Julia 11. Down The Tube 12, Lagalize It

(06/10/21)Medeski Martin & Woodにジョン・スコフィールドも参加して一体化したグループ。4人の共作もジャムバンドらしく、12曲中6曲(2-3、7-9、11曲目)。ゆるめのビートに乗って、少しコッテリとしながらも、時に爆発気味に、時に淡々とした感じもあって進んで行きます。やっぱりジョン・スコのギターに耳がいきますが、こういうジャム・バンドのサウンドが売れているのでしょう。当然ながら普通のジャズ色はなし。1曲目がジョン・スコの曲だったり、10曲目がしっとり感のあるビートルズの曲だったりしても、一連のサウンドが流れていく感じ。それでも曲ごとに変化はあります。かなりハードな世界の2曲目、哀愁満点の4、6曲目、バス・クラリネット(?)が入っている7曲目、モッタリ感のある8曲目、自由に暴れる9曲目。

2006/10/24

Toward And Margins/Evan Parker Electro-Accoustic Ensemble

1612
Toward And Margins/Evan Parker(Ss, Gong) Electro-Accoustic Ensemble(ECM New Series 1612)(輸入盤) - Recorded May 1996. Burry Guy(B), Paul Lytton(Per, Live Electronics), Philipp Wachsmann(Vln, Viola, Live Electronics, Sound processing), Walter Prati(Live Electronics, Sound Processing), Marco Vecchi(Live Electronics, Sound Processing) - 1. Toward The Margins 2. Turbulent Mirror 3. Field And Figure 4. The Regenerative Landscape (For AMM) 5. Chain Of Chance 6. Trahutten 7. Shadow Without An Object 8. Epanados 9. Born Cross-Eyed (Remembering Fuller) 10. Philipp's Pavilion 11. The Hundred Books (For Idries Shah) 12. Contra-Dance

(03/09/13)New Seriesからの発売。この2年後に似たようなメンバーで録音したアルバムはECMの方から出ていて、作曲方法や、非イディオム的なフリー・インプロヴィゼーションの手法も似ています。現代音楽と言えないこともないですが、ボーダーレスでややジャズ(?)寄りの作品になっているのでは。生音が主な曲、エレクトロニクスを多用した曲など、さまざまですが、フレーズによらないサウンドが主体のためやや聴く人を選びます。

Do The Boomerang/Don Byron

Dondothe
ドン・バイロンの新作が出ましたが、サウンドはジャズではなくて、リズム&ブルースや、サブタイトルにもあるようにモータウンで活躍したテナー・サックス奏者の音楽集ということになっています。これはこれでポップでゴキゲンなのですが、いつもはクラリネット専門の彼が、しかもジャズ路線ではなくてけっこうテナー・サックスを吹いている、ということで、聴いていて戸惑いは隠せません。余興的なアルバム制作だったと思いたいのですが。以前にも彼はラップを入れたり、ハードなジャズだったり、クレズマー・ミュージックをやったりといろいろな方向性を見せていたので、このアルバムもその一環なんでしょうけれど。繰り返しますが、こういう音楽と割り切った場合、私はこういうの、嫌いではありません。


Do The Boomerang/Don Byron(Ts, Cl, Bcl)(Blue Note)(輸入盤) - Recorded December 2005. David Gilmore(G), George Colligan(Org), Brad Jones(B), Rodney Holmes(Ds, Tambourine) Curtis Fowlkes(Tb on 6, 11), Chris Thomas King (Vo on 3, 6, 9, 11, G on 3, 11), Dean Bowman(Vo, 1, 5-6, 12) - 1. Cleo's Mood 2. Ain't That The Truth 3. Do The Boomerang 4. Mark Anthony Speaks 5. Shotgun 6. There It Is 7. Satan's Blues 8. Hewbie Steps Out 9. Pucker Up, Buttercup 10. Tally-Ho 11. What Does It Take (To Win Your Love) 12. (I'm A) Roadrunner

(06/10/21)ドン・バイロンが珍しくほとんどの曲(3、11曲目以外)では彼専門のクラリネットではなくて、テナーサックスを吹いていて、彼のオリジナルはなし。しかもジャズではなくて、リズム&ブルースとか往年のソウル・ミュージックを演奏しているようなサウンドです。かつてモータウンで活躍したサキソフォニスト、Junior Walkerの曲を演奏している曲集なので、むべなるかな。懐かしい黒人ポップスという感じで、ジャズとしてではなく、楽しめます。ヴォーカル入りの曲も半分ほどあります。中でもDavid GilmoreのギターはR&Bとして考えるとなかなか鋭い面を見せていて、ギンギンに聴かせる部分も多いです。ヴォーカルのDean Bowmanは、デヴィッド・フュージンスキーのスクリーミング・ヘッドレス・トーソズのメンバーでもあります。

2006/10/23

ANA/Ralph Towner

1611
今日はラルフ・タウナーのギター・ソロのアルバム。とは言っても、ジョー・パスとかのギターのソロ・アルバムとはイメージが全然違っていて、いわゆるジャズ度という点ではほとんどないのはECMらしいといえば、らしいかも。何てったって、クラシック・ギターと12弦フォーク・ギターを使用していますから、そのギターに合った奏法をしていると、メイン・ストリーム系にはならないということですね。それぞれのギターに合った奏法をして弾き分けています。ただ、インプロヴィゼーション度ということやギターのテクニックという点でみれば、かなりのところを行っているんではないかと思います。


ANA/Ralph Towner(G)(ECM 1611) - Recorded March 1996. - 1. The Reluctant Bride 2. Tale Of Saverio 3. Joyful Departure 4. Green And Golden 5. I Knew It Was You 6. Les Douzilles 7. Veldt Seven Pieces For Twelve Strings: 8. Between The Clouds 9. Child On The Porch 10. Carib Crib(1) 11. Slavic Mood 12. Carib Crib(2) 13. Toru 14. Sage Brush Rider

全曲ラルフ・タウナー作曲で、ソロギター。多重録音なしでの演奏。前半7曲がクラシック・ギター、後半7曲が12弦フォークギターでのアプローチ。思索的で硬質なヒーリング構造のあるギター ・サウンド。クラシック的哀愁がまた癒される感じの1曲目ではじまって、やはりクラシックギターの音色を生かしたメロディアスでやや静かな音世界がどの曲も広がっていきます。3、5曲目はストローク的なハーモニーもありやや明るい世界。明るさとメロディとアルペジオの同時進行の素晴らしさのある4曲目、ちょっと目まぐるしい曲調の6、7曲目。12弦の方は8-12曲目がそれぞれ1分台の小品が続きますが、スペイシーで思索的な曲調のものもあればストロークで明るめの曲調のものも。14曲目が意外に元気でジャジーな演奏。

Osteology/Conrad Herwig Quintet

1176
Criss Crossレーベル順番聴き5日目。いったんここでひと区切り。さて、2トロンボーンがフロントのアルバムです。2人の特徴の違いを書くことは書いてみたものの、昔と違って、譜面はけっこう読めるミュージシャンだろうし、器用な点が多いので、実はそれほどには際立った違いって見つけにくいです。2人ともテクはバリバリの面もありますし。そこが現代ジャズを面白くしていて、かつ、つまらなくしている点かもしれません。ただ、短いサイクルで2人でソロを交換している場面もありますが、なかなかスリリングですね。昔の「J&K」(ご存知ですか?)の時代とは違うんだということを意識させられた1枚ではありました。


Osteology/Conrad Herwig(Tb) Quintet(Criss Cross 1176)(輸入盤) - Recorded December 20, 1998. Steve Davis(Tb), David Kikoski(P), James Genus(B), Jeff 'Tain' Watts(Ds) - 1. Syeeda's Song Flute 2. Kenny K. 3. Devil May Care 4. First Born 5. Fire 6. It Ain't Necessarily So 7. You Don't Know What Love Is 8. Osteology

(06/10/18)Conrad Herwig作は全8曲中3曲(2、4、8曲目)。2トロンボーンで、シャープな方がConrad Herwig、もっさりしている方がSteve Davisと思います。ジョン・コルトレーン作を緊張感のあるハーモニーとそれぞれのソロで聴かせる1曲目、淡い哀愁を感じるようなバラードがホーンの交互の動きで提示される2曲目、アップテンポでメロディアスなテーマでスリリングなソロのやり取りも聴かれる3曲目、ほんの少しアップテンポだけどハードバップの香りの高い演奏の4曲目、ジョー・ヘンダーソン作のモーダルでラテン的なリズムが燃え上がる5曲目、ミステリアスなガーシュイン作を8分の6拍子で盛り上がる6曲目、モッタリ(しっとり)しているスタンダードのバラードの7曲目、積極的に前に出るアップテンポのタイトル曲の8曲目。

2006/10/22

政治的な話題には触れないほうがいいのかも

自分自身、今まで政治的な話題は避けて、音楽や身の周りのことなどを中心に、ここ「インプレッションズ」でも書いてきました。昔サラリーマン時代に、お客さんと話題にしてはいけないのは「政治、宗教、スポーツ」と、教わってきたからでもあります。信条が違えば、そこの食い違いでケンカになりますからね。

ただ、自分にそれ(あるいは政治的なこと)にのめりこむ性質がないかというと、割とあるかも、ということになっているかもしれません。1ヶ月ほど前にスペインの某ブログパクリポータルサイトにコンテンツをパクられたのを発見した時は、何回かここにそのことを書きました。その後、反対運動で全世界の人々が結託して(あるいはバラバラに運動して)、とりあえずそこのサイトのアフィリエイトの資金源が結果としてなくなったのは喜ばしいことです。この話題を書いたときのトラックバックやコメント、本編であるべきのジャズの時より格段に多かったのは、内心喜ぶべきか、悲しむべきか、困りましたね(笑)。

数日前から、「きっこの日記」で耐震偽装問題が話題に出たときも、地元に疑惑の物件があるということもあり、今日も午前中からブログなど検索しまくっていろいろな意見を読んだりしていました。興味はあるんです。今日の補欠選挙とかも。しかし、自分が政治的なことを話題にするのに長けているかというとそうでもなく、市井のオヤジの独り言みたいになってしまうので、やっぱりこれからも政治的な意見は言わないようにしよう、と思った日でもありました。アクセスは少しは稼げるでしょうけれど、敵も作りますからね。

Agram/Lena Willemark, Ale Moller

1610
今日のアルバムもジャズというよりは北欧の民族音楽そのものの感じで、ちょっとジャズのカテゴリーに入れるのは心苦しいんですけれども、インプロヴィゼーション的なものは入っていると思うので、まあ、許してください(笑)。このアルバムも国内盤が出たはずなのですが、なぜか店頭で見かけず、輸入盤を購入しています。この時期そういう盤がECMの場合、多かったように記憶しています。その後、輸入盤でしか出ないものの比率が高まったような気がしています。民族音楽とは言いながら、ベースにパレ・ダニエルソンを起用しているあたり、ECMだな、と思わせる部分ではありますね。


Agram/Lena Willemark(Vo, Vln, Viola), Ale Moller(Mandola, Lute, Natural Flutes, Folk-Harp, Shawn, Wooden Trumpet, Hammered Dulcimer)(ECM 1610) - Recorded Merch 30 - April 3, 1996. Palle Danielsson(B), Mats Eden(Dsone-Fiddle), Tine Johanson(Per), Jonas Knutsson(Ss, Bs, Per) - 1. Syster Glas 2. Agram 3. Sasom Fagelen 4. Fastan 5. Bjornen 6. Samsingen 7. Per Andsu Lietjin 8. Josef Fran Arimatea 9. Lager Och Jon 10. Blamairi 11. Slangpolskor 12. Elvedansen 13. Simonpolskan

2人のECM2枚目の作品。北欧のトラディショナルが多く、リーダーの2人それぞれの作品や、他者の作品も。ヴォーカルとマルチ・インストルメント。もろにスカンジナヴィア地方のフォークソングという感じです。ベースだけがジャズ畑出身か。若干のインプロヴィゼーションはある?ものの、民族音楽のつもりで聴いた方 がいいと思います。インストルメンタルでちょっと陽気さも併せ持つ1曲目からはじまりますが、個人的にはレーナ・ヴィッレマルクの鋭くて北欧独特の旋律を持つ、例えば2-3、5-6、8-10、12曲目のような個性的なヴォーカルの曲の方が好みです。それにしてもトラディショナル(それを元にしてアレンジを加えたものも)の何と素朴で深いことよ。5曲目の合唱の鋭さはなかなか強力。意外に変化に富んでます。

Grown Folk Bizness/Orrin Evans Trio

1175
Criss Crossレーベル順番聴き4日目。オリン・エヴァンスは独特のタッチとその黒っぽいフレーズでオリジナルを主に演奏するイメージだったのですが、ここではほとんどがジャズメン・オリジナルやスタンダード。リッチー・バイラーク作の「エルム」を演奏するなど、こういう濃いメンバーで、「えっ?こんな曲もやるの?」という感じですね。ただ、このキャラクターを生かした曲も当然あって、そういう意味では彼ららしさを楽しめたと言うか何と言うか。7-9曲目はクァルテットまたはクインテットでホーンを使用しています。他にもソロがあったりデュオがあったりと、本当の意味ではトリオの曲は少ないかもしれないのですが、そういうフォーマットにこだわらないのも彼らしいですね。


Grown Folk Bizness/Orrin Evans(P) Trio(Criss Cross 1175)(輸入盤) - Recorded June 5, 1998. Rodney Whitaker(B), Ralph Peterson(Ds), Ralph Bowen(As, Ts on 7, 9), Sam Newsome(Ss on 8-9) - 1. Rocking Chair 2. Firm Roots 3. That Old Feeling 4. The Elm 5. Bernie's Tune 6. Volution 7. Rhythm-A-Ning 8. Toy Tune 9. Route 80 East

(06/10/18)ほとんどジャズメン・オリジナルかスタンダードと、Orrin Evansには珍しい選曲。7-9曲目は管入り。黒っぽさもあるし、変わったピアノが印象的。もったりしたようなソロ・ピアノで訥々と語っていく、静かな割にはインパクトのある1曲目、アップテンポで目まぐるしい展開をする自由で変幻自在な2曲目、黒っぽかったり軽かったりする硬軟取り合わせた3曲目、リッチー・バイラーク作をそれらしく自己流を交えて表現する4曲目、バシッと気持ちよくキメがキマるアップテンポの5曲目、Ralph Peterson作をモーダルで変化に富んだ演奏をする6曲目、セロニアス・モンクと似た個性と言えば言える7曲目、ウェイン・ショーター作のちょっとミステリアスなミディアムの8曲目、クインテットで自由度の高いややアップテンポの9曲目。

2006/10/21

Sankt Gerold/Paul Bley, Evan Parker, Barre Phillips

1609
Sankt Gerold/Paul Bley(P), Evan Parker(Ss, Ts), Barre Phillips(B)(ECM 1609) - April 1996. - 1. Variations 1 2. Variations 2 3. Variations 3 4. Variations 5 6. Variations 6 7. Variations 7 8. Variations 8 9. Variations 9 10. Variations 10 11. Variations 11 12. Variations 12

サンクト・ジェロルド修道院での録音。そして、このメンバーでは2枚目にあたります。なかなかスゴいメンバーが集まったなあ、という感じで、やることも当然ながら、その通り。内容はドシャメシャではありませんが、かなりハード・コアなフリー・インプロヴィゼーションの世界で、曲名もヴァリエーション1から12まで、と割り切っています。トリオの演奏は5曲、それぞれのソロでの録音は7曲あります。楽器本来の音色や音程を飛びこえた部分もあって、それがハードな要素を強めているのかも しれません。個人的にはポール・ブレイのソロが一番好みかなあ、と思いましたが、10曲目のエヴァン・パーカーのソロも超絶技巧でハイテンション。聴くのに少々覚悟が必要かもしれないので、聴く人を選ぶアルバムではあります。(00年10月4日発売)

The Search/Joel Weiskopf Trio

1174
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。ジョエル・ワイスコフは、比較的端正で粒立ちのはっきりとしたピアノを弾く人ではあるけれど、やっぱりアメリカ的な印象は強く、ヨーロピアンなピアノではないなあ、という感じが強くします。まあ、録音する時のベースとドラムスの2人の影響はあるのだろうと思いますが。今回はオリジナルは少なくて、聴きやすさは前面に出ているとは思います。それでもタイトル曲はソロ・ピアノではじまり、他の楽器が絡みはじめてから自由度は高いままに盛り上がっていくという方向だったので、実際はこういうサウンドを指向しているのかな、とも思えますが。まあ、聴いて損はないピアニストかな、とは思えます。


The Search/Joel Weiskopf(P) Trio(Criss Cross 1174)(輸入盤) - Recorded December 8, 1998. Peter Washington(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Edda 2. Bess, You Is My Woman Now 3. It Could Happen To You 4. Song For The Lost 5. Criss Cross 6. One For Karl 7. The Search 8. Red's Blues 9. My One And Only Love

(06/10/18)全9曲中Joel Weiskopf作は3曲(4、6-7曲目)。スタンダードやジャズメン・オリジナルが目立ちます。粒立ちがはっきりしているピアノ。ウェイン・ショーター作で、明るい感じのメロディアスでオーソドックスなワルツで幕をあける1曲目、美しい端正なフレーズが随所にちりばめられている流れていくような2曲目、流麗ながらもアップテンポでグングンせまる3曲目、しっとり感の強いゆったりしたバラードの4曲目、セロニアス・モンク作の引っかかりのあるフレーズの少し異色な5曲目、ドラム・ソロからメロディアスなラテンノリになっていく6曲目、淡々としたソロ・ピアノから徐々にトリオになって盛り上がるタイトル曲の7曲目、ブルースにしてはドライでメカニカルな8曲目、優雅にソロ・ピアノでメロディを弾いていく9曲目。

2006/10/20

減りつつある未聴盤

今年の5月頃には100枚近くあった未聴盤も、今日数えてみたら57枚にまで減っていました。内訳は、毎月5-10枚ずつ聴いているCriss Crossレーベル旧譜が50枚、ECMレーベル新譜が4枚、その他3枚、という構成になっています。先日、久しぶりに手持ちのCDのコメント手直し聴きも5日分できたし、少々ゆとりが出てきたかな、という感じではありますね。

しかし、当方、12月から翌年の5月あたりまでは仕事が忙しい時期。昨年から今年にかけてもやっぱりその忙しい時期に、ヒイコラと泣き言ばかりここ(当時はホームページの方の「インプレッションズ」)に書いていたものだから、読者の方からクレームをいただいたりしています。ただ、そのヒイコラとやっていたおかげで、毎日ノンストップでアルバムコメントが出来たのも事実。少々の泣き言もバネにはなるので、勘弁してやってください、とも言いたいところかも(笑)。

いちおうの目標としては、来年4月あたりには未聴盤をゼロに持って行きたいところだけれど、通販で今でも10枚以上の注文をしてあるので、そうはうまくいってくれるかなあ、とも思います。まあ、基本的には新しい音源を聴くことを楽しみにしているので、それが先に伸びても、楽しみが先に伸びるだけ、と考えていますけれど。

Skywards/Terje Rypdal

1608
今日はテリエ・リピダルのアルバム。ECMではけっこう作品を出しているギタリストですが、作曲も多く、ここでは彼が作曲者として出ていて演奏していない曲もあります。ひとくくりにして北欧のエレクトロニクス(シンセサイザー?)などの影響も受けている音楽だと思うのですが、ギターの音色はロックだし、クラシックのような曲(7曲目)もあるしで、多様な感じは受けます。ただ本当のロックのようにやかましいサウンドはなく基本的には静かなところから浮かび上がってくるようなサウンドの場面が多くあります。何枚も出しているところを見ると、ヨーロッパではこういうサウンド、ウケているのでしょうか。


Skywards/Terje Rypdal(G)(ECM 1608) - Recorded February 1996. Palle Mikkelborg(Tp), Tarje Tonnesen(Vln), David Darling(Cello), Christian Eggen(P, Key), Paolo Vinaccia(Ds, Per), Jon Christensen(Ds) - 1. Skywards 2. Into The Wilderness 3. It's Not Over Until The Fat Lady Sings! 4. The Pleasure Is Mine, I'm Sure 5. Out Of This World (Sinfonietta) 6. Shining 7. Remember To Remember

邦題「空へ」。全曲テリエ・リピダルの作曲。プログレッシブロックもクラシックもフリーの風味もある静かめのサウンド。北欧の気候のような暗いもやのかかった曲が多い。ドラムスは自由に、ロックのようなギターとトランペットがシンセサイザーに包まれる1曲目、サウンドが効果音のように現れて重厚な雰囲気をもたらし、それを時に切り裂くギターの2曲目、ヴァイオリン、チェロ、ピアノにギターが絡む明るめの3曲目、重厚なストリングスやシンセサイザーなどをバックにギターが舞う4曲目、トランペットとドラムスで始まり叙情的にギターやピアノが登場したり後半静かになったりと、ドラマチックに進行していく15分台の5曲目、静かな場面からトランペットが浮かび上がる6曲目、ヴァイオリンとピアノがクラシックのように響く7曲目。

The Unity/Adonis Rose Quintet

1173
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。アドニス・ローズのサウンドは、はっきり言ってウェイン・ショーターの影響を受けている感じがします。モーダルからもう少し自由な方向へ行くのだけれど、フリーまでは行かないという、黄金期のマイルス・クインテットも想像させるような、しかももっと冷たい温度感も、逆に温かい温度感も出せるというような幅広いサウンド。でもやっぱりその底辺にあるのは黒っぽさというか。好き嫌いが出てくるようなサウンドかもしれませんが、個人的にはこういう音、割と好きですね。この5人が集まったからこそ出せる音、と言ってもいいかもしれません。


The Unity/Adonis Rose(Ds) Quintet(Criss Cross 1173)(輸入盤) - Recorded June 9, 1999. Nicholas Payton(Tp), Tim Warfield(Ts), Anthony Wonsey(P), Reuben Rogers(B) - 1. Prince Of The Night 2. Dolores 3. The Unity 4. Tonk 5. Anna Maria 6. I Remember You 7. Smooth Jazz

(06/10/18)Adonis Rose作は全7曲中3曲(1、3-4曲目)。ウェイン・ショーターの曲が2曲(2、5曲目)入っているのが特色か。ニコラス・ペイトンのシャープなトランペットがやはりかなめです。やや静かなサウンドながらも黒っぽい雰囲気のある、ボッサかもっと自由なリズムの1曲目、ミステリアスな暗さを持つ出だしから、自由なスペースで縦横無尽なアップテンポになる2曲目、ゆったりとした淡色系の、幻想的な味わいもあるバラードのタイトル曲の3曲目、アップテンポながらかなり自由なやり取りが聴かれるスリリングなサウンドの4曲目、やや不思議な感覚ながらもボッサで曲は進んでいく5曲目、唯一のスタンダード温かみのあるバラードの6曲目、Anthony Wonsey作の、8ビートとボッサが合わさったややノリの良い7曲目。

2006/10/19

Angel Song/Kenny Wheeler, Lee Konitz, Dave Holland, Bill Frisell

1607
今日はケニー・ホイーラーのリーダー作なのですが、シャープで冷たいサウンドのトランペット(フリューゲルホーン)を奏でる彼に対して、リー・コニッツがフワフワとした温かみのあるサウンドのサックスで参加しています。それをサポートするデイヴ・ホランドとビル・フリゼールという、4人が4人ともひとかどのミュージシャンになっているところがミソ。モロに個性と個性の穏やかなぶつかり合い、という雰囲気です。いわゆるメインストリームのジャズからは離れていますけれど、コニッツのマイペースな感じがけっこういいですね。独特な雰囲気を持つアルバムなので、こういうサウンドもあるということで、聴いてみるのもいいかもしれません。


Angel Song/Kenny Wheeler(Tp, Flh), Lee Konitz(As), Dave Holland(B), Bill Frisell(G)(ECM 1607) - Recorded February 1996. - 1. Nicolette 2. Present Past 3. Kind Folk 4. Unti 5. Angel Song 6. Onmo 7. Nonetheless 8. Past Present 9. Kind Of Gentle

全曲ケニー・ホイーラーの作曲。リー・コニッツは甘いトーンのメロディアスなフレーズで淡々と演奏しますが、本来別世界の彼が逆にいい味を出しています。ビル・フリゼールの 揺らぐギターも聴きもの。8分の6拍子でメロディアスな1曲目、前半は全員が同時に演奏するわけではなく、中盤から出揃うまったりした進行と憂いのある12分台の2曲目、8分の6拍子で聴きやすい哀愁系の語り合いが続く3曲目、中盤8ビートでややリズミカルに進んでいく4曲目、自由な語り合いの後に印象的なテーマが来るボッサ的なタイトル曲の5曲目、ラテンノリの部分もある、ソロが勢いのある6曲目、変拍子の上を淡々とソロが進んでいく7曲目、郷愁を感じるようなメロディでせまる8曲目、懐かしさのあるしっとりとしたバラードを奏でる9曲目。

Upward And Onward/One For All

1172
Criss Crossレーベル順番聴き1日目。One For AllはVenusなど他レーベルでも録音していますが、とりあえず私の追いかけるのはCriss Crossレーベルのみ。’50年代ハードバップを生かした、より現代的なサウンドだと思っていたら、このアルバムを聴いて、モーダルな手法や複雑な3管アレンジなど、けっこういろいろな方向性でやっているんだなあ、ということを実感しました。その幅広い表現でさらに興味を持つに至りました。’50年代ハードバップはやはりSteve Davisの曲(特に8曲目)に影響が強いようですが、他のメンバーはそれぞれ自分のペースで作曲なり演奏をしています。惜しいのはラスト8曲目がなぜかフェードアウト。まだCDの収録時間には余裕があるのにね。


Upward And Onward/One For All(Criss Cross 1172)(輸入盤) - Recorded June 14, 1999. Eric Alexander(Ts), Jim Rotondi(Tp, Flh), Steve Davis(Tb), David Hazeltine(P), Peter Washington(B), Joe Farnsworth(Ds) - 1. D's Blues 2. Perspective 3. We All Love Eddie Harris 4. Epitome 5. Just By Myself 6. John Coltrane 7. Blues For Joe Don 8. Upward And Onward

(06/10/18)グループ名義のこのレーベル第1作。各メンバーの作曲ないし共作は全8曲中6曲(1-4、7-8曲目)。個性的な曲が楽しめます。マイク・ルドンとの共作のメカニカルでモーダルなアップテンポの、ブルースとは思えない1曲目、ミディアムでメロディアスなホンワカしたサウンドの2曲目、テーマで流れるハーモニーは現代風ながら、8ビートでジャズロック風の懐かしさのある3曲目、ちょっと浮遊感があるもしっとりとしたバラードになっている4曲目、ベニー・ゴルソン作の明るめのサウンドが展開する少しアップテンポの5曲目、ミディアムの8分の6拍子でモーダルな、まさにタイトルを表現している6曲目、少しスローで洗練されたブルースの7曲目、ややアップテンポの現代ハードバップとも言うべきタイトル曲の8曲目。

2006/10/18

Variations/Webern/Ustvolskaya/Silbestrov/Boulez/Ingrid Karlen

1606
Variations/Webern/Ustvolskaya/Silbestrov/Boulez/Ingrid Karlen(P)(ECM New Series 1606)(輸入盤) - Recorded January 1996. - Anton Webern: 1-3. Variation Fur Klavier Op.27 Galina Ustvolskaya: 4. Sonata No.3 For Piano Valentin Silvestrov: 5. Elegy Galina Ustvolskaya: 6. Sonata No.5 For Piano Pierre Boulez: 7-18. Douze Notations Pour Piano

(04/03/09)20世紀の現代音楽家たちのピアノの曲を演奏しています。「ヴァリエーションズ」とあるとおり、ウィーン、ロシア、ウクライナ、フランスとさまざまな作曲家を取り上げていて、作曲家によってその色が出ているけれども、その難解さについては、やはり現代音楽だなあ、という共通した印象があります。Ustvolskayaの曲は難解ながら4曲目は叙情性も何となく感じ取れます。Silbestrovはスペイシー。Boulezは12個の断片の連なり。

One More Once/Michel Camilo

Michelonemore
ミシェル・カミロ旧譜手直し聴き5日目。このアルバムで彼の手直しは終了です。このアルバムも、ホーンセクションを従えているし、10曲中8曲はデビュー作からこれまでの彼のアルバムからの曲を再録音しているとあって、ある意味ベストアルバム的な感触が強いです。なので、集大成的にまず聴いてみたいという場合、このアルバムからでもいいかもしれませんね。ホーンにけっこうフレーズをまかせてしまっている部分はありますが、それでもピアノが引っ込んでいるという感じが全然しないので、聴いておいても損はないとは思います。今回、5枚連続でカミロのアルバムを聴いてみましたが、普段は他のアルバムだと5枚は疲れるのに、彼の場合、サウンドからか、爽快感が出てきました。やっぱり彼らしいですね。


One More Once/Michel Camilo(P)(Epic Sony) - Recorded May 20-26, 1994. Anthony Jackson(B), Cliff Almond(Ds), Marvin "Smitty" Smith(Ds), Giovanni Hidalgo(Per), Guarionex Aquino(Per), Chuck Loab(G), Jon Faddis(Tp), Michael Mosman(Tp), Stanton Davis(Tp), Bryan Lynch(Tp), Ryan Kisor(Tp), David Bargeton(Tb), Ed Neumeister(Tb), Conrad Herwig(Tb), Douglas Purviance(Tb), David Taylor(Tb), Chris Hunter(As), Paquito D'Rivera(As), Ralph Bowen(Ts), Craig Handy(Ts), Gary Smulyan(Ts) - 1. One More Once 2. Why Not! 3. The Resolution 4. Suite Sandrine, Part 3 5. Dreamlight 6. Just Kidding 7. Caribe 8. Suntan 9. On The Other Hand 10. Not Yet

全曲ミシェル・カミロ作曲。アルバムの大半の曲(1、3曲目以外)が以前の曲をビッグバンドにアレンジして再演したもの。マーヴィン・”スミッティ”・スミスが5、9 -10曲目に参加。メンバーが豪華だし、昔と比較もできて、おいしいかも。明るいブルース的なラテンの1曲目、有名すぎる曲をホーン・アレンジしても印象は同じの2曲目、静かなソロピアノが切々と語る3曲目、ホーンがけっこう効果的なラテンノリの勢いのある4曲目、ミディアムで、渋いラテンの味付けがいい5曲目、ゴキゲンなサウンドでノリ良く進んでいく6曲目、哀愁はあるもののスピーディにせまる7曲目、明るい部分と暗めな部分のコントラストが面白い8曲目、やはりネアカなラテンファンクでどっしりした9曲目、やや哀愁のドラマチックな展開が印象的な10曲目。

2006/10/17

PHSのW-ZERO3[es]ヴァージョンアップ

9月に購入したPHSのW-ZERO3[es]のファームウェアがヴァージョンアップしたと聞き、早速やってみました。
このPHSはOSがWindows Mobileなので、小さいパソコンを操作しているような感じがありますね。ソフトウェアをPHS単体でダウンロードする方法を選んだけれど、4メガのソフトをダウンロードして、しかも途中で切れてしまったため、やり直し。パケ代に上限はあるにしても、来月の請求がちょっと心配です。

自分がやり方を知らないだけかもしれませんが、インターネットのサイトから直接ダウンロードする方法をとったので、そのダウンロードするサイトのアドレスを入力するのにひと苦労。もっとアドレスが短ければいいのになあ、と思いました。そしてダウンロードは当然ながらゆっくり。ファームウェアの更新にも時間がかかりました。更新中はW-SIMを外すことが鉄則だそう。

何だかんだと慣れないながらも、時間をかけてヴァージョンアップ、成功しました。次からはそれほどには手間もかからずに出来るんではないかと思います。ただ、まだこのPHSを買って良かったかどうか、結論は出ていません。メインはメールの受信(たまに送信)、そして時々ネットをするだけで、機能は使いこなせてないし、大きくなって、胸ポケットには入らなくなってしまったので。追い追い使い方をマスターしていくようにしようと思っています。

ちなみにこれを外で操作していると、小学生から、「いいなあ、ニンテンドーDS?」って聞かれます(笑)。

Sonatas For Vilolin And Piano/Charles Ives

1605
Sonatas For Vilolin And Piano/Charles Ives(ECM New Series 1605)(輸入盤) - Recorded December 1995. Hansheinz Schneeberger(Vln), Daniel Cholette(P) - 1-3. First Violin Sonata 4-6. Second Violin Sonata 7-9. Third Violin Sonata 10-12. Fourth Violin Sonata

(04/03/09)Charles Ivesは20世紀アメリカの現代音楽家(本業は保険会社経営)。アマチュア作曲家とも言われた事があり、その方法論は他からほとんど影響を受けず、独自なもので難解らしいです。確かにヴァイオリンとピアノのソナタにしては引っかかる不安定なフレーズが多く、急に意外な展開をするような場面も。はっきりとしつつも浮遊感を感じる、と言ったらいいのか。ただ、独自なサウンドなので、その点は印象に残ります。

Rendezvous/Michel Camilo

Michelrend
ミシェル・カミロ旧譜手直し聴き4日目。彼のアルバムをどれから聴くかという問題がありますが、分かりやすさからいくと、キングから出た「ホワイ・ノット?」「イン・トリオ」などのファースト、セカンドあたりかと思いますが、トリオ作ではこのアルバムがけっこういいのでは?と思います。確かにこの3人が集まったのはキング作品でも何曲かでありましたが、この3人だけ、という録音はこのアルバムしかありません。まあ、この最強のコンビネーションを聴いてみましょう、と言いたいところです。サウンド的にはややフュージョン的なラテンになってしまうのでしょうけれど、とにかくスゴいです。このアルバム、まだ廃盤になってなければいいのですけど。(売ってますね、ホッ。)


Rendezvous/Michel Camilo(P)(Epic Sony) - Recorded Juanuary 18-20, 1993. Anthony Jackson(B), Dave Weckl(Ds) - 1. Tropical Jam 2. Caravan 3. El Realejo 4. Rendezvous 5. As One 6. Remembrance 7. Blacky 8. Albertina 9. From Within

ミッシェル・カミロ作は全9曲中7曲(1、4-9曲目)。おそらく最強のトリオでの演奏。ここまでキマるかというほどのキメの連続の曲もあり、しかも全員バカテク。明るいカリプソだけれどそのバカテク的なテーマで盛り上げる1曲目、モッタリしたミステリアスなアレンジの後半盛り上がるデューク・エリントン作の2曲目、フラメンコ・タッチの哀愁が強く起伏が大きい3曲目、静かな出だしから中盤盛り上がって、その後波がひいていくタイトル曲の4曲目、変拍子で、しかもよくズレないと思う、テンポの速いフレーズの5曲目、静かでメロディが繊細で美しいバラードの6曲目、メロディもリズムもアクロバティックな感じのファンクの7曲目、ブルース的というか、ユルいファンクというか、そんな8曲目、哀愁の盛り上がりを聴かせる9曲目。

2006/10/16

War Orphans/Bobo Stenson Trio

1604
今日はボボ・ステンソンのピアノ・トリオ。耽美的ではあるものの、フレーズやタイム感覚が伸縮自在で、サウンド傾向は異なっていても、2曲取り上げているオーネット・コールマンとの共通性を感じざるを得ません。そういう意味では、今はやっている、聴きやすいヨーロッパのピアノ・トリオとは一線を画しているかもしれません。なかなか絶妙なコンビネーションのトリオで、叙情的ではあるけれども、自由なやり取りをしている感じで、他者の曲もオリジナルもその境目がないような個性を発揮しています。8曲目がデューク・エリントンの曲だということは、クレジットを見なければ分かりにくいんじゃないでしょうか。


War Orphans/Bobo Stenson(P) Trio(ECM1604) - Recorded May 1997. Anders Jormin(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Oleo De Mujer Con Sombrero 2. Natt 3. All My Life 4. Eleventh Of Journey 5. War Orphans 6. Sediment 7. Bengali Blue 8. Melancholia

ボボ・ステンソンの曲は7曲目のみで、アンデルス・ヨーミンの曲が3曲(2、4、7曲目)です。オーネット・コールマン作が2曲(3、5曲目)、デューク・エリントン 作が1曲(8曲目)ありますが、非常に叙情的なサウンドに仕上がっています。キューバの作曲家の作品を自分流の繊細なポップナンバーに仕立て上げている1曲目、少しミステリアスな音使いながらも叙情的に進んで盛り上がる2曲目、オーネット流ではないが彼ら流のフリーにやや傾倒している3曲目、メカニカルでいて耽美的でもある不思議な感触の4曲目、静かにしっとりと奏でるタイトル曲の5曲目、浮遊感のあるメロディと間の取り方で語りかける6曲目、3者のインター・プレイで自由に行き来する8曲目、オリジナルのように伸縮自在なフレーズで飛び回る8曲目。

On The Other Hand/Michel Camilo

Michelother
ミシェル・カミロ旧譜手直し聴き3日目。今まで個性と勢いでけっこう突っ走ってきた感じがありますが、このアルバムでは半分弱の曲にホーンセクションを絡ませたり、6曲目にヴォーカル曲を入れてみたり、8曲目はブルースの曲だったりと、ちょっと変化球的な攻め方をしてきています。ただ、それでもピアノが一番目立っていて、張り切った曲でも静かなバラードでも、その存在感はけっこうあります。やっぱりこれが彼の個性なのでしょうね、と思いますが。ここでもサンドリン組曲が出てきますが、その後も全貌をあらわすことなく、小出しに出てきます。できればこの組曲だけでアルバムを作ってほしいな、とは思うのですが。


On The Other Hand/Michel Camilo(P)(Epic Sony) - Recorded April 1990. Michael Bowie(B), Cliff Almond(Ds), Sammy Figueroa(Per), Michael Phillip Mossman(Tp), Ralph Bowen(Sax), Chris Hunter(Sax), Kacey Cysik(Vo), D.K. Dyson(Vo) - 1. On The Other Hand 2. City Of The Angels 3. Journey 4. Impression 5. Silent Talk 1 6. Forbidden Fruit 7. Suite Sandrine Part 3 8. Birk's Works 9. Silent Talk 2

ミシェル・カミロのオリジナルが中心(1、3、5-7、9曲目)ですが、ミステリアスな香りのバラードのジャコ・パストリアス作(2曲目)や意外にもラテンタッチ(一部4ビート)で攻めるジョン・コルトレーン作(4曲目)、渋いブルース・タッチのディジー・ガレスピー(8曲目)の曲もあり。曲によってはホーンセクションやヴォーカルも参加の、カラフルなアルバム。ラテン・ファンクとでも言うべきかなりのパワー。カリプソの底抜けの明るさを持つリズミカルなタイトル曲の1曲目、細かくてスピーディーなキメがかっこ良いテーマで、本編はアップテンポの4ビートの3曲目、タイトルどおりに静かな世界が現出する5、9曲目、ヴォーカル入りのポップなラテンサウンドでせまる6曲目、ミディアムからラテン的に変幻自在な変化を見せていく7曲目。

2006/10/15

Leosia/Tomasz Stanko

1603
Leosia/Tomasz Stanko(Tp)(ECM 1603)(輸入盤) - Recorded January 1996. Bobo Stenson(P), Anders Jormin(B), Tony Oxley(Ds) - 1. Morning Heavy Song 2. Die Weisheit Von Le Comte Lautreamont 3. A Farewell To Maria 4. Brace 5. Trinity 6. Forlorn Walk 7. Hungry Howl 8. No Bass Trio 9. Euforila 10. Leosia

(99/04/21)トランペットの響きがいい感じ。このメンバーでは2作目で、6曲目を除き、比較的ゆったりした中に緊密なやり取り。トーマス・スタンコによる作品は1-3、7、9-10曲目。他の曲は参加メンバーでのフリー・インプロヴィゼーションと思われますが、美しさは損なわれていません。独特な憂いをたたえた哀愁の響きは1、3曲目のテーマではっきりと聴きとることができます。流れるように叙情的に進んでいく2曲目、まさに静かなベースとドラムスのフリーの4曲目。5曲目はトランペットが、6曲目はピアノが、8曲目はベースがいないトリオでの演奏。緊張感がありつつ、しっとり系な7曲目、チャカポコする音の上を控え目にブロウするトランペットの9曲目、自由度が高いながら一本スジが通っているタイトル曲の10曲目。

On Fire/Michel Camilo

Michelfire
ミシェル・カミロ旧譜手直し順番聴き2日目。最近の彼はクラシックのアルバムを出したり、いろいろやってますが、このあたりのEpic Sony時代までははっきりとしたサウンドの、自分で作曲したラテンジャズ(時にフュージョンタッチ)を、持ち前のスーパーテクニックで演奏しているので、けっこう分かりやすさもあり聴いていてスカッとします。もちろん、今回のアルバムでもそんな曲ばかりではなくて、しっとり系のバラードの曲も何曲か入っていますが。もう15年以上前の録音になりますが、デビュー当時(’80年代前半)からスゴかっただけに、インパクトはここでも大きいですね。こういうサウンドならば気分良く、いつまでも聴けます。


On Fire/Michel Camilo(P)(Epic Sony) - Recorded June 20, 24 and 25, 1989. Dave Weckl(Ds), Michael Bowie(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds), Marc Johnson(B), Sammy Figueroa(Per), Joel Rosenblatt(Ds), Paul(Flamenco feet) - 1. Island Stomp 2. If You Knew... 3. Uptown Manhattan 4. Friends (Interrude 2/Suite Sandrine) 5. Hands & Feet 6. This Way Out 7. In Love 8. ...And Sammy Walked In 9. Softly, As In A Morning Sunrise 10. On Fire

9曲目以外がミシェル・カミロ作曲。リズムはメンバーを変えつつの演奏。ピアノは言わずもがなですが、他のパートも強力。明るくて豪快なキメの多いラテンファンクの1曲目、バラードからちょっと盛り上がりをイメージさせる渋めな2曲目、ちょっと重いリズムの上を駆け回るピアノの3曲目、クラシック的な静かな演奏からバラードにいく4曲目、フラメンコのステップとのデュオで丁々発止の競演の5曲目、ズッシリしたテーマから中盤アップテンポの4ビートに行く6曲目、しっとり感の強いスペイシーなバラードの7曲目、コンガを加えて盛り上がる演奏になる8曲目、唯一のスタンダードの9曲目、ドラムスがスゴい、タイトル曲の10曲目。マーク・ジョンソンが2-4、7曲目に、マーヴィン・”スミッティ”・スミスが2-4、7、9曲目に参加。

2006/10/14

ミシェル・カミロの特集が一段落した

ミシェル・カミロ、あと5枚直せば終了だったので、昨夜から先ほどまでEpic/Sony盤ばかり一気聴きしました。他のミュージシャンやECMだと疲れるのに、彼のアルバムだと爽快感が残ります。新しいアルバムを聴くより負担がかなり軽いので(内容を聴けば思い出すからでもありますが)、これから毎月また手直ししていこうと思ってます。

まあ、彼のアルバムは、枚数がもともとそれほど多くないので、1回でひと段落つけることが可能なんですが、まだまだ大量にレコーディングしていたミュージシャン特集の手直し、残ってしまっていますね。今回も手直しをしたのが4ヶ月半ぶりだったので、次回からはもう少し間隔を短くしてどんどんコメントの手直し、やって行きたいと思います。

そういえば、私のミシェル・カミロのページ、数年前にそのままコピペでパクられて掲載されていたことがあり、そのサイトの運営者に抗議を強くしたら、そのサイトが閉鎖になってしまった、ということがありました。何とかっていう(名前は忘れましたが)プロのラテンピアニストの応援ページも作っていたので、そのホームページの運営者自ら、そのミュージシャンともども品位を下げてみっともないと言うか何と言うか。引用やリンクと窃用の区別がつかない人は、ホームページを作るべきではないな、と思います。

A Closer View/Ralph Towner/Gary Peacock

1602
今日はラルフ・タイナーとゲイリー・ピーコックのデュオ作2枚目です。ただし、前作「オラクル」はピーコックの曲が多かったのですが、今回はタウナーの作曲が大半を占めます。比べて聴いていても、あまり差はないようにも感じますけれど。アコースティック・ギターとベースとのデュオなのでけっこう自由に空間を泳ぎまわっている感じがして、この2人では得意技を、小出しにしながらスペイシーな部分も交えつつの応酬になっていると思います。2人ともECMにはなくてはならないキャラクター、しかもベテランなので、ECM好きにはいいかもしれません。ただ、インプロヴィゼーションもジャズ的というよりはECM的。


A Closer View/Ralph Towner(G)/Gary Peacock(B)(ECM1602) - Recorded December 1995. - 1. Opalesque 2. Viewpoint 3. Mingusiana 4. Creeper 5. Infrared 6. From Branch To Branch 7. Postcard To Salta 8. Toledo 9. Amber Captive 10. Moor 11. Beppo 12. A Closer View

2人のインプロヴィゼーションが4曲(1、6-7、9曲目)、ラルフ・タウナー作が7曲(2-5、8、11-12曲目)、ゲイリー・ピーコック作は1曲(10曲目)。「オラクル」に引き続き 2人のデュオ。2人の緊密なプレイはやや緊張感のある音楽を紡ぎ出しています。美しい書き譜の映画音楽のような展開の1、7曲目、ギターソロで哀愁のあるフレーズを奏でる2曲目、哀しみを背負いつつ淡々と語りかける3、9曲目、ややテンポが上がり、絡み合いながら進む4曲目、スリリングな速いフレーズで勝負している5曲目、ギターのフレーズとベースの応酬の6曲目、ギターソロで変拍子リズムが印象的な8曲目、ベースソロからギターの応酬が入るフリーの10曲目、途中からリズミカルに進行する11曲目、メカニカルなタイトル曲の12曲目。

Michel Camilo/Michel Camilo

Michel
このところ、4ヵ月半も常に新たなアルバムを聴く状態だったので、また聴いたことのある旧譜のコメント手直しを適宜入れてきます。短いながらもコメントがすでについているし、聴き覚えがあるので、かなり楽ということもあります。今日はミシェル・カミロのコメント手直し1日目。この前に日本制作のリーダー作が2作ありますが、ここでEpic Sonyからの登場です。この頃、すでに神の手のような速弾きと鋭い作曲能力が備わっていて、私もリアルタイムで聴いてましたが、当時から最も好きなピアニストの一人ではありました。ラテン系でモロにジャズというわけではありませんけれど。いやー、すんごいピアノ、としか言いようがありません。久しぶりに聴き直して良かったです。


Michel Camilo(P)(Epic Sony) - Recorded January 30 - February 1, 1988. Dave Weckl(Ds), Marc Johnson(B), Lincoln Goines(B) Joel Rosenblatt(Ds) Mongo Santamaria(Per) - 1. Suite Sandrine Part 1 2. Nostalgia 3. Dreamlight 4. Crossroads 5. Sunset (Interlude Suite Sandrine) 6. Yarey 7. Pra Voce 8. Blue Bossa 9. Caribe

ミッシェル・カミロ作は8曲目以外全曲で、自作曲の構成は複雑。リズムセクションは2組。1-4曲目にデイヴ・ウェックルとマーク・ジョンソンが参加。これでもか的ラテンジャズ攻撃で、パワフルなピアノを見せつける複雑なサウンドとメロディアスさの1曲目、夜のノスタルジアという感じのしっとりとした、そしてきらびやかなバラードの2曲目、渋めのアプローチを見せているややスローなファンクの3曲目、えらくスピーディなテーマからアップテンポの4ビートで暴れまくる4曲目、ソロ・ピアノでクラシック的な静かなサウンドの5曲目、どっしりとしたテーマから流れるラテンの6曲目、明るいラテンタッチでカラッとややアップテンポの7曲目、コンガとのデュオでケニー・ドーハム作をご機嫌にやる8曲目、哀愁ラテンでアップテンポの9曲目。

2006/10/13

Nouvelle Vague-The Complete Soundtrack/Jean-Luc Godard

1600
Nouvelle Vague-The Complete Soundtrack/Jean-Luc Godard(ECM New Series 1600/01) - Winter(Dino Saluzzi), Far Away Lights(David Darling), Distant Fingers(Patti Smith), Charta Koa(Jean Schwartz), Solo Cello(David Darling), Kammer-Symphonie(Werner Pirchner), Blue Tango(Paolo Conte), Do You Be(Meredith Monk), Sonate Vom Rauhen Leben(Werner Pirchner), Do You Know Emperor Joe(Werner Pirchner), Transmutation(Dino Saluzzi), Mathis Der Maler, Grablegung(Paul Hindemith), Trauermusik(Paul Hindemith), Mathis Der Maler, Vershchung Des Heiligen Antonius(Paul Hindemith), Solo Cello(David Darling), Clouds(David Darling), Andina(Dino Saluzzi), Solo Cello And Voice(David Darling), Winter(Dino Saluzzi), Solo Cello And Voice(David Darling), Trema Fur Violoncello Solo(Heinz Holliger), Kleine Messe Un "C" Fur Den Lieben Gott(Werner Pirchner), Sonate Fur Viola(1937)(Paul Hindemith), Crossing(Paul Giger), Verklarte Nacht(Arnold Schoenberg), Sonate Fur Bratsche Und Klavier Op.11/4(Paul Hindemith), Verklarte Nacht(Arnold Schoenberg), A Zaza(Gabriella Ferri), Verklarte Nacht(Arnold Schoenberg), Sonate Fur Bratsche Allein Op. 25/1(Paul Hindemith), Mathis Der Maler, Grablegung(Paul Hindemith), Trauermusik(Paul Hindemith), Far Away Lights(David Darling), Winter(Dino Saluzzi)

(02/06/24)ゴダールの映画「ヌーベルバーグ」サウンドトラック完全盤。セリフも入っていて、おそらく映画の通りに進行、そして曲もその通りに挿入されているのだろうと思います。映画の雰囲気は伝わってきますが、どうせなら映像で見たいところ。ただし、地味な、というよりは渋い映画であろうと想像されますが。音楽が目当てだとちょっと肩透かし。ECMとしては異端のアルバム作りには違いないので、ECMファンよりも映画ファン向けか。

ノマド/ガトー・リブレ

Gatonomad
このグループは田村夏樹(Tp)氏を中心として、藤井郷子氏他のクァルテットの2枚目のアルバム。ピアノでは参加せず、アコーディオンを奏でていて、他にギターとベースという、なかなかに郷愁を誘うような、ちょっとジャズから離れているサウンドです。とは言うものの、2曲目では中盤でフリージャズに近い音が出てきたり、やっぱりメンバー間の意思疎通は、形態は違うにしてもインプロヴィゼーションだよなあと思うアルバム。ちなみに、Not Two Recordsから新譜で「In Krakow, In November」(輸入盤)というアルバムが出ましたが、そちらは田村氏、藤井氏によるデュオのアルバムで、このアルバムとは別物です。1曲目とタイトルは同じですが。


ノマド/ガトー・リブレ(Onoff)
Nomad/Gato Libre(Onoff) - Recorded March 11, 2006. Natsuki Tamura(Tp), Kazuhiko Tsumura(G), Satoko Fujii(Accodion), Narikatsu Koreyasu(B) - 1. In Krakow, In November 2. In Glasgow, In May 3. In Paris, In February 4. In Balcelona, In June 5. In Madrid, In August 6. In Berlin, In September 7. In Budapest, In April 8. In Lausanne, In January 9. In Gent, In December 10. In Venice, In October

グループ2枚目のアルバム。ジャズの語法とはまた違った、淡々とした切ないサウンドがそこにあります。静かな哀愁を漂わせるワルツで、語りかけてくる1曲目、明るいクラシック的なサウンドが広がっていき、途中フリージャズの局面もある2曲目、ちょっとミステリアスなサウンドが展開しているゆったりとした3曲目、わずかにアラビックな香りもあるギターのメロディの4曲目、哀愁のあるアコーディオンのテーマとシャープなトランペットが唄う5曲目、4人が寄り添うように進んでいくスペイシーな6曲目、少しエキゾチックで遊園地のような賑やかな曲調の7曲目、ゆったりとした中をトランペットやアコーディオンがメロディを奏でる8曲目、繊細な切なさを噛み締めるようなワルツの9曲目、訥々とした進み方が印象的な10曲目。(06年9月27日発売)

2006/10/12

Dal Niente/Lachenmann/Stockhausen/Stravinsky/Boulez/Scelsi/Yun/Eduard Brunner

1599
Dal Niente/Lachenmann/Stockhausen/Stravinsky/Boulez/Scelsi/Yun/Eduard Brunner(Cl)(ECM New Series 1599)(輸入盤) - Recorded October 1995. - Isang Yun: 1. Piri Igor Stravinsky: 2-4. Three Pieces For Clarinet Solo 5. Piece For Clarinet Solo Pierre Boulez: 6-17. Domaines Pour Clarinette Seule Karlheinz Stockhausen: 18. In Freundschaft Giacinto Scelsi: 19. Preghiera Per Un'ombra Helmut Lachenmann: 20. Dal Niente (Interieur 3)

(04/03/09)何とクラリネットのソロでのアルバム。収録時間は70分も。しかも、取り上げているのは20世紀の各方面の現代音楽家の作品なので、無機的かつ、難解な曲が多いです。小品ですが、ストラヴィンスキーの曲もあります。吹きまくったり咆哮するというよりは、スペイシーな中で技巧を尽くしてクラリネットの現代的な世界を表現している、といった感じ。作曲家ごとの曲の区別は私には難しいですが、タイトル曲は特にスペイシー。

X/フォープレイ

Fourplayx
だいたいサウンドが予想できてしまうながらも買ってしまうアルバムというのがあり、それがボブ・ジェームスと、彼が加わっているフォープレイなんですね。何たって、今をさかのぼること30年以上前、ボブ・ジェームスのCTI作品が私のジャズ、クロスオーヴァー(フュージョン)をひっくるめた私の原点なんですから。ただ、サウンドが予想できてしまうとは言いながら、そのサウンドは単純なものではなく、けっこうコードやメロディ、リズムなどは自然に聴こえているようで複雑、そしてそのミュージシャンたちの職人芸も楽しみつつ、BGMとしてもけっこうイケるというものです。なので、彼らに関しては、今後も追いかけ続けるでしょうね。


X/フォープレイ(Bluebird)
X/Fourplay(Bluebird) - Released 2006. Bob James(Key), Nathan East(B, Vo), Larry Carlton(G), Hervey Mason(Ds), Michael McDonald(Vo), Michele Piller(Vo), etc. - 1. Turnabout 2. Cinnamon Sugar 3. Eastern Sky 4. Kid Zero 5. My Love's Leavin' 6. Screenplay 7. Twilight Touch 8. Be My Lover 9. Sunday Morning

マイケル・マクドナルド参加の5曲目以外はメンバーそれぞれの作曲。全47分は少々短めか。相変わらずのサウンドですが、それでも聴いてしまうという事実。ボブ・ジェームスの曲らしいファンク的ながら、聴きやすく、マニアックな部分も残している1曲目、タイトなファンクの上にちょっと渋いメロディがのる2曲目、夕暮れ的な淡いサウンドからだんだんヒートアップしてくる3曲目、やや明るくリズミカルに前に進んでいくような4曲目、ヴォーカルがメロウで大人っぽい雰囲気を聴かせてくれる5曲目、哀愁漂うメロディと弾むようなメロディのリズムの対比でちょっとマニアックな6曲目、ゆったりとした淡色系のバラードの7曲目、流れも良くてちょっと渋めな、ヴォーカル入りの8曲目、曲のしっとり加減がちょうど良いバラードの9曲目。(06年9月20日発売)

2006/10/11

キース・ジャレットの新譜の収録時間

キース・ジャレットの新譜「カーネギー・ホール・コンサート」については、先日「ジャズCDの個人ページBlog」で取り上げたんですが、このCD、1枚目が本編10曲のうちの5曲目までで33分ほどの収録、2枚目が本編の残り5曲とアンコール5曲の計76分収録と、変則的な収録時間です。

おそらく、盛り上がってきた時にCDを入れ替える手間を省くためにこういう収録時間の偏りをさせたのだろうと推測させます。何たって後半に行くにつれて、観客の盛り上がり、演奏の盛り上がり、共に半端じゃなかったですからね。それが逆に、ホールでこのコンサートを実体験していない私は取り残されたような形になって、ちょっと寂しい思いをしたというか、アンコールの拍手や歓声が1回当たり2-3分続くのが、ちょっと違和感を感じたというか、そんな状況でした。

今度聴く時は、もっと一体感を持って聴けば、アンコールの拍手や歓声を一緒に楽しめるのかな、とも思ってみたりもしてます。アルバムとしてはなかなかいい作品だったと思うので、ハマリ方ひとつで、このあたりの感想はどうにでもなるんでしょうけれど。音楽の感じ方って、スタンスやその日の気分で左右されるものだけに、それを文章にするのって難しいよね、と改めて感じた日でもありました。

Musik Fur Streichinstrumente/Gyorgy Kurtag

1598
Musik Fur Streichinstrumente/Gyorgy Kurtag(ECM New Series 1598)(輸入盤) - Recorded November 1995. Keller Quartett: Andras Keller(Vln), Janos Pilz(Vln), Zoltan Gal(Viola), Otto Kertesz(Cello) - 1. Aus Der Ferne 3 Fur Streichquartett 2. Officium Breve In Memoriam Andreae Szervanszky Op.28 3. Ligatura - Message To Frances - Marie (The Answered Unanswered Question) Op. 31/b 4-9. Quartetto Per Archi Op.1 10-21. Hommage A Mihaly Andras 12 Mikroludien Fur Streichquartett Op.13 22. Litagura - Message To Frances - Marie (The Answered Unanswered Question) Op. 31/b

(03/09/21)Gyorgy Kurtagは20世紀の現代音楽家。弦楽四重奏団の演奏で、’50年代、’70-’90年代の作曲。やはり難解なハーモニーとメロディ(?)が中心ですが、色調は青く深く、時々膨れ上がりながらも沈潜していくようなサウンド。ダイナミックレンジは広く、抽象画を見ているように心の中に入り込んできます。2曲目にごくわずかにしっとりする場面があります。3曲目と22曲目は同じ曲のヴァージョン違い になっています。

コンスクエンス・オブ・カオス/アル・ディメオラ

Aldiconse
アル・ディメオラの久しぶりのリーダー作。エレクトリック・ギターとアコースティック・ギターの同一曲内での使い分けもうまいし、それぞれの曲の配分もなかなか。ただ、ジェリ・アレンの最近のアルバムもそうだったのだけれど。インタールード的な曲や短めの曲を配分して曲数を多くするのはTelarcの方針なのだろうか。どうせならば長めの曲でドーンと勝負してもらいたいと思うのですが。曲によって演奏するミュージシャンが替わり、けっこう豪華ではないかと思います。彼流の複雑系のラテンタッチと個性あるスピーディーで歯切れの良いギター。あれもこれも、というのはあるのだろうけれど、やっぱり曲数が少なめの方が良かったかな。これはこれで好きですけど。


コンスクエンス・オブ・カオス/アル・ディメオラ(G、Key、Per、etc)(Telarc)
Consequence Of Chaos/Al Di Meola(G, Key Per, etc)(Telarc) - Recorded 2006. Chick Corea(P), Steve Gadd(Ds), Barry Miles(P, Key, Marimba), John Patitucci(B), Ernie Adams(Ds, Per), Gumbi Ortiz(Congas, Per), Mario Parmisano(P, Key), Victor Miranda(B), Kornel Horvath(Udo, Gato Ds, Shaker) - 1. Sam Marco (Moderna) 2. Turquoise 3. Odyssey 4. Tao 5. Azucar 6. Sanctuary 7. Hypnose 8. Red Moon 9. Cry For You 10. Just Three Words 11. Tempest 12. Storm Off-Shore 13. Black Pearls 14. Africana Suite 15. San Marco (Veccio)

全曲アル・ディメオラ作曲。エレキもアコースティックもギターが自然にハマッている印象で、スーパー・ギター度は高し。ただ、1曲目は打ち込みに近いミキシング。2曲目以降、アコースティック色の強い曲とエレクトリックの曲が適度に配列されていて、3、6、10、12曲目の小品は一人多重録音。どの曲も良く唄っていますが、好みはトンガリながらも円熟してきたアコースティックか。7、13-14曲目のようにパーカッションが効いている曲も。特に14曲目はパーカッションとのデュオ。ラテン色の強い、コリアのソロが強烈な8曲目、コリアとのデュオで勝負しているしっとり加減がいい9曲目、彼流の複雑なラテン・ファンクとも言える11曲目。チック・コリアは8-9曲目に、ジョン・パティトゥッチは1-2、5、13、15曲目に参加。(06年9月20日発売)

2006/10/10

Three Men Walking/Joe Maneri/Joe Morris/Mat Maneri

1597
Three Men Walking/Joe Maneri(Cl, As, Ts, P)/Joe Morris(G)/Mat Maneri(Vln)(ECM 1597)(輸入盤) - Recorded October and November 1995. - 1. Calling 2. What's New 3. 3. Bird's In The Belfry 4. If Not Now 5. Let Me Tell You 6. Through A Glass Darkly 7. Three Men Walking 8. Deep Paths 9. Diuturnal 10. Fevered 11. Gestalt 12. To Anne's Eyes 13. Arc And Point 14. For Josef Schmid

(04/02/06)微分音(音程を通常より細かくしている)のインプロヴィゼーション系のアルバム。ただ、本当に微分音かというと、あまり自信がなく、音程の揺らぎのようにもとれます。各メンバーのソロでの演奏が14曲中7曲、3人のフリー・インプロヴィゼーションと思われる曲が6曲、そして2曲目はスタンダードの「ホワッツ・ニュー」ですが、何ともはや、彼らのオリジナルと言われても仕方のないような音使いで、しかも9分を超える演奏となっています。リズム楽器はないので、総じてメロディ(音程)の微妙なズレによる失調感と、3人のゆるいまとまり、硬質なフリーのせめぎあいで、他ではなかなか聴けないサウンド世界を構築しています。ギターは派手ではないけれど、危なげな不安定なフレーズを弾く感じがまた面白い。

2006/10/09

North Story/Misha Alperin

1596
North Story/Misha Alperin(P)(ECM 1596)(輸入盤) - Recorded September 1995. Arkady Shilkloper(French Horn, Flh), Tore Brunborg(Ts), Terje Gewelt(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Morning 2. Pssalm No.1 3. Ironical Evening 4. Alone 5. Afternoon 6. Psalm No.2 7. North Story 8. Etude 9. Kristi-Blodsdraper(Fucsia)

(99/05/05)ホーンが入ったオーソドックスな編成なのですが、クラシックに近いアプローチかも。北欧ジャズの硬質で深い、しかも冷めたサウンドが響いてきます。ラストの曲を除いてミシャ・アルペリンの作曲で、スペイシーな中をゆらゆらと漂っているインプロヴィゼーションが心地良い感じ。薄暮、あるいは夜明けのどんよりした空から光が垣間見えるような風景が心の中に刻み込まれていきます。訥々と、あるいはクールに語りかけてくるフレーズ。3曲目などは書かれた部分も多そうで、曲やフレーズの構成がカッチリとして現代音楽的なインプロヴィゼーションながらも、彼の個性がよく出ています。5、8曲目も似たアプローチながら、よりハードでジャズ的。しっとりとピアノだけで聴かせる4曲目も印象的。

2006/10/08

今年は30枚以上のECM新譜

毎月のようにECMレーベルが発売されるなあ、と思い、今年の新譜を数えてみたら、これから出る予定のものも含めて、35枚前後ありました。どうりで片付けても片付けても、次から次へと出てくるわけです。レーベル追っかけをする場合、はじめから玉石混交ということを覚悟しなければなりません。特にこのレーベルの場合は、扱っているのがジャズだけではなく、ワールド色の強いもの、New Seriesに至ってはクラシック、現代音楽の部類も混ざっています。

そんな中でも今年の収穫は「サンガム/チャールス・ロイド」や「サウダージス/トリオ・ビヨンド」など、私的今年のベスト5に入れてもおかしくないような作品もありました。ただ、最近気になるのはECMらしからぬアルバムも増えてきた、ということですね。これはこれでいいのでしょうし、マンフレート・アイヒャーは「ECMサウンドというものは存在しない」というのを、どこかで読んだ記憶があります。

レコード番号1001から1500に行くまでに20年以上かかっている(1500の録音は’92年)のに、もうすぐ2000番に届こうとしていますね。果たしていつまで追いかけられるのか、自分の気力と相談して、気になるところではあります。

Trio In Es-Dur, Nottunrno/Franz Schubert

1595
Trio In Es-Dur, Nottunrno/Franz Schubert(ECM New Series 1595)(輸入盤) - Recorded July 1995. Jorg Ewald Dahler(P), Hansheinz Schneeberger(Vln), Thomas Demenga(Cello) - 1-4. Trio In Es-Dur Fur Klavier, Violine Und Violoncello Op.100, D929 5. Trio In Es-Dur Fur Klavier, Violine Und Violoncello Op.148, D897 Notturno

(04/04/11)19世紀オーストリアの作曲家、シューベルトのピアノ、ヴァイオリン、チェロのトリオでの作品。解釈についてはよく分かりませんが、温かみを感じる演奏で、この時代の演奏は難解さもなく、安心して落ち着いて聴けると思います。 ドラマチックな構成を持つ室内楽で、しかも室内楽的な気楽さをもって、クラシック的に聞かせてくれる演奏。4曲目の最後は大団円。タイトル曲の5曲目は9分ながらしっかりとした演奏が聴けます。

2006/10/07

RSSの出力変更でアクセス数が増えた

先日RSSの出力を全文から一部に変更したと書きました。そうしたら、その後、ブログ全体のアクセス数が増えたんですね。やっぱり全文出力をしていた時代は、ブログに訪れることなく、RSSリーダーで私の文章を読んでいた方って、いらっしゃったんだろうと思います。まあ、それはそれでかまわなかったわけなんですが。たぶん、そういう方が訪問されるようになったのでしょう。全文出力をしていたことでパクリポータルサイトが出来てしまった弊害が出てしまった、ということで、お許しください。

昨夜は夕食後2時間昼寝(夕寝?)をして、さらに夜、8時間も十分すぎるくらいに寝てしまったので、疲れも取れ、今日は快調。今(19時半過ぎ)までに、アルバムをECM New Seriesの現代音楽を中心に、5種7枚を聴くことができました。ジャズならばアヴァンギャルドでもフリーでもOKなのですが、現代音楽の無調だとか、非メロディ的な表現や複雑なハーモニーはあまり得意ではないですね。でも、ECMを全部聴く、を目標にしているので、ある程度は止むを得ないですが。新たな地平を切り開こうとしているレーベルの姿勢にも好感が持てますし。

とは言うものの、ブログのアルバムコメントのストックは今のところまだ10日(火)分まで。明日も一日予定が入っていないので、そこでどこまでできるか、ですね(笑)。

As It Is/Peter Erskine

1594
ピーター・アースキンがまさかECMでリーダー作を作るとは思ってもいなかった、と以前書いたような気がしましたが、同じメンバーでのトリオで結局4枚作っているんですね。これがその3作目。その4枚の作品は作風が似ていて、どれがどんな特徴かというのは書きづらいのですが、個々の曲を聴いていると、なかなか飽きがきません。寒色系のサウンド、耽美的、そして時にゆったり目ではあるけれど、鋭いフリーのフレーズ、ドラムスの静かだけれども存在感のあるソロ、など、こういう方面のピアノ・トリオが好きな人にはけっこうイケるんではないかな、と思います。


As It Is/Peter Erskine(Ds)(ECM 1594) - Recorded September 1995. Palle Danielsson(B), John Taylor(Ds) - 1. Glebe Ascending 2. The Lady In The Lake 3. Episode 4. Woodcocks 5. Esperance 6. Touch Her Soft lips And Part 7. Au Contraire 8. For Ruth 9. Romeo & Juliet

ピーター・アースキン作は2曲(2、9曲目)のみで、ジョン・テイラー作が5曲。このメンバーでは3作目で、緊密で自由な音世界が広がります。 サウンドは前2作と近い。冷たい感触で緊張感をはらみながら淡々と進んでいく叙情感のある1曲目、ゆったりしっとりとスペイシーにはじまり、徐々に盛り上がる2曲目、パーカッシヴでスリリング、エキゾチックな味付けの曲の3曲目、変拍子のビートが頭に残り、耽美的でもある4曲目、ヴィンス・メンドゥーサ作のやや明るめの感触の後半ドラムスも目立つ5曲目、温かみのあるメロディのバラードの6曲目、空間的で妖しい美しさではじまり後半にフリーの局面も多いの10分台の7曲目、研ぎ澄まされたフレーズで3人が寄り添う8曲目、叙情的にゆったりと切なさを伴いながら進む9曲目。

ドッグス・オブ・グレイト・インディファレンス/ジム・ブラック

Jimdogs
Winter&Winterレーベルは、最近はレーベルとしては集めなくなってしまいましたが、気になるアルバムは買っています。このジム・ブラックですが、藤井郷子トリオで参加しているときはけっこう個性的なドラムでフリー・ジャズ系の音楽をやっていますが、こと自己名義のアルバムになると、叩き方も曲もサウンドもロックっぽくなってしまいます。このアルバムもジャズのカテゴリーでいいのかどうか。しかもあちこちに変拍子が出ているけれども、やっぱりビートはロック。このアルバムについてもジャズファンから見ればかなり異端のアルバムで、好き嫌いが分かれるんじゃないでしょうか。それでもヨーロッパではこういうサウンドも需要があるということなのでしょう。


ドッグス・オブ・グレイト・インディファレンス/ジム・ブラック(Ds)(Winter & Winter)
Dogs Of Great Indifference/Jim Black(Ds)(Winter & Winter 910 120-2 Music Edition) - Recorded October 30 and 31, 2005. Chris Speed(Ts), Hilmer Jensson(G), Skuli Sverrisson(B) - 1. Oddfelt 2. Dogs Of Great Indifference 3. Tars And Vanish 4. Spins So Free 5. Star Rubbed 6. Harmstrong 7. Everybody Says The Same 8. You Know Just Because 9. Desemrascar 10. Harmsoft 11. I Am Seven

全曲ジム・ブラックの作曲。レーベルの5作目で、バンド「アナス・ノー・アクシス」では4作目。淡々としたインスト・ロックが変拍子でドライヴする曲が多い。フワフワと哀愁感もあって淡々と変拍子のロックの感じで流れていく1曲目、チープな変拍子ロック(7拍子)という感じもするタイトル曲の2曲目、ソフトにサックスがゆるいファンクビートの上を流れ後半ロックになる3曲目、オルガンのような重厚な音が持続する小品の4曲目、これぞロックビートというような5曲目、重厚な持続音にアドリブが絡む6曲目、ギターのハードなカッティングに合わせて進む7曲目、ほんの少しエスニックの香りのある8曲目、アヴァンギャルド色の強いハードな9曲目、静かでスペイシーな小品の10曲目、ホンワカ牧歌的な感触を含むロックの11曲目。(06年7月16日発売)

2006/10/06

The River/Ketil Bjornstad, David Daring

1593
ジャズ度という観点からすると、全然ないので、これをジャズのカテゴリーに入れていいのか、と自問自答しています。ただ、ボーダーレスとはいえ、ジャズがECM、クラシックや現代音楽がECM New Seriesという分け方があるので、とりあえずはそれに従っておこうと思います。でも、これはやっぱり書き譜の音楽だよねえ、と思いながら。タイトルも曲調もあいまいなままになだらかに進んでいく感じなので、曲ごとのイメージではとらえにくく、今回は聴いた心象風景も取り入れてコメントを書かざるを得ませんでした。どの曲もゆったりとしていて、癒されることは癒されるのですが。


The River/Ketil Bjornstad(P), David Daring(Cello)(ECM 1593) - Recorded June 1996. - The River 1 - 12

全曲ケティル・ビヨルンスタの作曲。ピアノとチェロのデュオです。しかもアルバム中の12曲のタイトルは 「1」から「12」。書かれた譜面による演奏なのでしょうか。視覚的には上流で川ができてから、河口にたどり着くまでをドラマチックに表現しているというイメージ。クラシックかヒーリングミュージックという印象に近いかも。1曲目から穏やかなメロディのゆったりしたデュオではじまります。2曲目で短調になって、もやのかかった情景になり、水が川になって流れていくドラマが曲を追うごとに進んでいきます。そして、長調、短調が入り交じりながら比較的なだらかなヨーロッパの川の風景、それも森や田園風景を通っていくのを想像させるような。急速調の曲がないところからもうかがえます。静かな中でも8曲目がやや盛り上がるか。

Cities And Desire/David Binney

1285
Criss Crossレーベル新譜聴き3日目。今回はこのシリーズはここまでです。メンバーからすると、マーク・ターナーも入っているし、もっとゴリゴリとやってくれるかな、と思ったのですが、意外にモーダルで内省的な部分も多いアルバムに仕上がっていました。演奏スペースの広がりもけっこうあるのですが、ポピュラリティーからすれば、けっこうマニアックなアルバムで、好き嫌いもはっきりと分かれるのではないかと思いました。曲はすべてオリジナルで、かつ地名がついているので、それぞれの地方をまわってインスパイアされたものだと思うのですが、まるで自分の内面と向き合ったような音楽、それを75分つき合ってみるとどうなるか、と試されてもいいかもしれませんね。


Cities And Desire/David Binney(As)(Criss Cross 1285)(輸入盤) - Recorded March 18, 2006. Mark Turner(Ts), Craig Taborn(P), Thomas Morgan(B), Dan Weiss(Ds) - 1. Lisbon 2. London 3. Intro To Toronto 4. Toronto 5. Los Angeles 6. Intro To Carpinteria 7. Carpinteria 8. Intro To Rome 9. Rome 10. Montreal 11. Intro To Miami 12. Miami 13. New York City

(06/10/03)全曲David Binneyの作曲。楽旅でまわった地方の印象を曲にしたものか。やや思索的かも。変拍子で、ゆったりながら滑らかでないフレーズの1曲目、明るめと思ったらミステリアス、中盤で割と吹きまくり進んでいく2曲目、タブラ・ソロの3曲目のイントロから、モーダルに各楽器のフレーズが時にゆっくり、時にバリバリ流れていく4曲目、浮遊感はありながらリズミカルに盛り上がる5曲目、ソロ・ピアノでのイントロの6曲目からヴォイスも入って徐々に盛り上がっていく7曲目、ペース・ソロのイントロの8曲目から内側に発せられるようなサウンドの9曲目、リズミカルながらモーダルに盛り上がる10曲目、サックスで静かにはじまりそのままひっそりたゆたう11-12曲目、目まぐるしくサウンドが動く、タイトル通りの13曲目。

2006/10/05

Litany/Arvo Part

1592
Litany/Arvo Part(ECM New Series 1592) - Recorded September 1995. David James(Countertenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), John Potter(Tenor), Gordon Jones(Bass), Tallin Camber Orchestra, Tonu Kaljuste(Cond), Lithuanian Chamber Orchestra, Saulius Sondeckis(Cond) - 1. Litany 2. Psalom 3. Trisagion

(02/08/03)アルヴォ・ペルトの作品が3曲。現代音楽。1曲目のタイトル曲はタリン室内管弦楽団とヒリヤード・アンサンブルのメンバーでの演奏。邦題「連祷」とは、応答形式で祈りが繰り返される祈祷とのこと。やはり荘厳な宗教音楽のイメージ。2-3曲目はリトゥアニア室内管弦楽団の演奏。2曲目「詩篇」は静謐から浮かび上がってくるようなサウンドです。3曲目も深いところからわき上がってくる寒色系のメロディが印象的。

Limites/David Kikoski Quartet

1284
Criss Crossレーベル新譜聴き2日目。メンバーといい、適度な曲のマニアックスさ加減といい、周りでは、3枚今回出たアルバムのうち、このアルバムが一番人気が高かったような気がします。全曲オリジナルなので、ちょっととっつきにくい面もあるかもしれませんが、これだけのメンバーはなかなか揃うものではないですよね。あまりドロドロのモーダルに流れることもなく、作曲や編曲で都会的でカッチリとしたサウンドで抑えつつも、メンバーの自由度がある、そんな感じです。でも、曲はそれぞれけっこう凝っていて難しそうではありますね。聴きやすさなら昨日紹介した「Reeds and Deeds」のもの、ちょっと深めてみたいならばこのアルバム、ということになるのでしょうか。


Limites/David Kikoski(P) Quartet(Criss Cross 1284)(輸入盤) - Recorded December 7, 2005. Seamus Blake(Ts), Larry Grenadier(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Growth 2. Kaye And Moose Part 1 3. Duane Reade 4. As It Happens 5. Ping Ponging 6. Limits 7. Not The Only Hurting One 8. Healing Time 9. Kaye And Moose Part 2

(06/10/02)全曲David Kikoskiの作曲。メンバーもなかなかで、曲も全体的にはやや硬派な感じですがスマートなイメージも。複雑なテーマを持って都会的な感触の起伏のある、彼ならでのカチッとしたアップテンポの1曲目、少しミステリアスなサックスとのデュオで静かなバラードの2、9曲目、7拍子のやや淡いサウンドでピアノのアルペジオがポイントとなるような3曲目、ちょっと浮遊感を持ちながらもメカニカルな味付けのテーマとアドリブが印象的な4曲目、アップテンポでエキゾチックなラインのテーマと、スリリングで自由なアドリブの5曲目、8ビートのファンクノリがまたイカしているタイトル曲の6曲目、しっとり感の強い、時に少し盛り上がる、静かなバラードの7曲目、 温度感の低い浮遊系かなと思わせつつ盛り上がる8曲目。

2006/10/04

Alina/Arvo Part

1591
Alina/Arvo Part(ECM New Series 1591) - Recorded July 1995. Vladimir Spivakov(Vln), Sergej Bezrodny(P), Dietmar Schwalke(Cello), Alexander Malter(P) - 1. Spiegel Im Spiegel 2. Fur Alina 3. Spiegel Im Spiegel 4. Fur Alina 5. Spiegel Im Spiegel

音を極限まで切り詰め、シンプルな音律と反復による「ティンティナブリ様式」という手法の曲とのこと。1、5曲目はヴァイオリンとピアノ、3曲目はチェロとピアノで演奏されていますが3つとも同じ曲。小さい音で、メロディがゆったりと流れていきます。2、4曲目も同じ曲で静謐な中にピアノの音が間を生かして選ばれています。ただし同じ曲でもそれぞれ解釈が違っているそうなのですが、聴いた限りではあまり区別はつきませんでした。(00年2月23日発売)

Cookin'/Reeds And Deeds

1283
Criss Crossレーベル新譜聴き1日目。今回は5枚ではなくて3枚の発売です。このReeds And Deedsのコンビは2作目ですが、前作の時も、2人のテナー・サックスは似ているか、似ていないか、けっこういろんな意見があって迷ったものでした。エリック・アレキサンダーの方が、高音がシャープでややメカニカルという印象を持ったのですが、似ているといえば似ているかもなあ、というところです。でも曲は親しみやすく、アドリブはけっこうスローなテンポのところでも速吹きで斬り込んでいくということもあり、なかなかスリリングではあります。ただ、ジーン・アモンズの曲もありましたが、雰囲気は出ていても、全体的にはやはり白いかな、という印象ではありました。


Cookin'/Reeds And Deeds(Criss Cross 1283)(輸入盤) - Recorded December 6, 2005. Eric Alexander(Ts), Grant Stewart(Ts), David Hazeltine(P), John Webber(B), Joe Farnsworth(Ds) - 1. She 2. So In Love 3. Never Let Me Go 4. Black Orpheus 5. Hittin' The Jug 6. Trouble Is A Man 7. Who Can I Turn To 8. Passport

(06/10/02)スタンダードやジャズメンオリジナルで、2人のちょっと個性の違うテナーによる、エンターテイメントなジャズ。聴きやすいけど時に挟み込まれる速射砲。ジョージ・シアリング作のミディアムでメロディアスでやや渋い雰囲気の1曲目、一気にかなりのアップテンポで、アドリブが攻め込む感じのある11分もの2曲目、エリック・アレキサンダーのやや速めのフレーズもいい、バックは少しおっとりサウンドの3曲目、ややペースが速めのボッサで渋さとカッコ良さを出している4曲目、ややスローなジーン・アモンズ作のブルースをややダルく演奏する5曲目、しっとり感の高いグラント・スチュワートのバラードの6曲目、ミディアムで明るく温かい演奏が続いていく7曲目、やはり明るくややアップテンポでアドリブも進んでゆく8曲目。

2006/10/03

Crystallisatio/Erkki-Sven Tuur

1590
Crystallisatio/Erkki-Sven Tuur(ECM New Series 1590)(輸入盤) - Recorded 1994-1995. Talinn Chamber Orchestra, Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tonu Kaljuste(Cond) - 1. Architectonics 4 2. Passion 3. Illusion 4. Crystallisatio 5. Requiem

(04/03/09)Erkki-Sven Tuurは20世紀エストニア出身の現代音楽家で、ここでの曲は’90年代に作曲されたもの。5曲目のみ混声合唱団も加わっています。彼はプログレッシヴ・ロック出身でもあるそうですが、ここではバリバリの硬派の現代音楽が展開されています。でもタイトル曲の4曲目にはLive Electronicsも使用。全体的には蒼系のサウンド。5曲目は重厚で荘厳な部分のある合唱とオーケストラの演奏。そこはなかなか迫力。

Never Alone/ブルーノ・アンジェリーニ

Brunonever
澤野工房取り扱いのMinimumレーベル第3弾です。これも、ピアノ・ソロのアルバム。昨日のルネ・ユルトルジェはヨーロッパ調ながらも安定した重量感もあったのに比べ、こちらのブルーノ・アンジェリーニはひたすらに神経質で繊細な叙情性を持っているピアニスト、という感じです。やはり、有名なスタンダードなどを多く演奏しているのですけれど、解体と再構築を繰り返し、注意していないと原曲が分からないほどに変更されています。こういうことの好き嫌いはあるでしょうけれど、私はECMで、こういうピアノ(もっと極端かも)を聴いてきたこともあるので、全然OKで、むしろ好きなタイプのピアノかな、と思います。とにかく不思議な感覚のピアノ。


Never Alone/ブルーノ・アンジェリーニ(P)(Minimum)(澤野工房)
Never Alone/Bruno Angelini(P)(Minimum 006) - Recorded March 20 and 21, 2006. - 1. Immersion 2. Laura 3. Blue Monk 4. Where Flamingos Fly 5. Seasons In The Sun 6. Summertime 7. Lover Man 8. Sometimes I Feel Like A Motherless Child 9. When Sunny Gets Blue 10. Love Isn't Everything 11. Left Alone

ピアノソロのアルバム。ブルーノ・アンジェリーニ作は1作目のみ。繊細で比較的静かなピアノというイメージです。ちょっと淡い哀愁と浮遊感、そして起伏のある1曲目、淡彩色の綾織り系バラードの極みとも言える2曲目、セロニアス・モンク作なのにすっかりあく抜きをしてしまった3曲目、穏やかに淡々と語りかけてくるような4曲目、ちょっとフリーっぽさはあるものの繊細さは失わない5曲目、有名な「サマータイム」を空調の入った美術館で聴くような6曲目、高音域の鍵盤をなぞりつつテーマを交えつつ盛り上がりもある7曲目、ピアノを叩いたりもあるフリーで静かな8曲目、薄暮の冷めた空間を徐々に盛り上がるバラードの9曲目、クラシックか映画音楽を聴いているような10曲目、オリジナルのようなしっとりさの11曲目。(06年9月15日発売)

2006/10/02

Volcano Songs/Meredith Monk

1589
Volcano Songs/Meredith Monk(Voice)(ECM New Series 1589)(輸入盤) - Recorded July 1995. Katie Geissinger(Voice), Harry Huff(P), Nurit Tilles(P), Allison Easter(Voice), Dina Emerson(Voice) - Volcano Songs: Duets: 1. Walking Song 2. Lost Wind 3. Hips Dance 4. Cry #1 5. New York Requiem Volcano Songs: Solos: 6. Offering 7. Boat Man 8. Skip Song 9. Old Lava 10. Cry #2 11. St Petersburg Waltz 12. Three Heavens And Hells Light Songs: 13. Click Song #1 14. Click Song #2

(03/09/21)’80年代から’90年代前半にかけて作曲された、比較的短い作品集。デュオ、ソロ、4人でのヴォイス、ピアノの伴奏、あるいはピアノのみと、さまざまな表現手段。ヴォーカルというよりは全般的にヴォイスパフォーマンスで、息のもれる声、うめきのような声、不協和音での、あるいは浮遊感のあるハーモニー、突き刺さるような相変わらずの声。普通の表現の部分もありますが、相変わらず声での表現領域に挑戦しています。

RSSの出力の変更

世間ではRSSリーダーが普及してきて、自動的に記事が配信されるため便利なのですが、今日から私のすべてのブログで、RSSを全文の配信ではなくて要約文の配信に切り替えました。RSSリーダーを利用されている方、すいません。

元々全文配信の方が便利なのですが、世間は性悪説を使わなければならない人々もいて、RSSで配信された文章に広告をつけて儲けようという人も存在するのですね。個人サイトだったらともかく、外国の大きいポータルサイトなので始末に負えない。なので、このように文章を利用されないように、という変更です。

ちょっと不便になりましたが、RSSリーダーを利用されている方、すいませんが各ブログにお立ち寄り下さい。

Tentatives/ルネ・ユルトルジェ

Renetennta
Minimumレーベルの第2弾で、澤野工房より今回は2枚発売されました。大ベテランのルネ・ユルトルジェ、と言っても分からない人が多いと思うけれど、HUMというグループを昔組んでいて、と言ってもまだ分からないか(笑)。他の2人はダニエル・ユメールとピエール・ミシュロです。ルネのピアノ、叙情的というかジャズ的ではないというか、まあヨーロッパにはこういうピアノの人、多いんですけれども、余裕と温かみがあって、私は好きです。4ビートでガンガンということがないですけれど、ピアノの低音から高音まで使って、音を選んでいくのが上手い人。じっくり聴くのもいいし、BGMにもあまりジャマにならないし。けっこう印象に残りました。


Tentatives/ルネ・ユルトルジェ(P)(Minimum)(澤野工房)
Tantatives/Rene Urtreger(P)(Minimum 005) - Recorded January 26 and 27, 2006. - 1. Autumn In New York 2. What Is This Thing Called Love? 3. Laura 4. I'll Remember April 5. Someday My Prince Will Come 6. Dear Old Stockholm 7. My Funny Valentine 8. Cherokee 9. I Didn't Know What Time It Was 10. Il Neige Sur Pernes

ピアノ・ソロのアルバム。ルネ・ユルトルジェ作曲は静かで幻想的な小品の10曲目のみで、有名なスタンダードが目立ちます。ベテランの余裕と、フランス人らしい叙情的なピアノとでもいうのか。アルペジオの中からしっとりと浮かび上がってくるメロディが淡い感じの1曲目、フレーズが低音、高音と自在に転がっていくセンスの良い2曲目、スペイシーななかでコロコロとフレーズを弾くバラードの3曲目、左手はアップテンポにはならずに右手で走る4曲目、静かで夢見心地のメロディの5曲目、哀愁を感じさせつつ徐々に盛り上がっていく6曲目、ちょっと重くなる場面があるも切ないメロディで語る7曲目、出だしはゆっくりながら途中からアップテンポになってスリリングな展開になる8曲目、淡々と語りかけるようなバラードの9曲目。(06年9月15日発売)

2006/10/01

Les Violences De Remeau/Louis Sclavis Sextet

1588
ルイ・スクラヴィスはフランスのクラリネット奏者です。サウンドはジャズのバップの香りはなく、クラシックや現代音楽に近いようなサウンドもありますが、適度にアヴァンギャルドで、なかなかスリリング。フランスのジャズだからなのか、このメンバーだからなのか、書き譜もあって何度も練習しなければ合わないような場面転換をしつつの曲調の移動、アンサンブルやユニゾンの緻密さは他ではなかなか聴くことができないものです。そういっためまぐるしく変わるサウンドの中をソロが自由に泳いでいたりして、バップではないけれど十分にジャズの醍醐味は味あわせてくれるアルバムではあります。ちょっと聴く人を選ぶかもしれませんが。


Les Violences De Remeau/Louis Sclavis(Cl, Bcl, Ss) Sextet(ECM1588)(輸入盤) - Recorded September 1995 and January 1996. Yves Rovert(Tb), Dominique Pifarely(Vln), Francios Raulin(P, Key), Bruno Chevillon(B), Francis Lassus(Ds) - 1. Le Diable Et Son Train 2. De Ce Trait Enchante 3. <> 4. Charmes 5. La Torture D'alphise 6. Usage De Faux 7. Reponses A Gavotte 8. Charmes 9. Pour Vous...Ces Quelques Fleurs 10. Ismenor 11. Post-Mesotonique

ルイ・スクラヴィスの作曲は2曲(2、7曲目)で、メンバーの作曲も多し。小品(3、5、8曲目)も挟みこまれています。曲目にAct XXのScene XXとあるので、劇の音楽なのか。次々に変化していくインプロヴィゼーションの中にクラシック(というよりも現代音楽か)の香りがやや強い感じ。書き譜のようなサーカスのようなファンク、かつ中間部は静かでドラマチックな1曲目、クラシック的でアヴァンギャルドの要素も併せ持ち、どんどんサウンドが変わる2、6曲目、刺激的な音使いのフリーのような4曲目、フレーズが飛び、叫びまくる、それでいてメロディアスな要素もある7曲目、ちょっとまったりしたフリーのようなサウンドが続く9曲目、曲の中にあるユニゾンの速いフレーズが魅力的な10曲目、ちょっとのどかな感じもある11曲目。

タイムレス・ポートレイツ・アンド・ドリームス/ジェリ・アレン

Geritime
2年ぶりぐらいのジェリ・アレンのリーダー作です。今回は50分強に14曲、しかもオリジナルは少なめ。トータルアルバムということを意識しているのか、演奏もちょっと抑えめで、曲によってはゲストが参加しています。昨日の山中千尋の12曲を50分に凝縮したっていう感じはあまりなく、年輪をちょっと重ねてリラックスして演奏しましたっていう感じがあります。でも、ピアノのフレーズのところどころにはオイシイフレーズもあって、聴いていて楽しめますね。それに上手いし。でも、やっぱり昔のように硬派でバリバリと弾く彼女の独特なピアノを聴きたい、ということはありますが、全体的に聴けば、まあ、満足かも。ボーナスCDはあまり必然性がないようでした。


タイムレス・ポートレイツ・アンド・ドリームス/ジェリ・アレン(P)(Telarc)
Timeless Portraits And Dreams/Geri Allen(Telarc) - Recorded March 16 and 17, 2005. Ron Carter(B), Jimmy Cobb(Ds), with Carmen Lundy(Vo on 4, 13), Wallace Roney(Tp on 8, 12), George Shirley(Vo Tenor on 6, 15), Donald Walden(Tson 6), The Atlanta Jazz Chorus(Ch on 2, 4, 6, 13, 15) - 1. Oh Freedom 2. Melchezedik 3. Portraits And Dreams 4. Well Done 5. La Strada 6. I Have A Dream 7. Nearly 8. In Real Time 9. Embrasable You 10. Ah-Leu-Cha 11. Just For A Thrill 12. Our Lady (For Billy Holiday) 13. Timeless Portraits And Dreams 14. Portraits And Dreams, Reprise 15. Lift Every Voice And Sing (Special Bonus CD)

ジェリ・アレンの作曲ないし共作は5曲(3、8、12-14曲目)。映画音楽や他者のオリジナル、トラディショナルなど、多彩な演奏と曲によってはゲストが。ピアノは落ち着いて安定してきたような雰囲気ですが、短めの曲が多い。淡彩色系ながらややウォームな小品の3、14曲目。味付け程度のコーラスがなかなかいい2曲目、カーメン・ランディのヴォーカルで存在感がある4曲目、しっとりと温かみのあるソロ・ピアノの5曲目、サックスとヴォーカルが心地良い小品の6曲目、ロンカーター作でミディアムのジャズがある7曲目、ウォレス・ルーニーがやはり目立つ硬派な8曲目、今っぽくアップテンポでメカニカルなピアノになる10曲目、抑制の効いたセンスが光るビリー・ホリデイに捧げた12曲目、静かなタイトル曲の13曲目。(06年9月20日発売)

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