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2005/12/31

Night/John Abercrombie

1272
これまたメンバーがスゴいですね。ECMレーベルでありながら、そのレーベルの許すギリギリのところで暴れている、という感じがなきにしもあらず。もちろん全体のイメージとしては内向的で寒色系だし、静かなバラードの曲もあるのですけれども。ただ、6曲目で、往年のオーネット・コールマンのバンドのように4ビートでいながらフリー感覚を持って疾走するような曲もあって、かなりキテますね。もちろんマイケル・ブレッカーやリーダーのジョン・アバークロンビーの楽器の露出度もけっこうあるので、そういう意味では楽しみなアルバム。


Night/John Abercrombie(G)(ECM 1272) - Recorded April 2-3, 1984. Jan Hammer(Key), Jack DeJohnette(Ds), Mike Brecker(Ts) - 1. Ethereggae 2. Night 3. 3 East 4. Look Around 5. Believe You Me 6. Four On One

1曲目のみヤン・ハマー作曲で、他はジョン・アバークロンビーの作曲。ハマーがエレクトリック・キーボードですが、ベースラインも弾いていて、基本的には現代風オルガントリオ・プラス・ホーンのような感じ。 哀愁漂う流れるような出だしと思いきや、タイトルのようにモロにレゲエのリズムになって、ややロックっぽい風味もあって面白い1曲目、ピアノも弾いていて、静かで夜の雰囲気が出ているバラードのタイトル曲の2曲目、3分の15拍子とでもいうのか、不思議なワルツノリでやはりマイナー系の情緒が心地良くせまる3曲目、マイナー系のバラードだと思ったら一部ブルース的なリズムもあったり交互に表情を変えていく4曲目、ややアップテンポの8分の6拍子で盛り上がる5曲目、アップテンポで自由系4ビートの6曲目。

残像/クオン・ヴー

Cuongits
普通のCDショップでは手に入りにくいかもしれませんが、大手通販ショップでは手に入ります。パット・メセニー・グループへの参加で注目を集めているトランペッターのクオン・ヴーがアルバムを出して、そこに全面的に参加しているのがビル・フリゼールということで、けっこう興味がありました。たまたま某CDショップで発見、購入。ココではビル・フリゼールが、最近丸くなってしまっていたにもかかわらず、昔のアヴァンギャルドで鋭い音を発する場面が多いので、彼のこういう部分を聴きたいんだ、という人にもオススメです。ただ、メロディアスな曲もある反面、フリーやアヴァンギャルド色がけっこう強いこともあるので、聴く人を選ぶかもしれません。これが今年最後のアルバム紹介ですが、こういうアルバムが登場するところも私らしいかな、とも思いますが。では、良いお年を。


残像/クオン・ヴー(Tp)(Intoxicate)
It's Mostly Residual/Cuong Vu(Tp)(Intoxitate) - Recorded January 2005. Stomu Takeishi(B), Ted Poor(Ds), Guest: Bill Frisell(G) - 1. It's Mostly Residual 2. Expressions Of A Neurotic Impulse 3. Patchwork 4. Brittle, Like Twigs 5. Chitter Chatter 6. Blur

邦題は「残像」。全曲クオン・ヴーの作曲。時に叙情的な、時にニッティング・ファクトリー直系の激しい音を聴かせてくれます。大らかでメロディアスなテーマを持つ、ゆったりと包み込むような明るめの、ドラマチックに盛り上がるタイトル曲の1曲目、激しいフリーのような応酬が続きながら進んでいく、かなりハードコアなサウンドを持っていて、ファンクのようなリズムの部分もある2曲目、浮遊感と陰影のあるサウンドに包まれつつも、ゆったりとした重めのファンクのような感じで時に過激な、自由にフレーズが展開される3曲目、ヘヴィーなファンクでアヴァンギャルドな展開を息もつかせず続く4曲目、緻密なテーマと、やはりフリー色が強いながら流れていく音が基調の5曲目、叙情的なメロディがゆったりとたゆたうような6曲目。(05年12月7日発売)

2005/12/30

Rejoicing/Pat Metheny with Charlie Haden & Billy Higgins

1271
Rejoicing/Pat Metheny(G) with Charlie Haden(B) & Billy Higgins(Ds)(ECM 1271) - Recorded November 29-30, 1983. - 1. Lonely Woman 2. Tears Inside 3. Humpty Dumpty 4. Blues For Art 5. Rejoicing 6. Story From A Stranger 7. The Calling 8. Waiting For An Answer

元オーネット・コールマン・バンドのベース、ドラムスと、オーネットの曲3曲(2-3、5曲目)を交えての演奏。ここでのパット・メセニーは、曲によって十分ジャズしています。彼のオリジナルは3曲(6-8曲目)。ホレス・シルバー作の渋く、哀愁漂うギターの音色のきれいなバラードの1曲目、オーソドックなジャズの枠組の中でギターが飛翔する2曲目、演奏をはじめるとやはりパット色に染まってしまう、それそれのソロも面白い3曲目、チャーリー・ヘイデン作のテーマもソロも心地良いブルースの4曲目、ドラムスとギターとのスピーディなやり取りが聴けるタイトル曲の5曲目、しっとり系のグループ風サウンドの路線が展開する6曲目、ギターシンセがものものしくフリーなサウンドでせまる7曲目、映画音楽のような小品の8曲目。(02年9月19日発売)

サム・スカンク・ファンク/ランディ・ブレッカー・ウィズ・マイケル・ブレッカー

Randysome
このブログ、まとめて作っておいて時間差で自動的に毎日1つずつ出しているのですが、先日風邪をひいて何もできず、仕事も忙しかったので、1週間から10日分ぐらいあったストックがカラになってしまいました。でも何とか間に合ったようで、12月は途切れることなしに続きそうです。

さて、出るぞ出るぞと期待して延期が続いていたランディ・ブレッカーのアルバム、ビッグ・バンドとの共演で、期待通り、いや期待を上回る出来のようです。ヴィンス・メンドゥーサのアレンジによりビッグバンド的な部分もあっても、よりクラシックなどのオーケストレーションに近い感触のところも多いです。しかも、マイケル・ブレッカーも全面的に参加。実質ブレッカー・ブラザースでっせ(笑)。特にタイトル曲の1曲目を何度も聴きなおしました。いいなあ。ところで珍しく4ビートの8曲目が混ざっていますが、これもオリジナルとのこと。


サム・スカンク・ファンク/ランディ・ブレッカー(Tp)・ウィズ・マイケル・ブレッカー(Ts)(BHM)
Some Skunk Funk/Randy Brecker(Tp) with Michael Brecker(Ts)(BHM) - Recorded November 11, 2003. Jim Beard(Key), Will Lee(B), Peter Erskine(Ds), Marcio Doctor(Per), Vince Mendosza(Cond, Arr), The WDR Big Band Koln: Heiner Wiberny(As), Harald Eosenstein(As), Oliver Peters(Ts), Rolf Romer(Ts), Jens Neufaug(Bs), Andy Haderer(Tp), Rob Bruynen(Tp), Klaus Osterloh(Tp), Rick Kiefer(Tp), John Marshall(Tp), Dave Horler(Tb), Ludwig Nuss(Tb), Bernt Laukamp(Tb), Mattis Cederberg(Btb), Paul Shigihara(G) - 1. Some Skunk Funk 2. Sponge 3. Shanghigh 4. Wayne Out 5. And Then She Wept 6. Strap Hanging 7. Let It Go 8. Freefall 9. Levitate 10. Song For Barry

6、10曲目のみマイケル・ブレッカー作で、他は全てランディ・ブレッカー作。メンバーも強力。ビッグバンドとの共演で、タイトル曲の1曲目のフレーズがメカニカルに出ていくのを聴いているだけでも、十分満足。穏やかになっても、やや重たいファンクが基調の2曲目、ラテンのリズムで時にホーンがハーモニーで囲む中を自由に展開するソロの3曲目、ウェザーリポート的な曲調のような4曲目、ホーンに優しく包み込まれるようなバラードの5曲目、テーマとソロがいいゴキゲンなファンクの6曲目、やっぱりこれも細かいリズムが楽しいファンクの7曲目、一風変わったテーマでアップテンポな4ビートの8曲目、オーケストラのようなサウンドのバラードの9曲目、パーカッションではじまりちょっとウェザー・リポート的な10曲目。(05年12月5日発売)

2005/12/29

Safe Journey/Steve Tibbetts

1270
Safe Journey/Steve Tibbetts(G, Kalimba, Tapes)(ECM 1270)(輸入盤) - Recorded 1983. Marc Anderson(Per, Steel Ds), Bob Hughes(B), Time Wienhold(Vase), Steve Cochrane(Tabla) - 1. Test 2. Climing 3. Running 4. Night Again 5. My Last Chance 6. Vision 7. Any Minute 8. Mission 9. Burning Up 10. Going Somewhere

(03/04/20)全曲Steve Tibbettsのオリジナルか共作。楽器でVaseとはかめのことで、全体的にパーカッション色が濃いメンバー構成。1曲目はサウンドに切り込んでいくエレキギターが、パワーのあるロック色を強めています。それでいて 変化に富んだ曲の構成。2曲目以降はアコースティック・ギターの曲も多く、肩の力を抜いた自然な感じのエキゾチックなワールドのリズムと西洋色メロディで、落ち着いた折衷路線の曲。Tapeがからむのだと思いますが、曲によっては分厚いサウンドも。ジャズではないのだけれど、フォーキーでもあり無国籍的で不思議な、ある意味郷愁を感じさせる世界。4曲目は悠久の時の流れを感じます。6曲目も1曲目のようなエレキギターの曲。10曲目はドラマチックな展開を持つ10分台の曲。

Souvenir/Bill Charlap Trio

1108
Criss Crossレーベル順番聴き5日目。今年はこれでひと区切り。ビル・チャーラップというピアニスト、以前国内制作盤で聴いた記憶があるんだけれども、メロディ重視で控えめな表現だったと思いました。売れそうではあるけれど、もの足りないみたいな。でも、それより以前、これはCriss Crossでの初リーダー作ですが、そんなことはなく、出るところはガンガン出て、抑えるところは抑える、表現力豊かなピアニストだったんですね。出る部分にも、パワフルだけれどもスマートさが感じられます。そういう意味では、けっこうこのアルバム、聴きごたえがありました。個人的な好みとしては数日前に紹介したリチャード・ワイアンズのトリオよりはあります。


Souvenir/Bill Charlap(P) Trio(Criss Cross 1108)(輸入盤) - Recorded June 19, 1995. Scott Colley(B), Dennis Mackrel(Ds) - 1. Turnaround 2. Half Step 3. Souvenir 4. Waltz New 5. Confirmation 6. Godchild 7. Alone Together 8. Goodbye Mr. Evans

(05/12/23)スタンダードやジャズメン・オリジナルの演奏。この当時でも十分個性的で、存在感のあるピアノ。オーネット・コールマン作を比較的ゆったりからフレーズの組み立てもうまく盛り上げる1曲目、メロディの下降上昇具合が印象的な、控えめなフレーズにプロを見た2曲目、渋くしっとりと落ち着いたバラードを奏で上げていくタイトル曲の3曲目、ジム・ホール作のややこしいテーマを持ちながらアドリブの部分はメロディアスに流れていく4曲目、チャーリー・パーカー作をひねくってオリジナル風綾織り系に仕立て上げる5曲目、分かりやすいやや陽性な4ビートジャズを繰り広げる6曲目、ソロ・ピアノからはじまってけっこう盛り上がっていく12分台の7曲目、フィル・ウッズ作の優しいゆったりとしたバラードを展開する8曲目。

2005/12/28

Jumpin' In/Dave Holland Quintet

1269
Jumpin' In/Dave Holland(B, Cello) Quintet(ECM 1269) - Recorded October 1983. Steve Coleman(As, Fl), Kenny Wheeler(Tp, Pocket Tp, Cor, Flh), Julian Priester(Tb), Steve Ellington(Ds) - 1. Jumpin' In 2. First Show 3. The Dragon And the Samurai 4. New-One 5. Sunrise 6. Shadow Dance 7. You I Love

アルバムに「チャールズ・ミンガスにこのアルバムを捧げる」と書いてある通り、ベースだけでなく、3管のアンサンブル、あるいは自由な3管のぶつかり合いが楽しめ、クインテット編成以上の広がりを感じさせます。そのクインテットの大きさを示す1曲目にはベースソロも あったりします。美しい2曲目を経て、スティーヴ・コールマン作のユニークな変拍子の3曲目。4曲目はテーマのアンサンブルの後比較的自由なソロのスペースが。ピアノがいらない理由が分かる気もします。5曲目はクラシックのような厳かな曲。6-7曲目も自由に絡み合う3管とソロ。変拍子がところどころあると思うのですが、うまくカウントできず特定できませんでした。ジャズ色は比較的高いと思うのですが、どこか冷めている気もします。

Sundiata/Chris Potter Quartet

1107
Criss Crossレーベル順番聴き4日目。今日はクリス・ポッターのワン・ホーン作。やっぱりこういう編成になるとハーモニーよりもモーダルな感じでどんどんサックスのソロを進めていくようなサウンドになります。6曲目はスタンダードのバラードなのだけれども、後半にサックスのみになってバリバリとフレーズを吹きまくる部分もあるし、8曲目はジョン・コルトレーンのように、ドラムスとの一騎打ちの場面もあります。聴きやすさという点ではどうか分かりませんが、作曲にしても演奏にしても、彼の非凡な面が強く見えるアルバムとなりました。また、ドラムスのある・フォスターも目玉かも。かなり存在感がありますね。


Sundiata/Chris Potter(Ts, As, Ss) Quartet(Criss Cross 1107)(輸入盤) - Recorded December 13, 1993. Kevin Hayes(P), Doug Weiss(B), Al Foster(Ds) - 1. Fear Of Flying 2. Hibiscus 3. Airegin 4. New Lullaby 5. Sundiata 6. Bodu And Soul 7. Leap Of Faith 8. C.P.'s Blues

(05/12/23)全8曲中、Chris Potter作は6曲(1-2、4-5、7-8曲目)。クァルテットでオリジナル中心と、気合いが入っています。ソプラノ・サックスでモーダルなサウンドの中を泳ぎまわる、けっこう自由な曲調の1曲目、軽い8ビートのような雰囲気も4ビートもある浮遊感と、やや盛り上がる2曲目、ソニー・ロリンズ作の、サックス・ソロではじまって、ピアノ・レスで、思ったよりもオリジナル的なアプローチをしている3曲目、モーダルなバラードで、しっとり感も高揚感もけっこうある4曲目、ノリの良いサウンドながらもやはりモーダルか感じが強く漂うタイトル曲の5曲目、唯一のスタンダードでメロディアスなバラードの6曲目、不思議なリズムでせまってくるメリハリのある進行の7曲目、今っぽくちょっとトンでいるブルースの8曲目。

2005/12/27

Childres's Songs/Chick Corea

1267
なぜか勢いがECMづいていて、連続でECMのコメント修正をやってしまいました。これを書いている今週の土日(19日、20日)は仕事も入ってしまったため、ちょっときついです。実はまだこの頃のECMはLP中心の時代だったので、40-50分ぐらいの作品が多くて、時間が稼げる、ということもあって(ECMはボーナストラックをほとんど入れないため)、ボーナストラックがバンバン入っているCriss Crossの’80年代前半のアルバムが後回しになってしまう、ということがあります。

チルドレンズ・ソングスは、CD購入直後はけっこう聴きました。手元にある国内盤CDは2,800円なので、まだ昭和の消費税が入っていない、かなり古いものになります。でも、いつ買ったんだろう、これ。


Childres's Songs/Chick Corea(P)(ECM 1267) - Recorded July 1983. Ida Kavafian(Vln), Fred Sherry(Cello) - 1. No.1 2. No.2 3. No.3 4. No.4 5. No.5 6. No.6 7. No.7 8. No.8 9. No.9 10. No.10 11 No.11 12. No.12 13. No.13 14. No.14 15. No.15 16. No.16+17 17. No.18 18. No. 19 19. No.20 20. Addendum

チック・コリアのソロ・ピアノ作品で、おそらく書き譜だと思います。今までのアルバムの中にも「チルドレンズ・ソング」が入っていたものもありましたが、今回はその集大成といったところでNo.1からNo.20までを収めています。 いずれも小品。聴いてみると感触はクラシックですが、作品自体として聴けば、いいものだと思います。 じっくり聴いても良いし、BGMにもなりそう。その中で何曲かははっきりとメロディが心に刻まれていきます。サウンドはちょっと綾織り系の複雑な色合いを帯びてはいるけれども、子供の動きが視覚的に見えるような、あるいは大人が子供時代を振り返るようなメロディ。最後の20曲目だけはヴァイオリン、チェロとのトリオでCDだけに収録とのこと。ECMにしては珍しいケース。まさにクラシックのサウンド。

The New Bop/Darrell Grant Quintet

1106
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。今日はダレル・グラントというピアニストのリーダー作ですが、名前をご存知の方は多くないでしょう。ベティ・カーターやトニー・ウィリアムスとの共演歴があるらしいのですが、このレーベルでも2枚目、参加メンバーがスゴい、という印象もあります。ここでの目玉はドラムスのブライアン・ブレイドで、曲が現代ジャズの複雑なところをいっている感じなので、それを上手くまとめ上げてリズムを叩き出しています。フロントの2人もこのレーベルではおなじみの顔。うまくレーベルの常連と、そうでないゲスト(のようなスタイル)の組み合わせで面白いサウンドが出来上がっていく感じです。ただ、やっぱりオリジナルが多いということで、聴く人をある程度選ぶと思いますが。


The New Bop/Darrell Grant(P) Quintet(Criss Cross 1106)(輸入盤) - Recorded December 16, 1994. Scott Wendholt(Tp), Seamus Blake(Ts, Ss), Calvin Jones(B), Brian Blade(Ds) - 1. The New Bop 2. The Blues We Ain't No More 3. Don't Stray 4. Struttin' To Tangiers 5. Lullaby 6. Gettin' Mean With Mateen 7. Comin' On The Hudson 8. My Own Man 9. Water Dreams Part 1 - Beach - Three Views: How Deep Is The Ocean 10. Water Dreams Part 2 - Agua Profunda 11. Come Sunday 12. Rebop

(05/12/23)Darrell Grant作は1-4、6、8-9曲目の一部、10、12曲目で、他はジャズメン・オリジナルなど。現代色満載の複雑な曲調のアップテンポの1曲目、リズム的に空間のある不思議なテーマのブルースの2曲目、夢見心地でアレンジざれた浮遊感のあるバラードの3、8曲目、リズミカルな部分と4ビートの部分が交互に来る4曲目、ジョージ・ケイブルス作のバラードをしっとりとホーンとのみの5曲目、変化する急速調でなかなかカッコ良い6曲目、セロニアス・モンク作をトリオでそれなりの雰囲気で演ずる7曲目、オリジナルとスタンダードを混ぜてソロ・ピアノで組曲風に料理している9曲目、フルバンドになるラテン系ファンクの10曲目、デューク・エリントン作をソフトなバラードで少しユーモラスな11曲目、小品の12曲目。

2005/12/26

Continuum/Rainer Brununghaus

1266
Continuum/Rainer Brununghaus(P, Synth)(ECM 1266)(輸入盤) - Recorded September 1983. Markus Stockhausen(Tp, Flh), Fredy Studer(Ds) - 1. Strahlenspur 2. Stille 3. Continuum 4. Raga Rag 5. Schattenfrei 6. Innerfern

(03/05/29)全曲Rainer Brununghausのオリジナル。ベースなしの変則トリオですが、このメンバーには合っている感じ。トランペットで印象的なメロディが変拍子で繰り返される、ちょっと爽やかな感じの1曲目、映画音楽のようにしっとり系で、ピアノとシンセサイザーではじまってホーンが加わり、情感をたたえながらゆったりと進んでいく10分台の2曲目、流麗ではやいフレーズが続き、それでいてどこか醒めているような3者のプレイを聴く事ができるタイトル曲の3曲目、ゆったりとはじまって、スピーディーでシンフォニックなテーマを含んで盛り上がっていくドラマチックな10分台の4曲目、きれいでドライなテーマを持つ、繊細なピアノとホーンが印象的な5曲目、温度感が低いですが、緩急自在に進んでいく6曲目。

Reunited/Richard Wyands Trio

1105
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。このレーベルのこの時期には珍しく、ベテランの登場でしかも聴きやすいジャズをやっているという点で、ちょっと変わっているし、印象深い感じもします。いぶし銀というのか、派手さは多くはないけれど、それでもメロディアスなピアノ、キラキラとしたフレーズの感じ、それでいてブルージーな感じもあったりなど、若手では出せないピアノの味があります。どちらかというとB級のピアニストのイメージがありますけれど、長く発表を続けていけるピアニストというのは、やっぱり違うなあ、という感想です。うーん、なかなかいいなあ。特にスゴいという感じではないけれど、安心して繰り返し聴けるアルバムです。


Reunited/Richard Wyands(P) Trio(Criss Cross 1105)(輸入盤) - Recorded June 18, 1995. Peter Washington(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Moment To Moment 2. Easy Living 3. The Lady's In Love With You 4. Estate 5. Afternoon In Paris 6. How Long Has This Been Going On 7. Blues For Pepper 8. I'm Just A Lucky So And So 9. Moon And Sand 10. Yesterdays 11. Alone Together

(05/12/21)ベテランのリーダー作で、スタンダードやジャズメン・オリジナルのオンパレード。リズム隊が派手ではなく、聴きやすい曲が多いです。メロディが映画音楽のような哀愁をちょっと誘うジャズの1曲目、きらめくカクテルピアノからジャズに向かうような2曲目、軽快なリズムでピアノも軽やかに舞うアップテンポの3曲目、ブラジルの曲をバラード風に聴かせる4曲目、メロディアスな味わいはベテランならではの5曲目、ゴージャスな感じすら漂ってくるソロ・ピアノの6曲目、ブルースだけれども、あまりアクは強くない7曲目、デューク・エリントン作のよりブルージーな8曲目、哀愁漂うボッサ仕立てでけっこう盛り上がる9曲目、ソロ・ピアノでジャジーなアプローチを見せる10曲目、アップテンポでメロディアスな展開の11曲目。

2005/12/25

Theatre/The George Gruntz Concert Jazz Band

1265
Theatre/The George Gruntz(Key) Concert Jazz Band(ECM 1265)(輸入盤) - Recorded July 1983. Bill Pusey(Tp, Flh), Marcus Belgrave(Tp, Flh), Tom Harrell(Tp, Flh), Palle Mikkelborg(Tp, Flh), Peter Gordon(French Horn), Tom Vamer(French Horn), Dave Bargeron(Tb, Euphonium), Julian Priester(Tb), David Taylor(Btb), Howard Johnson(Tuba, Bcl, Bs), Emst-Ludwig Petrowsky(As, Ss, Cl), Charlie Mariano(As, Ss, Fl), Seppo "Baron" Paakkunainen(Ts, Fl), Dino Saluzzi(Bandoneon), Mark Egan(B), Bob Moses(Ds), Sheila Jordan(Vo) - 1. El Chancho 2. In The Tradition Of Swizterland 3. No One Can Explain It 4. The Holy Grail Of Jazz And Joy

(03/07/12)何ともスゴいメンバーの集まり。2-4曲目がジョルジュ・グルンツの作曲。ジャズのビッグバンドというよりはグルンツの個性的な世界、といった方がしっくりくるサウンド。ディノ・サルーシ作曲の15分台の1曲目は、哀愁漂うエキゾチックな曲かと思ったら一部だけで、起伏のあるアレンジが印象的な、洗練されているドラマチックな曲。2曲目はスイスの民謡に基づいた曲。メロディにまとわりつくアレンジは場面により複雑な色合いを示していて、アグレッシヴなソロもの部分も。3曲目はアジアのオペラからの引用とのことですが、東洋的でなないにしても独特な雰囲気。4曲目は25分の大曲で、シーラ・ジョーダンのヴォーカルが出だしと中間部に。あとはさまざまが楽器が物語の役割に応じてソロを引き継いでいきます。

Why Not/Joe Magnarelli Quintet

1104
Criss Crossレーベル順番聴き1日目。今日はジョー・マグナレリ(舌を噛みそうな名前ですが)の初リーダー作。このレーベルでは、まだ私のあまりなじみのないミュージシャンの名前が多く出てきますが、アルバムを聴いていると、だいたいのそのミュージシャンの性格が出てきます。先日紹介したトランペットのスコット・ウェンドホルトなどは端正な感じがありましたけれど、今日のマグナレリはどちらかというと温かみがあってホンワカ系かなという気がします。もちろん、その印象は一部的なもので、バリバリと速いフレーズを吹きこなしている場面もあるわけですが。ただ、にじみ出てくる印象って大切だと思います。ごくまれにですが、特徴がつかめない、と言うよりは没個性のミュージシャンもいたりします。


Why Not/Joe Magnarelli(Tp) Quintet(Criss Cross 1104)(輸入盤) - Recorded December 21, 1994. Eric Alexander(Ts), Renee Rosnes(P), Peter Washington(B), Kenny Washington(Ds), Daniel C. Sadownick(Per on 3) - 1. Cup Bearers 2. How Deep Is The Ocean 3. Bella Carolina 4. After You've Gone 5. When Your Lover Has Gone 6. Storyteller 7. Y-Not 8. Blues For B.G.

(05/12/21)Joe Magnarelli作は全9曲中3曲(3、8-9曲目)。曲調は温かみがあるようなトランペットのサウンドです。そのメロディアスな温かみと現代感覚での曲調がうまく組み合わさったやや勢いのある1曲目、ミディアムで哀愁を誘いつつジャジーに盛り上がる2曲目、パーカッション入りでホンワカとしたラテン風味の曲の3曲目、テーマはワルツで、いきなり超アップテンポの4ビートになってアドリブと、目まぐるしい展開の4曲目、ワンホーンで、しっとりとメロディを奏で上げていくちょっと饒舌な場面もあるバラードの5曲目、リニー・ロスネス作の3拍子だけれどモーダルな感じの6曲目、ややゆったりとしたメロディとテンポ、メロディアスなアドリブで温かめの7曲目、アップテンポでホーンの速いパッセージが見事な8曲目。

2005/12/24

Eos/Terje Rypdal/David Daring

1263
新作を聴いてコメントをアップするのと、以前アップしたものを手直しすることの手間がどちらがかからないかというと、やっぱり以前聴いたものの方がはるかにかかりません。1度は聴いているわけだし、2行程度のコメントも残っているので、それを膨らませていくから、だいぶ楽です。それに対し新規アップは、どんなサウンドなのか、から手探りの状態で文章を見つけていかなければならないからちょっと大変です。今回は手直しです。

で、またECMです。チェロとエレキギターのデュオ。他ではほとんど見られない組み合わせ。しかも、エレキギターはジャズギターではなくて、エフェクターかけまくりのロックに近いような(大半はロングトーンでエコーがかかっていますが)なので、通常のイメージを覆すような音が出てきます。なので、聴く人によって好き嫌いがはっきりするかもしれません。


Eos/Terje Rypdal(G, Key)/David Daring(Cello)(ECM 1263)(輸入盤) - Recorded May 1983. - 1. Laser 2. Eos 3. Bedtime Story 4. Light Years 5. Melody 6. Mirage 7. Adagietto

7曲中6曲がテリエ・リピダルの作曲、4曲目のみデヴィッド・ダーリング作。エレキギターとチェロという、とんでもない組み合わせのデュオ。1曲目はディストローションを 効かせたギターでハードロックっぽく始まるので面食らいます 。ただ、実験的でスペイシーな感じも。他の大部分は空間を生かした流れるようなサウンド。悠久を流れる大河のようにゆっくりとサウンドが続いていく、空間的で壮大な感じもする14分台のタイトル曲の2曲目、チェロとギターがゆったりと奏でていく3曲目、チェロの響きがクラシカルで荘厳な4曲目、ある種の映画音楽のような深みを持つ小品の5曲目、チェロのつま弾きとエコーの効いたギターとの不思議サウンドの世界が広がる6曲目、エレキギターの音もあるけれど、やはり静かな感触の7曲目。

2005/12/23

Double, Double You/Kenny Wheeler

1262
あちらこちらと虫食い的に、新譜を聴いたり昔のアルバムコメントを直したりしていますが、今日はアルバムコメントの手直し作業。ECMレーベルでも当時(’83年)はこんなに豪華なミュージシャンが集められたのですね。今思うと少々びっくりしています。内容的にも1曲目は4ビートではないにしろジャズ的で、4曲目の後半はモロにアップテンポの4ビートなのに、冷たい感じがぬぐえなくて、いわゆるスウィングする感じとは別次元になってしまうのはやはりECMマジックなのでしょうか。この温度感の低さが好き嫌いを分けるのかも知れませんけれども。


Double, Double You/Kenny Wheeler(Tp, Flh)(ECM 1262) - Recorded May 1983. Mike Brecker(Ts), John Taylor(P), David Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Foxy Trot 2. Ma Bel 3. W.W. 4. Three For D'reen Blue For Lou Mark Time

全曲ケニー・ホイーラーの作曲。けっこうスゴいメンバーです。ミキシングやエコーのせいか、これだけの演奏をしているのに、クールな、透明感のあるサウンドになっています。 1曲目はマイナーな寒色系のサウンドながら久しぶりにECM流のジャズを聴いた感じです。テーマが3+3+2拍子のリズムで、アドリブパートはかなりホーンも吼えていて盛り上がる変則ビートの冷たいジャズしている14分台の1曲目、ピアノとのデュオで静かにフリーのように、しかも美しいメロディで展開する2曲目、ややアップテンポでホーンの絡みに哀愁を感じ、ソロもなかなかな3曲目、静かな場面から、ひんやりとしながらも徐々に盛り上がっていって何とも言えず美しい場面を持つ、後半はハードに4ビートジャズが展開する23分台の4曲目。

2005/12/22

Vision/Shankar

1261
Vision/Shankar(Vln, Per)(ECM 1261)(輸入盤) - Recorded April 1983. Jan Garbarek(Ts, Ss, Bs, Per), Palle Mikkelborg(Tp, Flh) - 1. All For You 2. Vision 3. Astral Projection 4. Psychic Elephant 5. The Message

(03/02/09)全曲シャンカールの作曲。エレクトリック・ヴァイオリン、サックス、トランペットという変わった取り合わせ。サックスとのデュオで、牧歌的やや明るいインド風味のメロディを持つ淡々とした1曲目、エレクトリック・ヴァイオリンでかなりスペイシー、かつエキゾチックなメロディをとりまぜて、まるでシンセサイザーの曲のようにゆったりと進んでいく13分台の2曲目、ヴァイオリンの音をバックに、フリューゲル・ホルンとサックスが緩やかなメロディで綴っていく3曲目、やはり淡々と、あるいはほのぼのと語り合っている中にもホーンのメロディがきれいではっきりしていて、後半インド風ヴァイオリンでやや盛り上がる11分台の4曲目、静謐な中にこれまたインド風ヴァイオリンとホーンがゆったりしたメロディを綴っていく5曲目。

2005/12/21

Lyric Suite For Sextet/Chick Corea/Gary Burton

1260
ECMレーベルのアルバムコメントの手直し作業も思い出したらやっていて、数年かかってやっと1260番までいきました。実はまだ150枚ぐらい手直しするのが残っているので、あと何年かかるやら、少々気が重いです。それでも逆に考えると、すでにここまで来ている、という考えも成り立ちますね。1650番以降はすでに全部直っているので、だいぶ進んでいる、と考えてもよいのでしょうか。

さて、ピアノ、ヴァイブラホン、弦楽四重奏団のアルバムです。今ではこういう編成も珍しくはない(いや、まだ珍しいか?)ですけれど、当時はかなり異色だったのではないかと思います。メインのチック・コリアとゲイリー・バートンのキャラクターが合っているということもあるのでしょうけれど、ECMらしさはあるにしても、極端に小難しいような雰囲気ではなく、すんなりと耳に入ってくるのがいいところかも。ノリはやっぱりクラシックかな、という気はしています。


Lyric Suite For Sextet/Chick Corea(P)/Gary Burton(Vib)(ECM 1260) - Recorded September 1982. Ikwhan Bae(Vln), Carol Skive(Vln), Karen Dreyfus(Viola), Fred Sherry(Cello) - 1. Overture 2. Waltz 3. Sketch (For Thelonious Monk) 4. Roller Coaster 5. Brasilia 6. Dream 7. Finale

邦題「セクステットのための抒情組曲」。チック・コリア作曲。弦楽四重奏団との共演のためクラシックに非常に近い雰囲気で、それでいて端正な2人の演奏。弦を抜けば、やや抑え目ないつもの 2人という感じもします。書き譜がメインの演奏でしょうけれど、2人ともこういう演奏は得意だと思うので、自然な緊張感で曲は進んで行きます。全体が組曲なのでドラマチック。ややスピーディーでスリルのあるサウンドの1曲目、淡白でやや浮遊感のあるメロディアスなワルツの2曲目、セロニアス・モンクのタイトルがついている割にはスマートな小品の3曲目、鋭く斬り込む小品の4曲目、切ないクラシック的な情緒を強く感じるサウンドの5曲目、しっとりとしたやや蒼い夢幻をさまよう10分台の6曲目、カチッとしたフィナーレらしい7曲目。

2005/12/20

Wayfarer/Jan Garbarek Group

1259
ECMレーベルのすごいところは、ジャズの中にECMというジャンル(?)を確立してしまったことにあります。バップフレーズや4ビートがほとんどなく、ノンビートや8ビート系のほうが多いくらいで、寒色系のサウンド、そしてフリーへの独特な接近など、まさに1レーベル1ジャンルの世界ですね。そんな中で、録音当時としてもかなり個性的なメンバーが集まって録音するとこうなる、と説明しやすいのがこのアルバムで、ドラムス以外の3人は、個性的というのを通り越したような音、フレーズで私たちを迎えてくれます。これぞECMサウンド、といった感じに。久しぶりに聴きなおしてアルバムコメントの修正作業をしながら、そんなことを思いました。


Wayfarer/Jan Garbarek(Ts, Ss) Group(ECM1259)(輸入盤) - Recorded March 1983. Bill Frisell(G), Ebarhard Weber(B), Michael DiPasqua(Ds, Per) - 1. Gesture 2. Wayfarer 3. Gentle 4. Pendulum 5. Spor 6. Singsong

全6曲ヤン・ガルバレクの作曲。超個性的な音とフレーズを奏でるミュージシャンの参加で、出てくるサウンドも特異。思索的な部分は多いですが。サックスがややオリエンタルなメロディを奏で、ギターやベースが浮遊感を伴いつつ、ソフトなフレーズでもないのに漂っていく1曲目、暗いところからあらわれては消え、ゆったりサーカス風になったと思ったら、バリバリとハードに攻めては消えていくタイトル曲の2曲目、ゆったりと寒色系の淡い色で流れていく感じの3曲目、地底からわき上がってくるようなサウンドから中間部でロックビートになってやや元気なサックスとギターの10分台の4曲目、静かに沈んでいくようなバラード(?)の5曲目、薄暮の中のサーカス風とでも言うのか、叫ぶフレーズもあり、メロディが印象的な6曲目。

2005/12/19

Oregon

1258
(’05年1月現在)このところECMレーベルのアルバムコメントの手直しをずっとしていなくて、久しぶりに手をつけました。ほぼ番号順にやっているので、たまたま今回はオレゴンに当たったというわけ。グループではこのアルバムと、もう1枚ECMに残していますけれど、グループのカラーというよりはレーベルカラーが強く出ているような気がします。レーベルのコメントの手直し、あと150枚以上あって、終わるまでに何年かかるかな、とちょっと危機感をつのらせています。ジャズだけでも他に聴きたいものがいっぱいあるし。

比較的最近、ヴァンガード・レーベルでオレゴンが紙ジャケで再発されて何枚か聴いてみましたけれど、やっぱりレーベルカラーのせいか、ECMのものは温度感が低いように感じます。それにしても、よく聴いてみると、けっこうマニアックなサウンドを出していて、いわゆる元祖癒し系(?)とは思えず、もっと硬派なグループのように感じます。


Oregon(ECM 1258) - Recorded February 1983. Ralph Towner(G, P), Paul McCandless(Ss, Oboe, Fl, English Horn, Bcl), Collin Walcott(Sitar, Per), Glen Moore(B, P, Viola) - 1. The Rapids 2. Beacon 3. Taos 4. Beside A Brook 5. Arianna 6. There Was No Moon That Night 7. Skyline 8. Impending Bloom

全曲グループまたはメンバーによる作曲。オレゴンにECM時代があるのも、指向性からすれば当然かも。パーカッションやシタールで、エスニックな感覚が入り混じった不思議なサウンドは、少々地味ですが印象的。明るい乾いたサウンドをバックに少しのエキゾチズムを感じさせる繰り返すメロディの、ちょっとドラマチックな1曲目、重低音も交えてクラシック/現代音楽的な小品の2曲目、ギターとパーカッションなどを中心に穏やかなパーカッシヴなサウンドの3曲目、研ぎ澄まされたピアノとホーンが印象的な4曲目、スペイシーにゆったりと盛り上がる5曲目、出だしが静かで、夜の情景が浮かんでくるようなサウンドの6曲目、小品だけれど彼らの世界観が出ている7曲目、ヴォイスもあってエキゾチックに盛り上がる8曲目。

ライヴ・アット・イリジウム/ジャン=ミッシェル・ピルク

Keanliveat
ライヴ・アルバムですが、ものすごく個性的で、フリーな雰囲気のピアノ。聴いた時はちょっとショックを受けて、ちょうど個性的といえば、ヨアヒム・キューンのトリオの自由奔放さと一体感に衝撃を受けた感じに近いでしょうか。比べて格が上か下かは別にして、ジャン=ミッシェル・ピルクはいたずらにフリーを追求するのではなくて、リズムフィギュアとしてはある程度きっちりした中で、やはり3人で一体化して動いていく感じで、その中での自由を求めているのでは、という雰囲気があります。確かにピアニストとしてはけっこう硬派な方で、聴く人をある程度選ぶということになってしまいますが、個人的にはアルバムのインパクト、かなり大きかったです。もちろん、静かで叙情的な曲も何曲かあるので、バランスを保っていると思います。ライナーにもありましたが、ピアノだけではなくて全体のサウンドを聴くアルバム。


ライヴ・アット・イリジウム/ジャン=ミッシェル・ピルク(P)(Dreyfus)
Live At Iridium, New York/Jean-Michel Pilc(P)(Dreyfus) - Recorded October 19-21, 2004. Mark Mondesir(Ds), Thomas Bramerie(B) - 1. No Print 2. Jackie-ing Part 1 3. Misterioso 4. Green Chimneys 5. Jackie-ing Part 2 6. Moonlight With M 7. Spritual 8. Thief 9. Mr. RG 10. Yemen 11. Golden Key 12. Ignition 13. Voices 14. Landscape

トーマス・ブラメリー(B)、マーク・モンデシール(Ds)とのトリオ。ライヴ音源で、個性的なトリオは健在。全14曲中彼の作曲は9曲。2-3、5、11曲目はセロニアス・モンクの、4曲目はジョン・コルトレーンの曲。ただ、テーマはある程度分かるにしても、オリジナルの曲との境目がなくなっている自由奔放さ。1曲目でいきなり定型的なリズムの上をフリーに近い形でピアノが舞い飛び、途切れることなく次の曲へ橋渡し。5曲目でいったん一区切り。結果としてドラマチックな長い曲を聴いているような印象。このピアノのぶっ飛んだ状態、なかなか他では聴けません。6、11、13曲目は静かな叙情的な曲で、7曲目がモーダルで「スピリチュアル」。7、9、13曲目でひと区切り。8曲目は珍しく哀愁メロディアス。9曲目はハード。ファンクで自由な10曲目。12曲目はえらくハードでフリーに近い。(11月23日発売)

2005/12/18

Jyothi/Charlie Mariano & The Karnataka College Of Percussion

1256
Jyothi/Charlie Mariano(Ss, Fl) & The Karnataka College Of Percussion(ECM 1256)(輸入盤) - Recorded February 1983. R.A. Ramamani(Vo, Tamboura), T.A.S. Mani (Mridangam), R.A. Rajagopal(Ghatam, Morsing, Konakkol), T.N. Shashikumar(Kanjira, Kohakkol) - 1. Voice Solo 2. Vandanam 3. Varshini 4. Saptarshi 5. Kartik 6. Bhajan

(03/02/09)チャーリー・マリアーノの異色作、というよりはインド音楽のグループに彼が客演した、という感じです。全曲女性ヴォーカルのR.A.ラママニの作曲。1曲目はタイトル通りにほとんどヴォイスのソロ。2曲目は前半マリアーノのフルートも聴けるスペーシーな曲ですが、後半はパーカッションとヴォーカルも入って、ややテンポのあるインドの曲になっていきます。エキゾチックで哀愁を帯びているヴォーカルから、リズミカルなパーカッションにつながり後半はけっこう盛り上がる3曲目、やや勢いのある曲で、曲のやり取りにインプロヴィゼーションを感じる4曲目、やはり前半静かで後半ヴォーカルを交えながら色彩が変わっていく11分台の5曲目、明るめのヴォーカルのメロディが印象的な6曲目。結果、やっぱりインド音楽。

パーカーズ・ムード~ライヴ・イン・ニューヨーク/矢野沙織

Saoriparker
矢野沙織の、確か4枚目で初のライヴ・アルバム。若い女性のミュージシャンとか、偏見を持たないようにブラインドに近い状態で聴くと、けっこう迫力があります。先入観で聴くのはもったいないぐらいの表現力。ただ、最近のミュージシャンは多かれ少なかれ、現代を感じさせる語法を持っていて、それがフレーズにも現れてくるのですが、彼女の場合、バップ時代の感触をそのまま残しつつ、たとえ速いフレーズでも、よりフレーズがメロディアスの方向にベクトルが向いてくる感じです。そういう意味では比較的ブラインドがしやすいミュージシャンなのではないかな、と思います。ただ、そういう分析的な聴き方をしなくても、この演奏、味わい深いし迫力はあるし、でけっこういいんじゃないでしょうか。


パーカーズ・ムード~ライヴ・イン・ニューヨーク/矢野沙織(As)(Savoy)
Parker's Mood - Kive In New York/Saori Yano(As)(Savoy) - Recorded July 25, 2005. Richard Wyands(P), John Webber(B), Jimmy Cobb(Ds) - 1. I Got Rhythm 2. The Days Of Wine And Roses 3. Composition 101 4. Don't Explain 5. Parker's Mood 6. Bohemia After Dark 7. A Night In Tunisia

リチャード・ワイアンズ(P)、ジョン・ウェッバー(B)、ジミー・コブ(Ds)。スタンダードやジャズメン・オリジナルでの演奏。初のライヴ・アルバムですが、ベテラン勢を相手にその貫禄は若手とは思えないぐらい。速いフレーズを次々に繰り出していき、それがバップ的にメロディアスなアップテンポの、後半ドラムスとの掛け合いがスリリングな1曲目、ミディアムでスタンダードを朗々と歌い上げていく、なかなか歌心があると思わせる2曲目、ジミー・コブ作の短調のちょっと渋めなテーマで、おいしいサウンドの部分を持っていかれるような3曲目、難しい表現力が要求される切ないバラードの、10分台の4曲目、お得意のチャーリー・パーカーの曲をややゆっくりめのテンポでスムーズに吹いていく5曲目、アップテンポで流麗にフレーズが流れる6曲目、ラストにふさわしいややアップテンポの7曲目。(05年11月23日発売)

2005/12/17

Standards, Vol.1/Keith Jarrett/Gary Peacock/Jack DeJohnette

1255
Standards, Vol.1/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1255) - Recorded January 1983. - 1. Meaning Of The Blues 2. All The Things You Are 3. It Never Entered My Mind 4. The Masquerade Is Over 5. God Bless The Child

キース・ジャレットがスタンダードを演奏したという事で話題になった作品。やはりECMとしてはだいぶ異色ですが、セールスが好調のせいか、その後この路線で何枚もアルバムが出る事に。確かにトリオの形式としては独特かつ新しい気もします。1曲目は静かにはじまり、そのメロディアスなピアノからはさりげない情念のほとばしりを感じることができます。これでもかとフレーズがピアノから飛び出て3人いっしょに突き進んでいく2曲目、ゆったりと、それでいながらピアノの指先が夢幻をさまよっている3曲目、まさに三位一体となって絡んで行く4曲目。そして15分台の、お得意の8ビートによる5曲目が入っています。どれも彼らならではの演奏ですが、やはり5曲目が彼ららしいかな、という気がします。(01年3月28日発売)

ウィンター・セレクション/国府弘子

Hirokowinter
国府弘子のベストアルバムですが、これで3枚目。大手のレーベルに属していると、木住野佳子もそうだけれど、ベストアルバムの時期が早く、しかも多い。これをご本人の意思で出しているのかどうか、ちょっと気になるところです。必ず新録音を数曲混ぜていて、追いかけていると買わざるを得ない状況もちょっと苦しいかも(笑)。ただ、そのことはまあ、置いておいて、曲の構成などは、良い曲を選んでいるだけに、けっこういいですね。BGMにするにはちょっと盛り上がってしまう曲もあるけれど、そんなには悪くはないです。ただ、量産はいいのかどうか、これはご本人にしか分からないけれども、聞いてみたい気がします。


ウィンター・セレクション/国府弘子(P)(JVC)
Winter Selection/Hiroko Kokubu(P)(JVC) - 1. Snow White 2. Horizon 3. Starland 4. Azzurro Fantasia 5. Little Anniversary 6. The Moment We Share 7. Apres L'amour 8. Song For Bohemian 9. I'll Be With You, Sometime 10. Sing For Love 11. Lettin' Go 12. Winter Song 13. Miagete Goran Yoru No Hoshi Wo 14. Flowers - Aiga Yobiautoki [Piano Solo Version] 15. The Christmas Song

国府弘子の3枚目のベストアルバムで、タイトルどおり冬のイメージの曲を集めたアルバム。シングルからの14曲目と新録音の15曲目が入っています。冬ということで、勝負の1曲目についても、淡々とピアノ1台で語りかけてくる曲を持ってきています。フュージョンタッチでノリの良い彼女の曲もあるけれど、うまくジャケットのように白い冬のイメージに合わせて選曲している感じです。盛り上げるべきところは盛り上げて、70分を超えるベスト盤の流れをうまく作り上げている感じ。内容としては、ヒーリングからスムース・ジャズにかけての流れのサウンドが多いです。14曲目はソロ・ピアノでメロディはポップスのようだけれどもしっとりと流れていくような雰囲気。15曲目はギターとのデュオで静かにクリスマスを語り合います。(05年11月30日発売)

2005/12/16

Such Winters Of Memory/John Surman

1254
Such Winters Of Memory/John Surman(Bs, Ss, Bcl, Recorder, P, Synth, Voice)(ECM 1254)(輸入盤) - December 1983. Karin Krog(Voice, Synth, Per), Pierre Favre(Ds) - 1. Saturday Night 2. Sunday Morning 3. My Friend 4. Seaside Pastcard 1951 5. On Th Wing Again 6. Expressions 7. Mother Of Light - Persepolis

(99/05/05)ジョン・サーマンの個人的なプロジェクトに他の2人が曲によって彩りを添えている、という感じ。カーリン・クローグのクレジットがあるのが1、3、7曲目で、これらはおそらくフリー・インプロヴィゼーションに近いかたちで曲を作っているためだと思います。他にも4、5曲目でヴォイスを聴くことができます。サックスとドラムスとのデュオのジャズにエコーが効いたヴォイス(たぶんオーバーハイム・モジュレーター)が包みこむような1曲目、タイトル通りにヨーロッパの朝や教会の風景などを連想させる2曲目、ヴォーカルが静かで不思議な音空間をさまよう3曲目。5曲目はジョン・サーマンらしい10分台の曲。6曲目は何とジョン・コルトレーンの曲をピアノ・ソロで。そしてエキゾチックな音階のヴォイスが聴ける7曲目。

クリスマス・ソングス/ジェニー・エヴァンス

Jennychrist
Enjaレーベルもオーソドックスなジャズからワールド的なものなど、いろいろ出していますが、今回はジェニー・エヴァンスがピアノ・トリオをバックに歌うクリスマス・ソング集です。ジャズでクリスマス・ソング集というと、とにかく何でもかんでもジャジーに崩してしまえばいいや、という出来上がりのアルバムも目立つのですが、このアルバム、ジャジーな部分もある程度ありますが、トラディショナルの雰囲気をあまり壊さないように端正に歌っている曲も多いです。また、ゴスペルやラテン、民族音楽的なアレンジを曲によって加えてみたりと、基本的なラインを保ちつつ、ある程度のヴァリエーションで楽しませようという意図が見えています。ほとんどクリスマス関係の曲を持ってきたのは、特集としては面白いとは思います。


クリスマス・ソングス/ジェニー・エヴァンス(Vo)(Enja
Christmas Songs/Jenny Evans(Vo)(Enja) - Recorded July 2005. Walter Lang(P, Claviola, Shruti Box), Thomas Stabenow(B), Rudi Martini(Ds) - 1. The Coventry Carol 2. God Rest You, Merry Gentlemen 3. The Christmas Song 4. Maria Durch Ein' Dornwald Ging 5. A Virgin Most Pure 6. Blessed Be That Maid Mary 7. Lulla-Lullaby 8. Have Yourself A Merry Little Christmas 9. For It's Christmas Time 10 The Little Drummer Boy/Nature Boy 11. Still, Still, Still

クリスマスにちなんだ各国のトラディショナルが全11曲中8曲もあります。歌唱は割と端正ながら低めの声質でジャジーな色香も。伴奏もジャジーな面もあるけれどちょっと薄めか。哀愁のあるワルツのメロディでしっとり感が漂うきっちりした1曲目、有名なトラディショナルをジャジーに料理する2曲目、メル・トーメ作をピアノとのデュオで淡々と歌う3曲目、ドイツ語のやはり哀愁色の濃いボッサの4曲目、明るいワルツでゴスペルの感じの5曲目、これまたしっとり感と哀愁でせまる6曲目、ゆっくりめのラテンタッチで温かさがある7曲目、メロディアスでジャジーに盛り上がる8曲目、民族楽器(?)の重厚さとワルツの軽快さが混ざる9曲目、メドレーで淡々と進んでいくような10曲目、朗々としつつもワールド色もある11曲目。(05年11月16日発売)

2005/12/15

Travels/Pat Metheny Group

1252
Travels/Pat Metheny Group(G)(ECM 1252/53) - Recorded July, October, November 1982. Lyle Mays(P), Steve Rodby(B), Dan Gottlieb(Ds), Nana Casconcelos(Per) - 1. Are You Going With Me? 2. The Fields, The Sky 3. Goodbye 4. Phase Dance 5. Straight Ahead 6. Farmer's Trust 7. Extradition 8. Goin' Ahead - As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls 9. Travels 10. Song For Bilbao 11. San Lorenzo

ライヴの演奏。いつもツアーを続けているメンバーにはスタジオ録音と変わらないような、あるいはもっと臨場感のあふれる出来。既出のアルバムからの曲と新曲がほぼ半々といったところ。作曲もパット・メセニー単独とライル・メイズとの共作が半々。ギターシンセサイザーを含め、ギターのサウンドがカラフルにチェンジされていき、曲もメロディやサウンドが印象的なものが多いです。既出の曲(1、4、8(メドレー)、11曲目)は、オリジナル録音とはメンバーの変わっているものが多いので、違う演奏でどう勝負をしているかが気になるところ。5曲目のラテンノリのパーカッシヴなリズムなどは新機軸かもしれない。6曲目、8曲目前半、9曲目のタイトル曲のようなしっとり系バラードが、ライヴの中で映えています。(02年9月19日発売)

Conversations With Warne Vol.2/Pete Christlieb

1103
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。明日から別方面に行きます。このレーベルにしては珍しいのですが、’70年代の古い音源を’90年代になってから出しています。でもウォーン・マーシュの演奏ですからね。いちおうピート・クリストリーブの名義になっていますが、双頭ピアノレス・クァルテットという感じで、ゆったりしたメロディをはっきり吹かずに、速いフレーズで全体を通していて、しかもアンサンブルはほとんどなく、即興で掛け合いをしたり同時に吹いたりと、かなり自由な演奏。たぶんあるのはテンポとコード進行だけだと思うので、特に別テイク、とか書かなくても聴いている人には分からないのでは(笑)と思わせる部分ではありますね。それにしてもこれだけのフレーズがゴチャッとせまってくると、やっぱり不思議な感覚に襲われます。


Conversations With Warne Vol.2/Pete Christlieb(Ts)(Criss Cross 1103)(輸入盤) - Recorded September 15, 1978. Warne Marsh(Ts), Jim Hughart(B), Nick Ceroli(Ds) - 1. No Tag 2. Fishgatle(Alt. Take) 3. So What's Old 4. You Drive(Alt. Take) 5. Nate And Dave 6. Lunch(Alt. Take) 7. Woody And You(Alt. Take) 8. Bess You Is My Man 9. The April Samba

(05/12/10)Criss Crossには珍しく、レーベル発足前の時点の録音の、シリーズ2枚目。1枚目からだいぶ遅れての発売と別テイクが9曲中4曲もあることがミステリーです。全曲Pete ChristliebとJim Hughartの共作。やはり他の曲からコード進行を借りたエイヤッ的な録音なのだと思います。ラフに2人が気ままに吹いている感じで、アンサンブルということは概念にないような吹き方です。1曲目からけっこうコードに乗っかってメロディアスに吹いている雰囲気。曲調に対してけっこう速いフレーズが飛び交いますが、やはり不思議な陶酔感があります。そこがベテランなのだと思います。メロディをはっきり吹くのではなくて速いフレーズの積み上げで曲を作り上げていく、彼らの演奏の貴重性ということについては異論はないですが。

2005/12/14

Kultrum/Dino Saluzzi

1251
Kultrum/Dino Saluzzi(Bandoneon, Voice, Per, Fl)(ECM 1251)(輸入盤) - Recorded November 1985. - 1. Kultrum Pampa 2. Gabriel Kondor 3. Agua De Paz 4. Pajaros Y Ceibos 5. Ritmo Arauca 6. El Rio Y El Abuelo 7. Pasos Que Quedan 8. Por El Sol Y Por La Lluvia

(01/01/07)ディノ・サルーシによる、ひとりで演奏しているアルバム。もしかして多重録音もあるのかも しれません。そして、全て彼のオリジナル。全編にわたって比較的静かな世界が広がります。ある場面ではECMそのもの、ある場面では中南米の味わいが強い感じのサウンド。特にヴォイスが入ったりすると、その地の土着性を強く感じることがあります。バンドネオンは意外にアッサリ系なのですが、ほどほどの陽気さと静けさを持っています。ソロなので、ところによってその空間的な広がりを感じる事も。 そのサウンドの素朴な味わいにひきこまれるものを感じます。ジャズにこだわっていないインプロヴィゼーション度としては高いのではないかとも思えるのですが、やっぱり聴く人を選ぶかもしれません。

A Cool Blue/Tim Warfield Quintet

1102
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。今日はティム・ワーフィールドのCriss Cross1枚目のリーダー作です。けっこう印象が強く、トランペットのテレル・スタッフォードはストレートにスコーンといくタイプのようですが、他のメンバーは現代的ながらもひたすら黒いエネルギーを持っているといった感じで、熱いサウンドが繰り広げられています。アルバムとしてのインパクトも大きい。特にタラス・マティーンの粘り気のあるベースが黒っぽさに輪をかけているような気もします。と言いつつ、4、8曲目のように、そのコッテリさ加減はどこへ行ってしまったんだと思えるような曲もあるので、いろいろな引き出しを持っているタイプなのでしょうけれど。メンバーの組み合わせで面白くなったと思われます。


A Cool Blue/Tim Warfield(Ts) Quintet(Criss Criss 1102)(輸入盤) - Recorded December 27, 1994. Terell Stafford(Tp), Cyrus Chestnut(P), Tarus Mateen(B), Clarence Penn(Ds) - 1. Titi Boom 1 2. Summertime 3. I Didn't Know What Time It Was 4. Dedicated To You 5. Night Train 6. A Cool Blue 7. Titi Boom 2(Complex Dialog) 8. Waltz For The Ordinary 9. Mr. Jin

(05/12/10)Tim Warfield作は全9曲中2曲(6、8曲目)で、Tarus Mateen作も1、7曲目に。現代ハード・バップという感じのジャズで、熱くせまってくる場面が多く、テナーも今風ながらやや熱い。エネルギー全開のアップテンポのジャズ、そしてテンポやサウンドを変えつつ、パワーのある1曲目、かなりコッテリしているようなスタンダードの2曲目、ミディアムでもソロになるとやっぱり燃えてきてしまう3曲目、一転ゆったりと、しっとりとしたバラードの4曲目、ちょっとコミカルなテーマを持つアグレッシヴなブルースの5曲目、やっぱりブルースに近いと思われるタイトル曲の6曲目、ベースのモッサリ感を中心に1曲目の続きの7曲目、8分の6拍子で優しいアプローチを見せる8曲目、ウェイン・ショーター作でモーダルな雰囲気の9曲目。

2005/12/13

Blue Sun/Ralph Towner

1250
Blue Sun/Ralph Towner(G, P, Synth, French Horn, Cor, Per)(ECM 1250)(輸入盤) - Recorded December 1982. - 1. Blue Sun 2. The Prince And The Sage 3. C.T. Kangaroo 4. Mevlana Etude 5. Wedding Of The Streams 6. Shadow Fountain 7. Rumours Of Rain

(03/02/09)さまざまな楽器を使った一人多重録音によるアルバム。シンセサイザーの包まれるようなサウンドが効果的に使われています。タイトル曲の1曲目は「青い太陽」の割にはほのかに暖かい印象を受ける曲。ギターが繊細にメロディアスに、しかもしっとりと奏でられていて、哀愁を感じさせる2曲目、シンセサイザーを中心にパーカッションが彩りを添える、ややノリの良いメロディの3曲目、幻想的で浮遊感のあるギターのアルペジオで厳かに進んでいく4曲目、何となく昔のパット・メセニー・グループを連想させる、広い風景が見えてくるような5曲目、シンセサイザーを中心にドラマチックに盛り上がって発展していく6曲目、静かにメロディが漂っている、起伏がある中にどこか沈静した雰囲気のある11分台の7曲目。

Through The Shadows/Scott Wendholt Quintet

1101
Criss Crossレーベル順番聴き1日目。今回は2日分先にやってしまったので、3日間だけやります。さてScott Wendholtの2作目ですが、やっぱり上手いなあ、と思います。曲作りもけっこうこっています。しかし、逆に言えばジャズ界ではこのぐらいの人ってけっこういると思うので、曲作りも演奏も器用な分、ちょっと個性的なイメージでは損をしているのではないのかな、と思う面もあります。うんうん、けっこういいなあ、という印象は残るのだけれども。ただ、曲が単にハードバップに流れないように随所に工夫がしてあって、それぞれの曲も個性的ではあります。ちょっとスマートな感じもしますが、ジャズらしいと言えばジャズらしい。


Through The Shadows/Scott Wendholt(Tp) Quintet(Criss Cross 1101)(輸入盤) - Recorded December 19, 1994. Don Braden(Ts, Fl), Bruce Barth(P), Ira Coleman(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Through The Shadows 2. Hour Of The Pearl 3. Kaleidoscope 4. You Know I Care 5. Totem 6. Beatrice 7. Awaiting Spring 8. Just In Time

(05/12/10)Scott Wendholt作は全8曲中5曲(1-3、5、7曲目)。オリジナルが多めなので曲で勝負している感じ。タイトル曲の1曲目は出だしがミュート・トランペットとフルートで、静かになってから急にラテン的なハードバップ攻撃の思い切った展開。ややスローで綾織り系の感触を持ちつつ徐々にミディアムの「ジャズ」になっていく2曲目、メカニカルでえらく速いユニゾンのテーマが続くアップテンポのスリリングな3曲目、ワン・ホーンでしっとりと、ある面では饒舌にバラードを奏でる4曲目、元気の良いボッサという感じで進んでいく淡さも熱さもある5曲目、サム・リヴァース作のメロディアスな曲をミュートで吹く6曲目、ワルツで盛り上がりもある多少夢見心地のサウンドの7曲目、スタンダードをアップテンポで突進する8曲目。

2005/12/12

Trommelgefluster/Harald Weiss

1249_2
Trommelgefluster/Harald Weiss(Per, Voice)(ECM (New Series) 1249)(輸入盤) - Recorded September, 1982. - 1. Part 1 2. Part 2

(03/09/19)New Seriesから出ているものの、パーカッションと、時々ヴォイスによる硬質なジャズのインプロヴィゼーションという感じ。1曲目はビートやパルス感の感じる部分の方が多めで、メロディックなパーカッションも使用しています。たまに入るヴォイスは男声にしてはやや高めで、独特な雰囲気を持っています。2曲目は前半でエレクトロニクスが入ったり、ゆったり系の部分もあるドラマチックな曲。2曲38分ほどを飽きさせない展開。

Prima O Poi/ジョバンニ・ミラバッシ・トリオ

Giovanniprima
Sketchレーベルがつぶれてしまったせいか、澤野工房のレーベルでの発売です。ただ、Sketckレーベルを澤野工房が買い取っているので、レーベル名はAterlier Sawanoでも、演奏内容やジャケットデザインはそのままSketchの流儀でやっているように感じます。それにしてもジョバンニ・ミラバッシの哀愁とセンチメンタリズム、たぶん聴けば一発で分かると思うぐらい個性的。ちょっと甘い、という人もいるかもしれませんが、女性には受けそうですね。しかもオリジナルの曲が大半を占めていて、いかにも売らんかな、という姿勢でもないところがスゴいですね。ゴツゴツしたジャズばかりではなくて、こういうアルバムも、今はけっこう人気が出るんじゃないかと思っています。


Prima O Poi/ジョバンニ・ミラバッシ(P)・トリオ(澤野工房)
Prima O Poi/Giovanni Mirabassi(P) Trio+(Atelier Sawano AS053) - Recorded May 19 and 20, 2005. Gildas Bocle(B), Louis Moutin(Ds), Flavio Boltro(Tp, Flh on 3, 7, 10) - 1. Barcarole 2. Ero Io 3. Symphomaniax 4. Gettin' In... 5. Theme From Howl's Moving Castle 6. Lloro 7. L'ingenere 8. Tot Ou Tard 9. Minor Voyage 10. Il Bandolero Stanco (11. Symphomaniax(Video Clip))

ジョバンニ・ミラバッシ作が澤野工房の方から。彼の作曲は5-6曲目以外。相変わらずの深い叙情性は心に訴えかけてきます。切ない哀愁をたたえながら淡い情感でせまってくるメロディアスな1曲目、ボッサに近く、フレーズが畳みかけながらも深く沈みこむ2曲目、ホーンが入ってワルツで短調ながらも元気のある3曲目、ソロピアノで陰影のある流れるような小品の4曲目、メランコリックなメロディでセンチメンタルなワルツの5曲目、エグベルト・ジスモンチ作の明るくてテンポの良い6曲目、優しいミュートトランペットが心地良いワルツの7曲目、16ビート的ノリの上をメロディックにフレーズが走る8曲目、やはり淡い哀愁を垣間見て後半盛り上がる9曲目、漂うようなきれいなメロディが心地良い10曲目。11曲目は画像。(05年11月12日発売)

2005/12/11

The Ballad Of The Fallen/Charlie Haden

1248
チャーリー・ヘイデンのリべレーション・ミュージック・オーケストラのものは下記の3枚が出ています。今日紹介するのは、その2枚目。

Liberation Music Orchestra/Charlie Haden(B)(Impulse) - Recorded 1969
The Ballad Of The Fallen/Charlie Haden(B)(ECM 1248) - Recorded November 1982
Dream Keeper/Charlie Haden(B) And The Liberation Music Orchestra(DIW) - Recorded April 4-5, 1990

思想の根底には「反戦」がありますが、その思想のことを抜きにしても、音楽から吹き出てくる哀愁や悲しみが心を打ちます。アルバムとしてのまとまりや完成度が高く、インパクトのあるメロディならば、このアルバム、一度は聴いておきたいところ。アンサンブル重視の傾向もありますが、ところどころ自由度の高いインプロヴィゼーションがあったりします。久しぶりに聴いてみたけれど、やっぱり強力。


The Ballad Of The Fallen/Charlie Haden(B)(ECM 1248) - Recorded November 1982. Carla Bley(P), Don Cherry(Tp), Sharon Freedman(Flh), Mick Goodrick(G), Jack Jeffers(Cuba), Michael Mantler(Tp), Paul Motian(Ds), Jim Pepper(Ts, Ss, Fl), Dewey Redman(Ts), Steve Slagle(As, Ss, Cl, Fl), Gary Valente(Tb) - 1. Els Segadors 2. The Balld Of The Fallen 3. If You Want To Write Me 4. Grandola Vila Morena 5. Introduction To People 6. The People United Will Never Be Defeated 7. Silence 8. Too Late 9. La Pasionaria 10. La Santa Espina

邦題「戦死者たちのバラッド」。’60年代のインパルス盤に続く2枚目の位置づけ 。アレンジはカーラ・ブレイ。ECMには珍しくビッグバンドで、しかも思想的でメロディアスな感じの曲が続きます。曲としてだけ聴いてもその完成度は高く、聴きごたえがあるアルバム。哀しみに満ちたトラディショナルの1曲目ではじまります。エルサルバドルの民謡というタイトル曲の2曲目も心に深く入り込み、そのままテンポの速い3曲目に。マーチなのだけれどもメッセージ性を感じる4曲目、ブレイ作の哀愁たっぷりの5曲目、悲しいメロディの小品の6曲目、ヘイデン作の静かに語りかけてくる7曲目、ブレイ作の静かにメッセージを送る8曲目、そして10分を超えるヘイデン作の哀愁満載のクライマックスの9曲目、明暗取り混ぜたラストの10曲目。

ワン・ダウン、ワン・アップ:ライヴ・アット・ザ・ハーフノート/ジョン・コルトレーン

Johnonedown
このBlog、基本的には’70年代以降のジャズの紹介なんですけれど、たまに’50-60年代のアルバムの紹介もあります。今日は世界初CD化というジョン・コルトレーンのライヴ録音。だいぶアグレッシヴになってきたけれど、まだリズム的にはフリーまで行かない、けっこう綱渡りの時。私個人的にはフリー・ジャズというのは、リズムフィギュアまでぶっ飛んでしまった段階を言い、ジョン・コルトレーンのこの4人での演奏は、まだフリーとは言いません。確かにコルトレーンだけぶっ飛んであっち側の世界に行ってしまっているような気もしますが、他の3人はいくらアグレッシヴでもこちら側の世界の人、ということで(笑)。アグレッシヴやフリーのジャズに慣れた方ならば、音も良いし、聴いてみる価値はあると思います。そっち方面では(という限定ですが)、聴きやすい方かと思いますが、取り扱い注意、といったところでしょうか。


ワン・ダウン、ワン・アップ:ライヴ・アット・ザ・ハーフノート/ジョン・コルトレーン(Ts、Ss)(Impulse)
One Down, One Up: Live At The Half Note/John Coltrane(Ss, Ts)(Impulse) - Recorded March 26 and May 7, 1965. McCoy Tyner(P), Jimmy Garrison(B), Elvin Jones(Ds) - [Disc 1] 1. Introductions & Announcements 2. One Down, One Up 3. Announcements 4. Afro Blue [Disc 2] 1. Introductions & Announcements 2. Song Of Praise 3. Announcements 4. My Favorite Things

’65年録音。マッコイ・タイナー(P)、ジミー・ギャリソン(B)、エルヴィン・ジョーンズ(Ds)のクァルテット。3月と5月のハーフノートでのライヴで、世界初CD化。CD2枚組なのに、演奏されている曲はわずか4曲で12-27分台の曲と、猛烈なジョン・コルトレーンのソロのオンパレード。まだこの4人ががっぷり組んでいて、リズムやテンポは崩れておらず、そこをコルトレーンが縦横無尽に吹きまくる構図。サックスは自分の世界に没入しつつ強烈なオーラを発していますが、聴きやすさもある程度あるかと思います。やはり1曲目が長丁場をエネルギーを維持しつつ、後半ドラムスとの一騎打ちになり、強力か。モーダルな定番作品をやはりここだけのソロをとる2曲目(アナウンスが入って途中でフェードアウト)、スピリチュアルなバラードと思ったらこれでもかと盛り上がっていく3曲目、聴くごとにヴァージョン違いが嬉しい有名な4曲目。(05年10月26日発売)

2005/12/10

All The Magic!/The One And Only/Lester Bowie

1246
All The Magic!/The One And Only/Lester Bowie(Tp, etc)(ECM 1246/47)(輸入盤) - (All The Magic!) - Recorded June 1982. Ari Brown(Ts, Ss), Art Matthews(P), Fred Williams(B), Phillip Wilson(Ds), Fontella Bass(Vo), David Peaston(Vo) - All The Magic 1. For Louie 2. Spacehead 3. Ghosts 4. Trans Traditional Suite 4. Let The Good Times Roll The One And Only (The One And Only) - 1. Organic Echo 2. Dunce Dance 3. Charlie M. 4. Thirsty? 5. Almost Christmas 6. Down Home 7. Okra Influence 8. Miles Davis Meets Donald Duck 9. Deb Deb's Face 10. Monkey Waltz 11. Fradulent Fanfare 12. Organic Echo(Part 2)

(99/05/14)1枚目はバンド編成で、ジャズというよりはもっと分かりやすい曲をさらに分かりやすく、あるいはその上に時々アバンギャルドを重ねて、ところによってはずっとアバンギャルドに、というようなサウンド。ヴォーカルの入った曲もあります。ピアノやベース、ドラムスは入っていますが、ある意味でブラス・ファンタジーにつながるサウンド。こちらはオリジナルが半分ほどの構成。 組曲になっている曲もありますが、作曲者が違う曲も混ざっていて、個々の曲として聴けるような気もします。2枚目はソロでの演奏で、全曲彼のオリジナル。多重録音の部分もあると思いますが、かなりスペイシー(悪く言えばスカスカ)な印象も。2枚組ですが、タイトルもそれぞれについてい て、どうしてこの2枚がカップリングされているのか不明。

アンゲローナ/藤井郷子クァルテット

Satokoange
藤井郷子さん関連で2日連続になってしまいましたが、こっちは本業の方で勝負しているアルバム、と言っても4ビートジャズではもちろんなくて、エレキベースが入った、ヘヴィー・ファンクともフリー・ミュージックともとれる内容。でもこのメンバーでも4枚目なので、コンビネーションの息が合っているところを見せつけてくれます。ピアノがアコースティックなので、そこで妖しいバランスを保っているというか、何と言うか。ファンクが基調とはいえ、定型ビートをずっと刻み続けているわけでもなく、ベクトルは全員がフリーの方に向きつつ、構築された部分が挟み込まれていて、そこがけっこうマニアックなウケ方をするんではないかな、と思います。


アンゲローナ/藤井郷子(P)クァルテット(Libra)
Angelona/Satoko Fujii(P) Quartet(Libra) - Recordedd November 11, 2004. Natsuki Tamura(Tp), Takeharu Hayakawa(B), Tatsuya Yoshida(Ds) - 1. An Alligator In Your Wallet 2. Collage - In The Night 3. A Poor Sailor 4. A Journey Into The West 5. Cicada 6. A Brick House

このメンバーでは4枚目で、全曲藤井郷子作曲。エレキベースだし、ジャズというよりはややフリーに近いファンクになっています。不安感を誘うメカニカルなテーマに続いてファンクが続いていくけっこう迫力のある、ピアノがギャロンギャロンとせまる場面も多いが静かな場面もある1曲目、ゆったりと静かにはじまり、変拍子が基調のややエキゾチックで徐々に盛り上がり、いきなりフリーの世界も見せる13分もの2曲目、軽快だったり重くゆったりだったり、ファンクだったりメカニカルだったりと様々な局面が交互に出てくる3曲目、けっこう重いサウンドのファンクで後半ベースソロもある4曲目、ハードでドラマチックな構成を持つ、けっこうアヴァンギャルドな5曲目、やはり重量級の浮遊感のある、しかも物語性のある6曲目。(05年10月23日発売)

2005/12/09

Scenes/Michael Galasso

1245
Scenes/Michael Galasso(Vln)(ECM 1245)(輸入盤) - Recorded October 1982. - 1. Scene 1 2. Scene 2 3. Scene 3 4. Scene 4 5. Scene 5 6. Scene 6 7. Scene 7 8. Scene 8 9. Scene 9

(03/02/07)何とヴァイオリンのソロによる多重録音。全曲マイケル・ガラッソのオリジナルで、曲目もズバリ「シーン1-9」。ジャズらしさはなく、構築されたインプロヴィゼーションというよりも、ある種のクラシックやヒーリング・ミュージックに近いような雰囲気の曲も。そこはかとなく冷たい色合いですが、曲によっては哀愁が漂っています。淡い感触の1曲目、映画音楽のような2曲目、やや明るいクラシックの室内楽のような3曲目、短調のクラシック編とでも言うべき4曲目、変わっていく色合いの綾織りのような前半と、後半は沈潜した雰囲気の5曲目、淡々とした情景が目の前に広がっていく6曲目、ややエキゾチックな小品の7曲目、明るい陽射しを感じるような8曲目、音の持続と繰り返しを中心に少しずつ表情を変えていく9曲目。

山吹/航(KOH)

Yamabuki
本当はポップスのジャンルに分類すべき音楽ですが、藤井郷子さんのレーベルから出ているアルバムであって、彼女がピアノその他で深く関与していることを考えると、あえてジャズの分類で考えてもいいのかな、と思いました。11曲目あたりはポップでノリの良い曲ではありますが、その歌詞はかなりユーモラスだったり、他の曲でもピアノの伴奏がフリー・インプロヴィゼーションではないかと思えるような音使いだったりしています。ヴォーカルの航さんも、メレディス・モンクのつんざくような声とはいかないまでも、通常のヴォーカルとは異色な部分を持ち合わせています。マニアックですが、藤井さん関連のヴォーカル作、ということで興味がある人、少なくないのでは。


山吹/航(KOH)(Libra Records) - Recorded November 29, 2004. Satoko Fujii(P), Ted Reichman(Accordion) - 1. Sola 2. 坂 3. マド 4. Untitled 5. 春よこい 6. 月の砂漠 7. Pakonya 8. あぜ道 9. 白磁白湯 10. 夏の樹 11. はじめてのデート

藤井郷子(P)、テッド・ライクマン(Accodion)。航という女性のヴォーカルアルバム。彼女のピアノも2、8曲目で聴けますが、フリー・インプロヴィゼーションと歌謡曲の間を行くような不思議な世界をさまよっている、独特のシャープなヴォーカルです。藤井郷子さんは、作る時はポップスのつもりだったらしいけれども、歌謡曲やニュー・ミュージックというよりは、やっぱり彼女たちの独自な音世界に彷徨いこんでいき、藤井の作曲は1、4、7、9、11曲と多め。「春よこい」(5曲目)、「月の砂漠」(6曲目)の童謡も、やはり独自な抽象性を持ったピアノが印象的です。航作詞の曲もハッとさせられるような内容で、田村夏樹作詞も4、7、11曲目とあり、歌詞がユーモラス。藤井さん関連初のヴォーカルアルバムなので、注目に値しますが、かなりマニアックな世界だと思います。(05年10月23日発売)

2005/12/08

Codona 3/Collin Walcott/Don Cherry/Nana Vasconcelos

1243
Codona 3/Collin Walcott(Sitar, Tabla, Voice, Per)/Don Cherry(Tp, Org, Voice, Per)/Nana Vasconcelos(Berimbau, Per, Voice)(ECM 1243)(輸入盤) - Recorded September 1982. - 1. Goshakabuchi 2. Hey Da Ba Doom 3. Travel By Night 4. Lullaby 5. Trayra Boia 6. Cicky Clacky 7. Inner Organs

(03/01/12)このメンバーでの3枚目で最終作。1曲目は日本の民謡らしいですが、該当の曲が不明の10分台の曲。かなり空間的な日本的な表現やそこはかとない日本情緒を保ちつつ、盛り上がっていきます。エキゾチックで無国籍的なワールド・ミュージックの、皆で歌うメロディが印象的な2曲目、静かですがやはりエキゾチックな雰囲気を持って後半フレーズのやり取りが見られる3曲目、曲名通りゆったりと優しいメロディに包みこまれるような4曲目、ヴォイスというかしゃべりをバックにメロディが淡々とゆっくり綴られていく5曲目、何となくアフリカ寄りの味付けもあるヴォイスによって進んでいく6曲目、オルガンの音を中心に散発的に他の楽器やヴォイスが絡んできて、徐々に密度が高くなって盛り上がっていく7曲目。

2005/12/07

Journey's End/Miroslav Vitous

1242
Journey's End/Miroslav Vitous(B)(ECM 1242)(輸入盤) - Recorded July 1982. John Surman(Ss, Bs, Bcl), John Taylor(P), Jon Christensen(Ds) - 1. U Dunaje U Prespurka 2. Tess 3. Carry On, No.1 4. Paragraph Jay 5. Only One 6. Windfall

(99/04/08)低めの温度感を持つサウンドの、ECMらしいアルバム。参加メンバーも良いし、作曲のバランスからも、どちらかと言うと4人の合作のような感じ。ベースソロで静かにスタートして他の楽器が徐々に絡んできて盛り上がっていく、チェコの民謡にインスパイアされたという哀愁の漂う1曲目、しっとりとしているメロディが心に入り込みつつサウンドがドラマチックに展開する2曲目、あらかじめ作曲されたような、全員によるインプロヴィゼーションの3曲目、自由度は高そうながらも皆で盛り上がっていく4曲目、エレキのフレットレスベースを使用していると思われ、ヴィトウスの父親に捧げたという、静かでメロディが散発的に届いてくる5曲目、哀愁路線の浮遊感のあるメロディが心にせまってくる6曲目。

2005/12/06

In Line/Bill Frisell

1241
ビル・フリゼールの初リーダー作。今から20年以上前の録音です。今でこそ彼に影響を受けたギタリストが多いので、そんなに驚きませんが、当時は突然変異的に、超個性的なギタリストが現れたのでびっくりしました。最もジャズから遠いところのフレーズを弾くジャズギタリスト、と言ってもいいでしょう。このアルバムで、すでに今につながるような牧歌的で、アメリカの乾いた大地を思わせるようなサウンドを響かせています。

とは言うものの、彼の側面はこれだけではなくて、ジョン・ゾーンとのネイキッド・シティのようなハードコア・パンク・ジャズ方面にも参加したり、ハードなフレーズも弾けるギタリスト。かなり変わっていますが、彼にハマってしまったギターファンって、多いんじゃないでしょうか。


In Line/Bill Frisell(G)(ECM 1241) - Recorded August 1982. Arild Andersen(B) - 1. Start 2. Throughout 3. Two Arms 4. Shorts 5. Smile On you 6. The Beach 7. In Line 8. Three 9. Godson Song

全曲ビル・フリゼールの作曲。アリルド・アンデルセンは1、4、6、8-9曲目に参加。音色、フレーズ、独特の揺らぎなど、今まで全くいなかったタイプのギタリストだったので、ショックを受け ました。聴いていてなごむような感じ 。多重録音なども使って、おおらかな、ある時は映画のバックを流れるようなサウンド。牧歌的で明るく包み込むようなデュオの1曲目、アコースティックとエレキでゆっくりと進んでいく2曲目、クラシックのような薄暮を流れていくメロディが静かな3曲目、寄り添うように語り合うデュオの4曲目、しっとりとスペイシーな5曲目、まるで風の音のような6曲目、マイルドなエスニックの上を時々斬り込んでくるギターのタイトル曲の7曲目、不安な心を覗き込むような8曲目、メロディアスで牧歌的なサウンドの9曲目。

2005/12/05

Turtle Dreams/Meredith Monk

1240
Turtle Dreams/Meredith Monk(Voice, P, Synth)(ECM (New Series) 1240)(輸入盤 ) - Released 1983. Robert Een(Voice), Andrea Goodman(Voice), Paul Langland(Voice, Org), Julius Eastman(Org), Steve Lockwood(Org), Collin Walcott(Org, Didjeridoo) - 1. Turtles Dreams 2. View 1 3. Engine Steps 4. Ester's Song 5. View 2

(03/01/08)全曲メレディス・モンクのオリジナル。1曲目は合唱というよりはオルガンをバックにしたヴォイス・パフォーマンスとでも言うべき17分台の曲。どことなく暗く、エキゾチック。ある時は流れていて、ある時は突き刺さってくるようなヴォイス。2-5曲目はコリン・ウォルコットとのデュオのクレジットのようですが(?)。2、5曲目はアクセントのヴォイスがキリッと入って、 それでいて、ゆったりと時が流れて過ぎ去っていきます。

2005/12/04

Time Remembers On Time Once/Denny Zeitlin/Charlie Haden

1239
ECMレーベルは、キース・ジャレットのスタンダーズが出るまでは、4ビートとスタンダードがご法度のような禁欲的なジャズ・レーベルでした。ところがこのアルバムを見ると、オリジナル比率がけっこう少なく、逆に言うとスタンダードやジャズメンオリジナルを多く取り上げているので、ECMにしては珍しく柔らかいアルバムだなあ、と以前は思っていました。

ところが、今日聴き返してみると、2人の個性的な面が前面に出ていて、オリジナルとスタンダードの垣根は低く、意外にマニアックなサウンドのアルバムだったんだなあ、という感想。最初にアルバムコメントを書いたのが6年ほど前だと思いますので、当時は聴き込みが足りなかったんだと、少々反省しています。ただ、やっぱりECMにしては少々異色だ、という位置付けは変わりないようです。


Time Remembers On Time Once/Denny Zeitlin(P)/Charlie Haden(B)(ECM 1239)(輸入盤) - Recorded July 1981. 1. Chairman Mao 2. Bird Food 3. As Long As There's Music 4. Time Remembers One Time One 5. Love For Sale 6. Ellen David 7. Satellite/How High The Moon 8. The Dolphin

サンフランシスコでのライヴ。オリジナルは8曲中3曲のみで、他はECMでは珍しくスタンダードやジャズメン・オリジナル。デニー・ザイトリンのリリカルかつ硬質なピアノ とモッタリしたチャーリー・ヘイデンの絡み。1曲目のヘイデン作は思索的な、そして淡々とした2人のコラボレーション。オーネット・コールマン作で、曲調も彼風アップテンポの出だしからベースのみのモチモチしたソロもありしっとりな感じを経てアップテンポに戻る2曲目、 朴訥なベースのテーマとメロディでゆっくりと進んでいく3曲目、ザイトリン作の水彩画のような世界のタイトル曲の4曲目、有名だけれどやや抽象的なサウンドの5曲目、ヘイデン作のやはりゆったり系の6曲目、ジョン・コルトレーン作とスタンダードが連作の7曲目、心地良いボッサの8曲目。

2005/12/03

Life Cycle/Dave Holland

1238
Life Cycle/Dave Holland(Cello)(ECM1238)(輸入盤) - Recorded November 1982. - Life Cycle( 1. Inception 2. Discovery 3. Longing 4. Search 5. Resolution ) 6. Sonnet 7. Rune 8. Troubadour Tale 9. Grapevine 10. Morning Song 11. Chanson Pour La Nuit

全曲デイヴ・ホランドの 作曲で、チェロによるソロ作品。ECMならではの豊かな響きのある録音のせいか、良い音です。ただ、チェロのソロ、主にアルコ奏法でのインプロヴィゼーションということで、けっこうクセはあるようです。クラシックや現代音楽的と言えなくもない。1-5曲目は「生活環」というタイトルの組曲で、「発端」「発見」「あこがれ」「追求」「決心」と、邦訳は自信がありませんが、難しそうなタイトル。ただし、曲自体はほとんどジャジーではありませんが極端に難解ではなく、むしろメロディアスに物語的な展開で耳に響いてきます。5曲目では一部ピチカートでジャジーなフレーズが出てきます。6曲目以降は単独の曲ですが、組曲と流れとしては同じで、聴いている分には区別せずに流して聴けます。

2005/12/02

Molde Concert/Arild Andersen

1236
Molde Concert/Arild Andersen(B)(ECM 1236)(輸入盤) - Recorded August 1981. John Taylor(P), Bill Frisell(G), Alphonse Mouzon(Ds) - 1. Cherry Tree 2. Targeta 3. Six For Alphonse 4. Nutune 5. Lifelines 6. The Sword Under His Wings 7. Commander Schmuck's Earflap Hat 8. Koral 9. Cameron 10. A Song I Used To Play 11. Dual Mr. Tillman Anthony

(01/01/01)ライヴ盤で、特筆すべきはCD再発の際にECMとしてはじめて未発表曲を4曲も入れている点。アルフォンス・ムザーンのドラムスなので、非常に元気なECMらしからぬアルバム。ECMとしてはパワーがありすぎる感じも。ビル・フリゼールも今よりはストレートでオーソドックスなエレキギター。1曲目は快調に全員一丸となって飛ばしまくります。比較的静かな2曲目もフュージョン的な曲の流れ。8分の6拍子で豪快な3曲目、浮遊感のある曲調の4曲目、静かな対話が続く5曲目、鋭いフレーズの応酬がある13分台の6曲目、珍しく陽気な7曲目、ポップスを聴いているような感じの8曲目、抽象的なテーマがカッコ良い元気な9曲目、哀愁漂うメロディの10曲目。そしてリズミカルな11曲目で幕を閉じます。

A World Away/Walt Weiskopf Quartet

1100
Criss Crossレーベル順番聴き7日目。ちょうど1100番まで行ったので、ここでひと区切り、明日からは別な方向に行きたいと思います。今日のウォルト・ワイスコフですが、コメントを見直してみて、メカニカルとかアップテンポとか、同じ語句が頻出していて、陳腐でちょっと反省しています。でも彼の個性ってなかなか文章で表すのが難しいです。フレーズも個性的ながら曲も、なだらかにメロディアスに、という感じではなくて、わざわざひねくってあるようなテーマだし、アドリブです。シャープでメカニカル、それでいて曲はモーダルな感じが多く出てきます。個人的にはこういう人、好きなんですけれど。オルガンを含むクァルテットなのにあまりアーシーな感じではなくて、けっこう冷めたテクニカル的な表現が印象に残ります。


A World Away/Walt Weiskopf(Ts) Quartet(Criss Cross 1100)(輸入盤) - Recorded December 21, 1993. Larry Goldings(Org), Peter Bernstein(G), Bill Stewart(Ds) - 1. A World Away 2. Heads In The Clouds 3. Immortal Soul 4. Mercenary 5. The Long Hot Summer 6. Oceans 7. Paradox 8. December 9. Dragon Lady

(05/11/24)Walt Weiskopf作は全9曲中5曲目以外全部。シャープな音色でメカニカルな今風の音を出す彼の、オルガンとの共演作。作曲にも個性が。ゆったりとした出だしからアップテンポでやや浮遊感のあるテーマとアドリブの1曲目、なるほど曇天のようなサウンドで8分の6拍子の2曲目、ややスローでかなり個性的なメカニカルなテーマを持つ3曲目、やはり目まぐるしいテーマを持つ、アドリブはややオーソドックスなアップテンポの4曲目、唯一スタンダードで安心して聴けるメロディのスローな5曲目、8分の6拍子で、ちょっと深いメロディとサウンドを持つ6曲目、アップテンポでモーダルさと浮遊感を持つ7曲目、素直なサウンドの、ミディアムだけれどサックスが流暢な8曲目、アップテンポでやはりメカニカルな感じの9曲目。

2005/12/01

Trio Music/Chick Corea/Miroslav Vitous/Roy Haynes

1232
記憶が薄れていて、このCDをいつ買ったか思えていないのだけれど、国内盤で消費税表示がされていないので、まだ昭和時代だったかと思います。かなり昔のこと。何と2枚組5,800円。昔はCDが高かったですね。この1枚目がかなりのフリー・インプロヴィゼーションで、私の脳天直撃コースでした。何回も聴き返した記憶があります。まあ、このメンバーだからスゴくないわけがないのかもしれませんが。

今日聴き返してみて、2枚目のモンク特集の方も、独自の解釈で、なかなかでした。以前の2行コメントのときは2枚目の1曲目の印象が強すぎて、2枚目は1枚目の延長線にあると書いてしまいましたが、今回それを修正。聴き直してみると、前のときの聴き方の甘さがあるのに気がつくときがあって、ちょっと赤面状態です。だから継続的にアルバムコメントの手直しをしているわけなんですけれど。


Trio Music/Chick Corea(P)/Miroslav Vitous(B)/Roy Haynes(Ds)(ECM 1232/33) - Recorded November 1981. - Disc1 Trio Improvisations 1. Trio Improvisation 1 2. Trio Improvisation 2 3. Trio Improvisation 3 4. Trio Improvisation 4 5. Trio Improvisation 5 6. Trio Improvisation 6 7. Trio Improvisation 7 8. Slippery When Wet Disc2 The Music Of Thelonious Monk 1. Rhythm-A-Ning 2. 'Round Midnight 3. Eronel 4. Think Of One 5. Little Rootie Tootie 6. Reflections 7. Hackensack

CD2枚組で、1枚目はラストのチック・コリア作(これも他の曲と違いはあまりないです)を除いてフリー・インプロヴィゼーション。この3人の壮絶なインプロヴィゼーションを聴いて、これこそが 私の考えるジャズのひとつ、と思います。1曲目の出だしからスピーディーで緊張感のあるやり取りを聴くことができます。そして、音やフレーズが非常にクリア。2枚目は セロニアス・モンク集ですが、 1曲目のようにモンクの曲を借りた3人のインプロヴィゼーションが展開されている部分も。アドリブに突入すると、4ビートを刻む部分は少ないし、自由度は高いです。ただ、2曲目以降は哀愁が漂っていたり(「ラウンド・ミッドナイト」)、オーソドックスな4ビートの曲だったり、バラード(6曲目)だったりと、比較的普通に聴ける曲が多いです。

Ask Me Now/Jon Gordon Quintet

1099
Criss Crossレーベル順番聴き6日目。いつもは5日ごとに別な方面に移るのですが、1100番という区切りの良い番号まで続けようかと思い、明日までの予定。ジョン・ゴードンのCriss Crossデビュー作ということで、メロディも上手いながらもやや個性的なフレーズやサウンドなので、ちょっと他の人とは違うかな、という印象です。極端に個性的というわけでもありませんが。ライナーによれば今回参加しているティム・ヘイガンズといっしょにマリア・シュナイダー(女性)という人のビッグ・バンドに参加しているそうで、彼女の曲を取り上げたり、個性的な部分もありながらもそつなくまとめる器用な部分もあったりというのは、ビッグ・バンドでならしているせいでしょうか。ちなみに私、マリア・シュナイダーのサウンド、けっこう好きです。


Ask Me Now/Jon Gordon(As, Ss) Quintet(Criss Cross 1099)(輸入盤) - Recorded December 29, 1994. Tim Hagans(Tp), Bill Charlap(P), Larry Grenadier(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Gaslight 2. What Is This Thing Called Love 3. Gush 4. Chick's Tune 5. Joe Said So 6. Giant Steps 7. Ask Me Now

(05/11/24)Jon Gordon作は全7曲中5曲目のみでジャズメン・オリジナルとスタンダードが多い。ちょっとまろやかでややミステリアスなメロディを吹く人。ややまったりとした感じながら、時々速いフレーズを混ぜていい感じに仕立て上げている1曲目、よく聴きなれたスタンダードをややアップテンポでかなり崩してオリジナルのようにバリバリと吹きまくっている2曲目、マリア・シュナイダー作の内省的でややモーダルな美しいバラードの3曲目、チック・コリア作のメカニカルでややアップテンポのカチッとした4曲目、ファンキーな感じもするけどモーダルな感じも強く、ゴンゴンとくる感じがいい5曲目、難曲を正攻法で攻めまくる6曲目、モンク作だけどサウンドがややスローなスタンダードっぽい、時に速いフレーズのタイトル曲の7曲目。

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