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2005/09/30

Sound Suggestions/George Adams

1141
Sound Suggestions/George Adams(Ts, Vo)(ECM 1141) - Recorded May 1979. Heinz Sauer(Ts), Kenny Wheeler(Tp, Flh), Richard Beirach(P), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Baba 2. Imani's Dance 3. Stay Informed 4. Got Somethin' Good For You 5. A Spire

ジョージ・アダムスがECMに1枚だけ作ったアルバム。 彼の曲が2曲(2、4曲目)、ケニー・ホイーラー作が2曲(1、5曲目)、ハインツ・ザウアー作が1曲(3曲目)。あのゴリゴリ・テナーは相変わらず熱いですが、他のメンバーのキャラクターでECMっぽく、さめた感じになってしまうのは不思議です。アンバランスの妙。冷めた曲とテナーのアドリブとのコントラストが何となく気になる1曲目での演奏。珍しくストレートに4ビートジャズして盛り上がる部分もある10分台の2曲目、アグレッシヴなサックスを聴くことができ、ドラムスも強力にプッシュしている3曲目、豪快なアダムスのヴォーカルも聴くことができるブルース進行(これもECMでは珍しい)の4曲目、ホイーラーの冷たさが前面に出たやや静かなサウンドの5曲目。

Focusing In/Dan Faulk Quartet

1076
Criss Crossレーベル順番聴き5日目。明日からまた別方面に行きます。今日のダン・フォークという人、Criss Crossレーベルには、サイド参加作品はなく、リーダー作はこれ1枚だけという人。Amazonでも調べてみたけれど、最近フレッシュ・サウンド・ニュー・タレントから1枚出しているようですが、やっぱり少ないですね。けっこう上手いんだけれども、やっぱりそれプラスアルファの何らかの個性がなければ、この業界、目立つのは難しいということなのでしょうか。確かにテナー・サックスの印象度という点では、昨日紹介したウォルト・ワイスコフの方が、好き嫌いは分かれそうですが、強さはありますね。


Focusing In/Dan Faulk(Ts) Quartet(Criss Cross 1076)(輸入盤) - Recorded December 21, 1992. Barry Harris(P), Rufus Reid(B), Carl Allen(Ds) - 1. Quintagon 2. Peace 3. I Love Paris 4. Nutty 5. Lover 6. Epistrophy 7. Stairway To The Stars 8. Barry's Tune

(05/09/25)Dan Faulkの作曲は全8曲中2曲(1、8曲目)。バリー・ハリスの参加が目をひきます。1曲目は割とオーソドックスなブルース寄りの雰囲気で吹きまくるのが印象的。ホレス・シルバー作の落ち着いたメロディのバラードでゆっくり語りかける2曲目、哀愁の漂っているスタンダードで、短調長調と表情が変わる曲を自由に舞う3曲目、セロニアス・モンク作をうまくそれっぽく雰囲気を出して演奏する、ただピアノはマイペースな4曲目、スタンダードをこれでもかとアップテンポの速いフレーズで攻める5曲目、やはりモンクの作品をモンク風の味付けのアプローチで演奏する6曲目、ピアノのみをバックにじっくりとメロディを奏でていくバラードの7曲目、メロディアスながら哀愁漂い浮遊感もちょっとある、ちょっとハネる8曲目。

2005/09/29

Duet/Gary Burton/Chick Corea

1140
いつの頃だったか忘れたけれど、学生時代に朝のNHKでこの2人の演奏を短かったですが聴いたことがあります。そのころはこれがジャズか、とは分からなかったのだけれども、チック・コリアのピアノとゲイリー・バートンのヴァイブラホンでスゴいまとまりの良い、しかもクールな演奏をやってのけていたのに驚きを感じたことがあります。その後だいぶ経ってから、この2人のCDを手に入れました。音がぶつかり合う楽器編成で、ここまでやっているのは見事かもしれません。


Duet/Gary Burton(Vib)/Chick Corea(P)(ECM 1140) - Recorded October 23-25, 1978. - 1. Duet Suite 2. Children's Song No. 15 3. Children's Song No. 2 4. Children's Song No. 5 5. Children's Song No. 6 6. Radio 7. Song To Gayle 8. Never 9. La Fiesta

6年ぶりのデュオ。チック・コリアの曲が7曲とスティーヴ・スワロウの曲が2曲。1曲目は15分台の組曲なのですが、かなり綿密に練られた密度の高いドラマチックな曲です。 部分的にジャズ、スペイン度の高い部分も見えてきますが、この2人ならではの硬質さがあって、しかもかなり盛り上がります。おなじみ「チルドレンズ・ソング」 (2-5曲目)があって、いずれも小品ですが、デュオでも雰囲気が出ています。 6曲目は、この2人にしてはかなりジャジーな展開。こういう展開があってもいいのでは。テーマのメロディがはっきりとしていて、速いアドリブながらやや哀愁を感じる7曲目、渋めなメロディが印象的でややジャジーな部分もある8曲目。そして9曲目は10分台の、おなじみ「ラ・フィエスタ」でゴキゲンな展開になります。

Simplicity/Walt Weiskopf Sextet

1075
Criss Crossレーベル順番聴き4日目。ウォルト・ワイスコフという人は、メカニカルなサックスを吹く人で、曲もオリジナルがこのアルバムでは多いのですが、メロディアスというよりはちょっと変わった作風の作品ばかりです。3管のアレンジもやっぱり個性的というか、変わっている使い方だな、と思います。オーソドックスなメロディを追求するジャズファンにはキツイかな、というのが正直な感想。でも、メカニカルな感じではあっても、フリーにはなっていないし、ここら辺、最近の例えばウェイン・ショーターあたりを好きな人には受け入れられそうな気配。私はこういうタイプのミュージシャンは好きなんですけれど。問題は一般受けするかどうか、かも。それでも4曲目のバラードは普通の雰囲気を漂わせてはいましたが。


Simplicity/Walt Weiskopf(Ts) Sextet(Criss Cross 1075)(輸入盤) - Recorded December 23, 1992. Andy Fusco(As), Conrad Herwig(Tb), Joel Weiskopf(P), Peter Washington(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Churchbells Of A Home Away From Home 2. Lazy Afternoon 3. Misbegotten 4. The Sounds Around The House 5. Simplicity 6. Insubordination 7. Gone Tomorrow 8. Brazilia 9. Wonderful Nightmare

(05/09/25)Walt Weiskopfの作曲は全9曲中7曲。実力者ぞろいで、3管だけれども不思議な使い方かも。細かいリズムを刻むテーマからアップテンポの4ビートでややメカニカルにソロが展開する1曲目、ワルツ進行のスタンダードをゆったりと、ちょっとルーズなアンサンブルで表現する2曲目、ミステリアスなテーマのハーモニーからその雰囲気でややアップテンポのソロに移る3曲目、一転しっとりとメロディアスなバラードの4曲目、ミディアムながら不可思議なフレーズでソロが進んでいくタイトル曲の5曲目、アップテンポでテーマやソロもウルトラ級な6曲目、ワルツのマイナーブルースですがそれっぽい感じがしない7曲目、淡い感じだけれど浮遊感のあるボッサ(?)の8曲目、ややアップテンポでメカニカルな感じの9曲目。

2005/09/28

In Pas(s)ing/Mick Goodrick

1139
In Pas(s)ing/Mick Goodrick(G)(ECM 1139) - Recorded November 1978. John Surman(Ss, Bs, Bcl), Eddie Gomez(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Feebles, Fables And Ferns 2. In The Tavern Of Ruin 3. Summer Band Camp 4. Pedalpusher 5. In Passing

5曲目のみが4人によるフリー・インプロヴィゼーションで、他の曲はミック・グッドリックのオリジナル。メンバーも強力です。ここでは比較的オーソドックスな、しかもやや叙情的な演奏が繰り広げられています。エレキギターの生音に近いトーンが印象的 。個々のアドリブは見せつけてくれる部分もあるのだけれど、全体的に淡々とした印象で進んでいく1曲目、タイトルどおり「廃墟の居酒屋(または宿屋)の中で」という雰囲気の静かなやり取りを聴くことができる11分台の2曲目、やや盛り上がりのある曲調ですがどことなく醒めた感じもある3曲目、出だしがバス・クラリネットでエキゾチックな感じながら、3拍子でのECM流のジャジーな4曲目、全員の即興にしてはメロディアスでまとまりがあり、盛り上がるタイトル曲の5曲目。

Soul Mates/Mike LeDonne Sextet

1074
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。この頃、マイク・ルドンはけっこうこのレーベルからアルバムを出しています。アルバムごとの参加ミュージシャンも楽しみのひとつで、ここでは何と初期の頃のジョシュア・レッドマンが参加、それにライアン・カイザーもいたりとけっこう興味深い人選。どのメンバーもソロをやらせたらスゴいということで、このアルバム、何度も聴き返すことになりそうです。5曲目はバラードなのですが、そこを漂うようなピアノはけっこう速いフレーズを曲調にジャマにならないように弾いていて、けっこうこの人もヤルな、と思ったりもしたものでした。やっぱりオリジナルの曲がいいかな。


Soul Mates/Mike LeDonne(P) Sextet(Criss Cross 1074)(輸入盤) - Recorded January 18, 1993. Ryan Kisor(Tp), Joshua Redman(Ts), Jon Gordon(As), Peter Washington(B), Lewis Nash(Ds) - 1. Jessica's Birthday 2. Shaky Jake 3. Soulmates 4. Four-Eight-Four 5. Homage 6. Willow Weep For Me 7. C And B

(05/09/25)Mike LeDonneの作曲は7曲中4曲(3-5、7曲目)。セクステットですが、もっとゴージャスな気がするのは気のせいか。その曲のゴージャスさが出ているクインシー・ジョーンズ作の1曲目はテーマのハーモニーがカラフル。シダー・ウォルトン作のミディアムのハードバップタイプのジャズながら、各人のソロがけっこう魅力的な2曲目、テーマのハーモニーが分厚いスローな4ビートで、ブルース的な進行のソロを中間部で聴かせるタイトル曲の3曲目、スピーディーな展開でスリリングなソロを聴けて、リズムに時々仕掛けがしてある4曲目、しっとり感の強いメロディのバラードと渋いソロを聴かせる5曲目、ピアノ・トリオでスタンダードをブルージーに展開する6曲目、リズミカルでシャープなテーマとソロが印象的な7曲目。

2005/09/27

Le Voyage/Paul Motian

1138
Le Voyage/Paul Motian(Ds)(ECM 1138)(輸入盤) - Recorded March 1979. J.F. Jenny-Clerk(B), Charles Brackeen(Ts, Ss) - 1. Folk Song For Rosie 2. Abacus 3. Cabala/Drum Music 4. The Sunflower 5. Le Voyage

(99/01/14)全曲ポール・モチアンの作曲。哀愁を帯びたサウンドの比較的静かな対話、という感じ。フリー・インプロヴィゼーションに近い微妙なバランスの上に成り立っているサウンドを聴くことができます。1曲目は特に「フォークソング」とある通り、哀愁度はかなり高めで、途中やや熱を帯びつつも淡々と語り合います。テーマの後、前半サックスのソロのみ、中盤はベースソロで攻める2曲目、前後で浮遊感のある不安定なテーマがゆったりと奏でられていき、モチアンらしいスコンスコンいうドラムソロが入っている3曲目、ややフリーっぽい展開を示している彼らのペースの4曲目、やはり不安定なメロディによるテーマの、中間部はサックスが冷めた感じで盛り上がる、スペイシーな11分台のタイトル曲の5曲目。

Blues For Marcus/Steve Wilson Quintet

1073
Criss Cross順番聴き2日目。今日はスティーヴ・ウィルソンですが、後にチック・コリアのオリジンに参加するなど、かなりの実力派。ここでもオリジナルには非凡な才能を見せつけるし、他人の曲でも演奏は素晴らしい感じです。ただ、オーネット・コールマンの1曲目に関しては、スマートできれいすぎるかな、という感じも少々。あのリズム感やメロディのズレを表現する方が難しいか。だから良い意味で都会的で現代的だと言うことはできると思います。曲も演奏もこのレーベルでは一歩抜きん出ているような気もしています。ちなみにタイトル曲の「Blues For Marcus」のMarcusとは、誰のことかと思ったら、息子さんだそう。


Blues For Marcus/Steve Wilson(As, Ss) Quintet(Criss Cross 1073)(輸入盤) - Recorded January 4, 1993. Steve Nelson(Vib), Bruce Barth(P), James Genus(B), Lewis Nash(Ds) - 1. Jayne 2. Patterns 3. Ms. Angelou 4. I Should Care 5. Diaspora 6. Cornerstone 7. The Haunted Melody 8. Blues For Marcus

(05/09/24)Steve Wilsonの作曲は全8曲中3曲(3、5、8曲目)で、ジャズメン・オリジナルが多い。オーネット・コールマン作を整然と演奏してメロディのエッセンスをすくい取るような1曲目、ジョー・チェンバース作のアップテンポで、時に自在なテンポのけっこうスリリングな展開の2曲目、ちょっと浮遊感を感じるメロディの、淡色系のボッサでゆっくりめにせまる3曲目、スタンダードをピアノとのデュオで自由自在に吹きまくる4曲目、変拍子で幻惑される感じもあるミステリアスな作風でドラマチックに盛り上がる5曲目、Bruce Barth作の、不思議なコード進行だけれどすんなり聴けでややハードなミディアムの6曲目、ローランド・カーク作の美しいメロディのバラードの7曲目、アップテンポで豪快に進行していくタイトル曲の8曲目。

2005/09/26

Fluid Rustle/Ebarhard Weber

1137
Fluid Rustle/Ebarhard Weber(B, Tarang)(ECM 1137)(輸入盤) - Recorded January 1979. Bonnie Herman(Voice), Norma Winstone(Voice), Gary Burton(Vib, Marimba), Bill Frisell(G, Balalaika) - 1. Quiet Departures 2. Fluid Rustle 3. A Pale Smile 4. Visible Thoughts

全曲エバーハルド・ウェーバーの作曲。ボニー・ハーマンとノーマ・ウインストン(!)のハーモニーが、楽器的ですが非常に美しい作品。ビル・フリゼール やゲイリー・バートンの参加で、サウンド全体が彼らの色に近づくも、ベースも個性的な音色を聴かせてくれます。1曲目はゆったりとそれぞれの楽器が寄り添いながら、途中幻想的な間をはさんで、比較的淡々とドラマチックに進んでいきますが、何と17分の長さにわたる曲。神秘的なハーモニーと親しみやすい簡単なテーマが印象的な、アドリブ部分は軽く流れていく感じのタイトル曲の2曲目、静けさの中から徐々に浮かび上がってくるスペイシーなサウンドの3曲目、ちょっと重々しいベースのフレーズで不安をあおりながらも、しっとりとした場面もある4曲目。

In The Land Of The Tenor/Tad Shull Quartet

1071
Criss Crossレーベル順番聴き再び1日目。今日はタッド・シュル(シャル?)のワン・ホーン・クァルテットの演奏。多くの白人ミュージシャンが高域を駆使したメカニカルな演奏をしているのに比べ、この人、中域から低域にかけてを、黒人(アーチー・シェップなど)ほどアーシーに吹くわけではないのですが、どこかヨタッた有機的な感じがするのは私だけでしょうか。もちろん、曲によってはメカニカルなフレーズが出てくるのですけれど、白人にしては人肌のぬくもりを感じるというか、ちょっと酔っ払って吹いているのではないかと思わせる感じです。ワン・ホーンなので、そういう個性がけっこう目立っているように聴こえます。


In The Land Of The Tenor/Tad Shull(Ts) Quartet(Criss Cross 1071)(輸入盤) - Recorded December 17, 1991. Mike LeDonne(P), Dennis Irwin(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Here's The Kicker 2. Night Horse 3. I Keep Going Back To Joe's 4. A Portrait Of Bojangles 5. This Is New 6. Pick Yourself Up 7. Nobody Else But Me 8. Angel Face 9. Prey-Loot

(05/09/24)Tad Shullの作曲は全9曲中1-2曲目。相変わらず個性的なサックスを吹いています。ミディアムのテンポのブルースで、サックスのちょっと気だるいようなフレーズの雰囲気が出ている1曲目、哀愁混じりでやや速いテンポの複雑な構成のテーマを持つ2曲目、やや太い音のサックスでゆったりと歌い上げていくバラードの3曲目、ちょっと酔っ払ったようなサックスのフレーズかまたいい、デューク・エリントン作のミディアムの4曲目、彼だとメカニカルなフレーズでも有機的に感じるアップテンポの5曲目、何となく千鳥足のようなゆったりとしたフレーズの6曲目、スタンダードをやや酔ったような感じで料理する7曲目、やや妖しい輝きを放つゆったりしたバラードの8曲目、ブルースらしからぬ感触もあるやや元気な9曲目。

2005/09/25

Solo/Egberto Gismonti

1136
Solo/Egberto Gismonti(G, P, Voice)(ECM 1136) - Recorded November 1978. - 1. Selva Amazonica/Pau Rolou 2. Ano Zero 3. Frevo 4. Salvador 5. Ciranda Nordestina

ソロ・アルバムですが、ECMの中の同種のアルバムでもちょっと変わった感じ。前面に出てくるのは、リズムや音の流れであり、メロディーが奥に引っ込んでしまっている印象。でも、その流れが美しいと思います。 ブラジルそのものではないけれど、香りがします。1曲目はフォークロアを題材にアレンジをした曲で、邦題も「アマゾンの密林/パウ・ロロウ」となっている、ギターと一部ヴォイスで表現している壮大な20分台の曲。他はエグベルト・ジスモンチの作曲ないしは他の人との共作。ピアノで優しく奏でられていく2曲目、出だしに勢いもあってその後ドラマチックに展開するピアノでの3曲目、ギターでエキゾチックな民族性がほのかに垣間見える4曲目、ピアノの明るい光と憂いがドラマチックに表情を変える5曲目。

Something To Live For/アンドレ・ヴィレジェ・カルテット

Andresome
澤野工房というと、ピアノ・トリオのアルバムが連想されますが、ここでは珍しくサックスのリーダー作が紹介されています。例えばCriss Crossレーベルを見ると、ホーンのリーダー作が非常に多く、ピアノ・トリオが人気なのは日本だけの現象なのかも。それでもこのアルバム、けっこう聴きやすくできていて、他の澤野工房のアルバムと比べて、あまり違和感はないような気がします。そして、7曲目を除けば、やっぱりメロディアスな雰囲気が全体を支配していて、ピアノのエルベ・セランの参加もマル。彼も澤野でアルバムを出していますし。今日紹介するアルバム、LP時代は1-6曲目だけでしたが、さらに4曲加わっての登場とのこと。雰囲気的にはその前後で多少変わるような感じもありますが、あまり気になるほどではありません。


Something To Live For/アンドレ・ヴィレジェ(Ts)・カルテット(澤野工房)
Something To Live For/Andre Villeger(Ts)(Atelier Sawano AS050) - Recorded May 26-27. & 29, 1984. Herve Sellin(P), Pierre-yves Sorin(B), Richard Porter(Ds) - 1. Friend Bananas 2. Something To Live For 3. Lester Left Town 4. I Remember You 5. Incentive 6. Lush Life 7. Blues For Harvey 8. Valse Robin 9. Las Tres Senoras 10. Pyramid

澤野工房にしては珍しく、サックスのアンドレ・ヴィレジェのクァルテット。陽性な感じ のメロディ重視で吹く人のようです。曲はジャズメン・オリジナルとスタンダード。デクスター・ゴードン作の陽気で快活なサウンドの1曲目、しっとり感のあるメロディアスでややスローな2曲目、ウェイン・ショーターの曲もミステリアスさは影を潜めてしまうノリの良い3曲目、 ジャズ的なノリと優しい雰囲気もあっていい感触で盛り上がる4曲目、ホレス・シルヴァー作をややアップテンポでノリ良く攻めていく5曲目、静かにゆったり進行していくバラードの6曲目、ちょっとメカニカルにハードに攻める7曲目、デクスター・ゴードン作をメロディアスに演奏する8分の6拍子の8曲目、やはりゆったり系のバラードの9曲目、哀愁加減がなかなかの10曲目。(05年9月9日発売)

2005/09/24

Photo With.../Jan Garbarek Group

1135
Photo With.../Jan Garbarek Group(Ts, Ss)(ECM 1135) - Recorded December 1978. Bill Connors(G), John Taylor(P), Eberhard Weber(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Blue Sky 2. White Cloud 3. Windows 4. Red Roof 5. Wires 6. The Picture

全曲ヤン・ガルバレクのオリジナル。個性的なメンバー が集まっています。特にエバーハルト・ウエーバーのエフェクトのかかったベース音がサウンドを決定づけています。1曲目はヨーロッパの香りがしながらも、タイトルどおりくカラッとしたサウンドで、ビートからもフュージョンタッチのようなサウンド。一転して、出だしでピアノをバックにサックスが叙情的にはじまり、徐々に皆が寄り添って美しいメロディをゆったりと奏でていく2曲目、キメが多く浮遊感を伴うテーマで、ややエキゾチックさを伴いながら進んでいく3曲目、そのエキゾチックさがかなり前面に出てきて自由に盛り上がっていく4曲目、自由なテンポの上を各自のソロがドラマチックに展開していく5曲目、叙情的なしっとり系、しかも寒色系でサウンドを表現する6曲目。

スタンダード・ソング/ウィントン・マルサリス

Wyntonstand
ウィントン・マルサリスの新作で、しかもスタンダード集ということで買ってみました。国内盤は東芝EMIの発売なのにCCCDでなかった、ということも買ってみた要因。彼の演奏、最近になるにしたがって、先祖帰りというか、オールドスタイルになってくるので、好みとしてはデビューに近い頃のシャープなサウンドが好きだったのですが、今回もやはりオールド・スタイルも見え隠れしています。トランペット自体はかなりスゴいなあ、とは思うんですけれど。また、邦題では「スタンダード・ソング」になっていますが、原題は全く違うところなんか、これを売ってやろうという姿勢、ちょっと引っかかります。好みかどうかは別にして、演奏はけっこう良かったとは思います。録音がもう少し良ければ、と思いますが、ライヴだと止むを得ないかも。


スタンダード・ソング/ウィントン・マルサリス(Tp)(Blue Note)
Live At The House Of Tribes/Wynton Marsalis(Tp)(Blue Note) - Recorded December 15, 2002. Wessell "Warmdaddy" Anderson(As), Eric Lewis(P), Kengo Nakamura(B), Joe Farnsworth(Ds), Robert Rucker(Tambourine on 6), Orland Q. Rodriguez(Per on 1-2, 5-6) - 1. Green Chimneys 2. Just Friends 3. You Don't Know What Love Is 4. Donna Lee 5. What Is This Thing Called Love 6 2nd Line

ウェッセル・アンダーソン(As)、エリック・ルイス(P)、ケンゴ・ナカムラ(B)、オーランド・ロドリゲス(Per)、ジョー・ファーンズワース(Ds)、ロバート・ラッカー(Tambourine)。オリジナル曲はなく、スタンダードやジャズメン・オリジナルのライヴ。シャープさというよりは、ちょっとオールドスタイルで田舎風な訥々としたサウンドにも聴こえますが、これも個性か。やはりライヴならではの音質で、長めの曲が多い。セロニアス・モンクの1曲目は、トランペット・ソロの部分はやはり上手く、個性的ですが、ややアップテンポながら粘り気があるようなリズム。盛り上がります。メロディアスで各パートのソロが中心の展開の、ミディアムの17分もの2曲目、一転しっとりとしたバラードでじっくりと聴かせる3曲目、チャーリー・パーカー作「ドナ・リー」を猛スピードで驀進する4曲目、スタンダードをメロディアスに演奏して、軽い感じではじまり時にソロが火を噴く5曲目、セカンドラインのリズムで陽気に演奏する6曲目。(05年8月31日発売)

2005/09/23

Arcade/John Abercrombie Quartet

1133
Arcade/John Abercrombie(G) Quartet(ECM 1133) - Recorded December 1978. Richie Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Arcade 2. Nightlake 3. Paramour 4. Neptune 5. Alchemy

しばらく廃盤だったものの世界初CD化作品。このメンバーでの第1作で、サウンドのクオリティはけっこう高く、しかもまとまっていると思います。 メンバー構成からみても、美しさが感じられる演奏。1曲目はミキシングの影響か、やや冷たい印象ながらも、基本的には彼ら流のジャズが展開されています。この曲はECM流というよりは、リッチー・バイラーク色の強い曲かな、という印象。2曲目はしっとり感の強い、良い意味でのメロディアスな曲。それぞれのパートのメロディが、花びらが舞うような3曲目、流れていくメロディが非常に美しい4曲目。特にこの曲は聴き逃すのはもったいない気も。5曲目は11分台の曲で、ピアノの導入部、そしてギターが入ってきてドラマチックに盛り上がって展開していきます。(01年7月25日発売)

ウィザウト・ア・ソング(9.11コンサート)/ソニー・ロリンズ

Sonnywithout
最近のソニー・ロリンズは陽気だ、というのは私の中では感じていますが、同時多発テロの4日後の演奏で、内容は全て長調の陽気な演奏ばかり、というのもスゴいなあ、と思いました。アルバム収録で曲目のセレクトがあったのかどうかまでは分かりませんが。バップフレーズというのでもない、ロリンズの内側から湧き出てくるメロディがスゴいことといったら。しかも’50年代に名盤をたくさん出しておきながら、今でも活躍している数少ないミュージシャンなのですから。こういうリラックスさせて騒ぎたくなるようなジャズもジャズなんですね、ということを改めて再認識しました。袋小路に入っていくような、小難しいジャズを聴くことも多いもので。


ウィザウト・ア・ソング(9.11コンサート)/ソニー・ロリンズ(Ts)(Milestone)
Without A Song [The 9/11 Concert]/Sonny Rollins(Ts)(Milestone) - Recorded September 15, 2001. Clifton Anderson(Tb), Stephen Scott(P, Kalimba), Bob Cranshaw(B), Perry Wilson(Ds), Kimati Dinizulu(Per) - 1. Without A Song 2. Global Warming 3. Introductions 4. A Nightingale Sang In Berkeley Square 5. Why Was I Born? 6. Where Or When

ライヴ。ソニー・ロリンズの作曲は2曲目のみ。9.11事件の4日後の演奏という事ですが、持ち前の陽気さで観客を元気づけているようなサウンドと豪快なパワーがあります。もはやワン・アンド・オンリーのサウンド。どの曲もライヴならではの長尺で、1曲10分から16分あります。1曲目から懐かしい曲が飛び出して、それを陽性のサウンドで延々聴かせて元気づけてくれます。テーマの導入部などがちょっと変わったリズムながら、どんどんゴキゲンにこれでもか、とこれまた陽気にブロウしていく2曲目。メンバー紹介を経て、バラードの4曲目に行きますが、抑え気味ながらも、サックスはメロディがあふれてくるような感じ。やはりスタンダードを楽しく料理して、ややアップテンポの4ビートの5曲目、今までの基調でいく6曲目。(05年8月24日発売)

2005/09/22

Codona/Collin Walcott/Don Cherry/Nana Vasconcelos

1132
Codona/Collin Walcott(Sitar, Per, Voice)/Don Cherry(Tp, Fl, Voice)/Nana Vasconcelos(Per, Voice)(ECM 1132)(輸入盤) - Recorded September 1978. - 1. Like That Of Sky 2. Codona 3. Colemanwonder a) Race Face b) Sortie c) Sir Duke 4. Mumakata 5. New Light

(01/03/28)パーカッションを演奏するミュージシャンが2人とホーンが1人の、変わった編成のトリオ。全5曲のうち、コリン・ウォルコットが3曲提供しているので、彼がリーダーかも。1曲目はフルートのメロディが日本の音楽を連想させるような、とは言うもののパーカッションが無国籍的な、11分台の大作。やはり日本的なフレーズの、フリー・インプロヴィゼーションと思われる2曲目、ちょっとアヴァンギャルドでユーモラスな、オーネット・コールマンとスティーヴィー・ワンダーの曲をメドレーで演奏する3曲目、無国籍的なパーカッションの上をヴォイスやトランペットが時々絡んで盛り上がっていく4曲目。そして、牧歌的に明るく盛り上がり、かつドラマチックに進行するこれまた13分台の大作の5曲目。

ノット・イン・アワ・ネーム/チャーリー・ヘイデン・リベレーション・ミュージック・オーケストラ

Charlienot
チャーリー・ヘイデンというといろいろな面を持っていて、昔はオーネット・コールマンのバンドで活躍し、デュオのアルバムを多く作り、メロディも覚えやすくて哀愁がある曲を作曲したり、粘り気のあるベースで他のミュージシャンのアルバムに参加したり、クァルテット・ウエストというバンドで活動していたり。そして、このリベレーション・ミュージック・オーケストラもライフワークなんじゃないかと思えるくらい息の長いサイクルでアルバムが出ています。最初は反戦が主題だったように感じますが、このアルバムではナショナリズムというか、アメリカへの愛国心、強いて言えば、9.11以後のアメリカを主題にしているような気もします。ちょっと重い曲もあるようですが、メロディの強度は強い感じなので、印象は強いんじゃないかな。


ノット・イン・アワ・ネーム/チャーリー・ヘイデン(B)・リベレーション・ミュージック・オーケストラ(Verve)
Not In Our Name/Charlie haden(B) Liberation Music Orchestra(Verve) - Recorded July 19-22, 2004. Carla Blay(P, Arr, Cond), Michael Rodoriguez(Tp), Seneca Black(Tp), Curtis Fowlkes(Tb), Ahnee Sharon Freeman(French Horn), Joe Daley(Tuba), Miguel Zenon(As), Chris Cheek(Ts), Tony Balaby(Ts), Steve Cardenas(G), Matt Wilson(Ds) - 1. Not In Our Name 2. This Is Not America 3. Blue Anthem 4. America The Beautiful(Medley) - A. America The Beautiful B. America The Beautiful C. Lift Every Voice And Sing D. Skies Of America 5. Amazing Grace 6. Goin' Home 7. Throughout 8. Adagio

チャーリー・ヘイデンのビッグ・バンド作品。ライヴを除き4作目。彼の作曲はタイトル曲の8分の6拍子の1曲目のみですが、非常にメロディアスでほどよく哀愁を帯びていて覚えやすい。パット・メセニー、デヴィッド・ボウイらの作品のマイナーなレゲエ調の2曲目、カーラ・ブレイ作のやや憂いを帯びた加減がなかなかの3曲目。4曲目は16分にもわたるメドレーになっていて、テーマは「アメリカ・ザ・ビューティフル」。様々な人の曲を取り上げていますが、その4番目にはオーネット・コールマンの作品も。言わずと知れた「アメイジング・グレイス」をあまり崩さずに演奏する5曲目、そしてドヴォルザークの「家路」も、印象が似ている6曲目、ビル・フリゼール作のアメリカ的な素朴さのある7曲目、しっとりとした感じの演奏の8曲目。(05年8月24日発売)

2005/09/21

New Chautauqua/Pat Metheny

1131
New Chautauqua/Pat Metheny(G, B)(ECM 1131) - Recorded August 1978. - 1. New Chatauqua 2. Country Poem 3. Long Ago Child/Fallen Star 4. Hermitage 5. Sueno Con Mexico 6. Daybreak

全曲パットメセニーのオリジナル。一人多重録音によるアルバムなので、フュージョン、フォーク色の強いものから、静かなサウンドまでさまざまな曲がありますが、やや内側を向く傾向。1曲目はエレキベースも交えてノリの良いゴキゲンな、パット風フュージョンとでも言うべきタイトル曲で、リードギターもいつものペースで冴え渡っています。アコースティック・ギターでほのぼのと牧歌的で詩情豊か、まさにカントリー的な2曲目、スペイシーな中に幻想的な和音が響き渡って、淡々とメロディが綴られていく10分台の3曲目、しっとり系のフォークとでも言うべき、哀愁漂う4曲目、やはり淡く蒼めの色彩感覚でせまってくるフォーク調の5曲目、しっとりと静かにはじまって、後半エレキベースも入って印象的なメロディで進んでいく6曲目。(02年9月19日発売)

ノマド/フェレンツ・シュネートベルガー

Ferencnomad
新譜をアップしようと思いながら、なかなか重い腰が上がりませんでしたが、今日から数日間、先月購入の新譜CDを追いかけてみたいと思います。まず、Enjaレーベルのフェレンツ・シュネートベルガーの作品。でもこの人、あまり知られていないだろうなあと思いつつ。ハンガリー出身で、ギターにはバップ色はなく、どちらかというとクラシックの素養と哀愁たっぷりのハンガリーなど東欧方面のフレーズが詰まっています。そしてベーシストはアリルド・アンデルセン(ノルウェー)で、こちらの方が有名かも。そしてドラムスがパオロ・ヴィナッチア(イタリア)と、欧州のいろいろなところのミュージシャンが集まってひとつの作品に仕上げてます。静かだなと思ったら、盛り上がる曲もあり、ちょっと先入観があったかな、と反省。ジャズ色は薄いけれど、なかなか味わいのあるサウンドです。


ノマド/フェレンツ・シュネートベルガー(G)(Enja)
Nomad/Ferenc Snetberger(G)(Enja) - Recorded February 2005. Arild Andersen(B, Electronics), Paolo Vinaccia(Ds, Per, Electronics) - 1. Empathy 2. Childhood 3. Yellow 4. Nomad 5. Song To The East 6. The Fifth Frame 7. Outhouse 8. Waterkiss 9. Move 10. Air

フェレンツ・シュネートベルガーの作曲または合作は10曲中8曲。他の2曲はアリルド・アンデルセン作(6、7曲目)。ジャズというよりはギター・ミュージックという感じが全体を支配します。哀愁を帯びたフォークソングあるいは映画音楽の趣きの1曲目、明暗両方とも入り込んできているやや激しいフレーズもある2曲目、これまたギターもベースも情念の盛り上がりを見せるようなフレーズの3曲目、少しパーカッシヴで哀愁路線を隠さないタイトル曲の4曲目、何となくインドの民俗音楽的な5曲目、静かで東洋的な異国情緒もある6曲目、3人のダイナミックなアプローチが面白い7曲目、ゆったりと素朴に歌いかけてくる8曲目、哀しみをたたえつつメロディが湧き出る9曲目、落ち着いたギターのメロディが印象深い10曲目。(05年8月24日発売)

2005/09/20

Music For 18 Musicians/Steve Reich

1129
Music For 18 Musicians/Steve Reich(P, Marimba)(ECM (New Series) 1129) - Recorded 1976. Shem Guilbbory(Vln), Ken Ishii(Cello), Elizabeth Arnold(Vo), Rebecca Armstrong(Vo), Nurit Tilles(P), Larry Karush(P, Per), Gary Schall(Marimba, Per), Bob Becker(Marimba, Xylophone), Russ Hartenberger(Marimba, Xylophone), James Preiss(Metallophone, P), Steve Chambers(P), David Van Tieghem(Marimba, Xylophone, P), Glen Velez(Marimba, Xylophone), Vergil Blackwell(Cl, Bcl), Richard Cohen(Cl, Bcl), Jay Clayton(Vo, P), Pamela Fraley(Vo) - Pulse sections 1-10 - Pulse

(02/06/07)邦題「スティーヴ・ライヒ:18人の音楽家のための音楽」。彼の音楽はミニマル・ミュージックとでも言うのか、同じようなフレーズが続くかにみえて少しずつその表情を変えていきます。安らぎというよりは音そのものが頭に入ってくる、という感じで、少々せかされている気もしますが、場面によってはお気に入りのカラーも。 演奏方法も現代音楽としては前衛的だし、メンバー構成もけっこう変則的で、やはり現代ならではの音楽。

2005/09/19

New Directions/Jack DeJohnette

1128
New Directions/Jack DeJohnette(Ds, P)(ECM 1128) - Recorded June 1978. John Abercrombie(G, Mandolin), Lester Bowie(Tp), Eddie Gomez(B) - 1. Bayou Fever 2. Where Or Wayne 3. Dream Stalker 4. One Handed Woman 5. Silver Hollow

4人の組み合わせが意外ですが、うまくまとまっています。ジャック・ディジョネットのオリジナルと、フリー・インプロヴィゼーション( 3-4曲目) で成り立っています。比較的ハードな基調のドラムス、ベースの上を、哀愁の漂うギターやトランペットのメロディーが立ちのぼっていき、モーダルに流れていく1曲目、やはり愁いを帯びたメロディのテーマが印象的でソロも後半盛り上がり、ドラムスの小刻みなビートにも勢いのある12分台の2曲目、しっとりとした情景の中であまりフリーだという事を感じさせずに4人の音がサウンドを織りなしている3曲目、フリーとは思えないほど緩急自在のレスポンスと構築がしっかりしている、ビート感もある11分台の4曲目、ディジョネットがピアノに持ち替えて、叙情的なサウンドでせまる5曲目。

2005/09/18

Nice Guys/Art Ensemble Of Chicago

1126
Nice Guys/Art Ensemble Of Chicago(ECM 1126) - Recorded May 1978. Lester Bowie(Tp, etc.), Joseph Jarman(Sax, etc.), Roscoe Mitchell(Sax, etc.), Malachi Favors Maghostus(B, etc.), Famoudou Don Moye(Per, etc.) - 1. Ja 2. Nice Guys 3. Folkus 4. 597-59 5. Cyp 6. Dreaming Of The Master

ECMでの第1作目。 全てオリジナルで、ジョゼフ・ジャーマン(4、6曲目)とロスコー・ミッチェル(2、5曲目)だけ2曲ずつ作曲。前衛派で マルチ・ミュージシャンですが、ユーモラスな部分もあって、すんなり耳に入ってきます。 すごくシリアスにはじまったかと思えば、一転明るいヴォーカル付きのレゲエサウンドがゴキゲンで、徐々にシリアスに戻っていくレスター・ボウイ作の1曲目、小品ですが複雑精緻なアンサンブルで聴かせるタイトル曲の2曲目、ホーンの持続音や、パーカッションの森の中で鳥や動物の泣き声が聴こえるようなドン・モイエ作の11分台の3曲目、急速調のフリーで後半叙情性をみせる4曲目、スペイシーなフリーの5曲目、珍しく4ビートで展開していき、中間部で急速調のフリーで盛り上がる11分台の6曲目。

2005/09/17

Terje Rypdal/Miroslav Vitous/Jack DeJohnette

1125
Terje Rypdal(G, G Synth, Org, etc.)/Miroslav Vitous(B, P)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1125)(輸入盤) - Recorded June 1978. 1. Sunrise 2. Den Forste Sne 3. Will 4. Believer 5. Flight 6. Seasons

1、2曲目がテリエ・リピダルの、3、4曲目がミロスラフ・ビトウスのオリジナルで、5、6曲目が3人によるフリー・インプロヴィゼーション。広がりのあるギターサウンドとギターシンセサイザーの包み込むような空間の中に入り込むベースラインと切り込まれるドラムス。幻想的なベースのアルコでのメロディから、パルス的なドラムスの上をギターがゆらりゆらりと舞う1曲目、ゆったりとした牧歌的な風景が目の前に広がっている、どこか懐かしい2曲目、個々のメロディよりも全体のサウンドで哀愁の色合いを表現しているような3曲目、幻想的な包み込むようなサウンドで進んでいく4曲目、激しいソロの応酬もあって自由に展開する5曲目、インプロヴィゼーションでありながら構築的なまとまりを見せている6曲目。

2005/09/16

Three Day Moon/Barre Phillips

1123
Three Day Moon/Barre Phillips(B)(ECM 1123)(輸入盤) - Recorded March 1978. Terje Rypdal(G, S Synth, Org), Dieter Feichtner(Synth), Trilok Gurtu(Per) - 1. A-i-a 2. Ms. P. 3. La Folle 4. Brd 5. Ingul-Buz 6. S.C. & W.

(02/07/27)全曲バール・フィリップスの作曲。どことなくプログレッシヴ・ロックを思わせるような雰囲気の1曲目から入っていきます。定型的なベースの上を、沈んだような色合いのシンセサイザーやギターが舞っている感じで、効果音も入って視覚的に見せてくれている1曲目、オルガン(シンセサイザー?)の持続音のバックの上を淡々とベースソロをとっていく2曲目、静寂の中から浮かび上がっては消えていくフレーズの、スペース的フリーとも言える3曲目、やはり定型的なベースの上を前半エコーが効いたギターが走り回り、比較的ドラマチックに展開する4曲目、静かなフリー・インプロヴィゼーションともとれる5曲目、インド的なメロディーとサウンドを醸し出していてちょっと不思議な感覚の6曲目。

2005/09/15

Enrico Rava Quartet

1122
Enrico Rava(Tp) Quartet(ECM 1122)(輸入盤) - Recorded March 1978. Roswell Rudd(Tb), J.F. Jenny-Clark(B), Aldo Romano(Ds) - 1. Lavori Casalinghi 2. The Fearless Five 3. Tramps 4. Round About Midnight 5. Blackmail

(02/06/23)5曲中4曲がエンリコ・ラヴァのオリジナルまたは共作。なかなか興味深いメンバーの取り合わせ。リズム陣も強力。1曲目はテーマ部は哀愁が漂う静かな感じですが、全般的に自由度が高く、盛り上がっていきつつ、かなり元気のある演奏を聴かせてくれる14分台の曲。テーマ部はキッチリした感じなのですが、ロックビートのようなカッチリしたリズムの上を自由奔放に吹きまくる部分もある2曲目、前半はリズム隊が情念をふつふつとさせながらも叙情的に静かに進んで、中ほど一気にアップテンポのジャズに突入する、ドラマチックな15分台の3曲目、珍しくセロニアス・モンクの曲をホーン2人で演奏する4曲目、カリプソのリズムとでも言うのか、なぜかウキウキするような曲調の5曲目。

At The Main Event/Bryan Lynch Quintet/Sextet

1070
Criss Crossレーベル順番聴き5日目。また明日から別方面に行きます。私があまり得意ではないオルガンジャズですが、これはなかなかカッコ良いアルバムだと思いました。ベテランのメルヴィン・ラインを配していますけれど、アレンジやハーモニーは今風で聴かせています。コンガも適材適所の曲で登場して、しかもメルヴィン・ラインの曲もなぜか現代的な作風。実質双頭バンドのような雰囲気だったので、良い意味でラフでルーズなところがあるかな、と思っていたのですが、それもあるにしても、やっぱり現代オルガンジャズ、といった感じに録音されていて、そこがうれしかったですね。考えてみたら、参加メンバーはいずれも腕におぼえのある人たち。あたりまえか(笑)。


At The Main Event/Bryan Lynch(Tp) Quintet/Sextet(Criss Cross 1070)(輸入盤) - Recorded December 29, 1991. Ralph Moore(Ts), Peter Bernstein(G), Melvin Rhyne(Org), Kenny Washington(Ds), Jose Alexis Diaz(Congas on 1, 5, 7) - 1. Dance The Way U Want To 2. At The Main Event 3. Blues For Woody And Khalid 4. Cry Me A River 5. Nite 'Vidual 1 6. Ecaroh 7. Nite 'Vidual 2

(05/09/11)Bryan Lynch作は1-3曲目。Melvin Rhyne作も5、7曲目にあり、実質双頭アルバムか。Melvin RhyneとPeter Bernsteinの組み合わせもけっこういい。8ビート的なジャズロック風の曲調がオルガンジャズの雰囲気に合ってゴキゲンな1曲目、ややアップテンポでなかなかカッコ良いテーマがあって、それぞれのソロもイケる4ビートのタイトル曲の2曲目、現代的なアップテンポの展開でスリリングなソロを聴くことができる3曲目、ワンホーンでじっくりとメロディを出しつつアドリブも見事なスタンダードのバラードの4曲目、やや複雑なハーモニーや構成のテーマを持っていながら、ラテンタッチでゴキゲンなアドリブの部分も持っている5、7曲目、ホレス・シルバー作をややメカニカルなアレンジで処理している今っぽい6曲目。

2005/09/14

Batik/Ralph Towner

1121
Batik/Ralph Towner(G, P)(ECM 1121) - Recorded January 1978. Eddie Gomez(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Waterwheel 2. Shades Of Sutton Hoo 3. Treils 4. Batik 5. Green Room

全曲ラルフ・タウナーのオリジナル。アコースティック・ギタートリオの渋い一枚。 ドラムスとベースが、曲によってはかなり強力に前面に出てきますが、トリオとしてのサウンドは自由奔放かつトータルとしてまとまりを見せています。邦題で言えば「水車」ですが、3人で回り続けながら、静かな場面から徐々に盛り上がったり、再び静かになったり、寒色系のサウンドを振り撒いている1曲目、静かな中にもスペイシーな渋いインタープレイが冴えている2曲目、はっきりしたギターのメロディに対して浮遊感のあるベースが絡み付いている感じの3曲目、叙情的にはじまり自在な展開を見せ、ドラムスの長いソロで頂点をむかえ、最後は8ビートの、16分台のタイトル曲の4曲目、ピアノも加わって(多重録音)切ない哀愁が漂う5曲目。

Wish List/Don Braden Sextet

1069
Criss Crossレーベル順番聴き4日目。ドン・ブレイデンの演奏は、今っぽいながらバップ色がやや強く(もちろんメカニカルにも吹けます)、作曲もけっこうイケる感じなので、好きな方だと思いますが、このアルバム、サイドで参加している人たちの方が今では有名になってしまっているようです。そういう意味では、なかなか興味深いアルバム。曲によってはブレイデンよりも他のメンバーの方がメカニカルな感じも強く、特にキーマンはピアノのベニー・グリーンではないかと思います。結果、こういうメンバーが集まったからこそ都会的な現代ジャズとしてアルバムがまとまったということもあって、他のアルバムよりは引っ張り出して聴く回数が多くなりそう。


Wish List/Don Braden(Ts) Sextet(Criss Cross 1069)(輸入盤) - Recorded December 21, 1991. Tom Harrell(Tp, Flh), Steve Turre(Tb), Benny Green(P), Christian McBride(B), Carl Allen(Ds) - 1. Father Me 2. When You Wish Upon A Star 3. Falling In Love With Love 4. Mr. C.M.B. 5. Sophisticated Lady 6. Search For Peace 7. Just The Facts 8. Wish List

(05/09/11)Don Braden作は全8曲中4曲(1、4、7-8曲目)。今見るとなかなかスゴいメンバー。フリー風にはじまり、リズムがファンク風で都会的なサウンドとハーモニーを聴かせる1曲目、優しく3管ならではのテーマのメロディ(ハーモニー)と、割と自由に明るいアドリブの(4拍子と3拍子の部分があるようだ)の2曲目、クァルテットで彼のバップ的なテナー・サックスをアップテンポでけっこう聴かせる3曲目、テーマ部が目まぐるしく変わってアドリブでは比較的ストレートだけど起伏のある4曲目、またクァルテットでホンワカと演じる5曲目、同じくマッコイ・タイナー作のバラードをしっとりと歌い上げる6曲目、アップテンポで今っぽく突き進んでいくような7曲目、ワルツでちょっと地味めですがやや盛り上がりもあるタイトル曲の8曲目。

2005/09/13

Of Mist And Melting/Bill Conners

1120
Of Mist And Melting/Bill Conners(G)(ECM 1120) - Recorded December 1977. Jan Garbarek(Sax), Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Melting 2. Not Forgetting 3. Face In The Water 4. Aubade 5. Cafe Vue 6. Unending

全曲ビル・コナーズのオリジナル。ここではアコースティック・ギターのプレイが冴え渡ります。すごいメンバーが揃っていて、陰影に富むなかなか渋いアルバム 。乾いたサックスが哀愁のあるメロディを奏で、間にギターがやはり哀愁路線のフレーズを弾きつつも、しっかりと他のメンバーがフォローしていくドラマチックな、11分台のタイトル曲とも言える1曲目、しっとりと心の内面を見据えるような寒色系のバラードの2曲目、スペイシーかつ自由で静かな中に、淡々とメロディが綴られていく3曲目、静かにはじまって緊張感のあるサウンドで進んでいく4曲目、自由なドラムスとベースの上をサックスやギターのフレーズがメロディアスに泳いでいく5曲目、ある種のエキゾチックさがあり、サックスのフレーズも鋭い6曲目。

Homage/Gary Smulyan Quartet

1068
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。今回はバリトン・サックスのワン・ホーン・クァルテットです。このバリサクがかなり流暢で、へたなテナー・サックスやアルト・サックスと比べてもまだ音数が多いという、いったいこの吹きづらそうな楽器をどうやってコントロールしているんだろうか、と思えるくらいテクニシャンです。ホント、聴いていてビックリします。また、ピアノにトミー・フラガナンが参加していて、あまり派手ではないけれど、いいピアノを聴かせてくれます。何と同じバリサク奏者のペッパー・アダムスの曲を全面的に取り上げているあたり、同じ楽器の先輩に対するトリビュートなんだろうなあ、と思わせますが、その演奏のスゴいことといったら。


Homage/Gary Smulyan(Bs) Quartet(Criss Cross 1068)(輸入盤) - Recorded December 18, 1991. Tommy Flanagan(P), Ray Drummond(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Muezzin' 2. Claudette's Way 3. Bossallegro 4. Urban Dreams 5. Twelfth And Pingree 6. Ephemera 7. Civilization And Its Discontents 8. Trentino

(05/09/10)全曲ペッパー・アダムス特集。Gary Smulyanもバリトン・サックスの腕はかなりのもので、ブリブリいわせて吹いてます。ピアノも重鎮の参加で見事な演奏。ややアップテンポでフレーズを流麗に紡ぎだしていく、なかなかテクも見せてくれる1曲目、8分の6拍子であまり重い感じを見せずに流暢にメロディを吹いていく2曲目、アップテンポのボサノヴァ(ラテン?)というサウンドながらスピーディに聴かせる3曲目、しっとりとスマートに奏で上げるバラードの4曲目、ミディアムの4ビートの上を縦横無尽に吹きまくる感じの11分台の5曲目、ややまったり感があるものの、これまたミディアムで10分台の6曲目、フレーズをていねいに積み重ねていくバラードの7曲目、ちょっとエキゾチックなリズムに乗せてメロディが歌う8曲目。

2005/09/12

December Poems/Gary Peacock

1119
December Poems/Gary Peacock(B)(ECM 1119)(輸入盤) - Recorded December 1977. Jan Garbarek(Ss, Ts) - 1. Snow Dance 2. Winterlude 3. A Northern Tale 4. December Greenwings 5. Flower Crystals 6. Celebrations

全曲ゲイリー・ピーコックの作曲。2、4曲目にのみヤン・ガルバレクが参加。両方の曲ともに2人で語り合っているような、それでいてふつふつと燃え上がるような、渋いコラボレーションを展開しています。4曲目の方がややスリリングなやりとり。ソロの曲は、曲によってはベースの多重録音をしていて、例えば1曲目は本来のベース音とメロディと両方奏でていて、まさにダンスをしているようなラテン系のノリの良さがあります。冬を意識させるような思索的な、あるいは牧歌的な淡々とした演奏の3曲目、静かに内面を向きながら進んでいく、やはりクリスタルのイメージのある5曲目、これまた多重録音で緩急自在に10分近くをインプロヴィゼーションで勝負している6曲目。全体的に冬のイメージで統一されています。

Presenting Chris Potter/Chris Potter Quintet

1067
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。クリス・ポッターの初リーダー作です。’90年代当時からなかなかイケるミュージシャンだとは思っていましたけれど、デビュー作で6曲もオリジナルを演奏し、それが今っぽくて私好みなのがまたニクいです。あと2作作ってよそへ移ってしまいますが、サイドとしてはその後もCriss Crossに録音し続けています。けっこう器用なミュージシャンなので、これが彼の特徴、というのがなかなか難しいと思いますが、すでに’92年のこのアルバムの録音時に、けっこう完成されたものを持っているところがスゴいと思います。他人の曲以外は、ちょっととっつきにくいものが多いですけれど、現代ジャズはこうでなくっちゃっていう面をいっぱい持っていて、うれしい。


Presenting Chris Potter/Chris Potter(Ts, As, Ss) Quintet(Criss Cross 1067)(輸入盤) - Recorded December 29, 1992. John Swana(Tp, Flh), Kevin Hays(P), Christian McBride(B), Lewis Nash(Ds) - 1. Juggernaut 2. Uneasy Dreams 3. The Tail That Wags The Dog 4. Refrections 5. So Far 6. Solar 7. Cindy's Story 8. General Rodney

(05/09/10)Chris Potter作曲は全8曲中6曲。初リーダー作ですが、この頃から現代的な作曲と演奏です。かなかなカッコ良い。意表をついたテーマとアップテンポでメカニカルな感じも含め突進する1曲目、ちょっと浮遊感を交えつつ、静かでドリーミーな感じのする2曲目、やぱりアップテンポで、けっこうスペイシーな中を暴れまわっているようなスカッとする3曲目、セロニアス・モンク作の意外にメロディアスでややスローな温かい演奏の4曲目、モーダルな感じでやや淡白ところによってシャープな印象を受ける、自由度も高い5曲目、マイルス・デイヴィス作をピアノレスのトリオでちょっとトンガリ気味に演じている6曲目、ボッサだけれども都会的で奔放な印象もある7曲目、アップテンポでなかなかメカニカルなアプローチの8曲目。

2005/09/11

Places/Jan Garbarek

1118
Places/Jan Garbarek(Sax)(ECM 1118)(輸入盤) - Recorded December 1977. Bill Conners(G), John Taylor(Org, P), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Reflections 2. Entering 3. Going Places 4. Passing

(02/05/04)全曲ヤン・ガルバレクによる作曲。サックスには牧歌的で叙情的な面が強くなってきたように感じます。ギターやオルガン(ピアノ)も決して派手になることなく、サックスに寄り添っています。1曲目は15分台の曲で、エキゾチックなメロディで比較的ゆったりしたドラマチックな進行。2曲目は明るめの牧歌的なサウンドがあらわれてきたような曲で、静かな出だしで途中は盛り上がって8ビートのノリで進んでいきます。3曲目はドラムスの緩急自在なビートの上をサックス、ギター、オルガンが舞っているような感じの、まさに叙情的でドラマチックな14分台の曲。曲の後半は盛り上がります。4曲目は漆黒の闇からオルガンが浮かんできて、その上を哀愁あふれるサックスやギターがメロディをゆっくりと奏でています。

But Beautiful/Jimmy Raney Trio

1065
Criss Crossレーベル順番聴き再び1日目。まだ先月の国内盤新譜が残っているのですけれど、気分転換に方向を変えてみました。ジミー・レイニーは大がつくほどのベテランで、たぶんこういう聴き方をしなければ出会うことがなかったと思いますが、今の大部分の若手ギタリストとは違って、テーマでもアドリブでも軽快でフレーズがよく歌っています。その辺が気楽に聴ける要素でもあるし、必然的にどれをかけようかな、というときに手が伸びるアルバムでもあります。ただ、ベースソロやドラムソロもそれなりにあって、ここでジャズを聴いているんだという感覚に引き戻されるという(笑)。この時期、若手のリーダー作の録音が多くなってきているので、こういうアルバムは貴重だとも言えます。


But Beautiful/Jimmy Raney(G) Trio(Criss Cross 1065)(輸入盤) - Recorded December 5, 1990. George Mraz(B), Lewis Nash(Ds) - 1. Long Ago And Far Away 2. But Beautiful 3. Indian Summer 4. Someone To Watch Over Me 5. I Get A Kick Out Of You 6. Elegy For Ray Parker 7. He Loves And She Loves 8. The Way You Look Tonight 9. Long Ago And Far Away (Take 2) 10. Blues Cycle

(05/09/10)Jimmy Raneyの曲ないし共作は6、10曲目。スタンダードが多く、ギター・トリオなので露出度高し。ベテランの味わい。ちょっと淡い感じながらメロディアスに軽快な4ビートを進む1、9曲目、しっとりとした曲を流麗なギターで奏でていくタイトル曲の2曲目、陽性でやはり和やかなメロディに耳を傾けるような感じの3曲目、出だしのソロ・ギターも良ければ控えめなサウンドの上の運指も滑らかな4曲目、アップテンポのベースの上をちょっとほのぼのするフレーズで進む5曲目、オリジナルでもスタンダードのような感じの6曲目、やや淡白ながらけっこう歌っていると思わせる7曲目、ややアップテンポでメロディを自在に操っているようなギターの9曲目、ブルースを演奏してもメロディアスで軽めになってしまう10曲目。

2005/09/10

ライヴ・イン・ジャパン 2004/藤井郷子4

Satoko2004
多作な藤井郷子のライヴアルバムです。しかも最強のマーク・ドレッサーとジム・ブラックのトリオに、田村夏樹が加わった編成。私のフリージャズ観も、はっきり藤井郷子前とその後とで変わってしまいました。混沌の部分があってもドシャメシャだけで続くわけではなく、構築された部分や、クラシックの素養など、上手くドラマチックに演奏が配されていて、それを聴いているのがけっこう心地良いんですね。もっとも、フリー系統を好きではない方には、何を聴いてもピンとこない、という面もあるのかもしれませんが。本当はライヴで体験した方がいいのでしょうけれど、ライヴにいかない私にとってはこのアルバム、いい体験になりました。


ライヴ・イン・ジャパン 2004/藤井郷子(P)4(P.J.L.)
Live In Japan 2004/Satoko Fujii(P) 4(P.J.L.) - Recorded July 28, 2004. Mark Dresser(B), Jim Black(Ds), Natsuki Tamura(Tp) - 1. Ninepin 2. Illusion Suite 3. Looking Out Of The Window 4. An Insane Scheme

全曲藤井郷子の作曲。以前に田村夏樹を除く3人で録音・発表した曲ばかりの再演ですが、トランペットが入るとサウンドの雰囲気も違うし、やはりカッチリした部分とフリーの部分の微妙な組み合わせが楽しめます。小刻みのリズムの上のエキゾチックなテーマもあってドラマチック、それでいてある程度の混沌さが心地良い16分台の1曲目、何と36分もあって、静かな場面からはじまり、途中変拍子のファンク的なリズムの上を泳ぐピアノがあったり、中盤18分ほどでキメのユニゾンがあったりと、静かだったり重量級だったり、物語的な進行が印象深いトリオでの2曲目、音の連なりからメロディが浮かび上がってくるようで、盛り上がっていく場面もある3曲目、静寂の場面と割とハードな場面とのレンジが広い4曲目。(05年8月24日発売)

Characters/John Abercrombie

1117
Characters/John Abercrombie(G)(ECM 1117) - Recorded November 1977. - 1. Parable 2. Memoir 3. Telegram 4. Backward Glance 5. Ghost Dance 6. Paramour 7. Affer Thoughts 8. Evening

全曲ジョン・アバークロンビーのオリジナルで、多重録音も使用したギター・ソロのアルバム。曲のタイトルも思わせぶりで内省的。音といいエコーのかかり具合といい、いい感じになっています。エコーの効いた空間の中を、同じようなメロディを少しずつ表情を変えて徐々に盛り上がってくる10分台の1曲目、ゆったりとしていて哀愁度が高い2曲目、中間色の色合いのメロディながらもスリリングな部分も感じることができる3曲目、寒色系の分かりやすいエレキギターの旋律が語りかけてくる4曲目、幻想的な雰囲気が漂っている5曲目、やはり中間色的な和音とメロディの対比が興味深い6曲目、思索的な響きを持つゆったりとした感じの7曲目、そのサウンド処理で、荘厳でスペイシーな雰囲気をもたらしている8曲目。

2005/09/09

Sol Do Meio Dia/Egberto Gismonti

1116
Sol Do Meio Dia/Egberto Gismonti(G, P, etc)(ECM 1116) - Recorded November 1977. Nana Vasconcelos(Per), Ralph Towner(G), Collin Walcott(Per), Jan Garbarek(Ss) - 1. Palacio De Pinturas 2. Rage 3. Kalimba 4. Coracao 5. Cafe - Sapain - Danca Solitaria No.2 - Baiao Malandro

邦題「輝く陽」。エグベルト・ジスモンチのECM2作目。洗練された部分とブラジルのネイティヴな香りが入り混じったサウンド。1曲目は哀愁が漂い、スリルの漂うギターのデュオ。2曲目はパーカッション2人の上を飛び跳ね、さまようギター。3曲目は印象的で美しいメロディと、パーカッションの大昔を連想させるような響きが心にささってきます。4曲目は穏やかなソロピアノが美しく、心地良い。そして静か。5曲目は切れ目がなく、ちょっと曲が判別しにくい。まずギター、サックスとのトリオでメロディアスに迫ります。14分頃にリズミックなパーカッションにのってウッドフルートが飛び跳ね、16分頃渋く音数の少ないギターソロに。19分頃からこれでもかと迫るピアノがまたリズミックでメロディアスになります。(99年9月15日発売)

East/West/Bill Frisell

Billeast
ビル・フリゼールの2枚組の、しかもギター・トリオのライヴ。最近こういうアルバムを聴いてみたかった。ただ、この人、個性的で実力はあるのに、まったりとしすぎているという声も聞こえてきそうです。ハードロックばりの激しい音やフレーズも過去に出していたことはあったのですが、最近ではアメリカーナ路線というか、落ち着いてきたようです。そこが好き嫌いの判断の分かれ目になるのでしょうけれど。まったり度も増してはいますが、そういう中でまた渋さもある曲があったりと、やはり彼にしか出せない音。時にヘタウマ的に聴こえますが、おとなしめの中に、ライヴでの拍手、ということでアメリカではけっこう受け入れられているのかもしれませんね。もちろん今では日本でもギタリストとして有名ですけれど。


East/West/Bill Frisell(G, Loop)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded December 9-12, 2003 and May 8-11, 2004. Viktor Krauss(B), Tony Scherr(B, G), Kenny Wollesen(Ds) - (West) 1. I Heard It Through The Grapevine 2. Blues For Los Angeles 3. Shenandoah 4. Boubacar 5. Pipe Down 6. A Hard Rain's A-Gonna Fall (East) 1. My Man's Gone Now 2. The Days Of Wine And Roses 3. You Can Run 4. Ron Carter 5. Interlude 6. Goodnight Irene 7. The Vanguard 8. Prople 9. Crazy 10. Tennessee Flat Top Box

(05/09/06)CD2枚組で、それぞれカリフォルニアとニューヨークでのライヴの録音。Bill Frisellの作曲は1枚目で3曲、2枚目は1曲と3人のフリー・インプロヴィゼーションが3曲。ベーシストのみメンバーが違いWestではエレクトリック・ベース、Eastではアコースティック・ベース(ややジャズ寄り)。両者のサウンドの違いはあるものの、まったりしていて時々そのまま、時にロック的に盛り上がるような、強烈な、のんびりした個性のビル・フリゼールのギターの印象が強いです。アメリカーナ路線とでも言うのでしょうか。ジャズの曲もあるにしても(East1、2曲目)、彼のまったり路線は崩れず、やっぱり4ビートでも強い個性。渋めの雰囲気の曲と、本当に牧歌的な明るめの曲と分かれます。West2曲目のブルースがけっこう個性的。

2005/09/08

My Song/Keith Jarrett

1115
My Song/Keith Jarrett(P, Per)(ECM 1115) - Recorded November 1977. Jan Garbarek(Ts, Ss), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Questar 2. My Song 3. Tabarka 4. Country 5. Mandala 6. The Journey Home

全曲キース・ジャレットの作曲。4ビートの横ノリタイプの曲ではないですが、大半の曲でバンドとしての透明感があり、メロディアスで印象的な曲が多いです。1曲目は出だしのサックスでは爽やかな朝の陽射しを浴びながら聴きたい雰囲気。その後のピアノはコリまくった演奏で、一部深みにハマる部分も。牧歌的な覚えやすいフレーズで、あっという間に心の中に入りこんでくる有名なタイトル曲の2曲目、メロディがけっこう印象的な哀愁漂う曲で、やはりピアノのソロがディープな3曲目、タイトル通りカントリー的な味わいを見せる8ビートの4曲目、この曲のみフリーのアプローチで過激にせまってくる5曲目、ゆったりとはじまり、8ビートで陽気に聴かせてラストはスローテンポになる6曲目。結果、印象度は高いです。(02年9月19日発売)

ストレンジ・ヴィレッジ/ガトー・リブレ

Gatostrange
田村夏樹藤井郷子と言えば、バリバリのフリージャズ、あるいはデュオでの緊張感のある静かなフリーインプロヴィゼーションなどを連想する人が多いと思いますが、このアルバムは、哀愁系で静かなメロディ系の曲が多いです。近いのはタンゴの哀愁感覚なのですが、4ビートのリズムもタンゴのリズムもなく、そのエッセンスだけで勝負しているような、その落ち着き具合といい、しっとり感といい、なかなかのものを持っていると思います。そして、いつもの研ぎ澄まされた緊張感は少なく、むしろ安らぐようなサウンドが安心感を与えます。もちろん、時々盛り上がったりもしますが、元々アンプラグドでのライヴ用の編成だそうで、その静かな味が出ています。ジャズ色はなくても私は好み。


ストレンジ・ヴィレッジ/ガトー・リブレ(Onoff)
Strange Village/Gato Libre(Onoff) - Recorded October 4, 2004. Natsuki Tamura(Tp), Kazuhiko Tsumura(G), Satoko Fujii(Accodion), Narikatsu Koreyasu(B) - 1. Marning Mist 2. Gentle Journey 3. Strange Village 4. Welcome Party 5. Dialogue 6. Dance 7. Dreaming A Lot 8. Then, Normal Life 9. Journey Again 10. Wasteland Of Past

田村夏樹(Tp)、藤井郷子(Accordion)、津村和彦(G)、是安則克(B)のクァルテット。
全曲田村夏樹の作曲で、いつものフリージャズや激しいジャズとは対極の、ジャズとも雰囲気が違うアコースティックでしっとりとしたメロディの音楽を聞かせているユニット。1曲目から、そのしっとり感と落ち着いたメロディは印象に残ります。トランペットがメロディを紡ぎ、ギターや他の楽器も交替に語りかけてくる2曲目、ミステリアスでエキゾチックなメロディが魅力のタイトル曲の3曲目、キメの多さと哀愁を感じる、盛り上がる曲調の4曲目、ゆったりと温かい世界が広がる5曲目、旋律の不安定感と躍動感が「ダンス」を印象づける6曲目、哀愁系の中に自由な旋律も感じる7曲目、憂いをたたえつつややエキゾチックな世界の8曲目、どんどん速くなってスピード感のある9曲目、ベースがドローンのように響く上を舞う10曲目。(05年8月24日発売)

2005/09/07

Pat Metheny Group

1114
Pat Metheny Group(G)(ECM 1114) - Recorded January 1978. Lyle Mays(P), Mark Egan(B), Dan Gottlieb(Ds) - 1. San Lorenzo 2. Phase Dance 3. Jaco 4. Aprilwind 5. April Joy 6. Lone Jack

邦題「思い出のサン・ロレンツォ」。初のグループ名義。3曲がパット・メセニーのオリジナル、そして3曲がライル・メイズとの共作。おおらかなカントリー・フュージョンとでも言うべき作品。でも奥は深そう。マーク・イーガンのフレットレス・ベースも雰囲気にピッタリとマッチ。雄大な自然や風景、変化していくサウンドなどを感じながら聴くことができて物語性のある10分台の1曲目、ノリが良く、かつ陰影に富んでいて車で走っている時に聴きたい2曲目、ジャコ・パストリアスに捧げられていますが、テーマや曲調がポップで渋くて快調な3曲目、ギターで淡く彼の色に染めている小品の4曲目、メロディ良し、リズム良し、そしてサウンドの色彩感が豊かな5曲目。速いテンポが心地良くノレるゴキゲンな6曲目は中間部のピアノも渋い。(02年9月19日発売)

ビヨンド・オール/菊地雅章/グレッグ・オズビー

Beyondkikuchi
4ビートでメロディアスな、ストレスが発散するジャズを聴いている人たちからすると、このアルバムは内側へ向かってストレスを溜め込むような緊張感のあるジャズなので、何だこれは、ということにもなりかねません。ただ、こういうのが個人的には好きで、発散しないシリアスなジャズ(しかも4ビートではない)というのも、アリだとは思っています。まあ、デュオのメンバーがメンバーなだけに、そこから出てくる音は想像ができると思いますが。かなりフリー寄りだけれども、ドシャメシャがない、と言えば分かりやすいでしょうか。聴く人を選ぶだろうけれど、ハマるとコワいような気もします。


ビヨンド・オール/菊地雅章(P)/グレッグ・オズビー(As、Ss)(55 Records)
Beyond All/Masabumi Kikuchi(P) with Greg Osby(As, Ss)(55 Records) - Recorded March 25 and 26, 2005. - 1. Vista 2. Sepia Tones 3. Fixation 4. Broken Parade 5. Journey From Here 6. Dance Of An Elephant (And A Buzzing Bee) 7. Anthem For Two 8. Counteraction 9. Counter-Counteraction 10. 'Round About Midnight 11. Infinity 12. Phantomime 13. Swing Spring 14. Bye-Bye Song

2人の共作またはそれぞれの曲が全14曲中12曲。共作(4-6、11曲目)はたぶんフリー・インプロヴィゼーション。デュオの演奏もあれば、グレッグ・オズビーと、菊地雅章のソロが各2曲ずつ。恐ろしく内面を向いていて、しかもスペイシーにせまっているアルバム。こういった方面の演奏ができるのはこの2人以外いないんではないかと思うぐらい、淡々とした演奏に緊張感を強いられ、胸が締めつけられるような感じがします。それと一緒に、日本の水墨画のような素朴さと自然さが、目の前の情景に浮かびます。4、6、11曲目はフリーっぽいアプローチが目立ちます。7曲目もサックスが舞い飛ぶ雰囲気。10曲目のセロニアス・モンクの、13曲目のマイルス・デイヴィスの曲は、ちょっと変わっていて緊張感のある感じ。(05年8月24日発売)

2005/09/06

Love, Love/Julian Priester Pepo Mtoto

1044
最近、廃盤だったものがリイシューで初CD化された作品がありますので、順番が前後しますが紹介します。

ECMレーベルは以前は廃盤になかなかならなかったのですが、どうもCD化の時にある程度の枚数がCD化されなくて、そこで廃盤になってしまったものがあります。ECMは聴きはじめるとどうせなら全部聴いてみたい、と思う人が多いのですが、私のようにLP(アナログ)のプレイヤーがないと、CD化されていなければ聴くことができません。今回初めてCD化されたジュリアン・プリースターのこのアルバム、’70年代前半のジャズシーンをけっこう引きずっていて、エネルギーがあるというかけっこううるさく(笑)、いわゆるECM色が希薄です。そういった意味で今までCD化されていなかったのかもしれませんけど、やっぱり聴いてみて良かったと思います。ただ、やっぱり聴く人を選ぶだろうなあ、とは思いますが。

この際だから、限定プレスでもいいから、未CD化作品を全部出して欲しいと思うのは私だけではないはず。


Love, Love/Julian Priester(Btb, Ttb, Atb, Baritone Horn, Post Horn, Whistle Fl, Per, Synth) Pepo Mtoto(ECM 1044)(輸入盤) - Recorded June 28 and September 13, 1973. Pat Glesson(Synth, Sequencer), Hadley Caliman(Fl, Ss, Ts, Bcl), Bayete Umbra Zindiko(Key, P, Clavinet), Nyimbo Henry Franklin(B), Ndugu Leon Chancler(Ds), Mguanda David Johnson(Fl, Ss), Kamau Eric Gravatt(Ds, Congas), Ron McClure(B), Bill Conners(G) - 1. Prologue Love, Love 2. Images Eternal Worlds Epilogue

(05/08/30)Julian Priesterの作曲で、1曲目と2曲目は録音日や参加メンバーが違っています。やや静かなフリージャズともとれるプロローグの後に、エレキベースを強調した1発モノの当時流行ったようなファンクビート(7拍子半を含む)が延々と続く曲。ECMらしからぬ感じがやっと初CD化された原因かも。このあたりマイルスのエレクトリック・ファンクの影響が強いのかと思いますが、シンセサイザーを含むソロの楽器がけっこう視覚的に聴かせます。2曲目では出だしは軽めなビートになってクロス・オーヴァーっぽいテーマですが、中間部ではシンセまじりのフリー・ジャズ色もかなり強くなって、自由な世界を展開。その後アップテンポになってラテンのような激しいリズム、ラストでアンサンブルでエピローグの収束に向かいます。

サウンド・オブ・レインボー/ウォルター・ラング・トリオ

Waltersound
最初はアルバムタイトルにも(仮)でECMの文字が入っていたのだけれど、さすがにそれはOKが出なかったのかな。ECMレーベルに捧げられていて、ECMのミュージシャンの有名な曲が並んでいますけれど、あくまでそれはECM風味であって、マンフレート・アイヒャーならば、こういう普通のピアノ・トリオのアルバムは出さないだろうなあ、と思います。で、ピアノ・トリオとして聴くと、ヨーロッパのピアノ・トリオのけっこういい雰囲気のところが出ているし、並んでいる曲も悪かろうはずがないので、アルバムとしての完成度はやっぱり高いのだろう、ということを思わせます。純粋に曲として聴くか、ECMを意識して聴くかは人それぞれだろうけれど、ECMを知り尽くしてしまうと、やっぱり「風味」が気になってしまいます。


サウンド・オブ・レインボー/ウォルター・ラング(P)・トリオ(M&I)
The Sound Of A Rainbow/Walter Lang(P) Trio(M&I) - Recorded March 6, 2005. Nicolas Thys(B), Rick Hollander(Ds) - 1. Country 2. Children's Song 3. Palhaco 4. Myriad 5. The Beginning And The End 6. Emmanuel 7. Ida Lupino 8. Elm 9. Song For Everyone 10. First Song 11. James

ニコラス・タイズ(B)、リック・ホランダー(Ds)とのトリオ。ECMレーベルに捧げたアルバム。レインボー・スタジオの録音で、エンジニアはヤン・エリック・コングハウス。ウォルター・ラングの作曲は4-5曲目で、他はECMにちなんだ曲。ECMの曲でも美旋律を集めていて、やっぱり同化するよりはピアノ・トリオのECM風味で聴きやすい。曲はキース・ジャレット、チック・コリア、エグベルト・ジスモンチ、カーラ・ブレイ、リッチー・バイラーク、シャンカール、チャーリー・ヘイデン、パット・メセニー作など。どの曲も透明感があって美しいですが、やはりレーベルが違うせいか、エネルギーは前面に出てくる感じ。7曲目はアップテンポのラテン風という感じに。4曲目は音の連なりでやや暗めのヨーロッパの情景が浮かぶような曲、ちょっと8ビートっぽくって明るめなメロディで進んでいく5曲目。(8月18日発売)

2005/09/05

Times Square/Gary Burton

1111
Times Square/Gary Burton(Vib)(ECM 1111)(輸入盤) - Recorded January 1978. Steve Swallow(B), Roy Haynes(Ds), Tiger Okoshi(Tp) - 1. Semblence 2. Coral 3. Careful 4. Peau Douce 5. Midnight 6. Radio 7. True Or False 8. Como En Vietnam

ロイ・ヘインズを迎え、しかもタイガー大越も参加している、ECMには珍しくメロディアスでジャジー(?)なアルバム。特にロイ・ヘインズがゴキゲンな感じです。スティーヴ・スワロウ(共作含む)が4曲目以降5曲もあり、1-2曲目がキース・ジャレット作なのが希少価値かも。プッシュされたノリの良い4ビートが楽しい1曲目、しっとり系の4ビートのバラードでせまる2曲目、ジム・ホール作の明るめなワルツの3曲目、エキゾチックなテーマですがオーソドックスな4ビートの4曲目、なるほどミッドナイト・ムードな静かなバラードの5曲目、全体のサウンドの中でドラムスが効いている6曲目、テーマのあとドラムスのソロが全開の7曲目、このメンバーだとちょっと変わっていますが、ラテン系のリズムでこれまたノリの良い8曲目。

2005/09/04

Waves/Terje Rypdal

1110
Waves/Terje Rypdal(G, Synth, etc.)(ECM1110)(輸入盤) - Recorded September 1977. Palle Mikkelborg(Tp, Flh, etc.), Sveinung Hovensjo(B), Jon Christensen(Ds, Per) - 1. Per Ulv 2. Karusell 3. Stenskoven 4. Waves 5. The Dain Curse 6. Charisma

参加したパレ・ミッケルボルグが3曲目を作曲、他は全部テリエ・リピダルのオリジナル。エフェクターのかかったエレキギター(シンセ)とベースの個性的な音とフレーズ、そしてアコースティックなドラム、管楽器とのバランスがいい感じ。プログレ的な要素も残しつつ、北欧の幻想的なカラーも備わってビートが効いて盛り上がる1曲目、静かにはじまって叙情的でなだらかな世界を見せてくれる2曲目、ヨーロッパの遊園地の音楽が浮遊感を伴って幻惑されるとこんな感じになるような3曲目、静寂から徐々に浮かび上がってくるような、幽玄なサウンドのタイトル曲の4曲目、ギターとトランペットがややハードにせまってくる、ファンク的で後半はなだらかな感じの5曲目、流れるように、かつ渋めに進んでいく6曲目。

2005/09/03

Emerald Tears/Dave Holland

1109
Emerald Tears/Dave Holland(B)(ECM1109)(輸入盤) - Recorded August 1977. - 1. Spheres 2. Emerald Tears 3. Combination 4. B-40/RS-4-W/M23-6K 5. Under Redwoods 6. Solar 7. Flurries 8. Hooveling

デイヴ・ホランドのベースによるソロ作品。全8曲中6曲が彼のオリジナル。多重録音なしのベース1本で勝負していて、彼の表現の多様さや素晴らしさを感じることができます。曲によって弾きまくるものもあれば、どちらかと言うと空間表現的なサウンドのものもあって、曲ごとにその色彩感や空気感が異なっています。3曲目はアルコ奏法を交えた曲で、クラシック/現代音楽のような響きも。4曲目はアンソニー・ブラクストン作の、図形入りの抽象的なタイトル曲で、なぜかこの曲の方がジャジーに感じます。そして6曲目にはおなじみマイルス・デイヴィス作の「ソーラー」があって、ちょっとホッとしましたが、アドリブ部分はオリジナルのような感じです。7曲目はけっこう実験的な雰囲気があります。

2005/09/02

Dance/Paul Motian Trio

1108
Dance/Paul Motian(Ds, Per) Trio(ECM 1108)(輸入盤) - Recorded September 1977. David Izenson(B), Charles Brackeen(Ss, Ts) - 1. Waltz Song 2. Dance 3. Kalypso 4. Asia 5. Prelude 6. Lullaby

(99/02/04)全曲ポール・モチアンの作曲。静かな哀愁を帯びたサウンドが広がっています。やはりフリー・インプロヴィゼーション一歩手前のような演奏ばかりですが、けっこうサックスがメロディアスでいい感じです。例によって軽いドラムスが特徴。これぞ哀愁漂いまくりややフリー寄りというサックスでのメロディが印象的な1曲目、フリーに近い展開を示していて、メロディも複雑に舞い飛ぶタイトル曲の2曲目、彼らにしてはという条件付きながら軽快なカリプソ(?)の3曲目、牧歌的で明るいテーマを持っていながら色合いの異なるインプロヴィゼーションに入っていく4曲目、ビートの定まらない曲調ながらフリー哀愁路線を行く5曲目、淡々と語りかけ、サックスが安らぎと同時に緊張感をもたらしている6曲目。

2005/09/01

Silent Feet/Eberhard Weber

1107
Silent Feet/Eberhard Weber(B)(ECM1107)(輸入盤) - Recorded November 1977. Rainer Bruninghaus(P, Synth), Charlie Mariano(Ss, Fl), John Marshall(Ds) - 1. Seriously Deep 2. Silent Feet 3. Eyes That Can See In The Dark

全曲エバーハルト・ウェーバーのオリジナル。チャーリー・マリアーノの哀愁を帯びたフレーズを奏でるサックスやフルート、ECMにしては比較的メロディアスなわかりやすいサウンドで、一般向けかもしれません。プログレ風?な曲で勝負できる一枚。1曲目はサックスのテーマが哀愁路線で、17分台のドラマチックな展開を示す、よく考えて構築された曲。後半はかなり盛り上がります。独特のサウンドを持つベースも、ソロをとるというよりはメロディを奏でている雰囲気。2曲目のタイトル曲は静かな出だしだと思ったら中間部はテンポもノリも良く進んでいき、展開も飽きさせない12分台の曲。3曲目は叙情的だったり、メロディアスだったり、ジャジーなノリだったり、盛り上がったりと変幻自在な12分台の曲。

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