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2005/07/31

The Pilgrim And The Stars/Enrico Rava

1063
The Pilgrim And The Stars/Enrico Rava(Tp)(ECM 1063)(輸入盤) - Recorded June 1975. John Abercrombie(G), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. The Pilgrim And The Stars 2. Parks 3. Bella 4. Pesce Naufrago 5. Surprise Hotel 6. By The Sea 7. Blancasnow

(02/05/22)全曲オリジナルか共作。やはり哀愁度は高いです。1曲目のタイトル曲はけっこう激しくジャズしたり、ドラマチックな進行ですが、その出だしとラストのなだらかな部分はやはり彼のトランペットという感じ。アコースティックギターとトランペットが華麗に舞い飛んでいる小品の2曲目、メロディアスなトランペットとオーソドックスな方向に向かうのを拒むかのような他のメンバーが一体になって盛り上がっていく3曲目、さりげなく出てくる音の連なりをもとにインプロヴィゼーションが繰り広げられる4曲目、ハイテンポでフリーのような音の塊が凝縮されている小品の5曲目、ビートもそこそこで、懐かしいメロディが心の中によみがえってくるような6曲目、前半フリー、後半カッチリした演奏の上を美しいメロディが漂う7曲目。

What Am I Here For?/Harold Ashby Quartet

1054
Criss Crossレーベル順番聴き4日目で、また一段落。今回は4回続けてテナー・サックスのリーダー作でしたが、それぞれ個性が違って、飽きさせませんでした。特に今日のハロルド・アシュビーは大ベテラン。そしてベン・ウェブスター派のサックスとなれば、他のミュージシャンとだいぶ違う雰囲気です。ただ、感想にはモダン以前の雰囲気云々と書きましたが、やっぱり現代のフレーズも彼なりに吹いているし、雰囲気を合わせつつもサイドのミュージシャンたちは、やっぱり今のフレーズを叩き出している部分も少なくないので、厳密に言えば、これも現代のジャズには違いありません。でもサックスの個性ってはっきりしていて面白いですよね。


What Am I Here For?/Harold Ashby(Ts) Quartet(Criss Cross 1054)(輸入盤) - Recorded November 30, 1990. Mulgrew Miller(P), Rufus Reid(B), Ben Riley(Ds) - 1. I Can't Get Started 2. What Am I Here For? 3. Mood Indigo 4. Frankie And Johnny 5. Once In A While 6. Poinciana 7. C Jam Blues 8. Prelude To A Kiss 9. September In The Rain 10. Perdido

(05/07/23)オリジナルは無し。長年在籍したデューク・エリントン楽団ゆかりの曲を多く演奏しています。ベン・ウェブスター派で、サックスはモダン以前の古き良き時代のジャズの雰囲気も。明るくゆったりとしていて味わいのある1曲目。エリントンの曲など、聴いた事があるメロディが次々と出てきて、サックスの奏法と合わせて懐かしさがあります。陽気だけれども速いフレーズも出る2曲目、有名なバラードの3曲目、トラディショナルでブルースのような4曲目、しっとりとスタンダードを聴かせる5曲目、有名な曲をムーディーなラテンタッチにした6曲目、ゴキゲンなブルースで明るく進行する7曲目、これも有名ですが懐かしい味わいのバラードの8曲目、4ビートだけれどもやはり明るい9曲目、ノリの良い曲で幕を閉じる10曲目。

2005/07/30

Cloud Dance/Collin Walcott

1062
Cloud Dance/Collin Walcott(Sitar, Tabla)(ECM 1062) - Recorded March 1975. John Abercrombie(G), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Margueritte 2. Prancing 3. Night Glider 4. Scimitar 5. Vadana 6. Eastern Song 7. Padma 8. Cloud Dance

ほとんどの曲がコリン・ウォルコットの曲または共作。シタールやタブラの奏者ですがアメリカ人なので、インド風味のややある西洋音楽的なサウンド。サイドにゲイトウェイのメンバーが参加しているところが興味深いところ。シタールでのソロから一転メロディアスなテーマやソロで聴かせる1曲目、リズミックなベースとタブラのデュオでの2曲目、シタールとギターでしっとりと聴かせるバラードの3曲目、ギターとのデュオでパワーのあるインプロヴィゼーションの4曲目、デイヴ・ホランド作の流れていくようなバラードの5曲目、シタールとベースで絡み合っていくような曲調の6曲目、シタールとギターの比較的静かなバラードの7曲目、シタールとギターの掛け合いで進んでいく、盛り上がるタイトル曲の8曲目。

Me And Mr. Jones/Javon Jackson Quartet

1053
Criss Cross順番聴き3日目。ジャヴォン・ジャクソンはこの頃アート・ブレイキーのバンドに在籍中だったと思いますが、ここではエルヴィン・ジョーンズがドラムスで、ドラム・ソロがあったりとかなりの存在感を見せつけています。アルバム・タイトルからすると、やはり彼を意識したものなのか。フロントのジャヴォン・ジャクソンも負けてはいませんが、確かこれが彼のデビューアルバムではなかったか、と思います。やや硬めのサックスのサウンドが印象的で、あまりメカニカルな感じがしないのは、彼の個性かもしれません。このレーベルのテナー・サックスのリーダー作を続けて聴いていますが、皆個性が違うので、聴いていて苦にはなりません。


Me And Mr. Jones/Javon Jackson(Ts) Quartet(Criss Cross 1053)(輸入盤) - Recorded December 16, 1991. James Williams(P), Christian McBride(B), Elvin Jones(Ds) - 1. Me And Mr. Jones 2. The Masquerade Is Over 3. Theme For Penny 4. Opus One-Point-Five 5. A Certain Attitude 6. A Free Man? 7. Buzz-At

(05/07/23)Javon Jackson作は全7曲中2曲(1、3曲目)。エルヴィン・ジョーンズが参加して、フロントをあおっています。1曲目は、アップテンポでピアノのソロから入って朗々と歌っていくやや硬めな音質のサックスがやはりノリの良さがあります。ミディアムのテンポで明るくメロディアスに唄っている11分台の2曲目、すさまじいドラム・ソロではじまり、テーマではラテンビートっぽく、アドリブで4ビートになるやはり明るめで元気な3曲目、ロン・カーター作のちょっと寂寥感のある哀愁まじりのバラードの4曲目、ジェームス・ウィリアムズ作でちょっとモーダルかつピアノがキラキラしているフレーズの5曲目、8分の6拍子で映画音楽のようだと思ったら後半盛り上がる6曲目、サド・ジョーンズ作の明るくて勢いのある演奏を聴ける7曲目。

2005/07/29

Gateway/John Abercrombie

1061
Gateway/John Abercrombie(G)(ECM 1061) - Recorded March 1975. Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Back-Woods Song 2. Waiting 3. May Dance 4. Unshielded Desire 5. Jamala 6. Sorcery 1

6曲中4曲がデイヴ・ホランドのオリジナル。オーソドックスな編成のギター・トリオで彼ら独自の世界が展開されていて、息のあったインタープレイを見せてくれます。ジャズ・ロック的な8ビートのアプローチで陽気にせまりつつもインプロヴィゼーションを垣間見せる1曲目、インタールード的でスペイシーな、ドラムスを従えたベースソロでの2分強の2曲目、スリルとパワーがあってけっこう自由度の高いインプロヴィゼーションが繰り広げられている3曲目、ドラムとギターのデュオで、かなりパワー系のフリー・インプロヴィゼーションの4曲目、 浮遊感を伴いながらもしっとり系のバラードでじっくり聴かせる5曲目、ジャック・ディジョネット作で、これまたギターが全開のエキゾチックかつドラマチックな10分台の6曲目。

Tomas Franck In New York/Tomas Franck Quartet

1052
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。このレーベルにしては珍しく、ヨーロッパ人のリーダー作になります。演奏を聴いた限りでは、ジョン・コルトレーンからマイケル・ブレッカーにいくような、シャープでテナーサックスの高音域を多用し、メカニカルなサックスの、多くあるタイプではないかと思います。私も実はこういうタイプがけっこう好きで、それに輪をかけてマルグリュー・ミラーのピアノも今風なので、全体の流れがそちらの方へ行ってさらに好みのサウンドになる、という展開。1曲目の出だしのところではヨーロッパ的なものを感じさせましたけれど、あとはやっぱり「ジャズ」でした。日本では無名(だと思う)でも、なかなかの実力派です。


Tomas Franck In New York/Tomas Franck(Ts) Quartet(Criss Cross 1052)(輸入盤) - Recorded December 1990. Mulgrew Miller(P), Peter Washington(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Triton 2. Get Out Of Town 3. Here's That Rainy Day 4. Dedication 5. Everything I Love 6. Clouds 7. Restless 8. Vierd Blues

(05/07/23)Tomas Franckはスウェーデン人で、彼の曲は全8曲中4曲(1、4、6-7曲目)。オーソドックスながらややシャープで、ヨーロッパ人とは分からないアメリカ的なサックス。ノンビートの出だしではじまり、カッチリしたテーマ、やや浮遊感のある4ビートの演奏に移っていく1曲目、アップテンポでメロディアスなテーマ、そして速いアドリブと進む2曲目、優しくてゆったりとしたバラードを吹いていく3曲目、ややアップテンポでちょっと哀愁を引きずりながらシャープな雰囲気の4曲目、メロディアスなテーマとアドリブでちょっとホッと一息の5曲目、叙情的なバラードがなかなか味わい深い6曲目、現代的なキメとカッコ良さを持つメカニカルでアップテンポの7曲目、マイルス・デイヴィス作のブルースをちょっと渋く演奏する8曲目。

2005/07/28

Solstice/Ralph Towner

1060
Solstice/Ralph Towner(G, P)(ECM 1060) - Recorded December 1974. Jan Garbarek(Ts, Ss, Fl), Eberhard Weber(B, Cello), Jon Christensen(Ds, Per) - 1. Oceanus 2. Visitation 3. Drifting Petals 4. Nimbus 5. Winter Solstice 6. Piscean Dance 7. Red And Black 8. Sand

(00/07/22)全8曲中7曲がラルフ・タウナーのオリジナル。なかなか興味深くて豪華なメンバーの組み合わせのアルバム。それぞれの個性が出ています。1曲目は10分台の大作で、暗い海の中を思わせるたゆたうサウンドの流れ。妖しげ(幻想的)な音がゆったりと展開する2曲目、幽玄な水墨画を見ているような3曲目、フルートのテーマが印象的で、前半でギターが蒼く深い味わいを醸し出し、その後盛り上がっていく4曲目、冬の情景を思わせるギターとソプラノ・サックスのデュオの5曲目、ビートが効いているギターとドラムスのデュオの6曲目、これまた空間的なギターとベースの小品の7曲目。エバーハルド・ウェーバー作のリズミカルでありながらこれまた幻想的な8曲目。 特異な時代を先取りしたサウンドかも。(01年7月25日発売)

The Time Is Now/Don Braden Quintet

1051
再びCriss Crossレーベル順番聴き1日目。このドン・ブレイデンという人、今っぽい感じはするものの、あまりメカニカルな感じはせず、雰囲気としてはバリバリとバップで吹きまくる、という感じがしています。もちろんスローなバラードはどちらかというと温かい雰囲気も持っています。トム・ハレルもここでは同じような吹き方で、2人の相性はけっこう良いように感じます。これに対して、ピアノのベニー・グリーンは、アップテンポの曲ではかなりメカニカルなアプローチなのが対照的です。ただ、全体的にはやっぱりバリバリと前に進んでいく印象が強いのはなぜなんでしょうね。今から考えると、メンバーもかなり強力ですし。


The Time Is Now/Don Braden(Ts) Quintet(Criss Cross 1051)(輸入盤) - Recorded January 2, 1991. Tom Harrell(Tp, Flh), Benny Green(P), Chris McBride(B), Carl Allen(Ds) - 1. The Time Is Now 2. Softly As In A Morning Sunrise 3. Three Of A Kind 4. Everything Happens To Me 5. The Hunter 6. Will You Still Be Mine 7. Butterfly 8. Condition Blue

(05/07/23)Don Bladen作は全8曲中3曲(1、3、5曲目)。今っぽいながらも、ハードバップ風なフレーズをバリバリ吹いていくのが特徴か。参加メンバーもなかなか。オリジナルの1曲目もアップテンポで、やはりそのスリリングなバリバリ感を感じることができます。落ち着いてはいるけれど時々テンポを変え、ジャズっぽさはプンプン漂ってくる2曲目、8分の6拍子でちょっと重いリズムの上をホーンが舞って後半盛り上がる3曲目、出だしはバラードでしっとりと、時に速いフレーズで奏で上げていく4曲目、やはりちょっと淡いテーマで中身は重い5拍子系の5曲目、超アップテンポでアドリブもけっこう速い6曲目、ハービー・ハンコックの曲を都会的に渋く抑える7曲目、ジャッキー・マクリーン作をノリノリのバップで演奏する8曲目。

2005/07/27

Ecstasy/Steve Kuhn

1058
Ecstasy/Steve Kuhn(P)(ECM 1058) - Recorded November 1974. - 1. Silver 2. Prelude In G 3. Ulla 4. Thoughts Of A Gentleman - The Saga Of Harrison Crabfeathers 5. Life's Backward Grance

非常に美しいソロ・ピアノの世界。それが彼にとっての世界のほんの一部とは。驚きました。木の葉、あるいは雪が舞い落ちるようなフレーズがちりばめられています。1曲目から静けさの中に穏やかに切れ込むピアノの音世界。2曲目は暗く、しかし平穏な中にふつふつとたぎる情念をかきたてられるような、そんな盛り上がりが印象的。3曲目は硬質な響きをもちながらもやさしく語りかけてきます。4曲目はタイトルのように物語を想像させるような曲の流れがやはり静かに展開していき、幕を閉じます。5曲目はあたかもフリー・インプロヴィゼーションのように自由に、しかもキューンの冷たいカラーを出しながら 進んでいきます。印象的なメロディも、あちらこちらに見受けられるのは、やはり彼の才能でしょうか。(00年9月23日発売)

So In Love/ロバート・ラカトシュ・トリオ

Robertsoin
澤野工房のアルバムも、レーベル買いをする人が多いせいか、有名無名にかかわらず、どんどんアルバムが売れているようですね。これもピアノトリオ作品で、ピアニストの名前だけ見ると、「誰?これ。」ということになるんでしょうけれど、それが澤野マジック。内容も、全部大当たりとは行かないまでも、ある程度の良さがあるので、私もついつられて買ってしまいます。ロバート・ラカトシュは、最近のヨーロッパの若手ピアニストの例にもれず、キース・ジャレットの影響があるのでは、と思わせます。6曲目に8ビート牧歌調の曲があるかと思えば、フレージング、それに合わせてハミングが聴こえるような気も。ただ、哀愁度もかなりのものなので、そちら方面が好きな方はいいかも。聴きやすいです。


So In Love/ロバート・ラカトシュ(P)・トリオ(澤野工房)
So In Love/Robert Lakatos(P) Trio (Atelier Sawano AS048) - Recorded March 8 and 9, August 16 and 17, 2004. Fabian Gisler(B), Dminic Egli(Ds) - 1. So In Love 2. Like Someone In Love 3. Allemande 4. Zingaro 5. Yesterdays 6. Le Coucher Du Soleil 7. You've Changed 8. How Deep In The Ocean 9. Indulj El Egy Uton 10. Palm Song 11. I Remember Tomorrow

ロバート・ラカトシュの曲は全11曲中4曲(3、6、10-11曲目)です。冒頭のタイトル曲から、えも言えぬ哀愁感覚としっとり感が見え隠れしています。やや繊細に感じるメロディと、意外に芯があるな、という雰囲気。ちょっと淡いながらも明るめのメロディが軽やかな2曲目、切なさがこれでもかというくらい出てくる3曲目、曲の憂いの感じが心地良く響く4曲目、やっぱりヨーロッパ調なトリオの盛り上がりがある5曲目、キース・ジャレットのような8ビートで明るく牧歌的な6曲目、ゆったりしていてしっとり感の強いバラードの7曲目、アルバムの中ではスマートな勢いのある8曲目、トラディショナルを彼がアレンジした淡い情緒感覚のある9曲目、8分の6拍子でやや力強い10曲目、 ノンビート的な美しさのあるバラードの11曲目。(05年7月1日発売)

2005/07/26

Theme To The Gaurdian/Bill Connors

1057
Theme To The Gaurdian/Bill Connors(G)(ECM 1057)(輸入盤) - Recorded November 1974. - 1. Theme To The Gaurdian 2. Childs Eyes 3. Song For A Crow 4. Sad Hero 5. Sea Song 6. Frantic Desire 7. Folk Song 8. My Favorite Fantasy 8. The Highest Mountain

(02/05/19)繊細で叙情的なアコースティックギターのソロが、曲によっては多重録音も交えながら展開しています。5曲目を除いてビル・コナーズのオリジナル。その美しい叙情性は1曲目のタイトル曲のように、淡い色合いで心の中にせまってきます。しっとりとした情感が出ていてゆったりと時が進んでいく2曲目、ややスピーディーな部分もあってギターのメロディに哀愁も漂う3曲目、スペイシーな広がりと浮遊感のある4曲目、唯一他人の曲でゆっくりと時が進んでいく叙情的な5曲目、幻想的な香りも漂わせているやや情熱的な6曲目、静かで牧歌的な「フォークソング」の7曲目、淡々と、そしてメロディアスに語りかけてくる8曲目、高所でのきりっとした透明感を漂わせているような静かな9曲目。

2005/07/25

Matchbook/Ralph Towner/Gary Burton

1056
Matchbook/Ralph Towner(G)/Gary Burton(Vib)(ECM 1056) - Recorded July 26 and 27, 1974. - 1. Drifting Petals 2. Some Other Time 3. Brotherhood 4. Icarus 5. Song For A Friend 6. Matchbook 7. 1 x 6 8. Aurora 9. Goodbye Perk Pie Hat

ビル・エヴァンスの演奏でも有名な2曲目と、9曲目のチャールズ・ミンガスの曲(これも有名)を除けば、大半はラルフ・タウナーの曲。ギターとヴァイブラホンのデュオは他ではあまり聴けません。ソロもあり、バラード調あり、テンポが速めの曲もありますが、淡々としたイメージがあります。そのゆったりした淡々とした曲調は、多少盛り上がりますが1曲目にもあらわれています。スペイシーで不思議な浮遊感を伴う小品の3曲目、2人で盛り上がっていくメロディアスな4曲目、2人でのあっさりとした、しかし印象的な演奏が聴ける5曲目、勢いがあってこの編成でもノリの良い、タイトル曲の6曲目、ソロ・ギターでの小品の7曲目、意外に明るいニュアンスで進んでいく8曲目。9曲目はゆったりと、しっとり聴かせます。

2005/07/24

Hotel Hello/Gary Burton/Steve Swallow

1055
Hotel Hello/Gary Burton(Vib, Org, Marimba)/Steve Swallow(B, P)(ECM 1055)(輸入盤) - Recorded May 13 and 14, 1974. - 1. Chelsea Bells (For Hern) 2. Hotel Overture + Vamp 3. Hotel Hello 4. Inside In 5. Domino Biscuit 5. Vashkar 7. Sweet Henry 8. Impromptu 9. Sweeping Up

(02/05/04)半分以上がスティーヴ・スワロウのオリジナルで、様々な楽器による2人でのコラボレーション。曲によっては多重録音をしているのではないかと思われます。ピアノとヴァイブラホンで淡々と綴っていく1曲目、エレキピアノ、エレキベース、ヴァイブラホンによるやや賑やかな2曲目、浮遊感のある旋律が展開されていくタイトル曲の3曲目、メロディがよく歌っているマイク・ギブス作曲のノリが良い4曲目、牧歌的なバラードで2分弱の小品の5曲目、ベースが、そしてヴァイブラホンが旋律を奏でる荘厳なカーラ・ブレイ作の6曲目、ロック的なメロディとリズムを持っているビートの効いた7曲目、空間的な2人のフリー・インプロヴィゼーションの8曲目、しっとりと寄り添うように静かに進んでいく9曲目。

2005/07/23

Eon/Richard Beirach

1054
Eon/Richard Beirach(P)(ECM 1054) - Recorded November 1974. Frank Tusa(B), Jeff Williams(Ds) - 1. Nardis 2. Places 3. Seeing You 4. Eon 5. Bones 6. Mitsuku

邦題は「ナーディス」。1-2曲目を除けば彼のオリジナルまたは共作。ヨーロッパ調透明感のあるサウンドながら、曲によりジャズらしさも引きずっています。ECMにしては珍しく、冷たいながらもややジャズっぽいノリで、マイルス・デイヴィス作の有名な邦題タイトル曲をこなしている11分台の1曲目、デイヴ・リーブマン作の静かで耽美的なバラードの2曲目、やはり美しいテーマやピアノ・ソロの部分を持つ、ため息が出るような3曲目、洋題タイトル曲で、表情を変化させながら展開していく4曲目、複雑なメロディとアップテンポのやや激しい曲で、やはりECMらしからぬ曲調の5曲目、エキゾチックなメロディで包みこんでくれるような6曲目。やっぱりバイラークのピアノのフレーズはクリスタルな印象があります。

2005/07/22

Trance/Steve Kuhn

1052
Trance/Steve Kuhn(P)(ECM 1052) - Recorded November 11 and 12, 1974. Steve Swallow(B), Jack De Johnette(Ds), Sue Evans(Per) - 1. Trance 2. A Change Of Face 3. Squirt 4. The Sandhouse 5. Something Everywhere 6. Silver 7. The Young Blade 8. Life's Backward Grance

さまざまな曲があってカラフル。タイトル曲の1曲目は特に好きな曲で、印象的なコード進行の出だしのあとシンプルな進行になって、ふつふつと湧き出るようなピアノの情念的なフレーズが印象的。バックも雰囲気を盛り上げています。2曲目はアップテンポのラテンっぽいテーマから一気に4ビートになだれ込みます。エレキピアノとエレキベースを使った当時のサウンドは爽快。いわゆるフリージャズのような構成の3曲目、ピアノのフレーズが緊張感あふれるテンポのない4曲目、ラテンのリズムの上に流れるエレキピアノのフレーズが心地よいアップテンポの5曲目、美しいピアノソロの6曲目、ジャズロックかと思いきや、ビートが崩れた後に4ビートになって一気に突き進む7曲目。8曲目は詩の朗読?もありますが非常に印象的。(99年8月18日発売)

2005/07/21

Ring/The Gary Burton Quintet with Eberhard Weber

1051
Ring/The Gary Burton(Vib) Quintet with Eberhard Weber(B)(ECM 1051) - Recorded July 23 and 24, 1974. Mick Goodrick(G), Pat Metheny(G), Steve Swallow(B), Bob Moses(Per) - 1. Mevlevia 2. Unfinished Sympathy 3. Tunnel Of Love 4. Intrude 5. Silent Spring 6. The Colours Of Chloe

マイケル・ギブスの曲が3曲、カーラ・ブレイの曲と、参加メンバーの曲で成り立っています。パット・メセニーが参加していますが、ギターはミック・グッドリックもいるので、あまり目立ってはいません。曲によって2人のベーシストが同時参加。ヴァイブラホンを中心に全体で聴かせるようなサウンド。ゆったりとしているようでエキゾチックなメロディを持って進んでいく1曲目、やはりエキゾチック路線で不思議なビートで迫ってくる2曲目、静かですが2人のベースで浮遊感とともに語りかける3曲目、前半がドラムソロで、不思議なビート感のギター度も高い4曲目、カーラ・ブレイ作でしっとりと哀愁度の高い、10分台の5曲目、エバーハルド・ウェーバー作で彼のアルバムでもおなじみの、印象的な展開の6曲目。

Captain Marvel/Stan Getz

Stancaptain
メンバーからしてもけっこう売れそうなのに、まだ国内盤CDが発売されたことのない1枚。今回は3曲ものボーナストラックがついて輸入盤で再発されています。これを機会に買ってみましたが、チック・コリアのエレキ・ピアノに、スタンリー・クラークのベース(アコースティック)、そしてトニー・ウィリアムスのドラムス、アイアート・モレイラのパーカッションと、何だかスゴいことになっていますね。ほとんどがチック・コリアの作曲なのも、何か契約関係でこうなってしまった、というような感じもしますが。まあ、当時のクロスオーヴァーの出はじめのサウンド、あるいはリターン・トゥ・フォーエヴァーの延長線上のサウンドと言えなくもなく、そういう関係が好きな方はソンはないんじゃないかな、と思います。


Captain Marvel/Stan Getz(Ts)(Columbia/Legacy)(輸入盤) - Recorded March 3, 1972. Stanley Clarke(B), Chick Corea(Key), Airto Moreira(Per), Tony Williams(Ds) - 1. La Fiesta 2. Five Hundred Miles High 3. Captain Marvel 4. Times Lie 5. Lush Life 6. Day Waves 7. Crystal Silence 8. Captain Marvel 9. Five Hundred Miles High

(05/07/13)7-9曲目がボーナストラック。1-4曲目がチック・コリア作、6-7曲目が彼と他の人との共作なので、チック・コリアのリーダー作としてもいいアルバム。メンバーもスゴいし演奏もスゴい。ピアノはエレキ・ピアノ。スタン・ゲッツも、もちろん良し。特に1-2曲目は有名な曲で、1曲目から丁々発止のアップテンポでのやり取り。8ビートを中心として、時にラテンビートへと変幻自在に盛り上がっていく2曲目、心地良くアップテンポ、かつスリリングに展開していくラテン系のタイトル曲の3曲目、ちょっとほのぼのすると思ったらすぐに盛り上がり、粘りのあるラテンになる4曲目、バラードでホッと一息の5曲目、静かからはじまるもののボッサやラテンで中盤で盛り上がる6曲目、かなり静かで、この編成では珍しい曲の7曲目。

2005/07/20

Belonging/Keith Jarrett

1050
Belonging/Keith Jarrett(P)(ECM 1050) - Recorded April 24 and 25, 1974. Jan Garbarek(Ts, Ss), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Spiral Dance 2. Blossom 3. 'Long As You Know You're Living Yours 4. Belonging 5. The Windup 6. Solstice

キース・ジャレットのヨーロピアン・クァルテット第一弾。オーソドックスな編成でも、フォーク調か流れていくような感じの曲が多いです。ただし、アメリカン・クァルテットと違って重さはあまりない感じ。全曲キース・ジャレットのオリジナルで柔軟な展開。8ビート調でビートが効いていてテーマもカッコ良い1曲目、叙情的で優しく、そしてじっくりと聴かせてくれる12分台の2曲目、フォーク調でネアカな8ビート、中途はサックスでちょっとエキゾチックに攻めてくる3曲目、しっとりとした、印象的なメロディのタイトル曲で小品の4曲目、ゴキゲンで柔軟なテーマやアドリブ部を持っていて、フリーとまではいかないけれど軽妙な5曲目、やや寒色系で耽美的な世界が広がっていく、ゆったりとして後半でやや盛り上がる13分台の6曲目。(02年9月19日発売)

Believe It/The New Tony Williams Lifetime

Tonybelieve
たまたま検索をいろいろしていたら、昨年ボーナストラックがついて再発されたとのことで、購入。このアルバムは、トニー・ウィリアムスのバンドで、何とアラン・ホールズワースが参加していたところがミソ。それにしてもトニーの’70年代はけっこうライフタイム関係でロック寄り(というよりはまるっきりロック)の仕事をしていたんですね。時代をちょっと感じるにしても、この2人の露出度は高いので、2人のファンには良いんではないかな、と思います。ただ、やっぱりロックはロックで、下に2曲ほどクロスオーヴァーの語句を使いましたけれど、それでもやっぱりロックといった方が適切じゃなかったかとも思います。


Believe It/The New Tony Williams(Ds) Lifetime(Columbia)(輸入盤) - Released 1975. Allan Holdsworth(G), Alan Pasqua(P, Cl), Tony Newton(B) - 1. Snake Oil 2. Fred 3. Proto-Cosmos 4. Red Alert 5. Wildlife 6. Mr. Spock 7. Celebration 8. Letsby

(05/07/13)7-8曲目はボーナス・トラック。まるっきりロックのアルバムと言ってもいいくらいのサウンド。アラン・ホールズワース作が3曲(2、6、8曲目)あり、トニー・ウィリアムス作は5曲目のみ。ギター度、ドラムス度はけっこう高し。重たいビートにノリながらテーマのフレーズを繰り返すような感じでギター・ソロもある1曲目、速いビートにノリつつゆったりとメロディが舞うテーマの2曲目、ギターの彼らしさが全開になっているアップテンポの3曲目、また重いロックノリでせまってくる4曲目、ロックながらやや大らかな感じで後半は盛り上がる感じの5曲目、リズムがウネッてクロスオーヴァーっぽい展開になり、ドラムスも活躍する6曲目、ちょっと大味ながらもちゃんとロックしている7曲目、やはり重いクロスオーヴァー系になる8曲目。

2005/07/19

Luminessence/Keith Jarrett

1049
Luminessence/Keith Jarrett(Comp)(ECM 1049)(輸入盤) - Recorded April 29 and 20, 1974. Jan Garbarek(Sax), Mladen Gutesha(Cond), Strings Of Sudfunk Symphony Orchestra, Stuttgart - 1. Numinor 2. Windsong 3. Luminessence

(01/08/14)オーケストラとサックスの演奏。ECM New Seriesができる前の、クラシック/現代音楽的アルバム。比較的厳かな曲の中を、寄り添うようにヤン・ガルバレクのサックスがメロディを奏でていきます。決められたメロディもあるのでしょうが、主にインプロヴィゼーションで吹いているように思えます。落ち着いていながらも、今に比べてサックスの音色はシャープな感じ。当時のキース・ジャレットの曲も陰影があるようですが、素直といえば素直かも。1、2曲目が時間軸方向に広がる陰影型なのに対して、3曲目はオーケストラのメロディがはっきりしていてある程度ドラマチックなタイプの曲。それでもやっぱりメインはヤン・ガルバレク。部分的に、オーケストラをバックに吹きまくる場面もあります。

Moodsville/Bennie Wallace

Benniemoods
やっぱりアヴァンギャルドやフリー系以外の、割とオーソドックスなサックス・プレイヤーの中では、ベニー・ウォレスのメロディアスな中でもアウトしまくる個性的なフレージングは、他の追随を許さないものがあります。だから個人的には好きなんですけれども。以前はオリジナルが多かったのですけれど、最近はスタンダードやジャズメン・オリジナルを演奏することが多くなっています。4曲目はマイルス・デイヴィス作の「マイルストーンズ」となっていますが、明らかに違う曲が収録されています。ただ、それが何というタイトルの曲なのか、思い出せないのですが。他の曲との入れ違いかな、とも思ったのですけれど、そうでもないようです。


Moodsville/Bennie Wallace(Ts)(Groove Note)(輸入盤) - Recorded May 14 and 15, 2001. Mulgrew Miller(P), Peter Washington(B), Lewis Nash(Ds) - 1. I'll Never Smile Again 2. Con Alma 3. April In Paris 4. Milestones 5. When A Man Lovers A Woman 6. Love For Sale 7. My Little Brown Book 8. I Concentrate On You 9. A Flower Is A Lovesome Thing

(05/07/13)全曲スタンダードで、歌心や味わいが増してきた感じですが、やはりベニー・ウォレスならではの軌道を外れる個性的なフレーズもけっこうあります。ホンワカとしたミディアムテンポでのメロディアスなコード進行とフレーズの1曲目、やはり有名な曲を優しく、時にアウトして吹いていく、ピアノのソロも聴きどころの2曲目、ピアノをバックにしっとりとしたバラードで心和ませる3曲目、この曲でよかったっけ(クレジット違い)、と思いながらメロディアスなので聴き進める4曲目、やはりゆったりとしたバラードの5曲目、アップテンポで楽しく聴けて陽気な6曲目、再びバラードが登場して良い雰囲気の7曲目、やはりムードがあるフレージングが心地良いミディアムの8曲目、妖しげなムードのバラードでも印象的なメロディの9曲目。

2005/07/18

Tribute/Paul Motian

1048
Tribute/Paul Motian(Ds)(ECM 1048)(輸入盤) - Recorded May 1974. Carlos Ward(As), Sam Brown(G), Paul Metzke(G), Charlie Haden(B) - 1. Victoria 2. Tuesday Ends Saturday 3. War Orphans 4. Sod House 5. Song For Che

(99/02/10)全5曲中3曲がポール・モチアンのオリジナル。1曲目は彼の作曲ながら、やや静かでかなり哀愁を帯びた世界が展開しています。チャーリー・ヘイデンとサム・ブラウンの個性に引きずられているのかも。当然ベースはぴったりのサウンド。他の曲でも、2人のギタリストがけっこう個性的でおもしろいかも。あおりたてるベースとドラムスの上を漂いながら徐々にフレーズを構築していくギターの2曲目、オーネット・コールマン作の、やや混沌としたまとまりをみせながら進んでいく3曲目、テーマで泣きのサックスが入っている比較的静かな、途中やや盛り上がる4曲目、哀愁たっぷり路線の、チャーリー・ヘイデン作の有名な5曲目。やはりギターとベースがカギになっていて、しっとり感が漂います。

Scorched/Mark-Anthony Turnage/John Scofield

Markscorch
まさかここで純粋なクラシック・レーベルのアルバムを紹介するとは思ってもみませんでしたが、先日ある方より教えてもらった、ジョン・スコフィールドやジョン・パティトゥッチが参加しているライヴアルバム。趣向としては、ジョン・スコの曲を中心に、ある曲は現代音楽化して、ある曲はジャズ(ファンク)のまま、またある曲は両方を合わせた感じで演奏しているアルバムだと思います。これらのミュージシャンのファンでも、アルバムの発売ジャンルが違っていたので、チェックがもれている方が多いのでは。私はもちろん数曲あるトリオでのファンクバリバリの演奏が好みなのですが、トータル的に聴いても、割と楽しめるのではないかと思います。


Scorched/Mark-Anthony Turnage/John Scofield(G)(Grammophon)(輸入盤) - Recorded September 7, 2002. John Patitucci(B), Peter Erskine(Ds), Hugh Wolff(Cond), Radio-Sinfonie-Ocrhestra Frankfurt Hr Big Band - 1. Make me 1 2. Make Me 2 3. Kubrick 4. Away With Words 5. Fat Lip 1 6. Fat Lip 2 7. Deadzy 8. Trim 9. Nocturnal Mission 10. Let's Say We Did 11. The Nag 12. Cadenza 13. Gil B643 14. Protocol

(05/07/13)ライヴ録音。Mark-Anthony Turnageはイギリスの現代音楽家。タイトルは日本語だと「スコフィールドのオーケストラ化」?。クラシックのオーケストラのアルバムなのだけれど、ジャズで有名な3人が参加して、主にグラマヴィジョン時代のジョン・スコフィールドの曲も何曲か(2、6、11、14曲目)ギター・トリオのみ、あるいはトリオを中心にして演奏しています。つまりクラシックの場面とジャズ(ファンク)の場面が交互に現れる感じ。ジャズファンとしてはスコフィールド節全開のトリオの部分が非常においしい。4曲目、7、13曲目後半ではオーケストラをバックにアコースティック・ギターのしっとりとした演奏。10曲目はエレキ。12曲目はソロ・ギターの演奏。ジョン・スコのファンクをオーケストラ中心で演奏した8、9曲目も。

2005/07/17

Timeless/John Abercrombie

1047
Timeless/John Abercrombie(G)(ECM 1047) - Recorded June 21 and 22, 1974. Jan Hammer(Org, Synth, P), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Lungs 2. Love Song 3. Ralph's Piano Waltz 4. Red And Orange 5. Remembering 6. Timeless

オルガン・トリオ(ここではピアノもあります)のアルバム。1、4曲目がヤン・ハマーの曲で、他はジョン・アバークロンビーのオリジナル。1曲目は12分台の曲。出だしがスピーディでオルガンやギターを弾きまくり、そして中間部には静かな場面もあるドラマチックでロック的な展開。アグレッシブなサウンドの部分もあり、ドラムスも元気です。ピアノとアコースティック・ギターで美しいメロディが漂うバラードの2、5曲目、これぞオルガン・トリオの曲とでもいうような4ビートノリでギターが縦横無尽に走る3曲目、急速調のジャズ・ロックといった雰囲気で、これでもかとフレーズがたたみかけてくるようなパワーのある4曲目 。ゆったりと入って、そしてゆったりと盛り上がっていく11分台のタイトル曲の6曲目で幕を閉じます。

From Kirk To Nat/Kirk Lightsey Trio

1050
Criss Crossレーベル順番聴き6日目で、また明日からちょっと他の方面へ行くことにします。カーク・ライトシーのナット・キング・コールに捧げたアルバムということで、編成もピアノ、ギター、ベースで同じ、2曲で渋いヴォーカルを聴かせているところなんか、けっこう意識しているのだろうな、と思わせます。ここではケヴィン・ユーバンクスのギターが目立っています。もともとこの人、フュージョン系でデビューしたのだけれども、4ビートもアヴァンギャルドなものもできる人で、えらい速弾きや目立つフレーズも、調和したサウンドの中から時々飛び出てきます。彼だけ異色と言えなくもありません。


From Kirk To Nat/Kirk Lightsey(P, Vo) Trio(Criss Cross 1050)(輸入盤) - Recorded November 28, 1990. Kevin Eubanks(G), Rufus Reid(B) - 1. You And The Night And The Music 2. Sweet Lorraine 3. Never Let Me Go 4. Bop Kick 5. Sophisticated Lady 6. The Best Is Yet To Come 7. Close Enough For Love 8. Little Old Lady

(05/07/10)Kirk Lightsey作は全9曲中9曲目のみ。ナット・キング・コールに捧げたアルバムで、編成もギターを含むトリオで一緒。オーソドックスですがギターがスゴい。哀愁が漂っていてサウンドやメンバーの掛け合いもなかなかまとまっている1曲目、メロディアスで甘い雰囲気がなかなかの2曲目、なかなか味のあるヴォーカルを聴かせるバラードの3曲目、ナット・キング・コール作のアップテンポでメロディアスな4曲目、ベースのソロからはじまってやや静かな5曲目、ノリの良いサウンドで3者絡み合いながら進んでいく6曲目、またヴォーカル入りで、渋いアプローチでせまってくる7曲目、テンポも速めで、けっこう明るい雰囲気のメロディアスな8曲目、ややアップテンポでのブルースで、陽気な感じのあるウキウキする9曲目。

2005/07/16

Drum Ode/Dave Liebman

1046
Drum Ode/Dave Liebman(Ss, Ts, Afl)(ECM 1046) - Recorded May 1974. Richard Beirach(P), Gene Perla(B), John Abercrombie(G), Jeff Williams(Ds), Bob Moses(Ds), Patato Valdez(Per), Steve Satten(Per), Barry Altschul(Per), Badal Roy(Per), Collin Walcott(Per), Ray Armando(Per), Eleana Steinberg(Vo) - 1. Goli Dance 2. Loft Dance 3. Oasis 4. The Call 5. Your Lady 6. The Iguana's Ritual 7. Satya Dhwani (True Sound)

参加メンバーで分かる通り、パーカッションが前面に出たアルバム。ECMとは思えないほどに元気あふれるパーカッシヴなサウンド。1曲目は派手なパーカッションをバックにデイヴ・リーブマンのナレーションが入る短い30秒ほどの曲。1曲目はやはり全開のパーカッションの上を走るテナー・サックスとエレキ・ピアノとエレキ・ベース。3曲目で女性ヴォーカルが聴けるややリラックスした曲に。4曲目もドラム(パーカッション)のみをバックにしたエコーを効かしたサックス。5曲目はジョン・コルトレーンの曲で、比較的静かながらエレクトリックで、アフリカの香りがするパーカッション。6曲目は10分台の曲で、当時のエレクトリックなジャズの影響も。7曲目はギターやタブラの響きもエキゾチックな渋い曲。(99年10月1日発売)

The Lure Of Beauty/Gary Smulyan Quintet

1049
Criss Crossレーベル順番聴き5日目。今日はバリトン・サックスとトロンボーンをフロントにしたクインテットの編成ですが、重苦しいイメージはほとんどなく、大変な楽器なのにけっこう軽くメロディを吹いているのに驚きました。メロディアスな場面には雰囲気を持たせて、渋めの時はそれなりに、と自在に楽器を操っているのが分かります。特に極めつけは9曲目の、曲もバリトン・サックスもえらい速いフレーズとテンポでせまってくるあたり、奏者としては超人レベルなのかな、と思わせる面もあったりします。リーダーとしては知名度が今ひとつですが、なかなかいい演奏。サイドメンの顔ぶれもいいです。


The Lure Of Beauty/Gary Smulyan(Bs) Quintet(Criss Cross 1049)(輸入盤) - Recorded December 7, 1990. Jimmy Knepper(Tb), Mulgrew Miller(P), Ray Drummond(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Boo's Blues 2. Canto Fiesta 3. Minor Conundrum 4. Moonlight On The Nile 5. Kiss And Run 6. Lost April 7. You Go To My Head 8. The Lure Of Beauty 9. Off To The Races

(05/07/10)何とバリトン・サックスのリーダー作。でもフレーズはバリバリと。Gary Smulyan作は全9曲中5曲(2-4、8-9曲目)。クインシー・ジョーンズ作のブルースを少し重心が重く、気だるそうな感じの1曲目、ラテンタッチで時に4ビートになり、アップテンポで軽やか(?)にフレーズが舞う2曲目、盛り上がり気味に進行していくやや今っぽい4ビートの3曲目、ワンホーンでしっとりと落ち着いたバラードの4曲目、快活なメロディとリズムで、ややアップテンポで楽しめる5曲目、ミディアムのテンポでメロディアスなテーマと各ソロと続いていく6曲目、スタンダードをちょっと軽めな味付けで演奏した7曲目、再びワン・ホーンで朗々と歌うタイトル曲のバラードの8曲目、超がつくほどにアップテンポのフレーズでバンバン飛ばす9曲目。

2005/07/15

Whenever I Seem To Be Far Away/Terje Rypdal

1045
Whenever I Seem To Be Far Away/Terje Rypdal(G)(ECM 1045)(輸入盤) - Recorded 1974. Sveinung Hovensjo(B), Pete Knutsen(P, Key), Odd Ulleberg(French Horn), Jon Christensen(Per), Sudfunk Symphony Orchestra, Christian Hedrich(Solo Viola), Helmut Geiger(Solo Vln) - 1. Silver Bird Is heading For The Sun 2. The Hunt 3. Whenever I Seem To Be Far Away

(99/04/08)全曲テリエ・リピダルの作曲。曲によって多彩なアプローチを見せています。当時のジャズロック(ファンク?)を思わせるような13分台の1曲目は、ギターが気合いが入っていて、ロックっぽく鋭いフレーズの連発。フレンチ・ホルンもソロに迎えて、不思議な雰囲気を醸し出しています。ちょっと渋めな2曲目は、フレンチホルンがテーマを吹くプログレの影響も感じられる曲。リズムも重々しいです。3曲目のサブ・タイトルは「Image For Electric Guitar, Strings, Oboe And Clarinet」とあり、オーケストラとの競演をしている雄大な17分台もの曲です。あたりまえですが、エレキ・ギターを除けば、クラシック作品のような雰囲気。ただ、ギターも曲の雰囲気にマッチしているのが面白いところです。

I Remember You/Philip Catherine Trio

1048
Criss Crossレーベル順番聴き4日目。このレーベル、オーソドックスなクァルテットやクインテットの編成の録音が多めなのですが、このアルバムのように時々変則編成のアルバムも見かけます。ギター、ホーン、ベースの取り合わせというのもここでは珍しいかも。やはりトム・ハレルのフリューゲル・ホーンが目立ちますが、ギターのフィリップ・カテリーンもオーソドックスな音色を持ちながら、ボリューム(またはボリューム・ペダル?)を使ってキーボードのような音を出したり、フレーズ的にも今っぽいものを時々出してきます。感触的にはちょっと淡色系かな、と思わせるものはありますが、けっこう耳に心地よいギターのサウンドです。


I Remember You/Philip Catherine(G) Trio(Criss Cross 1048)(輸入盤) - Recorded October 19, 1990. Tom Harrell(Flh), Hein Van De Geyn(B) - 1. Nardis 2. Twice A Week 3. I Remember You 4. Soul Role 5. From This Time, From That Time 6. Songflower 7. Funk In Deepfreeze 8. My Funny Valentine Blues For G.T.

(05/07/10)変則編成のトリオ作。ギターはオーソドックスですが、時にボリュームを使ってキーボード的な音を出します。Philip Catherine作は全9曲中2曲(2、9曲目)で、他のメンバーの作品も3曲あります。有名な曲をテーマ以外は通常の4ビートで料理している1曲目、スペイシーでしっとりしていて幻想的、途中でボッサになる11分台の2曲目、メロディアスでテンポもちょっと速めで良い、タイトル曲の3曲目、8分の6拍子でちょっと浮遊感のあるメロディの4曲目、トム・ハレル作の優しいメロディの漂う5曲目、映画音楽のようなメロディで、静かでじっくりと迫ってくる6曲目、ハンク・モブレー作をやや渋め、ややあっさりと料理する7曲目、有名な曲を淡々と演奏していく8曲目、メカニカルで現代的な色合いを持つブルースの9曲目。

2005/07/14

The Colors Of Chloe/Ebarhard Weber

1042
The Colors Of Chloe/Ebarhard Weber(B, Cello, Ocarina)(ECM 1042) - Recorded December 1973. Rainer Bruninghaus(P, Synth), Peter Giger(Ds, Per), Ralf Hubner(Ds), Ack Van Rooyen(Flh), Cellos Of The Sudfunk Orchestra, Stuttgart - 1. More Colours 2. The Colours Of Chloe 3. An Evening With Vincent Van Ritz 4. No Motion Picture

エバーハルト・ウェーバーの初リーダー作とのこと。この頃から すでにベースの音色は個性的。例のエレクトリック・アップライトベースでしょうか。曲名も色にちなんだものが多く、聴いていて想像をかきたてられるような雰囲気も あります。1曲目は、バックのストリングスの流れの上をゆったり歩き回るベースときれいなフレーズを紡ぎ出すピアノ。2曲目のタイトル曲もゆったりした出だしで、何となく牧歌的なテーマ。ベースソロからピアノソロに至る流れがメロディアスで印象的で、だんだん盛り上がっていきます。3曲目はビートこそ違え、ジャズ的な雰囲気も。4曲目は19分台の大作で、ビート、変拍子、ドラマチックな進行やサウンドからは、どちらかと言うとプログレッシヴ・ロック(ジャズ・ロック)がイメージされるような曲。(99年10月1日発売)

Deep Passion/Tad Shull Quintet

1047
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。今日のタッド・シュル(と読むのだろうか)は変わったタイプのサキソフォニストで、現代ジャズプレイヤーにありがちなジョン・コルトレーンからマイケル・ブレッカーのメカニカルな系譜のタイプとは全く逆のプレイヤーで、モダン以前のサックスのホンワカした雰囲気も併せ持っている個性的なプレイヤーです。各曲のサウンドも、それに合わせた感じで、他のプレイヤーの関係で現代的な感じも多少あるにしろ、時々50年代、あるいはそれ以前にさかのぼってしまったような感じになる場面もあります。レーベルを網羅して聴こうとしなければ、私的には出会わなかったタイプのサックスです。


Deep Passion/Tad Shull(Ts) Quintet(Criss Cross 1047)(輸入盤) - Recorded November 24, 1990. Irvin Stokes(Tp), Mike LeDonne(P), Dennis Irwin(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Tadpole 2. Big Ears 3. June Night 4. Why 5. Soul Stirrin' 6. The Breeze And I 7. Deep Passion 8. The Eldorado Shuffle

(05/07/09)Tad Shullの初リーダー作ですが作曲はなし。Mike LeDonneの曲が1-2曲目。どちらかと言うとメロディ系のサックスか。1曲目は快活なサウンドを持つブルース進行の曲で、ピアノも光ってます。ちょっととぼけた味があってややスローでダルくせまってくる2曲目、ミディアムでやはりまったりとした味の各楽器のソロがなかなかいい感じの3曲目、ちょっと間違えると夜のムードミュージックになりそうなバラードの4曲目、やはりややゆっくりとした曲調で渋くブルージーに進んでいく5曲目、テーマがラテンノリで、懐かしい感じのサックスのフレーズがややアップテンポの4ビートにぴったりしている6曲目、ラッキー・トンプソン作のやはり往年のムードが出てくるバラードの7曲目、シャッフルのリズムで楽しい雰囲気の8曲目。

2005/07/13

Witchi-Tai-To/Jan Garbarek/Bobo Stenson Quartet

1041
Witchi-Tai-To/Jan Garbarek(Ts, Ss)/Bobo Stenson(P) Quartet(ECM 1041) - Recorded November 27 and 28, 1973. Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. A.I.R. 2. Kukka 3. Hasta Siempre 4. Witchi-Tai-To 5. Desireless

他人の曲ばかりの構成。このアルバムからは、今のヤン・ガルバレクと似たような音色が感じられますが、全体的なサウンドに当時のジャズ的な色彩も。カーラ・ブレイ作の1曲目はいかにも当時のガルバレク節という感じで盛り上がっていき、再び元に戻っていきます。美しいテーマを持つ2曲目は聴きやすいながらもヨーロッパ的なテンポの揺らぎを感じます。3曲目の「アスタ・シエンプレ」はタンゴの曲で、かなり哀愁を帯びたサックスやピアノが何とも言えず良い感じ。タイトル曲の4曲目はメロディアスなピアノが紡ぎ出されていき、サックスで歌いまくっています。ドン・チェリー作の5曲目は何と20分台の曲で、流れるバックにテーマのサックスのメロディが浮かびますが、中間部は60年代ジャズという趣きで盛り上がります。

Feelin' And Deelin'/Ralph Lalama & His Manhattan All Stars

1046
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。今日のラルフ・ララマのアルバム、2管のフロントとピアノの性格のせいか、メロディアスで陽性なバップフレーズを次から次へと紡ぎだしていて、いわゆる暗くて渋めのジャズとは縁が遠いアルバムとなっています。唯一雰囲気が違うのは5曲目のオリジナルが現代的な音使いのサウンドかな、と思えるだけで、全体的に50年代のような懐かしい雰囲気(しかもニューヨークという感じではない)を味わうことができます。メンバーからして面白いとは思うのですが、トンガッているばかりがジャズではなくて、アメリカでもこういうジャズが生きてますよ、というサウンドは、逆に自己主張になっているのでは、と思います。


Feelin' And Deelin'/Ralph Lalama(Ts) & His Manhattan All Stars(Criss Cross 1046)(輸入盤) - Recorded November 23, 1990. Tom Harrell(Tp, Flh), Barry Harris(P), Peter Washington(B), Kenny Washington(Ds) - 1. So Nice 2. Third Time Around 3. Evol Deklaw Ni 4. Short Story 5. Theme For Mel 6. Microwave Blues 7. Paradox 8. Crazeology

(05/07/09)Ralph Lalama作は全8曲中2曲(5-6曲目)。ジャズメン・オリジナルが多し。ベテランのバリー・ハリスが加わっているのがミソか。メロディアスなホーン。エルモ・ホープ作の、50年代のミディアムテンポのサウンドをほうふつとさせる陽性な1曲目、ハンク・モブレイ作のアップテンポの曲で、ソロが快活にまわっていく2曲目、サド・ジョーンズ作のやはりメロディ系なゆったり気味で11分台の3曲目、ケニー・ドーハム作のやや哀愁系なサウンドを持つ、それでも元気な4曲目、ややエキゾチックながらも語りかけてくる息の長いバラードの5曲目、やっぱり陽気な感じのするブルースの6曲目、ソニー・ロリンズ作のどことなくトロピカルな雰囲気を持っている7曲目、バリー・ハリス作でアップテンポながら明るくせまる8曲目。

2005/07/12

Lookout Farm/Dave Liebman

1039
Lookout Farm/Dave Liebman(Ss, Ts, Afl)(ECM 1039) - Recorded October 10 and 11, 1973. Richard Beirach(P), Frank Tusa(B), Jeff Williams(Ds), John Abercrombie(G), Armen Halburian(Per), Don Alias(Per), Badal Roy(Per), Steve Sattan(Per), Eleana Sternberg(Voice) - 1. Pablo's Story 2. Sam's Float 3. M.D./Lookout Farm

全曲デイヴ・リーブマンのオリジナル。ホーンはもちろん注目ですが、パーカッション部隊も強力。1曲目はスパニッシュにアコースティック・ギターではじまり、途中からパーカッションが効いてエキゾチックな流れに。エレキピアノも入ってドラマチックに静と動を繰り返していく14分台の曲。2曲目は当時のジャズ・ロックを意識しているサウンドで、比較的単調なベースの上に様々な楽器の音が織りなしています。3曲目は23分台の長いメドレーでジャズ色も強いです。ゆったりとはじまり、サックスを十分聴かせた後にピアノで盛り上がっていきます。そしてビートが効いたベースを経て、パーカッションの音の洪水。サックスとドラムスのデュオもあり、アコースティック色が強く、構成も複雑。再び後半盛り上がります。強力な音。

Introducing John Swana/John Swana Quintet

1045
再びCriss Crossレーベル順番聴きに戻ります。今日はジョン・スワナの初リーダー作。この頃になると、このレーベル、大物のベテランの起用は少なくなって、中堅から若手に中心が移っていきます。彼もけっこう上手いので、もっと有名になってもいいのにとも思いますが、そこがジャズの選手層(?)の厚いところで、今でもここのレーベルに録音をしています。ピアニストがベニー・グリーンというのもいいし、サックスのビル・ピアースは、メロディアスにもメカニカルにも吹ける人。ちょうどこのグループのこういう選曲にマッチしていると思いました。個人的にはもう少しオリジナルが多くてもいいかな、とも思います。


Introducing John Swana/John Swana(Tp, Flh) Quintet(Criss Cross 1045)(輸入盤) - Recorded December 28, 1990. Billy Pierce(Ts), Benny Green(P), Peter Washington(B), Kenny Washinton(Ds) - 1. Good Sneakers 2. Gert's Lounge 3. La Villa 4. Fall 5. Three Little Words 6. Wild Flower 7. I've Grown Accustomed To Her Face 8. Along Came Betty

(05/07/09)John Swanaの初リーダー作で、彼は2曲作曲(1-2曲目)。ジャズメン・オリジナルやスタンダードが多めで、いかにもジャズらしい場面が多いです。マイナーでやや哀愁を感じるメロディや、意外に盛り上がる部分もあったりと、ソロの起伏が面白い1曲目、比較的ゆったりしたテンポでじっくりと進んでいく渋めで12分台の2曲目、ケニー・ドーハム作のテーマが印象的でアップテンポに明るめにせまってくる3曲目、ウェイン・ショーター作の原曲を意識した幻想的なバラードの4曲目、出だしと最後はミュートトランペットでメロディアスに軽やかに吹く5曲目、ショーター作で原曲のサウンドからそのままジャジーに展開する6曲目、優しい雰囲気をたたえるバラードの7曲目、ベニー・ゴルソン作のアップテンポのラテンの8曲目。

2005/07/11

Red Lanta/Art Lande, Jan Garbarek

1038
Red Lanta/Art Lande(P), Jan Garbarek(Fl, Ss, Bs)(ECM 1038) - Recorded November 19 and 20, 1973. - 1. Quintennaissance 2. Velvet 3. Waltz For A 4. Awakening - Midweek 5. Verdulac 6. Miss Fortune Mdley: 7. Open Return - Cancion Del Momento 8. Mean While 9. Cherifen Dream Of Renate

全曲アート・ランディのオリジナル。今でこそ、このようなピュアなサウンドはあちこちで聴かれますが、当時は珍しかったのだろうと思います。どこまでも透明感あふれるピアノとホーンのデュオ。かといってヒーリング・サウンドと言うには少々思索的な感じ。その思索的な部分を垣間見せる1曲目、ピュアな感覚でサウンドが発せられていく2曲目、フルートでしっとりと聴かせる3曲目、穏やかながらも陰影に富んでいてドラマチックな11分台の4曲目、この中では少々激しいやり取りでバリトン・サックスも登場する5曲目、哀愁漂うメロディとしっとり感の6曲目、クラシカルで叙情的なソロ・ピアノの7曲目、2人が静かに語り合っているような8曲目、まるで尺八のようなフレーズのフルートでの9曲目。やっぱり叙情的なサウンド。

SF JAZZ コレクティヴ・フィーチャリング・ジョシュア・レッドマン

Sfjazzco
先入観で勘違いしていた部分があって、アルバムタイトル(あるいはグループ名)の「SF」とは「サイエンス・フィクション」ではなくて「サンフランシスコ」だったんですね。フューチャージャズを標榜している割にはずいぶんとオーソドックスなジャズだなあと思って聴いていました(笑)。芸術監督はもちろんジョシュア・レッドマンですが、アレンジャーのところにギル・ゴールドスタインの名前もあって、なるほど、それでこういうサウンドになるのか、と感心してみたり。しかし、私個人的な感想では、4ビートにこだわってなくて新しいもの好きなので、昨日紹介した彼の同時発売作品「モメンタム」の方が好みです。また、国内盤では「フィーチャリング・ジョシュア・レッドマン」が強調されていますけれど、輸入盤は「SF Jazz Collective」だけの表記ですね。


SF JAZZ コレクティヴ・フィーチャリング・ジョシュア・レッドマン(Ts、Ss)(Nonesuch)
SF Jazz Collective(Nonesuch) - Recorded March and April 2004. Bobby Hutcherson(Vib, Marimba), Joshua Redman(Ts, Ss, Artistic Director), Nichoras Payton(Tp), Miguel Zenon(As, Fl), Josh Roseman(Tb), Renee Rosnes(P), Robert Hurst(B), Brian Blade(Ds) - 1. Lingala 2. Peace 3. Of This Day's Journey 4. When Will The Blues Leave 5. Rise And Fall 6. Una Muy Bonita 7. March Madness

ジョシュア・レッドマンの同時発売のもう1作。ライヴ録音。メンバー作が4曲と、オーネット・コールマンの曲が3曲(2、4、6曲目)あります。こちらの方がフューチャー・ジャズしているかと思ったら、8人編成で4管編成の比較的オーソドックスなジャズに聴こえます。アフリカンでややエキゾチックな感じもあって分厚いホーンと変幻自在なソロがある1曲目、ミディアムテンポで皆がアンサンブルも含めて自由度高く演奏をしていく2曲目、静かにはじまってドラマチックに展開しながら大団円を迎える3曲目、オーネット・コールマンのサウンドの雰囲気が出ている4曲目、淡くて渋いような感触から盛り上がって行くジョシュア作の5曲目、やはり自由な雰囲気のある6曲目、物語的にどんどん場面転換していく緩急自在な7曲目。(05年6月8日発売)

2005/07/10

Solo Concerts/Keith Jarrett

1035
Solo Concerts/Keith Jarrett(P)(ECM 1035-37) - Disc1 1. Bremen, July 12, 1973 Part 1 2. Bremen, July Part 2 Disc2 1. Lausanne, March 20, 1973 Part 1/2

このあたりから、1曲が長い完全即興演奏でのソロ・パフォーマンスがはじまります。LP時代は3枚組(当時としてはピアノ・ソロの3枚組は画期的)。CDではブレーメン・コンサート、ローザンヌ・コンサートがそれぞれ1枚ずつにおさめられて、区切りが良くなりました。ブレーメンの方は徐々に盛り上がり、厳かな感じの中ほどを経て明るくゴスペル調に変わっていくパート1、力強いメロディアスな出だしから静かな場面を経てゆっくりとドラマチックに展開し、軽快なアンコールがあるパート2。ローザンヌの方は、クラシック調ではじまって8ビートのフォーク調に続き、その後も緩急自在に展開する、60分超の演奏です。中ほどにはピアノのボディを叩く音や完全フリーも。全体的には美しいインプロヴィゼーション。(01年8月22日発売)

モメンタム/ジョシュア・レッドマン

Joshuamom
以前のアルバムから、オルガン・トリオ+ゲストと思って聴いたら、全然イメージが違っていました。まず、このアルバムは4ビートは一切なくてファンクの切れ味満開のアルバム。オルガンだけではなくて、キーボードやシンセサイザーを多用しています。ベースをオルガンのペダルではなくて、ベースシンセサイザーやベーシストを入れての録音。タイトなサウンドに仕上がるはずです。ベースもドラムスも曲によって交代していて、ドラムスはブライアン・ブレイドとジェフ・バラードでだいたい分け合っています。個人的には経譜・バラードのドラムスが好み。このゲストやメンバーの組み合わせの妙も楽しめます。先日のウェイン・ショーターのアルバムもスゴかったけれど、別な意味でジャズの今後の方向性を見据えて作っているなあ、という感じです。ファンク好きにはけっこういいかも。


モメンタム/ジョシュア・レッドマン(Sax, Key)(Nonesuch)
Momentum/Joshua Redman(Sax, Key) Elastic Band(Nonesuch) - Released 2005. Sam Yahel(Key), Jeff Ballard(Ds), Brian Blade(Ds), Guest: Peter Bernstein(G), Flea(B), Stefon Harris(Vib), Eric Krasno(G), Meshell Ndegeocello(B), Jeff Parker(G), Kurt Rosenwinkel(G), Nicholas Payton(Tp), ?Uestlove(Ds) - 1. Soundcheck 2. Sweet Nasty 3. Just A Moment 4. Shut Your Mouth 5. The Crunge 6. Riverwide 7. Greasy G 8. Lonely Woman 9. Swunk 10. Blowing Changes 11. Double Jeopardy 12. Put It In Your Pocket 13. Showtime

ジョシュア・レッドマンの曲が13曲中6曲。他に、短めの4曲の合作(フリー・インプロヴィゼーションか)やサム・ヤエルの曲も。オルガントリオのイメージがありますが、シンセサイザーその他キーボードを使って現代的なサウンド。テーマに不思議なビートが混ざるカッコ良いダイナミックなファンクの2曲目、やはりビートがカッコ良いドラマチックな点赤いもある4曲目、何とレッド・ツェッペリンの曲を演奏する5曲目、シェリル・クロウ作のややゆったりして渋い6曲目、不思議なグルーヴ感をもたらすファンクの7曲目、オーネット・コールマン作を彼らがやるとファンクになる8曲目、ギターもけっこう活躍する快活なサウンドの9曲目、地に足が着いているドシッとしたビートの11曲目、タイトなリズムとメロディが心地良い12曲目。(05年6月8日発売)

2005/07/09

In The Light/Keith Jarrett

1033
In The Light/Keith Jarrett(P)(ECM 1033/34) - Recorded 1973. Ralph Towner(G), Willi Freivogel(Fl), String Section Of The Sudfunk Symphony Orchestra, The American Brass Quintet, The Fitz Sonnleitner Quartet - 1. Methamorphosis 2. Fughata For Harpsichord 3. Brass Quintet 4. A Pagan Hymn 5. String Quartet 6. Short Piece For Guitar And Strings 7. Crystal Moment 8. In The Cave, In The Light

ECM New Seriesがなかった時代のキース・ジャレットが作曲したクラシックのアルバム。 当時としてはこういうアプローチは珍しかったかも。曲ごとに様々な編成で聴かせてくれます。オーケストラやブラスを交えて、どう聴いてもクラシックにしか聞こえない(あまりまえか)のですが、彼の「ソロ・コンサート」への流れをみると、この方向も必然性があったような気がします。彼がピアノを弾いているのが、2、4、8曲目。このうち2、4曲目は彼のソロ・ピアノ。彼のピアノそのものはジャズだろうとクラシックだろうとボーダーレスに聴くことができます。そしてラルフ・タウナーも6曲目に参加しているのがうれしいところ。1曲目のフルートはキース・ジャレット本人ではありませんが、彼がやろうとするとこうなるという感じで興味深いです。

ギター・ルネッサンス2:夢/渡辺香津美

Kazumiguit2
渡辺香津美がイースト・ワークスに移籍した時にすぐ、アコースティック・ギターのソロ・アルバムを出しましたけれど、まさか2枚目が出るとは思いませんでした。けっこうこれで1枚通すのは難しいフォーマットだと思いますが、安定していて、曲順もよく考えられていて、1枚聴きとおすのにすんなり、というか、気持ち良く聴くことができました。プラスアルファの音楽の表情が豊かなのか、ちょっと他のミュージシャンでこのフォーマットで1枚アルバムができる人が、見当たりません。聴きやすさと安心感があって、当分の間何度も聴くアルバムになりそうです。やっぱりアコースティック・ギターもいいですね。


ギター・ルネッサンス2:夢/渡辺香津美(G)(ewe)
Guitar Runaissance 2 [夢]/Kazumi Watanabe(G)(EWE) - Recorded February 21 and 22, 2005. - 1. Smile 2. Allemande From Suite For Unaccompanied Cello No. 1 BWV 1007 3. Three Views Of A Secret 4. Uncle Wanear - The Fool On The Hill 5. Gondola Nouta 6. Blue Steel 7. Tabidatsu Aki 8. Night & Day 9. So What 10. Apres Un Reve 11. Nuages 12. Minor Swing

アコースティック・ギターのソロによる録音の2枚目で、一部ライヴ録音になっています。多重録音はなし。彼の作曲は4曲目前半とダイナミックな6曲目。クラシックからの題材(2、10曲目)もジャズ、スタンダード、チャップリン、ビートルズ、ジャコ・パストリアス、ユーミン、中山晋平、ジャンゴ・ラインハルトなどいろいろな題材がありますが、アコースティック・ギター1本(機種は変わるにしろ)で勝負しているせいか、不思議な統一感と美しさがあります。9曲目にはソー・ホワット(これのみエレキか)もあり、あまり抑制しないでバンバン弾きながらも、やっぱりアコースティック・ギターでの演奏だな、と思わずニンマリ。11-12曲目のジャンゴの曲も、あまりマヌーシュ・スイングという感じではなくて、雰囲気があって落ち着いています。(05年6月22日発売)

2005/07/08

Diary/Ralph Towner

1032
Diary/Ralph Towner(G, P, etc)(ECM 1032) - Recorded April 4 and 5, 1973. - 1. Dark Spirit 2. Entry In A Day 3. Images Unseen 4. Icarus 5. Mon Enfant 6. Ogden Road 7. Erg 8. The Silence Of A Candle

ラルフ・タウナーの一人多重録音。ギター(12弦ギター、クラシック・ギター)の新しい表現という意味も当時持っていたと思うアルバム。いわゆるジャズからは少々離れているかも。1曲目はギターとピアノのデュオで、同一人の演奏なだけに緊密感と緊張感を合わせ持ちます。ギターでの演奏で淡々と進む2曲目、ゴングなども使われてインプロヴィゼーション度の高い3曲目、ピアノとギターの涼しくてメロディアスな4曲目、クラシックのようにきれいなメロディをギターで奏でる5曲目、緊張感あふれる展開で、なおかつきれいなサウンドを持つ6曲目、ギターのボディを叩いた音をバックにテンポの速いギターソロが展開される7曲目。叙情感は8曲目のピアノソロで厳かにクライマックスを迎える感じです。(99年9月15日発売)

イン・ザ・タンク/田村夏樹/エリオット・シャープ/加藤崇之/藤井郷子

Inthetank
藤井郷子田村夏樹でのライヴが出ました。今回出たのは’01年のライヴでちょっと前の録音。何と全曲フリー・インプロヴィゼーション。’70年代のようなドシャメシャなフリーではなく、ECMのような耽美的なフリーでもなく、ただひたすらに海の中の生物の情景描写をしているという感じのサウンドです。ですので、楽器本来の音があまり出てこなくて、本当に何かうごめいているような音が多く発せられています。もちろん楽器のやり取りも聴けますけれど、それもメロディのやり取りというよりは、音のやり取りに近い感じがします。こういうディープなフリーのファンの方も世間にはいるわけで、聴く人をかなり選ぶアルバムかもしれませんが、特に田村、藤井ご夫妻の音楽の全貌を知るには、いいアルバムかも。


イン・ザ・タンク/田村夏樹(Tp)/エリオット・シャープ(Ss、G)/加藤崇之(G)/藤井郷子(P)(Libra)
In The Tank/Natsuki Tamura(Tp), Elliott Sharp(Ss, G), Takayuki Kato(G), Satoko Fujii(P)(Libra) - Recorded March 20, 2001. - 1. Walking Squid 2. Flying Jellyfish 3. Sinking Shrimp 4. Crowing Crab

ライヴでの演奏。全4曲とも全員によるフリー・インプロヴィゼーションで、タイトルはそれぞれ、イカ、クラゲ、エビ、カニをモチーフ。うごめくような感じが強いのもこのアルバムの特徴。非メロディ的な場面が多く、エコー(ホールトーン?)が効いている場面もあって、海の中を漂う自由な音が行き交うさまが見えてくるインプロヴィゼーション。曲の長さが10分から22分と長尺で、ゆったりと海中でドラマが続いていく、というようなイメージ。2曲目は各楽器がある程度前面に出てきて、変幻自在な展開が面白い感じ。2曲目はソプラノサックス、3曲目はトランペットがテーマ(らしきもの)を提示、そしてやや激しい場面も。ギターと他の楽器の対比が前半で出て後半はピアノが、そしてトランペットが深遠な世界を覗かせる4曲目。(05年6月19日発売)

2005/07/07

What Comes After/Terje Rypdal

1031
What Comes After/Terje Rypdal(G, Fl)(ECM 1031)(輸入盤) - Recorded August 7 and 8, 1973. Barre Phillips(B), Jon Christensen(Per, Org), Erik Niord Larsen(Oboe, English Horn), Sveinung Hovensjo(B) - 1. Bend It 2. Yearning 3. Icing 4. What Comes After 5. Sejours 6. Back Of J.

(02/05/19)テリエ・リピダルのオリジナルないし共作は4曲、バール・フィリップス作が2曲。1曲目は、エレクトリックベースの単調なリフの上を短調での浮遊感を持たせつつさまようアコースティックベースやギターの図式で、何となく当時のマイルスバンド等のサウンドを意識させます。アコースティックギターとオーボエで静寂の中から不安感をよぎりつつ音が発せられていく2曲目、やはりやや不安定なメロディの進行を持ちながら、比較的ゆったりと進んでいく3曲目、10分台で、妖しげな色彩感覚を振りまきながらのエレクトリック一発モノ的なタイトル曲の4曲目、バロック的なアンサンブルでしっとりと聴かせる5曲目、アコースティックで空間的かつ哀愁的なインプロヴィゼーションの6曲目。

ビヨンド・ザ・サウンド・バリアー/ウェイン・ショーター

Waynebeyond
このアルバムを聴いて、「何じゃこれはー、スゴいアルバムだ」と思う方と、「何じゃこれはー、わけの分からんアルバムだ」と思う方と、はっきり言って二分されると思います。コメントの部分にも書きましたが、「4ビートではないし、どの曲もフリーのようでいてそこまで至らず、解体しそうで意外なまとまりがあり、まさにこのバンドのサウンドが展開」。はっきり言って、このグループがある一線を超えてしまったような、微妙な、それでいて他では出せないサウンドなんですね。宣伝をしている割には、拒否反応を示す人もいそうな聴く人を選ぶアルバムになっていますが、こういうのも全然OKの私には、心地よい緊張感に響きます。ある意味、これからのジャズの試金石になっているようなこのアルバム、手を出すべきか、やめておくべきか。


ビヨンド・ザ・サウンド・バリアー/ウェイン・ショーター(Ts、Ss)(Verve)
Beyond The Sound Barrier/Wayne Shorter(Ts, Ss) Quartet(Verve) - Recorded November 2002 - April 2004. Danilo Perez(P), John Patitucci(B), Brian Blade(Ds) - 1. Smilin' Through 2.As Far As The Eye Can See 3. On Wings Of Song 4. Tinker Bell 5. Joy Rider 6. Over Shadow Hill Way 7. Adventures Aboard The Golden Mean 8. Beyond The Sound Barrier 9. Zero Gravity

全9曲中6曲がウェイン・ショーター作曲。他は4人のフリー・インプロヴィゼーションによる小品の共作(4曲目)、スタンダード(1曲目)、クラシック(3曲目)。4ビートではないし、どの曲もフリーのようでいてそこまで至らず、解体しそうで意外なまとまりがあり、まさにこのバンドのサウンドが展開。1曲目はスタンダードがオリジナルのように聴こえ、2曲目では静かなサウンドをバックに各パートのフレーズがギリギリのセンまで逸脱。メンデレスゾーンの曲も、ややそれっぽいかという感じの3曲目、過去のアルバム「Joy Rider」でも演奏されたけれど、全く別の曲のように聴こえる5-6曲目、簡単なテーマのリフなのに複雑な7曲目、やはり難解なイメージのあるサウンドの、タイトル曲の8曲目、ボーナストラックで変幻自在な9曲目。(05年6月8日発売)

2005/07/06

The New Quartet/Gary Burton

1030
The New Quartet/Gary Burton(Vib)(ECM 1030) - Recorded March 5 and 6, 1973. Michael Goodrick(G), Abraham Laboriel(B), Harry Blazer(Ds) - 1. Open Your Eyes, You Can Fly 2. Coral 3. Tying Up Loose Ends 4. Brownout 5. Olhos De Gato 6. Mallet Man 7. Four Or Less 8. Nonsequence

邦題「マレットマン」。ECMにしては何だかポップ、と思ったら、ベースにエイブラハム・ラボリエルのクレジット。もちろん静かな曲はいつものゲイリー・バートン・サウンド。チック・コリア作の十分クロスオーヴァー(フュージョン)しているようなサウンドの1曲目、珍しくキース・ジャレット作の静かでメロディアスな2曲目、ノリが良くてジャズ・ロック的な面白さのあるゴードン・ベック作の3曲目、唯一彼のオリジナルの、やはり8ビートで攻めてベースソロも面白い4曲目、哀愁漂うカーラ・ブレイ作の有名な5曲目、ゴードン・ベック作のラテンノリやや浮遊感ロックといった感じのタイトル曲の6曲目。以降はマイケル・ギブス作。カッチリしつつメロディアスでロック的な7曲目、やはりノリの良いジャズロックでゴキゲンな8曲目。

2005/07/05

Triptycon/Jan Garbarek/Arild Andersen/Edward Vesala

1029
Triptycon/Jan Garbarek(Ss, Ts, Fl, Bs)/Arild Andersen(B)/Edward Vesala(Per)(ECM 1029)(輸入盤) - Recorded November 8, 1972. - 1. Rim 2. Selje 3. J.E.V. 4. Sang 5. Triptykon 6. Etu Hei! 7. Bruremarsj

(02/06/01)ECMらしい抑制の効いているフリー・インプロヴィゼーションの世界がアルバム全体に広がっています。1-6曲目は参加メンバーによるフリー・インプロヴィゼーション。薄い闇の中を漂うような音のやり取りが聴ける10分台の1曲目、エキゾチックなサックスが語りかけてくる小品の2曲目、ゆるい流れるようなリズムの上をフルートやサックスが時に自由に、時にメロディアスに舞う3曲目、ベースのアルコと静かなドラムスの小品の4曲目、タイトル曲でやや自由なインプロヴィゼーションが繰り広げられるゆったりした部分もある12分台の5曲目、サックスの咆哮とドラムスでの小品の6曲目。7曲目はノルウェーの古い民謡とのことで、メロディアスですがこれもインプロヴィゼーション風に料理されています。

2005/07/04

Conception Vessel/Paul Motian

1028
Conception Vessel/Paul Motian(Ds)(ECM 1028) - Recorded November 25 and 26, 1972. Keith Jarrett(P, Fl), Charlie Haden(B), Leroy Jenkins(Vln), Sam Brown(G), Becky Friend(Fl) - 1. Georgian Bay 2. Ch'l Energy 3. Rebica 4. Conception Vessel 5. American Indian:, Song Of Sitting Bull 6. Inspiration From A Vietnamese Lullaby

曲によってソロ、デュオ、トリオ、クァルテットでの演奏。全曲ポール・モチアンのオリジナル。1曲目はスペイン的な哀愁がかなり強いギタートリオでの演奏。ドラムスのソロでのフリーな展開で2分半の中にドラマが入っている2曲目、ベースやギターが前面に出ていてインプロヴィゼーション度が高く盛り上がる11分台の3曲目、キースのピアノとフリーっぽく耽美的に料理しているデュオのタイトル曲の4曲目、キースのフルートとの素朴で民族音楽的な5曲目、唯一クァルテットで、ヴァイオリンとフルートもヴェトナム的な(?)民族音楽かつフリー的なアプローチをしている6曲目。キース・ジャレットは4-5曲目に、チャーリー・ヘイデンは1、3、6曲目に参加。ここではポール・モチアンとこの2人が同時に演奏することはありません。

2005/07/03

Conference Of The Birds/Dave Holland Quartet

1027
Conference Of The Birds/Dave Holland(B) Quartet(ECM 1027)(輸入盤) - Recorded November 30, 1972. Sam Rivers(Reeds, Fl), Anthony Braxton(Reeds, Fl), Barry Altschl(Per, Marimba) - 1. Four Winds 2. Q & A 3. Conference Of The Birds 4. Interception 5. Now Here (Nowhere) 6. See-Saw

2管とベース・ドラムスの編成で、全曲デイヴ・ホランドのオリジナル。ECMとしてはエネルギーのあるアルバムかも。1曲目のテーマが終わるとさっそく管のブローイングに入っていくところなどは、往年のジャズという感じですが、テンポは4ビートのままを保っていて、統制は取れています。2曲目は丁丁発止の往年のフリージャズの展開になってきます。ただ、3曲目のタイトル曲はメロディが美しい5拍子の曲で、なるほど鳥をイメージさせる感じ。4曲目はパワーのあるフリージャズの展開で、これでもかとブローイング合戦で音を出しまくっています。メロディーが浮遊感があって思索的な展開になっている5曲目、そして再びビートを保ちつつハードにジャズらしく突き進んでいく6曲目で幕を閉じます。

2005/07/02

Illusion Suite/Stanley Cowell Trio

1026
Illusion Suite/Stanley Cowell(P) Trio(ECM 1026) - Recorded November 29, 1972. Stanley Clarke(B), Jimmy Hopps(Ds) - 1. Maimoun 2. Ibn Mukhtarr Musutapha 3. Cal Massey 4. Miss Viki 5. Emil Danenberg 6. Astral Spiritual

邦題「幻想組曲」。スタンリー・カウエルならではの知的かつ民族の血をひくフレーズの組み立てやハーモニー感覚が印象的。1曲目は非常に美しい曲とピアノのフレーズ。これはもうハマります。2曲目は、速いパッセージを経て一転エレキピアノによるノリの良いサウンドになり、次第にパーカッシヴに。3曲目はちょっとアグレッシヴな部分もありますが、言わばジャズらしい曲。当時のクロスオーヴァーっぽいファンクなノリの4曲目、これまた渋く聴いていて不思議な感覚になるバラードの5曲目。6曲目は誰がソロをとっているというわけではなく3人が同時に音を紡ぎ出してそれがひとつのサウンドにまとまっているというような感じの曲。でも、そのまとまりが見事。 これぞECMならではのプロデュースかもしれません。(99年8月18日発売)

2005/07/01

Trios/Solos/Ralph Towner With Glen Moore

1025
Trios/Solos/Ralph Towner(G, P) With Glen Moore(B)(ECM 1025)(輸入盤) - Recorded November 1972. Paul McCandless(Oboe), Collin Walcott(Per) - 1. Brujo 2. Winter Light Noctuary 4. 1x12 5. A Belt Of Asteroids 6. Re: Person I Knew 7. Suite: 3x12 8. Raven's Wood 9. Reach Me, Friend

(99/08/19)実はここでは4人が揃って演奏する曲はないのですが、後にこの4人は「オレゴン」としてアルバムを出すことに なります。11曲中6曲はラルフ・タウナーの作曲。1曲目は唯一コリン・ウォルコットが参加したトリオの演奏で、タブラの音がサウンドを引き締めています。2曲目はタイトル通りの印象のギターソロ、3曲目はオーボエを加えたトリオのフリー・インプロヴィゼーション。4曲目は12弦ギターのスリルあるソロ。6分以上ある グレン・ムーア作のベースソロの5曲目、ピアノとギターを多重録音した、ご存知ビル・エヴァンスの愛奏曲の6曲目、ギターソロで3部に分かれ、技巧が凝らされた7曲目、再びオーボエ入りのトリオで幻想的な8曲目。9曲目は印象的なギターソロでアルバムを締めくくります。

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