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2005/06/30

Crystal Silence/Gary Burton/Chick Corea

1024
いつの頃だったか忘れたけれど、学生時代に朝のNHKでこの2人の演奏を短かったですが聴いたことがあります。そのころはこれがジャズか、とは分からなかったのだけれども、チック・コリアのピアノとゲイリー・バートンのヴァイブラホンでスゴいまとまりの良い、しかもクールな演奏をやってのけていたのに驚きを感じたことがあります。その後だいぶ経ってから、この2人のCDを手に入れました。音がぶつかり合う楽器編成で、ここまでやっているのは見事かもしれません。

Crystal Silence/Gary Burton(Vib)/Chick Corea(P)(ECM 1024) - Recorded November 6, 1972. - 1. Senor Mouse 2. Arise, Her Eyes 3. I'm Your Pal 4. Desert Air 5. Crystal Silence 6. Falling Grace 7. Feelings And Things 8. Children's Song 9. What Game Shall We Play Today

全9曲中、チック・コリアのオリジナルが5曲、スティーヴ・スワロウ作が3曲。ピアノとヴァイブラホンは音がぶつかり合う難しい組み合わせながら、彼らの洗練されたテクニックとカッチリしたフレーズで、ジャズのようでなくてしっかりジャズをしているところがいい感じ。ノリが良くてスパニッシュ度の比較的高い1曲目にはじまり、温かみのある3拍子の2曲目、メロディをゆったりと聴かせてくれる3曲目、色彩感覚豊かにドラマチックに展開される4曲目、「リターン・トゥ・フォーエヴァー」でも取り上げられていたしっとりとしたタイトル曲の5曲目、ノリが良く一体感のある6曲目、マイケル・ギブス作の淡い感覚の7曲目、おなじみの小品の8曲目、よく弾んで楽しい感じの9曲目。ジャズの新しい流れのひとつを作ったアルバム。

2005/06/29

Open, To Love/Paul Bley

1023
Open, To Love/Paul Bley(P)(ECM 1023) - Recorded September 11, 1972. 1. Closer 2. Ida Lupino 3. Started 4. Open, To Love 5. Harlem 6. Seven 7. Nothing Ever Was, Anyway

オリジナル2曲、カーラ・ブレイの曲が3曲、アーネット・ピーコックの曲が2曲という構成。音数が少なく、研ぎ澄まされていて、聴いていてショックを受けました。ソロピアノに新しさを見せた演奏。その研ぎ澄まされ度や音の少なさ、鋭さでは1曲目の「クローサー」が素晴らしい感じです。2曲目は有名なメロディアスな曲ですが、時おり見せるフレーズが、やはり耽美的に流れていきます。優しいメロディを鋭い音使いで包んで、ゆったりとしつつ緊張感を持たせたような3曲目。彼らしさが出ていて空間的かつ緊張感を強いるタイトル曲の4曲目も素晴らしい。彼流のほんのりしたブルースフィーリングといった感じで進む5曲目、やや抽象的で淡い水彩画のように語りかけてくる6曲目、静かで硬質な響きが印象的な6曲目。

2005/06/28

Return To Forever/Chick Corea

1022
Return To Forever/Chick Corea(P)(ECM 1022) - Recorded February 1972. Joe Farrel(Fl, Ss), Flora Purim(Vo, Per), Stan Clarke(B), Airto Moreira(Ds, Per) - 1. Return To Forever 2. Crystal Silence 3. What Game Shall We Play Today 4. Sometime Ago-La Fiesta

言わずと知れた有名盤で、ECMとしては異色なアルバム。このアルバムが人気の出た理由は、親しみやすくて分かりやすいメロディにあったと思います。エレキ・ピアノなので、今考えるとクロスオーヴァーの走りですが、サウンドはちょっと古さを感じさせつつもカッコ良く、曲自体は素晴らしいものが多いです。作詞を除いて全曲チック・コリアのオリジナル。1曲目からおなじみのメロディが奏でられ、ドラマチックに展開していきます。曲はいくつかの部分をつなぎ合わせた感じ。フローラ・プリムのスキャットも印象的。エレキ・ピアノを中心に淡々と進んでいく2曲目、リラックスして軽快なヴォーカル入りの3曲目、ヴォーカル入りの前半とおなじみの「ラ・フィエスタ」とのスパニッシュ風メドレーで何と23分も続く4曲目。

2005/06/27

Ruta + Daitya/Keith Jarrett/Jack DeJohnette

1021
Ruta + Daitya/Keith Jarrett(P)/Jack DeJohnette(Per)(ECM 1021) - Recorded May 1971. - 1. Overture - Communion 2. Ruta + Daitya 3. All We Got 4. Sounds Of Peru - Submergence - Awakening 5. Algeria 6. You Know, You Know 7. Pastel Morning

曲によってエレキピアノが入りますが、2人の路線を共演で行うとこうなる、というような雰囲気での演奏。大半が2人の共作。厳かにはじまったと思ったら後半ロック的な展開でビートが効いてくる1曲目。そして、11分台もの2曲目ではフルートを時々効果的に自由に吹いて、アコースティックピアノにチェンジする、やや牧歌的でドラマチックな展開のタイトル曲が、やはりアルバムの方向性を引っ張っています。エレキピアノでやはりビートの効いた小品の3曲目、キリッとしたマイナーな展開にはじまって、中盤部に速いパッセージが続き、明るい8ビートが後半続く4曲目のメドレー、フルートでのアフリカの香り漂う5曲目、エレキピアノでポップスのノリのような6曲目、タイトル通り静かな朝を表現している7曲目。

Invitation/Kenny Barron Quartet

1044
Criss Crossレーベルの順番聴き4日目で、またここで小休止。久々に大物、ケニー・バロンの登場ですが、いやー、上手いわ、この人。ただバリバリと速いフレーズを連発するピアニストは多いけれども、この人、ただ速いだけではなくて飽きさせず、それでいてバラードやミディアムの曲でも速弾きをして見せてもサウンドの雰囲気を壊さないんですね。そして極めつけは7曲目。そんな感じでソロ・ピアノで1曲弾ききってしまっているんですね。たいしたもんです。こういうアルバムに出くわすことがあるから、とりあえずレーベルを順番に聴いてみて良かったなあ、と思います。でも全体的にCriss Crossのアルバムは平均点はやや高めかも。


Invitation/Kenny Barron(P) Quartet(Criss Cross 1044)(輸入盤) - Recorded December 20, 1990. Ralph Moore(Ts), David Williams(B), Lewis Nash(Ds) - 1. Namely You 2. And Then Again 3. Dewdbop 4. Invitation 5. Joanne Julia 6. An Afternoon Paris 7. You Don't Know What Love Is 8. Blue Monk

(05/06/25)Kenny Barronの作曲は全8曲中3曲(2-3、5曲目)。スタンダードが多いですが、聴きやすいサウンドで、時々オッとくるようなフレーズを弾いてくれます。1曲目はミディアムで明るい曲調でも、雰囲気そのままにバリバリとピアノを弾く場面もあり、なかなか。スリリングなアップテンポの曲なのに明るさがけっこうある2曲目、しっとりとしているバラードで、やはりピアノの存在感がさえる3曲目、なかなかジャズっぽい展開の4ビートでタイトル曲の4曲目、やや元気のある、そして色調が少し淡いようなボッサが心地良い5曲目、軽いサウンドで体も軽くなりそうなジョン・ルイス作の6曲目、なかなかにテクニックを見せつけるバラードでのソロピアノの7曲目、セロニアス・モンクの曲をミディアムでジャジーに演奏する8曲目。

2005/06/26

Piano Improvisations Vol.2/Chick Corea

1020
Piano Improvisations Vol.2/Chick Corea(P)(ECM 1020) - Recorded April 21 and 22, 1971. - 1. After Noon Song 2. Song For Lee Lee 3. Song For Thad 4. Trinkle Tinkle 5. Masqualero 6. Preparation 1 7. Preparation 2 8. Departure From Planet Earth 9. A New Place (1)Arrival (2) Scenery (3) Imps Walk (4) Rest

チック・コリアのピアノ・ソロ第2集ですが、録音されたのは第1集と同じ日です。やはり端正な演奏。タイトルのように午後の陽射しを浴びながらゆったりと聴きたい1曲目、やや憂いを帯びた表情を示す2曲目、カッチリとした、哀愁もほのかな3曲目、セロニアス・モンク作のやや斬新な解釈の4曲目、ウエイン・ショーター作のドラマチックな構成でちょっと爆発もある5曲目、やや抽象的なつながりの速いパッセージの続く6曲目、表情は少し変わりますが、やはり速い抽象的な演奏の小品の7曲目。そして8、9曲目はそれぞれ「地球からの出発」、「新しい場所」(組曲)と、両方合わせて20分ほどになる、音で表わしているドラマです。ドラマチックではありながら、やはり絵画的で抽象的な構成が中心になります。

Conversations With Warne Vol.1/Pete Christlieb

1043
Criss Crossレーベル順番聴き、1日おいて3日目。Vol.1となっていますが、Vol.2はだいぶ先の1103番での発売になっています。それほどアグレッシヴでもないし、旋律転換法でもないし、フリーキーでもないサックスで、どちらかと言うとメロディ系だと思うのですが、それがやっぱりひねくれていてメロディらしくなく、まさにフレーズの塊が続く、という雰囲気に近いです。ラストの8曲目はアップテンポで、まさにそんな感じ。かなりラフな演奏で、よくCDにしたなとも思いますが、2人のテナー・サックスがそれぞれ、あるいは同時に勝手に吹きまくっていて、それが不思議に脳のある部分を刺激しているような感じになるんですね。まあ、好き嫌いがはっきり分かれるアルバムだとは思いますが。


Conversations With Warne Vol.1/Pete Christlieb(Ts)(Criss Cross 1043)(輸入盤) - Recorded September 15, 1978. Warne Marsh(Ts), Jim Hughart(B), Nick Ceroli(Ds) - 1. Lunch 2. Fishtale 3. Meat Balls 4. Get Out! 5. Weeping Willow 6. India No Place 7. You Drive! 8. Woody And You

(05/06/23)Criss Crossには珍しく、レーベル発足前の時点の録音。全曲Pete ChristliebとJim Hughartの共作ですが、ラフな部分だけ決めておいてエイヤッと演奏した雰囲気が濃厚。何かの曲のコードなどを引用したのでしょうか。ピアノレスの2テナーでのクァルテットですが、アンサンブルらしきものはあまりなく、2人がそれぞれ好きなフレーズを吹いている感じで曲が進んでいきます。メロディアスというよりは、フレーズの塊が順々に飛び出してくる感じのサックス。曲ごとの印象もある程度の違いはありますがそれほどには違わず、速いか遅いか、ということで5曲目のスローなバラードはちょっと雰囲気が違う感じ。ただ、このフレーズの塊が緩急これだけ続くとある種の陶酔感が出てくるのも事実。ラフだけれど不思議な音。

2005/06/25

Paris-Concert/Circle

1018
Paris-Concert/Circle(ECM 1018/19) -Recorded February 21, 1971. Anthony Braxton(Reeds, Per), Chick Corea(P), David Holland(B), Barry Altshul(Per) - 1. Nefertitti 2. Song For The Newborn 3. Duet 4. Lookout Farm - 73゜ Kalvin(Variation-3) 5. The Room - Q&A 6. No Grater Love

「A.R.C.」のメンバーにアンソニー・ブラクストンが加わったグループ「サークル」のライヴ。基本はフリージャズ。ここでも1曲目は「ネフェルティティ」で、ブラクストンはアグレッシヴ、コリアはカッチリといった印象で、自由度が高くかつドラマチックな演奏。何と19分にわたって展開されています。緩急自在なフレーズの、やはりフリーのベースソロの2曲目、フリーの中に美しさと咆哮が共存する、ピアノとサックスのデュオの3曲目、前半7分半がドラムソロでその後フリーになだれこんでいく16分台の4曲目、音のせめぎあいだったりメロディが舞ったりと自在に進んでいく、何と24分台もの5曲目、そうしてここでは珍しいスタンダードの、やはりフリーにも向かう17分もの6曲目。CD2枚組なので、聴くのに体力を要します。

Musical Baton(ミュージカル・バトン)

先日一度は固辞したMusical Batonですが、4人の方からまわってきたのでは、やっぱり答えないと悪いかなあ、と思います。自分を見つめるいい機会ですしね(笑)。回ってきた方は以下の通り。他にも私が気づかないでいる方があるかもしれません。ただ、私からまわす人が思い浮かばない(というよりチェーンメールのような部分が気になる)ので、ここでは私で最後ということでお許し下さい。

Kenさん
Groove!さん
ふりーきーさん
T.Nakamuraさん

1.今パソコンに入っている音楽の容量

パソコンやiPodなどでは音楽を聴かないので、なしです。

2.最後に買ったCD

昨日たまたま注文していたCriss CrossレーベルのCDがドカッと10枚入荷してきました。廃盤以外のコンプリート目指して奮闘中です。

But Beautiful/Jimmy Raney Trio(Criss Cross 1065)
Presenting Chris Potter/Chris Potter Quintet(Criss Cross 1067)
Homage Gary Smulyan Quartet(Criss Cross 1068)
Wish List/Don Braden Sextet(Criss Cross 1069)
At The Main Event/Bryan Lynch Quintet/Sextet(Criss Cross 1070)
In The Land Of The Tenor/Tad Shull Qartet(Criss Cross 1071)
Blues For Marcus/Steve Wilson Quintet(Criss Cross 1073)
Soul Mates/Mike LeDonne Sextet(Criss Cross 1074)
Simplicity/Walt Weiskopf Sextet(Criss Cross 1075)
Focusing In/Dan Faulk Quartet(Criss Cross 1076)

3.今聴いている曲

What'd I Say
That's What I Say/John Scofield plays the music of Ray Charles
たまたま最近出たジョン・スコフィールドの上記アルバムが今のヘヴィー・ローテーションで、今2曲目がかかっています。これもジャズというよりはR&B色が多いんですね。

4.よく聴く、または特別な思い入れのある曲(5曲)

これは、昔の10代、20代の頃に聴いたのがまだ影響していると思うのですが、最近の曲がないところをみると、やっぱり当時の感受性が高かったんだなあ、と思うことしきり。

Nightmoves
「The Art Of Tea/Michael Franks」1曲目
AORの分野のヴォーカル曲ですが、バックが当時のクルセイダーズ、1曲目のラリー・カールトンの泣きのギターが渋かった。確か高校生ぐらいでこれを聴いていたので、ませてたかもしれません。

Still Crazy After All These Years(時の流れに)
「時の流れに/Paul Simon」1曲目
これもバックはフュージョン系のミュージシャンでかたまっていますが、やはりAOR系のヴォーカルアルバム。1曲目のコード進行の特殊性と自然さ、そしてボブ・ジェームスのアレンジで、間奏部がまたいい。マイケル・ブレッカーのソロ。

Farandole
「Two(夢のマルディグラ)/Bob James」4曲目
時代はもっとさかのぼって中学生時代。これをたまたまラジカセで録音したらハマってしまって、何度も聴いていました。今のジャズ・フュージョンを聴くに至った原点です。ボブ・ジェームスお得意のクラシック曲のクロスオーヴァーアレンジ。

Carmel
「Carmel(渚にて)/Joe Sample」1曲目
シンプルな編成でメロディアスにノリも良く演奏しているのが気持ちよい。エイブラハム・ラボリエルのフレットレス・ベースが渋くていいです。

Tell It All
「First Circle/Pat Metheny Group」5曲目
パット・メセニーでいい曲は多いのですが、哀愁、ギターのフレーズや全体のサウンド、曲の盛り上がり感(ドラマチックさ)などで、けっこう聴き込みました。今のバンドサウンドにつながっているところが面白いです。このアルバムは曲だけではなくてアルバムとして流して聴くことが多いです。他の曲も良いので。最初だけ調子っぱずれのマーチがあって面食らいますが。

こう振り返ってみると、ジャズ色が全然ないですが、これらはみんな、社会人になって4ビートジャズを聴きはじめる前の、学生時代に聴いたものなんですね。意外や意外、という結果になってしまいました。

2005/06/24

Facing You/Keith Jarrett

1017
Facing You/Keith Jarrett(P)(ECM 1017) - Recorded November 10, 1971 - 1. In Front 2. Ritooria 3. Lalene 4. My Lady, My Child 5. Landscape For Future Earth 6. Starbright 7. Vapallia 8. Semblence

キース・ジャレットの、長い長い即興ソロ・ピアノ時代の幕開け的アルバム。まだ1曲がそれほど長くなく、タイトルもついていました。ピアノの音が他のアルバムと比べて人工的な感じも。豪快な8ビート・フォーク調の出だしから静かな場面へと変わっていく10分台の1曲目は将来への予感。緊張感のある耽美的なフレーズが紡ぎ出されるバラードの2曲目、フォーク調に淡々と、時に素早くメロディを綴っていく3曲目、家族の事を想って演奏されたと思われる美しい4曲目、心象風景を表現しているかのような比較的ゆったりした5曲目、星のきらめきが感じられる6曲目、ゆったりとした左手の上を舞う右手の7曲目、メロディと伴奏が絡み合って聞こえてくる8曲目。全体を通して、不思議なタイム感覚。(01年8月22日発売)

Back Room Blues/Brian Lynch Quintet

1042
Criss Crossの順番聴き2日目。'80年代以降のオリジナルが多いアルバムというのは、ある意味とっつきにくいところもあります。複雑な曲に、やっぱり複雑なアドリブということで、損をしている部分が多いのかもしれません。ある程度のめり込んでいると、むしろそっちの方がハマッたリしてしまうのですが。ここでもやっぱりそういう部分はあって、そこがこれからジャズに入る人には敷居が高いんじゃないかと思います。でも、2曲目のバラードの朗々としたメロディには、ホレボレする分かりやすさがあるし、デヴィッド・ヘイゼルタイン作の7曲目もメロディアス。あとはジャズの醍醐味として今後のためにとっておいて、その2曲を聴く、という方法もあります。何だか寺島さんみたいな言い方になっちゃったな(笑)。


Back Room Blues/Brian Lynch(Tp) Quintet(Criss Cross 1042)(輸入盤) - Recorded December 30, 1989. Javon Jackson(Ts), David Hazeltine(P), Peter Washington(B), Lewis Nash(Ds) - 1. Back Room Blues 2. I Waited For You 3. One For Mogie 4. Chandeks's Den 5. C.K.'s Bossa 6. Blues For Cramer Street 7. Confluence

(05/06/18)Brian Lynchの作曲は7曲中5曲(1、3-6曲目)。オリジナル中心で現代的な感じがいい。ブルースと言うにはちょっと変則的な感じのテーマで、そのまま今っぽいアドリブに突入していく、エネルギーのある1曲目、唯一のスタンダードをクァルテットでしっとりと、そして華麗に歌い上げていくバラードの2曲目、8分の6拍子でパワーあふれるテーマからマイペースで躍動的なアドリブを演奏する、ややドラマチックな3曲目、オーソドックスな感じがするも、軽快にややアップテンポでウキウキと進む感じの4曲目、ちょっと浮遊感のある都会的なボッサでせまってくる5曲目、アップテンポでメカニカルな感じもする、各メンバーがカッコ良いブルースの6曲目、デヴィッド・ヘイゼルタイン作のメロディアスで印象的な7曲目。

2005/06/23

Terje Rypdal

1016
Terje Rypdal(G, Fl)(ECM 1016)(輸入盤) - Recorded August, 1971. Inger Lise Rypdal(Voice), Eckehard Fintl(Oboe, English Horn), Jan Garbarek(Ts, Fl, Cl), Bobo Stenson(P), Tom Halversen(P), Arild Andersen(B), Bjornar Andresen(B), Jon Christensen(Per) - 1. Keep It Like That-Tight 2. Rainbow 3. Electric Fantasy 4. Lontano 2 5. Tough Enough

(99/03/14)テリエ・リピダルはロック・イディオムの人だと思うのですが、当時から全く独自のサウンドでした。1曲目は12分しかもエレクトリックベースが使用された、まさに淡々とした一発モノの曲。とにかくスペイシーで幽玄な表情をたたえる2曲目。当時のマイルス・バンドの影響を感じさせるようなエレクトリック楽器の伴奏が延々と続く中で、エコー過剰気味のヴォイスや管のソロが出てくる3曲目は、15分にも及ぶ抑制が効いていてドラマチックなエレクトリックの曲。どちらかと言うと効果音の集まりのようなフリー・インプロヴィゼーションの4曲目。ロックの部類に入れた方が良いのではないかと思える、元気の良い5曲目。 初期の頃の彼の音を聴くのにちょうど良い、なかなか個性的な1枚です。

The Feeling Of Jazz/Mike LeDonne Quintet/Trio

1041
Criss Crossレーベルの順番聴きがまた復活です。今日はマイク・ルドンで、同じメンバーでの2回目の録音。通常はこのレーベルでは、誰かしら入れ替わりながら録音されるので、こういうケースは珍しいかも。5人中4人が白人ですけれど、特にピアノのマイク・ルドンはブラインドをやるとどっちか分からないぐらい黒っぽいところがあるかもしれません。渋く弾こうと思えば弾けるし、9曲目のケニー・ドリューの曲もアップテンポで弾むようなフレーズで、けっこうカッコ良かったです。それでいて作曲の方はやや今っぽい感じで。まあ、器用といえば器用なピアニストではあります。このレーベル、そうそう著名なミュージシャンは少ないですが、ジャズという点では満足度は高めなのではないかと思います。


The Feeling Of Jazz/Mike LeDonne(P) Quintet/Trio(Criss Cross 1041)(輸入盤) - Recorded January 2, 1990. Tom Harrell(Tp, Flh), Gary Smulyan(Bs), Dennis Erwin(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Ready Rudy 2. The Feeling Of Jazz 3. Point Of View 4. Ninth Avenue 5. Bock To Bock 6. Song For Management 7. My Ideal 8. Blues For Edith 9. Action

(05/06/18)同じメンバーでの2枚目の録音ですが、こちらはトリオでの演奏も。Mike LeDonneの作曲は全9曲中3曲(3-4、6曲目)。やっぱりトランペットとバリトン・サックスの組み合わせは強烈。往年のジャズをほうふつとさせるような、ミディアムでのデューク・ピアソン作の1曲目、デューク・エリントン作をトリオでちょっと気だるそうにブルージーに弾いていくタイトル曲の2曲目、ややゆったりめながら陽気な感じもある今風のメロディの3曲目、アップテンポでなかなか先鋭的な感じのある4曲目、再びトリオで白人なのに黒っぽい感じのミディアムの5曲目、ボッサでちょっと軽めなサウンドの6曲目、トリオでメロディアスな優しさを感じる7曲目、渋めでゆったりとしたブルースの8曲目、トリオでのアップ・テンポでカッコ良い9曲目。

2005/06/22

Sart/Jan Garbarek

1015
Sart/Jan Garbarek(Ts, Bs, Fl)(ECM 1015) - Recorded April 14 and 15, 1971. Bobo Stenson(P), Terje Rypdal(G), Arild Andersen(B), Jon Christensen(Per) - 1. Sart 2. Fountain Of Tears-Part 1 and 2 3. Song Of Space 4. Close Enough For Jazz 5. Irr 6. Lontano

当時のエレクトリックなジャズの部分が少しとフリージャズの部分が合わさったようなサウンド。サックスも ある程度抑制が効きながらも、まだアグレッシヴな感じでした。1曲目はその両者の要素がある典型的なサウンドで14分にも及ぶ演奏。良く言えば空間表現が見事、なのですが、ある程度聴き手を選ぶのはやむを得ないかも。2曲目もフリージャズで、盛り上がって最後にフルートで穏やかに終わります。3曲目は穏やかなサウンドの上をゆっくりと、しかも確実につんざくサックスとギターの咆哮。4曲目は2分弱の曲でベースとバス・サックスの寄り添うようなデュオ。5曲目はギター以外のメンバーによるフリージャズ。6曲目は逆にギター(と思われる)が弦を叩いたりして不思議な空間を作り出します。(99年9月15日発売)

ザッツ・ホワット・アイ・セイ/ジョン・スコフィールド

Johnthats
ジョン・スコフィールドのレイ・チャールズ集。ますますギター・ミュージックはジャズから離れていっているようで。まあ、当のミュージシャンたちはやりたいことをやっているんで私が気にすることではないかもしれませんが(笑)。ただ、こういう音楽を聴いていると4ビートかジャジーか、なんてどうでも良くなってきて、ただひたすらR&Bの音楽の流れの心地よさに身を任せている自分があります。そこに切り込んでくる渋くて個性的なギターが、またいいんですね。ヴォーカル曲が多いのは賛否両論ありそうですが、レイ・チャールズゆかりの曲ばかりとなれば、これもプラスの方向に向かっているのではないかと思います。ハマりそう。


ザッツ・ホワット・アイ・セイ/ジョン・スコフィールド(G)(Verve)
That's What I Say/John Scofield(G)(Verve) - Recorded December 2004. Larry Goldings(Org, Vib), Steve Jordan(Ds, Back Vo), Dr. John(Vo, P), Warren Haynes(Vo), John Mayer(Vo), Aaron Neville(Vo), Mavis Staples(Vo), Lisa Fischer(Back Vo), Vanesse Thomas(Back Vo), Meegon Voss(Back Vo), David "Fathead" Newman(Ts), Wille Weeks(B), Manolo Badrena(Per), Alex Foster(Ts), Earl Gardner(Tp), Howard Johnson(Bs), Keith O'Quinn(Tb), Mavis Staples(Vo) - 1.Busted 2. What'd I Say 3. Sticks And Stones 4. I Don't Need No Doctor 5. Cryin' Time 6. I Can't Stop Loving You 7. Hit The Road Jack 8. Talkin' Bout You/I Got A Woman 9. Unchain My Heart (Part 1) 10. Let's Go Get Stoned 11. Night Time Is The Right Time 12. You Don't Know Me 13. Georgia On My Mind 14.Unchain My Heart (Part 2) 15. Drown In My Own Tears

ソウルの大物、レイ・チャールズへのトリビュートアルバムで、彼ゆかりの曲ばかりとのこと。オルガントリオやクァルテットの曲や、ヴォーカルを配した曲(2、4、6、8、11-12曲目)、大編成による曲など、趣向はさまざま。でもゴキゲンなギターサウンドは、なかなかやるね、このギター親父は、という感想。どこを切ってもR&Bのジョン・スコ節。ただ、4ビートはなし。1曲目のオルガン・トリオから盛り上がり、2曲目は有名なヴォーカリストが5人も出るホーン・セクションを従えた曲。3曲目以降もそうだけれど、なかなかノリのよいソウルフルな曲が多いです。ヴォーカルの曲もどの曲もなかなかで、8曲目のDr.ジョンの歌もけっこう渋いです。9、10、14曲目の渋さもたまらん!13曲目はアコースティック・ギターのソロ。(05年5月25日発売)

2005/06/21

Piano Improvisations Vol.1/Chick Corea

1014
Piano Improvisations Vol.1/Chick Corea(P)(ECM 1014) - Recorded April 21 and 22, 1971. - 1. Noon Song 2. Song For Sally 3. Ballad For Anna 4. Song Of The Wind 5. Sometime Ago, Where Are You Now? -A Suite Of Eight Pictures- 6. Picture 1 7. Picture 2 8. Picture 3 9. Pitcure 4 10. Picture 5 11. Picture 6 12. Picture 7 13. Picture 8

全曲彼のオリジナルですが、タイトルからすれば当然(?)。端正なピアノのフレーズはやっぱり美しく、彼の個性があったからこそ成立したピアノの世界。これがジャズかどうかは議論の分かれるところ。でも、メロディアスなフレーズの曲ばかり で、正面から向き合うというよりは、自然に耳に入ってくる聴き方の方が合う気もします。インプロヴィゼーションとはいえ、ここではゴリゴリのフレーズではなく、あたかも作曲されたものを演奏しているような雰囲気。本当に美しい1曲目、哀愁の漂うスパニッシュな2曲目、淡々と語りかけてくるような3曲目、ジャズのノリの片鱗をうかがわせる4曲目、8分台のドラマチックな展開の5曲目。そして7曲目からは「8枚の絵の組曲」で、小品を8曲組み合わせた、色彩感覚豊かな展覧会。

ハンドフル・オブ・ソウル/ダスコ・ゴイコヴィッチ

Duskohand
いやー、スウィング・ジャーナル誌の「ゴールド・ディスク」です。ということは、最近の傾向としてマニア向けよりも広くジャズファンもしくはジャズファン以外にアピールするサウンドと内容、ということになります。現代ビッグ・バンドというと、どちらかというとその現代的で実験的でもあるハーモニーが印象に残るのですが、ここでのバンドはオーソドックスでありながらところどころにゴージャスな香りを漂わせています。そしてバルカン出身のダスコ・ゴイコヴィッチの哀愁漂う、けっして無理をしない良いメロディを吹くトランペット。参加メンバーの国際色は豊かですけれど、ワールド色のようなエキゾチックな香りはあまりありません。むしろ主役のキャラクターに負うところが多いのでは、と思います。何度も聴きたくなるアルバム。


ハンドフル・オブ・ソウル/ダスコ・ゴイコヴィッチ(Tp)(Enja
A Handful O'Soul/Dusko Goykovich(Tp)(Enja) - Recorded February 14 and 15, 2004. Tpomonao Hara(Tp), Vito Giordano(Tp), Nemanja Jovanovic(Tp), Marko Djordevic(Tp), Stjepko "Steve" Gut(Tp), Rudy Migliardi(Tb), William "Butch" Kellem(Tb), Phil Abraham(Tb, Vo), Auwi Geyer(Tb), Heinz Von Hermann(Ss), Brad Leali(As), Peter King(As), Aleksandar Jacimovic(Ts), Michael Lutzeier(Bs), Mannuel Rocheman(P), Branko Pejakovic(B), Ratko Divjak(Ds), Uros Secerov(Per) - 1. A Handful O'Soul 2. I Fall In Love Too Easily 3. Yugo Blues 4. Don't Get Around Much Anymore 5. Remember Dizzy 6. Jeep's Blues 7. Balkan Blue 8. Summertime

ダスコ・ゴイコヴィッチの作曲は全8曲中4曲で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。世界10カ国のミュージシャンが参加。奇をてらうことなく、哀愁が漂うゴージャスな聴きやすいビッグ・バンド。包み込むような分厚いサウンドで、そのまま哀愁を隠すことなく盛り上がるタイトル曲の1曲目、これぞ切ないバラードで中盤部に盛り上がりを見せる2曲目、5拍子でマイナーなブルースをメロディアスに楽しむことができる3曲目、デューク・エリントンの曲をスキャット入りでやや陽気に演奏する4曲目、ディジー・ガレスピーの雰囲気を表わすようなサウンドの5曲目、バラードのエリントン・ナンバーでサウンドが似ているような6曲目、アップテンポでスリリングかつメロディアスな7曲目、ダスコのトランペットが味のある8曲目。(05年5月25日発売)

2005/06/20

Underwear/Bobo Stenson

1012
Underwear/Bobo Stenson(P)(ECM 1012) - Recorded May 1971. Arild Andersen(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Underwear 2. Luberon 3. Test 4. Tant W. 5. Untitled 6. Rudolf

最近の彼の作品よりはけっこう元気な演奏の部分もありますが、やはり彼の特色か、温度感は低くてシャープな演奏。 個性は当時からありました。そのサウンドは録音していた’71年よりも新しい録音に聞こえます。1曲目は元気でシャープなものの代表ともいえる曲。この1曲だけでも買いかも しれないです。一転静かで叙情的な音世界が繰り広げられる美しい2曲目。3曲目はタイトル通り「テスト」で、楽器本来の音以外も使用したフリーな展開はメロディアスな部分もあります。哀愁が漂っているようでフレーズにシャープな部分もある4曲目、これぞ’70年代前半の元気なフリージャズというべき感じのオーネット・コールマン作の5曲目。6曲目は曲としてもまとまりが印象的な、美しめで耽美的サウンド。(00年10月12日発売)

スリー・ギターズ/ラリー・コリエル、バディ・アサド、ジョン・アバークロンビー

Threeguitars
'70年代か'80年代にアコースティック・ギターのデュオ、あるいはトリオ作品が大量に発売されましたけれど、このアルバムはそんな雰囲気です。ただ、超絶技巧で勝負するというよりは和気あいあいに、それぞれがギターで、バディ・アサドに関してはギターだけでなくさまざまな楽器やヴォイス、ボディ・パーカッションで語り合っている、という感じに近いです。もちろん速いフレーズも時々ありますが。こういうアルバムでは、強いメロディよりも淡色系のハーモニーというか、メロディとアルペジオ、コード奏法等のバランスを聴いていると楽しい。ただ4ビートのジャズではないので、好き嫌いはあるかも。やっぱりギター・ミュージックという分類か。


スリー・ギターズ/ラリー・コリエル(G)、バディ・アサド(G、Vo、Per、Kalimba、Fl)、ジョン・アバークロンビー(G)(Chesky)
Three Guitars/Larry Coryell(G), Badi Assad(G, Vo, Mouth and Body Per, Kalimba, Copper Fl), Jhon Abercrombie(G)(Chesky) - Recorded December 19 and 20, 2002. - 1. Seu Jorge E Dona Ica 2. New Lute Prelude 3. New Lute Interlude 4. Soundtrack 5. After The Rain 6. Descending Grace 7. Metamorphosis 8. No Flight Tonight 9. Ralph's Piano Waltz 10. Suspended Circles 11. Autumn Breeze 12. Timeless

オリジナルばかりで、それぞれの作曲が3分の1ずつ。アコースティック・ギター、プラス・アルファの編成で、個性的な3人なのでなかなか興味深いです。バディ・アサドはクラシックの世界の女流ギタリストですが、異色な感じはありません。13曲中3人での演奏が8曲、他は2人ないしは1人での演奏。1-2曲目からもアメリカのカラッとした雰囲気やアコースティックギター特有のサウンドがいい感じ。ジャジーさは希薄かも。速いフレーズもありますがしっとりとした感じの3曲目、バディの作曲でヴォーカルも聴けますが、他の曲に溶け込む5曲目。その後もあまり爆発することなくギターサウンドが続きます(7曲目など)。8曲目はラリー・コリエルの燃え上がり系。静かに進む10、12曲目も印象的。エキゾチックな11曲目。(05年5月25日発売)

2005/06/19

Music From Two Basses/David Holland/Barre Phillips

1011
Music From Two Basses/David Holland(B, Cello)/Barre Phillips(B)(ECM 1011) - Recorded February 15, 1971. - 1. Improvised Piece 1 2. Improvised Piece 2 3. Beans 4. Raindrops 5. Maybe I Can Sing It For You 6. Just A Whisper 7. Song For Clare

邦題は「ベーシック・ダイアローグ」。 2人のベーシストのみによるインプロヴィゼーションなので、当時ではかなり珍しいアルバム。最初の2曲が2人によるインプロヴィゼーションで、3曲目以降がそれぞれの作曲。ただしフリー・インプロヴィゼーションとの境界はあまりないような気がします。1-2曲目は通常のメロディのほかアルコ、ひっかく音、叩く音などさまざまな音も出して実験色もありますが、そんな中ではっとするような美しいメロディの部分も。それぞれの個性で聴くよりは2人の合わさったサウンドを追いかけていく感じ。ハーモニーの洪水の3曲目、タイトル通り雨が落ちる音のような4曲目、曲としてはまとまっている小品の5曲目、フリーに近い感覚の音の6曲目、ゆったりと伴奏とメロディに分かれて聴ける7曲目。(03年8月27日発売)

Time Within Time/Marc Copland

Marctime
最近「Music(Musical) Baton」というのがかなり流行っていて、今聴いている音楽、最近買ったCD、ベスト5などをあげるBlog企画のようです。ただ、内容的に1人が5人にまわす、というチェーンメール的な部分が気になり(実際昨日2人からまわってきました)、また、この企画で1回分使ってしまうとBlogの流れが変わってしまうので、すいませんが、この企画、辞退させていただきます。

(6月20日追記)上記お2人からまわってきたと書きましたが、実は3人だったことが判明(笑)。


10年以上昔から追いかけているピアニストのひとりにマーク・コープランドがいます。この人、よくあるただ繊細なピアノなだけじゃなくて、まさに「綾織り系で淡彩色のサウンドを持つ」不思議な感触に包まれたようなピアノを弾く人です。長調だか短調だか分からない、その境界を行ったり来たりするような、不思議な感性の持ち主。このアルバムにも「All Blues」がありますけれど、これほど原曲のイメージからかけ離れたしっとり系のサウンドも珍しいくらい。必ずしも皆が賛成するわけじゃないけれど、この静かな世界、一度味わったら病み付きになる方も出てきそうですね。


Time Within Time/Marc Copland(P)(Hatology 619)(輸入盤) - Recorded July 28 and 29, 2004. - 1. Some Other Time (C Major) 2. River's Run 3. Pirouette 4. Footprints 5. Some Other Time (D Flat Major) 6. Time Was 7. Round She Goes 8. Django 9. Some Other Time (G Major) 10. All Blues 11. You Can't Go Home Again 12. Some Other Time (C Major)

(05/06/16)綾織り系で淡彩色のサウンドを持つピアニストのソロ。マーク・コープランドの作曲は全12曲中4曲ですが、「Some Other Time」4曲(1、5、9、12曲目)を3つのキーで弾くという、長短さまざまに表情を変えながら穏やかでゆったりしたサウンドがメインテーマ。やや鋭くて冷たい切れ味をと緊張感を持っていながらも彼らしい繊細さがある短調の2曲目、やや明るめながらも中間色的でもやっとした雰囲気が漂う3曲目、ウェイン・ショーター作ながらクラシックを聴いているような4曲目、時に冷たく、時にしっとりとしたバラードの6曲目、外の風景が流れていくような7曲目、テーマだけ借用してあとは彼独自の道を行く8曲目、こんなブルースらしくないサウンドも珍しい10曲目、メロディアスで心の原風景にふれる11曲目。

2005/06/18

Ballads/Paul Bley

1010
Ballads/Paul Bley(P)(ECM 1010) - Recorded March and July 1967. Gary Peacock(B), Barry Altschul(Ds), Mark Levinson(B) - 1. Ending 2. Circles 3. So Hard It Hurts

1曲目がゲイリー・ピーコック(B)、バリー・アルトシュル(Ds)とのトリオで、2-3曲目がマーク・レビンソン(B)、バリー・アルトシュル(Ds)とのトリオ。すべてアーネット・ピーコックの曲ですが聴いた感じではフリー ジャズです。ECMがスタートする以前の録音なので、サウンドはちょっといつものECMと違う感じもします。1曲目は抑制の効いたフリー・ジャズという面持ちで、比較的静かに3人のコラボレーションが展開していきます。何と17分台の大曲 です。1曲目から、何と「エンディング」というタイトル。2曲目は3分弱の小品ながら、静かな緊張感。3曲目はテンションを維持しつつ冷ややかに、3人の語り合いが淡々と進行していきます。 これまた12分台の長い作品。フリーなので聴く人を選ぶかもしれません。(00年9月23日発売)

バイ・バイ・ブラックバード/ケヴィン・レトー

Kevynbyebye
ケヴィン・レトーというとあまりおなじみのヴォーカリストではないかもしれませんが、20年ほど前にセルジオ・メンデスに加入して歌っていたというから、けっこうベテランのヴォーカリストです。そういう出身ですから、今までの彼女のアルバムというのは、ジャズをバリバリこなすというよりは、ボッサの世界だったりポップスに近い世界だったりしています。だからここでスタンダードを歌っている、といっても、やっぱりそういうイメージが強く、やっぱりジャズファンというよりはもっと広い大人向けのポップスファン層に受けるのでは、という気がしています。もちろん私は昔から追いかけているので好きですが。


バイ・バイ・ブラックバード/ケヴィン・レトー(Videoarts)
Bye Bye Blackbird/Kevyn Lettau(Videoarts) - Released 2005. Dori Caymmi(G), Russell Ferrante(P, Key), Jerry Watts Jr.(B), Mike Shapiro(Ds), Paulinho Da Costa(Per), Larry Goldings(Melodica), Strings - 1. I've Got You Under My Skin 2. Bye Bye Blackbird 3. I Fall In Love Too Easily 4. Love You Madly 4. It Amazes Me 5. I Concentrate On You 7. It's Delovely 8. Being Green 9. Let's Fall In Love 10. Gone With The Wind 11. I Let A Song Go Out Of My Heart 12. Sophisticated Lady

初のスタンダード集とのことですが映画やTVの曲もあり、ラテン系というかボッサのアレンジでほぼ全編通しています。ドリ・カイミが全曲アレンジ。歌の意外な、そしてゴージャスな側面を味わえると共に、エレキベースや時にキーボード、それにストリングスが加わって、現代的で落ち着いた大人の音楽を味わえます。1曲目のコール・ポーター作から彼女独自の世界が広がるのが味わい深い。リズミカルでどちらかと言うと楽しいノリの2、4、9、11曲目、ゆったりと渋く歌いかけてくる3、5曲目、こういう風なサウンドもいいなあ、と思った6曲目、ベースのみをバックに歌うジャジーな7曲目、しっとり感の高いバラードの8曲目、やはり渋めのサウンドの10曲目、ギターのみがバックでデューク・エリントン作の有名な12曲目。(05年5月27日発売)

2005/06/17

A.R.C./Chick Corea/Dave Holland/Barry Altshul

1009
A.R.C./Chick Corea(P)/Dave Holland(B)/Barry Altshul(Per)(ECM 1009) - Recorded January 11-13, 1971. - 1. Nefertitti 2. Ballad For Tillie 3. A.R.C. 4. Vadana 5. Thanatos 6. Games

当時のフリージャズの影響が強く見え隠れするアルバムで、正面から勝負をしている感じです。1曲目に「ネフェルティティ」。解体・再構築路線のソロピアノのイントロを経て、カッチリしたタイム感のトリオでの4ビートから曲が展開してフリーに突入して 、再びテーマに戻ります。2曲目は3者による作曲なので、おそらくフリー・インプロヴィゼーションの世界。短いテーマから徐々に発展していって、フリージャズの世界に入りこんでいくタイトル曲の3曲目。デイヴ・ホランド作の4曲目は、自由ながらも美しさを感じさせる出だしからフリーに展開していきます。ゆっくりとフェードインしてまたフェードアウトしていくゴリゴリのフリージャズの5曲目、やはり当時のフリージャズ度が高い6曲目。今なら聴く人を選ぶアルバムかも。

ネクスト・ジェネレーション/ゲイリー・バートン

Garynext
ゲイリー・バートンの新作。前回はジュリアン・レジだけが若くて他のメンバーはもう一世代上(何と小曽根真、ジェームス・ジナス、クラレンス・ペン)だったのに、今回は周りを20歳前後の新人ミュージシャンで固めてアルバムを作ってしまいました。彼らしく、やっぱりやや軽めで清潔なサウンドが漂っていて、4ビートの曲は少ないですけれど、ブラインドで聴いたら周りが新人ばかりとは思えないぐらいいい出来だと思います。こういうカラーを持つジャズであれば、ジャズに年季(新人、ベテラン)は関係なし、という結論が出ると思います。でもゲイリー・バートンだとどうしてこういうサウンドになってしまうのか、ちょっと不思議でもあります。


ネクスト・ジェネレーション/ゲイリー・バートン(Vib)(Concord)
Next Generation/Gary Burton(Vib)(Concord) - Recorded November 8-10, 2004. Vadim Neselovskyi(P), Julian Lage(G), Luques Curtis(B), James Williams(Ds) - 1. Prelude For Vibes 2. My Romance 3. 'Ques Sez 4. Get Up And Go 5. B & G 6. A Dance For Most Of You 7. Walkin' In Music 8. Summer Band Camp 9. Fuga 10. Wise Fool 11. Clarity

全11曲中メンバーの作曲が6曲。サイドのメンバーが20歳前後で、年齢を感じさせない素晴らしい演奏。特にジュリアン・レイジ(G)は17歳。全体的にクールな感じのする清潔感あふれたジャズ。1曲目はパット・メセニー・グループの影響がある気も。スタンダードもオリジナルのような基調のサウンドの2曲目、8ビートのちょっと渋めなサウンドの3曲目、前後にスロー、哀愁があってキメもありながらスピーディに進んでいく4曲目、パット・メセニー作のこれまた渋い5曲目、やはり哀愁ラテン系の味がある6曲目、ジャジーな曲でスマートにキメる7曲目、ミック・グッドリック作のやや淡い感触の8曲目、文字通りフーガの技法で構築する9曲目、ボーナストラックでやや渋めな10曲目、8分の6拍子でギターとのデュオの11曲目。(05年5月21日発売)

2005/06/16

Afric Pepperbird/Jan Garbarek

1007
Afric Pepperbird/Jan Garbarek(Ts, Bs, Cl, Fl, Per)(ECM 1007) - Recorded September 1970. Terje Rypdal(G, Bugle), Arild Andersen(B, etc.), Jon Christensen(Per) - 1. Skarabee 2. Mah-Jong 3. Beast Of Kmmodo 4. Blow Away Zone 5. MYB 6. Concentus 7. Afric Pepperbird 8. Blupp

今でもおなじみの4人の演奏ですが、ヤン・ガルバレクの音は、今に比べて、アヴァンギャルト(フリー)の要素が非常に強く、全然別人のサックスに聞こえます。 ただし、抑制は効いています。1曲目は、いわゆる静かなホーンの咆哮が聴ける当時のフリージャズとでも言うべき展開。2分弱の小品でベースを中心にギターが絡む2曲目、12分台の曲で一定のベースのリズムの上を飛び交うサックスとギターの3曲目、これぞゴリゴリのフリージャズというべき激しい展開の4曲目、ベースとサックスが中心の静かな小品の5曲目、ホーンの多重録音と思われるこれまた小品の6曲目、ソロも当時の雰囲気を出していてエキゾチックかつドラマチックなタイトル曲の7曲目。8曲目はスペイシーなドラムスの小品で幕を閉じます。

プラネット・アース/デニス・チェンバース

Dennisplanet
デニス・チェンバースがアルバムを久々に出しました。オーソドックスなテクニカル・ファンク(どういうこっちゃ)で攻めてくると思ったら、サン・ラの曲が3曲もあったり、ベースレスでホーン3人とドラムスの曲が3曲あったりで、ちょっと変わっています。ただ、その他の曲はロック・ファンク的なものもあって、1枚のアルバムの中で何通りかの方法論での演奏が聴ける、という仕組み。ディーン・ブラウン(G)とウィル・リー(B)の組み合わせと、アダム・ロジャース(G)とアンソニー・ジャクソン(B)の組み合わせにはっきりと分かれていて、それを考えるとアルバムに4通り以上ものサウンドがある計算。これを良しとするかどうかが、好みの分かれ目ではないでしょうか。


プラネット・アース/デニス・チェンバース(Ds)(Victor)
Planet Earth/Dennis Chambers(Ds)(Victor) - Recorded October 2004. Jim Beard(Key), Kenny Garrett(As), Dean Brown(G), Anthony Jackson(B), Bob Malach(Fl, As, Ts, Bs), Jim Hynes(Tp), Mike Davis(Tb), The Borneo Horns: Lenny Pickett(Ts), Stan Harrison(As), Steve Elson(Bs), Will Lee(B), Adam Rogers(G) - 1. Planet Earth 2. Dance Music For Borneo Horns #13 3. Amos Ignored 4. Elroy 5. El Is The Sound Of Joy 6. Camel Hump 7. Dance Music For Borneo Horns #6 8. Overtones Of China 9. Gipsini's Song 10. ANT 11. Loose Bloose 12. Dance Music For Borneo Horns #4

ピアニストのビル・エヴァンスの懐かしいメロディの曲(11曲目)もあるけれど、サン・ラの曲が3曲(1、5、8曲目)もあったり、ザ・ボルネオ・ホーンズという3人のSaxとドラムスだけという曲が2、7、12曲目の3曲あったり(でも意外にこれらもファンクでノリが良い感じです)と、ちょっと特異なパターンの曲が多いです。もちろんファンクバリバリでドラムスが堪能できる曲(4、8曲目など)もありますが、1曲目のタイトル曲はギンギンのロック的ファンク。サン・ラの曲はオーケストラ的だったりジャズ・ファンク的だったりと変幻自在。ドッシリとしたノリに支えられつつ重く進んでいく3曲目、ギター・トリオでヘヴィーでメカニカルに進んでいく4、10曲目、変拍子が混ざるロック的な6曲目、しっとりとしたバラードの小品の9曲目。(05年5月21日発売)

2005/06/15

The Music Improvisation Company/Derek Bailey/Evan Parker/Hugh Davis/Jamie Muir/Christine Jeffrey

1005
The Music Improvisation Company/Derek Bailey(G)/Evan Parker(Ss)/Hugh Davis(Electro)/Jamie Muir(Per)/Christine Jeffrey(Vo)(ECM 1005) - Recorded August 25 and 27, 1970. - 1. Third Stream Boogaloo 2. Dragon Path 3. Packaged Eel 4. Untitled No.1 5. Untitled No.2 6. Tuck 7. Wolfgang Van Gangbang

全曲参加メンバーによるフリー・インプロヴィゼーション。クリスティン・ジェフリーは1、5曲目に参加。バリバリのフリー・ジャズでドシャメシャ的な部分もあるけれども、ある時はメロディと対極に位置するような非旋律が静かな場面から浮かび上がっては沈んでいき、ある時にはコラボレーションを形成している(非)音楽。ドラムスもベースもなくて、逆にElectro(シンセサイザーの元になるようなもの?)が入っているので独特なサウンドの感触があります。さすがにここまでイディオムならざるフリーを追求するのも頭が下がる思いですが、そのためにかなり聴く人を選ぶアルバムになっているような感じも。4-5曲目は「無題No.1-2」という曲なのですが、他のタイトルがある曲とどういう風に違いがあるのかを考えると難しい。(03年8月27日発売)

トゥー・トゥー/フライド・プライド

Friedtwo
今月はなかなかいいアルバムに出会いました。私は特に4ビートでなければ、あるいはスタンダードやジャズメン・オリジナルをやらなければジャズではない、と思っているタイプではないので、こういうポップス系の音楽をギター1本ながらもロックノリの曲もあったり、それとヴォーカルが縦横無尽に歌ったりスキャットをしたり、というのがけっこう好きです。それでいてかなりソウルフルで、曲によっては聴いていて鳥肌が立ちました。むしろジャズ周辺のファンの方が好みそうなサウンドです。やっぱり聴いていて上手いかどうかは分かる(と思う)のですが、この2人はグループが長いせいか、飛び切りの上手さとまとまりで聴かせてくれます。だまされたと思って聴いてみるのもいいかもしれません。


トゥー・トゥー/フライド・プライド(Victor)
Two, Too/Fried Pride(Victor) - Released 2005. 横田明紀男(G、Per), Shiho(Vo), Yuu Sugino Strings(on 14) - 1. Kiss Of Life 2. Part-Time Lover 3. We've Only Just Begun 4. I Want To Be Loved By You 5. My Favorite Things 6. Rainy Days And Mondays 7. Lullaby Of Birdland 8. We'll Be Together 9. Feel Like Makin' Love 10. What A Wonderful World 11. Rio De Janeiro Blue 12. Dig It! 13. Baby I Love Your Way 14. Over The Rainbow

今回の5作目は、ほぼ全曲2人での演奏(14曲目のみストリングス入り)。選曲も、映画音楽、シャーデー、スティービー・ワンダー、カーペンターズ、スティング、ロバータ・フラック、ジョージ・シアリング、ルイ・アームストロング、ピーター・フランプトン等と、ポップス系が多いのが今風。そして、意表をつくアレンジや歌い方が新鮮。飛び切りの上手さなので、デュオの構成ながら安心して楽しむことができます。それぞれの曲の雰囲気もなかなかソウルフル。1、6曲目など間奏部分でギターのリードとリズムの上手い組み合わせで聴かせるところなど、さすが。ヴォーカルも通常の歌唱だけでなく、スキャットも素晴らしい。3、10、14曲目はしっとり系のバラード。4曲目はマリリン・モンローの曲。横田氏の作曲は12曲目でハード。(05年5月21日発売)

2005/06/14

Afternoon Of A Georgia Faun/Marion Brown

1004
Afternoon Of A Georgia Faun/Marion Brown(As, etc)(ECM 1004)(輸入盤) - Recorded August 1970. Anthony Braxton(As, Ss, Cl, Bcl, Fl, etc), Bennie Maupin(Ts, Afl, Bcl, etc), Chick Corea(P, etc), Andrew Cyrille(Per), Jeanne Lee(Vo, Per), Jack Gregg(B, Per), Gayle Palmore(Vo, P, Per), William Green(Per), Billy Malone(Ds), Larry Curtis(Per) - 1. Afternoon Of A Georgia Faun 2. Djinji's Corner

(00/09/10)全曲マリオン・ブラウンのオリジナル。当時のECMからすれば、大編成でしかもメンバーもスゴい。1曲目は厳かにパーカッションではじまって、日本的な間を感じさせるようなホーンが徐々に入ってくるフリージャズ。エコーが効いていて深遠なる咆哮。静かにピアノが入ってその後ホーンやヴォイスが合流していきます。あくまでもソロではなくて全体のサウンドバランスで聴かせていて、アグレッシヴさは陰をひそめています。全般的に内に秘める炎というような感じで内面にこもるフリージャズ。2曲目はこれに対して言わばオーソドックスなフリージャズ。ドシャメシャもありますが、爆発しっぱなしと いうわけではなくて、全体の統制はとれている感じです。ヴォイスが印象的。少しですが、時代を感じます。

2005/06/13

Paul Bley With Gary Peacock

1003
Paul Bley(P) With Gary Peacock(B)(ECM 1003) - Recorded April 13, 1963 and May 11, 1968. Paul Motian(Ds), Billy Elgart(Ds) - 1. Blues 2. Getting Started 3. When Will The Blues Leave 4. Long Ago And Far Away 5. Moor 6. Gary 7. Bigg Foot 8. Albert's Love Theme

’63年当時でオーネット・コールマンの曲を2曲取り上げている点や、スタンダードも1曲あります(4曲目)が普通のジャズのようでいて妙にフレーズが引っかかる点など、個性は当時から強いです。 他にポール・ブレイ、ゲイリー・ピーコックや、アーネット・ピーコック作の曲があります。音質重視のECMでは珍しく、2つのセッションの音が違います。ポール・モチアンは’63年録音の1-5曲目に参加。1、3曲目のオーネット・コールマンの曲は、当時なら新しいけどもこんなものかな、納得、という感じ。彼なりのリリシズムあふれる2曲目、当時としては進んでいたと思える演奏の5曲目。’68年録音の6-8曲目の方が、深みを帯び、凄みさえ感じさせます。そんな中で7曲目は比較的オーソドックスな展開。 (00年9月23日発売)

2005/06/10

Simplicitas/Edward Simon

1267
Criss Cross新譜5日目で、最終日。タイトルは5曲目と6曲目の合成語かも。けっこうフリーのフォーマットに近いような場面、アグレッシヴな場面もあるような気がするのですが、全体的な印象は内省的なサウンドなんですね。個性的なピアニストなのですが、内側を向いている分、聴く人を選ぶような感じが強いです。ゲストはいるけれど、たいていの曲はピアノ・トリオでの演奏だったので、これで統一しても良かったんではないかと思います。アイデアはいろいろとあふれていますが、どちらかと言うと頭で聴くジャズかもしれません。まあ、こういうあり方もいいのでは、と思います。ベースのアヴィシャイ・コーエンは、割とマッチしています。


Simplicitas/Edward Simon(P)(Cirss Cross 1267)(輸入盤) - Recorded May 3, 2004. Avishai Cohen(B), Adam Cruz(Ds, Steel Ds), Luciana Souza(Vo on 7), Adam Rogers(G on 7, 11), Pernell Saturnino(Per on 1, 6, 8) - 1. Opening 2. Infinite One 3. Not So Unique 4. You're My Everything 1 5. Simplicity 6. Fiestas 7. Unknown Path 8. Fiestas (Reprise) 9. You're My Everything 2 10. South Facing 11. Exit

(05/06/04)全11曲中7曲はEdward Simonの作曲。基本はピアノトリオでの演奏。1曲目とラスト11曲目は導入部とエンディングの小品。しっとりとしたテーマかと思ったらノリの良い部分もあって、複雑なキメもある変幻自在な2曲目、メロディに哀愁を含んでいて切ない感じと軽いラテン系の3曲目、スタンダード的な分かりやすさからだんだん入り組んだ世界に入っていくような4、9(これらは同じ曲の別テイク)曲目、なぜか夕暮れの静かなひと時を感じる静かなバラードのタイトル曲 (?)の5曲目、フリーに近いようなサウンドとカッチリしたリズムフィギュアでエキゾチックな6、8(これも別テイクか)曲目、ギターとヴォーカルが加わって幻想的な味わいのある曲になっている7曲目、淡い陰影を持っていて静かに展開していく10曲目。

2005/06/09

New For Now/Jonathan Kreisberg Trio

1266
Criss Crossレーベル新譜4日目。もともとこのレーベルを聴くようになったのは彼の前作Nine Stories Wide(1244)だったので、このミュージシャンには思い入れが深いわけですけれど、ギターの音色はジャズのオーソドックスな感じでいて、オーソドックスに歌心を弾きこなすこともできれば、メカニカルにも弾くことができるという全方位的なギタリストです。今回オルガンも含むトリオなのでリズムがいまひとつはっきり聴こえない面もありましたが、面白いリズムだなあ、と思ってよく聴いてみると変拍子(6曲目の5拍子や8曲目の7拍子など)を数曲で使っていて、チャレンジングな面もあるのだなあ、と思いました。今回同時に出たギタリストのアダム・ロジャースよりはこちらの方が多くの人に好まれる可能性はあります。


New For Now/Jonathan Kreisberg(G) Trio(Criss Cross 1266)(輸入盤) - Recorded October 13, 2004. Gary Versace(Org), Mark Ferber(Ds) - 1. Gone With The Wind 2. New For Now 3. Stardust 4. Peru 5. Five Bucks A Bungalow 6. From The Ashes 7. Ask Me Now 8. All Or Nothing At All

(05/06/04)Jonathan Kreisbergは全8曲中4曲作曲。オルガン編成で彼のギターの安定したフレーズの個性が前面に出てきた感じ。スタンダードで流麗なメロディアスなギターのフレーズを聴くことができる1曲目、なかなかスピーディーでスリリングなアドリブを聴くことができるアップテンポのタイトル曲の2曲目、ギターでしっとりと落ち着いて奏でられる有名なバラードの3曲目、メロディアスな面と少しアグレッシヴな面を持っているややアップテンポの4曲目、かなりメカニカルなテーマを持っていてバリバリと弾きまくりながら進む5曲目、スローながら入り組んだ構成もあって哀愁と5拍子の浮遊感もある6曲目、セロニアス・モンクの曲をオーソドックスな感じで弾く7曲目、個性的な7拍子とサウンドで料理しているカッコよい8曲目。

2005/06/08

Tea For Two/Walt Weiskopf - Andy Fusco

1265
Criss Cross新譜3日目です。今日はテナー・サックスとアルト・サックスの2人の名義によるアルバムなのですが、作曲の割合からするとウォルト・ワイスコフのウェイトが高いのかな、と思います。前半のスタンダードが多い場面では軽快にサックスを吹きこなす場面が多いと思いきや、バラードでしっとりと演奏する場面、7曲目やラストのようにけっこうメロディアスなんだけれどアグレッシヴ(いわゆるフリーキーではない)に吹き飛ばしている場面もあって、現代サックス奏者では多い、けっこう器用なタイプなんだなと思わせます。ボッサ・ラテン系統の曲もあって、全体的に変化に富んでいて、聴きやすいアルバムに仕上がっています。もう少し強烈な個性があってもいいのかな、と思う場面はあるのですが。


Tea For Two/Walt Weiskopf(Ts) - Andy Fusco(As)(Criss Cross 1265)(輸入盤) - Recorded October 15, 2004. Joel Weiskopf(P), Paul Gill(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Tea For Two 2. Budo 3. So In Love 4. The Peacocks 5. Sweet Melissa 6. Walts For Judy 7. Shades Of Jazz 8. Adios 9. Unison

(05/06/04)Walt Weiskopf作曲ないしAndy Fuscoとの共作は全9曲中4曲。前半にスタンダードなどを持ってきて比較的親しみやすくしています。メロディアスな曲で軽快に進んでいくタイトル曲の1曲目、マイルス・デイヴィスとバド・パウエルの曲を懐かしいようなバップフレーズでややアップテンポで聴かせる2曲目、哀愁を振りまいているややラテン的でノリの良い3曲目、不安定で印象的なフレーズが続くバラードの4曲目、ややスイートな香りもあるけれどスマートに聴かせるボッサ的なジャズの5曲目、現代的なコードの複雑さも持っているワルツの6曲目、珍しくキース・ジャレットの曲をシャープなジャズに仕立て上げる7曲目、渋めでちょっと盛り上がりも感じるボッサの8曲目、サックスが自由に飛び回るようなフレーズの9曲目。

2005/06/07

New York Trio - Page 3/Peter Beets

1264
Criss Crossレーベル新譜聴き2日目。ある輸入盤も扱う大手CDショップを覗いてみたら、Criss Cross新譜5枚のうち、このアルバムが一番多くディスプレイされ、目立つところに置かれていました、内容を聴くとやっぱりセールに力を入れるだけのことはあるな、という内容。いわゆる一般のピアノ・トリオのファンにも受け入れられるような感じです。ただ、世間に多い繊細さばかりが目立つピアノとは一線を画す、どちらかというと男らしい豪快なピアノで、その中に繊細さを隠し持っている、というような雰囲気です。オリジナルはちょっとマニアックな作りですけれど、ピアノを聴くとそういうのが吹っ飛んでしまうくらいストレートな味が魅力です。


New York Trio - Page 3/Peter Beets(P)(Criss Cross 1264)(輸入盤) - Recorded October 12, 2004. Reginald Veal(B), Herlin Riley(Ds) - 1. Prelude In E Minor 2. The Judge 3. Degage 4. Tristity 5. I've Got My Love To Keep Me Warm 6. Is It Wrong To Be Right? 7. Django 8. Passport

(05/06/02)全8曲中Peter Beetsは4曲作曲。白人ながらなかなかジャズピアノの王道。ラテンタッチでちょっと哀愁のある心地良いサウンドを持っている、何とショパン作の、アレンジのノリの良い1曲目、ちょっとひねりの効いたテーマのリズムとブルージーでストレートなメロディが面白い、ややアップテンポで盛り上がる2曲目、ミディアムのテンポで力強くピアノを奏でていく3曲目、ほんのりとしたしっとり系のサウンドを持つバラードの4曲目、攻めまくるタイミングの、アップテンポのスタンダードの5曲目、出だしがやや静かで、短調の勢いのある複雑なリズムのテーマ、緩急自在な盛り上がりなど様々な局面の6曲目、ブルースっぽく落ち着きながら華もある7曲目、チャーリー・パーカー作をピアノで豪快な感じに演奏する8曲目。

2005/06/06

Apparitions/Adam Rogers

1263
先月出たCriss Crossレーベルの新譜をやっと聴くことができました。まず最初はアダム・ロジャース。相変わらず全曲オリジナルで頑張っています。彼の特徴はメカニカルなフレーズや曲作りにあると思うのですが、こういうのを歌心がないと一蹴してしまう方がいるのも事実。でも、アラン・ホールズワースやある時期のジョン・スコフィールドなどにハマッていた私としては、この個性的なメカニカルさに1票を投じたいところです。当然ながら聴く人を選んでしまうかもしれませんけれど。ただ、ラスト8曲目でしっとりとアコースティック・ギターをベース、ドラムスとのトリオで弾いているメロディは、なかなかにメロディアスだと思うのですが、いかがでしょうか。


Apparitions/Adam Rogers(G)(Criss Cross 1263)(輸入盤) - Recorded April 26, 2004. Chris Potter(Ts), Edward Simon(P), Scott Colley(B), Clarence Penn(Ds) - 1. Labyrinth 2. Tyranny Of Fixed Numbers 3. Persephone 4. Continuance 5. The Maya 6. Apparitions 7. Amphora 8. Moment In Time

(05/06/02)全8曲共にAdam Rogersの作曲で勝負しています。やや内省的でメカニカルな印象。静かに、ある時はアップテンポで変幻自在に展開して行きつつ全体的な浮遊感が印象的な1曲目、モーダルな感じでもありメカニカル、時にフリーキーな不思議な高揚感の2曲目、幽玄な世界をさまよっているかのようなゆったりしたバラードの上をギターやピアノが動く3曲目、速くて自由に上下するパッセージのテーマでやはり緩急さまざまに変化する4曲目、切ない哀愁を感じるような陰影のあるメロディだけどもギターが速弾きの場面もある5曲目、インタールード的にも聴こえる静かな小品のタイトル曲の6曲目、飛び回るフレーズながらちょっと哀愁的な感じもする8ビートの7曲目、アコースティック・ギターでしっとり感のある8曲目。

2005/06/05

ブラッシュ/スーシ・フィルドガード

Susi
Enjaレーベルは老舗レーベルなのに新しいことにはなかなか意欲的で、このアルバムもヨーロッパで今はやっているエレクトロニカの路線のアルバムなんだそうです。シンプルでスペイシーな編成で、ヴォーカル、キーボード(またはピアノ)にストリングスという編成でしっとりと聴かせてくれる曲もあります。でもどことなく「エレクトロニカ」(この意味が良く分からないのですが)っぽいアレンジの感じで、メロディがいいだけに、もっと普通に聴かせてくれたらもっといいのに、と思うところがもうすでにおじさんなんですね(笑)。というわけで、ジャケット買いをするオーソドックスなジャズファンには要注意盤、ということになります(笑)。


ブラッシュ/スーシ・フィルドガード(Vo、Key、Accordion、Vib)(Enja)
Blush/Susi Hyldgaard(Vo, Key, Accordion, Vib)(Enja) - Recorded April and June 2004. Jannik Jensen(B), Steve Arguelles(Ds), Dickon Hinchliffe(Vln, Strings Arr), Susannne Carstensen(Cho), Manuela Laerke(Cho), Matthew Herbert(Remix), DJ Opiate(Remix) - 1. Blush 2. Take Your Time 3. Seeking 4. Suck The Bone 5. Follow 6. Sometimes 7. Thai Food Chililimit 8. This Little Island 9. Could This Be The Reason 10. Sisters In Shame 11. Seeking (Remix) 12. Blush (Remix)

全曲デンマークの歌手であるスーシ・フィルドガードの作詞作曲ないしは共作で、12曲中ラストの2曲は1、3曲目のリミックスの曲。ジャズ色は全くなく、控えめな打ち込み系のポップスという感じが強いです。編成もキーボード、ドラムス、ベースにストリングスで曲によって変わります。ポップスにエレクトロニカの味わいを加えたアルバムと言えばいいのか。1曲目のタイトル曲はその雰囲気で、メロディアスに、かつ、淡々と曲を進めて行きます。2曲目はしっとり系のメロディにストリングスが絡む穏やかなバラード。他にも空間を生かした曲やエレクトリック・ベースのみをバックに歌う8曲目など、スペイシーで不思議なストリングスアレンジやエレクトロニクス感覚が。こういう世界を漂うのも異空間的ですが、Rimixの曲はどうも。(05年5月13日発売)

2005/06/04

Paradiso - The Joy Of Film Music/ジョー・チンダモ

Joeparadiso
澤野工房がPromenadeシリーズというのをはじめて、おなじみのミュージシャンのちょっと変わった局面を見せるということらしいのですが、その第1弾はジョー・チンダモの映画音楽集。そして今回プラ・ケースなのも澤野工房にしてはちょっと異色です。内容はジャズというよりは、ジャズ、タンゴ、フレンチ、イージーリスニングなどが混ざったような、不思議な音世界。フリーのようなアグレッシヴなフレーズも一部には混ざりますけれど、大半が映画に通じるような落ち着いたサウンド。何よりも映画音楽のよく知っているメロディが耳に心地良いので、マニアよりは一般の方にウケるんではないかな、という気もしています。でも、主流派のジャズのサウンドではなくても、曲中に出てくるのはまさしくアドリブなんですね。ジョー・チンダモが何曲かでアコーディオンを弾いていますが、なかなかの味わい。


Paradiso - The Joy Of Film Music/ジョー・チンダモ(P、Accordion)(澤野工房)
Paradiso - The Joy Of Film Music/Joe Chindamo(P, Accordion)(澤野工房 JC001) - Recorded November 21 and 22, 2001. Geoff Hughes(G), Nigel McLean(Vln), David Beck(Ds), Matt Clohesy(B), Alex Pertout(Per) - 1. The Pink Panther 2. Cinema Paradiso Medley 3. The Good, The Bad And The Ugly 4. Borsalino 5. Goldfinger 6. James Bond Theme (Original Theme) 7. C'est Le Vent Betty 8. A Man And A Woman 9. The Godfather Waltz 10. Smile 11. The Devil's Playground 12. Amacord 13. Manha De Carnaval

ジョー・チンダモの映画音楽集。澤野工房の新シリーズでもあり、このアルバムはギターやヴァイオリンもいて楽器編成も少々変わっています。ジャズ的な局面もある程度はありますが、タンゴだったりフレンチだったりと、ちょっとジャズ色から外れたある種の哀愁を感じる場面も。有名な曲ばかりですけれど、それをヨーロッパ的なやや冷めた温度感で料理するものもあって、これが彼のピアノか、と思うかも。 アコーディオンの演奏もあり。そうかと思えば刃物で切れそうな11曲目があったり。6曲目などは抑え気味ではあっても十分にジャジーなのだけれども、やはり映画音楽的な渋さがあります。1曲目、8曲目、13曲目(これはスタンダードになってますが)は原曲のイメージも強く、それとアドリブとうまくブレンドされてます。 (05年5月25日発売)

2005/06/03

America!/ジョー・チンダモ・トリオ

Joeamerica
何と全曲ポール・サイモン集のアルバム。ジャズではありそうでなかなかありませんでした。というのも、彼の曲というのはメロディがはっきりしていて、コード進行も曲によっては特殊なものが多いため、なかなか原曲のイメージから抜けきれず、「イージーリスニング的に彼の曲をアレンジして弾いてみました」的な仕上がりになってしまうことが多いからなんですね。ここでは原曲のサウンドを大切にしたタイトル曲のようなものから、冒険的にフリーっぽく演奏した「サウンド・オブ・サイレンス」まで、かなり幅広いサウンドを聴くことができます。ただ、彼のファンでもそうでなくても、有名なメロディなので、聴いたことのある人が多いのではないでしょうか。

10曲目の「恋人と別れる50の方法」ですが、こちらは陽性な感じで、ブラッド・メルドーがソロ・ピアノで演奏した同曲(「ライヴ・イン・東京」(Nonesuch))と比べてみるのも面白いかもしれません。

America!/ジョー・チンダモ(P)・トリオ(澤野工房)
America! - Joe Chindamo(P) Trio Plays The Paul Simon Songbook(Atelier Sawano AS047) - Recorded 2002?. Matt Clohesy(B), David Beck(Ds) - 1. America 2. The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy) 3. El Condor Pasa (If I Could) 4. Mrs. Robinson 5. Keep The Customer Satisfied 6. Scarborough Fair (Trad.) 7. Goodbye Frank Lloyd Wright 8. Cecilia 9. Old Friends 10. Fifty Ways To Leave Your Lover 11. Bridge Over Troubled Water 12. The Sound Of Silence 13. America (Reprise)

全13曲(1曲目と13曲目はタイトル曲で別テイク)がポール・サイモンの作曲または彼の愛唱曲。サブ・タイトルでPlays The Paul Simon Songbookとありますが、ポール・サイモンのファン(実は私もそうなんですが)ならばけっこう楽しめそう。反面、原曲のイメージから抜け出せていない部分もありそうで。やはりジャズとしての個性を楽しみたいもので、2曲目のちょっとブルージーな感覚とか、3曲目の憂いのある哀愁、12曲目のフリー・フォームに近いような「サウンド・オブ・サイレンス」がいいなあと思ってみたり。ビートがはっきりしていてノリノリの4曲目や、ブルース的な感じの5曲目、ワルツで個性的に盛り上がる6曲目、意外にジャジーに展開する8曲目や10曲目。2テイクあるタイトル曲の1、13曲目も印象的です。(05年5月25日発売)

2005/06/02

In This Direction/Benny Green Trio

1038
Criss Crossレーベルを今日だけまた取り上げます。ベニー・グリーンはやっぱり上手い、と思いました。このレーベルでは2作目ですけれど、リーダー作はここまで2枚作っただけで、すぐに大手に移籍、というのも当然かもしれません。この後もサイドで参加している作品は数枚ありますが、それもしばらくの間のこと。出演料が高くなってしまったのでしょうか。

ある人が言っていた、Criss Crossには三ツ星級のアルバムが多い、というのはある程度当たっているかもしれません。でも、時々(あるいはもっと頻度が高いかも)こういう、もっと星が多くつく作品に出会えるので、このレーベルの探求がやめられないんですね(笑)。


In This Direction/Benny Green(P) Trio(Criss Cross 1038)(輸入盤) - Recorded December 29, 1988 and January 2, 1989. Buster Williams(B), Lewis Nash(Ds) - 1. The Fruit 2. What Is There To Say 3. Dealin' With A Feelin' 4. I'll Keep Loving You 5. Trinkle Tinkle 6. Air Dancing 7. Toku-do 8. To Wisdom, The Price

(05/05/29)Benny Greenの作曲は3曲目で、Buster Williamsの曲が2曲(6-7曲目)。若手ではかなり上手いピアノで、トリオも十分楽しい。バド・パウエル作を彼流に料理してゴキゲンなジャズにしている1曲目、慈しむようにしっとりとした感触のメロディをゆったりと弾くバラードの2曲目、かなりのアップテンポのフレーズで飛ばしていながらあまりメカニカルでもない3曲目、バド・パウエルのバラードをソロ・ピアノで優しい雰囲気で包み込む4曲目、セロニアス・モンクの曲をそれっぽさから自分流に弾いていく器用さがある5曲目、哀愁を引きずりながら渋めの静かなアプローチで攻める7曲目、個々のライン、モーダルでメカニカル、メロディアスと進んでいく8曲目、水彩画的でボッサ的と思ったら中盤ラテン的に盛り上がる8曲目。

2005/06/01

Get 2 It/Robin Eubanks and Mental Images

Robinget2it
ロビン・ユーバンクス3日目。何と自主制作レーベルからの発売ですが、それにしてはミュージシャンが豪華で私好み。曲によってメンバーが替わりますが、ピアノはジョージ・コリガンとマイケル・ケイン、ベースはロニー・プラキシコにデイヴ・ホランド、ドラムスはジーン・ジャクソンにビリー・キルソンと、私にとってはまさに夢のような組み合わせです。そして自由にプロデュースができたせいか、ファンク寄りの曲もあったり、変拍子の曲があったり、実験色が強かったりといろいろな要素を詰め込んでいます。12曲目の部分は4分半ほどの彼のナレーションです。一般的な意味での大きいセールスは見込めないでしょうけれど、個人的にはけっこう気に入ったアルバム。ただ、発売がしばらく前なので、入手が今となってはちょっと難しくなっているかもしれません。


Get 2 It/Robin Eubanks(Tb, Vo, Synth) and Mental Images(Robin Enbanks Music)(輸入盤) - Recorded January 17 and 18, February 29, and March 28, 2000. Duane Eubanks(Tp), George Colligan(P, Org, Synth), Lonnie Plaxico(B), Mino Cinelu(Per), Gene Jackson(Ds), Maya Azucena(Vo), Dave Holland(B), Billy Kilson(Ds), Kevin Enbanks(G), Michael Cain(P) - 1. Metamorphos 2. Get 2 It 3. Essie 4. Rem State 5. Blues For Jimi 5. Cross Currents 6. RNB-First Take 8. Sabanna 9. House Of Jade 10. Reunion 11. Indo 12. Audio Notes

(05/05/28)9曲目以外はRobin Eubanksの作曲。エレクトリック・トロンボーンも使い、ごった煮的なサウンド。1曲目はそのトンガリファンクの要素が色濃いです。アフリカン的な出だしでヴォーカル入りファンクのタイトル曲の2曲目、生ギターとの静かなデュオの3曲目、エレクトリック・ソロの4曲目からそのままスローなブルースに入る5曲目、一部に複合的なリズムがあるかのような、中盤で盛り上がる6曲目、多重録音でドラムスとのデュオの7曲目、変拍子でややメカニカルな8曲目、効果音的な出だしからバラードに移るウェイン・ショーター作の9曲目、ギターとパーカッションとのトリオのスリリングな10曲目、小刻みにリズムが変わる11曲目。12曲目は彼の話。デイヴ・ホランドは2、6曲目に、マイケル・ケインは6曲目に参加。

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