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2005/05/31

Wake Up Call/Robin Eubanks

Robinwakeup
ロビン・ユーバンクスの’98年以前に購入したリーダー作が1枚、アルバムコメントを直していなかったので、今回聴き返しながら直してしまいました。コメント修正作業も、このところ新しいものばかり聴いていたため、数ヶ月ぶりです。本当は昔のコメントをどんどん直していかなければホームページが直っていかないのですが。

この当時彼はオーソドックスなジャズに向かいつつあったと昨日書きましたが、ここにある3曲の彼のオリジナルを聴くと、特にタイトル曲はジャズの範疇にありながらも、かなりのトンガリ度です。しかもバリバリと吹く超人的なフレーズは健在。おそらくプロデュースの関係で少々おとなしくやっていただけなんじゃないか、という気がしてきました。メンバーは前作と比べるとピアノが替わっただけですけれど、それでもピアノのキャラクターが違うので、サウンド全体も何となく違って聴こえます。


Wake Up Call/Robin Eubanks(Tb)(Sirocco Jazz)(輸入盤) - Recorded February 13-14, 1997. Antonio Hart(As), Duane Eubanks(Tp), Eric Lewis(P), Lonnie Plaxico(B), Gene Jackson(Ds) - 1. United 2. Ceora 3. Soliloquy 4. Oriantal Folk Song 5. Wake Up Call 6. You Are Too Beautiful 7. Scrapple From The Apple 8. Rush Hour

Robin Eubanksの作曲は3曲(3、5、8曲目)。トロンボーンの演奏は相変わらず素晴らしく、メンバーもすごい と思います。ただこの時期、オーソドックスなジャズへ向かっているような気も。ウェイン・ショーターの曲ながら普通のテクニカルな曲に聴こえて、むしろアントニオ・ハートその他のメンバーの方が魔術的な感じの1曲目、メロディアスで淡い感じのボッサの2曲目、都会的でしっとりゆったりしたハーモニーが印象的なバラードの3曲目、またショーター作で独特な黒っぽい間がうまく生かされている4曲目、メカニカルで速いフレーズのテーマを持つタイトル曲の5曲目、メロディを大切にしながら奏でていくバラードの6曲目、チャーリー・パーカー作をトリオで軽々と吹いていく7曲目、フレーズがスピーディで都会的な感触の8曲目。

2005/05/30

4:JJ/Slide/Curtis And Al/Robin Eubanks Sextet

Robin4jj
今日でこのBlogを開設してちょうど1年になります。どうもご訪問ありがとうございます。最初の数ヶ月は試行錯誤でしたけれど、新たに聴いたり聴き直したりしたCDを、ホームページの方にはないコメントを付け加えてアップするようになってけっこう経ちます。当初、ホームページとBlogの両方の更新だと負担が重くなるかな、と思ったのですが、更新を心がけることによってペースができてきて、以前より効率的にたくさんCDを聴くことができるようになったのは収穫でした。ホームページとBlogの両方の相乗効果で訪問者が増えた、というオマケもありました。そして、備忘録的なCDコメントのアップで、まさか1年で10万ページビューを超えるとは思ってもみませんでした。

さて、今日はロビン・ユーバンクスのアルバムで以前に買いもらしていた輸入盤を取り上げます。彼自身はM-BASEと決別してオーソドックスなジャズに向かいつつある時期なのですが、やはりある程度のトンガリ具合はありまして、何よりもそのテクニックはスゴいと思います。リーダー作にこの後にあまり恵まれなくなっていくのは少々残念ですが。


4:JJ/Slide/Curtis And Al/Robin Eubanks(Tb) Sextet(TCB)(輸入盤) - Recorded December 1 and 2, 1995. Antonio Hart(As, Ts), Duane Eubanks(Tp), Mike Cain(P), Lonnie Plaxico(B), Jene Jackson(Ds) - 1. JJ 2. Shorter Bu 3. Black Nile 4. A Child Is Born 5. Speak Low 6. Struttin' And Swingin' 7. Back In The Day 8. Sunset In Bahia 9. Jam On The Spot

(05/05/28)Robin Eubanksの作曲は全9曲中5曲。4人のトロンボーン奏者に捧げられているタイトル。1曲目はJ.J.ジョンソンを意識したバリバリトロンボーンを吹きまくるトリオでの曲。ウェイン・ショーターを意識しているのかどうか、ちょっと怪しげな感じのややゆったり目のアンサンブルを聴かせる2曲目、ウェイン・ショーターの曲にロビンのアレンジを加えて渋くて変化に富んでいる3曲目、しっとりとメロディをゆっくり奏で上げていくバラードの4曲目、クルト・ワイル作をアップテンポ気味のゴキゲンなサウンドで演奏する5曲目、ミディアムでちょっと肩の力を抜いた6曲目、ピアノがヒトクセあってジャズ的な面白さのある7曲目、淡いハーモニーとフレーズで中間色的にせまってくる8曲目、アップテンポでスリリングに展開する9曲目。

2005/05/29

Solar/John Abercrombie/John Scofield

Johnsolar
ホームページを8年前にはじめた時は国内盤中心、しかもCDのみということでやってました。アルバムがCDでたくさん発売されだしたのは’85年-86年頃だったと思うので、それ以前のLPのみで出ている作品がどうしても手薄になってしまい、またあまり売れそうもないものはその後もCD化されなかったこともあって、私のホームページの弱点になっています。今回はそんな中で’83年録音のジョン・アバークロンビージョン・スコフィールドとの共演作ということで、’03年にCD化された輸入盤。なかなかの顔合わせなのですが、こういうところまで追いかけていくと、財布の中身がいくらあっても足りなくなるわけで(笑)。


Solar/John Abercrombie(G)/John Scofield(G)(Quicksilver)(輸入盤) - Recorded December 1983. George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Solar 2. Even Steven 3. Four On Six 4. Sing Song 5. Small Wonder 6. I Should Care 7. If You Could See Me Now

(05/05/28)John Abercrombie作が2曲(2、4曲目)、John Scofield作が1曲(5曲目)。半分は2人でのギターデュオで、ベースとドラムスが入るのは3、5、7曲目。エレキギター2台で2人の個性が絡み合いつつも、哀愁があってメロディアスに展開していくタイトル曲の1曲目は、片方がギターでベースの4ビートのラインを弾く場面も。カラッとしていてややスピードもあり、アメリカの広大な草原を思い浮かべるような曲調の2曲目、ウェス・モンゴメリー作の、彼ら流に料理していて勢いのある3曲目、淡い浮遊感のある静かなバラードの4曲目、ロックビートの部分もありながらちょっと醒めたような感覚もある5曲目、しっとりとメロディアスに奏で上げていく美しい6曲目、4人でゆったりとメロディを歌い上げるようなバラードの7曲目。

2005/05/28

Cosmopolitan Life/Al Di Meola & Leonid Agutin

Aldicosmo
共演作ではあるけれど、アル・ディメオラの久々の新譜。内容的にはLeonid Agutinのヴォーカル曲にギターが絡む感じの、どちらかというと脇役的な参加。ただ、そこはアル・ディメオラのこと、ギターの絡みやソロの部分では、もはや主役を食ってしまっていて、完全に彼の世界に没入してしまっています。ただ、2人ともそのキャラクターがエキゾチック、哀愁系、ラテンのくくりで表現できるように似ているので、いつものディメオラと比べても違和感はほとんどありません。全曲ヴォーカル曲だけれども、聴いてみてもいいんじゃないかな、と思えるCDです。

それにしても3月に買ったCDをやっとコメントしています(笑)。順番が後回しになってしまったということもありますが、タイミングとしてはもう少し早く紹介したかったCDですね。


Cosmopolitan Life/Al Di Meola(G) & Leonid Agutin(Vo, Key, G)(Ole Records)(輸入盤) - Released 2005. Anthony Jackson(B), Julio Hernandez(B), Oleg Tarkhov(B), Sergey Korolev(B), Vinnie Colaiuta(Ds), Arthur Gazarov(Ds), Lee Levine(Ds), Albert Fedoseev(Key, P, Back Vo), Richard Bravo(Per), Gumbi Ortiz(Per), Anatoly Kotov(G), Ed Calle(Sax), John Kricker(Tb), Tony Concepcion(Tp), Angelica Varum(Vo, Back Vo), Ron Taylor(Back Vo), Lilian Viana(Back Vo), Rogerio Moura(Back Vo), Beatriz Malnic(Back Vo), Pedro Ferreira(Back Vo), Farah Lopez(Back Vo), Aster Wilson(Back Vo), Artia Lockett(Back Vo), Randy Singer Group(Back Vo) - 1. Cuba Africa 2. Cosmopolitan Life 3. Nobody 4. Price To Learn 5. Tango 6. Smile 7. Portofino 8. If I'll Get A Chance... 9. Blue River 10. Shade Of Your World

(05/05/27)全曲Leonid Agutinの作曲で、Alex Sino作詞のヴォーカル曲。フュージョンというよりは良質の哀愁もあるややエキゾチックなポップスにアル・ディメオラのギターが絡んでくるという雰囲気。曲自体は割と普通なんだけれど、ダタ者ではないギターが絡んでくると表情が一変します。多重録音もしていて、生ギターのソロがあったと思ったら次の場面ではエレクトリック・ギターに切り替わっている部分も。1曲目は哀愁系、2曲目はノリノリラテン系のタイトル曲、切なさもあるマイナーなポップの3曲目、静かでメロディアスな4曲目、ビートを強調した「タンゴ」の5曲目、力強いラテンファンクの6曲目、日本的哀愁のメロディの7曲目、ややゆったり哀愁情緒の8曲目、切なさも歌いこまれる9曲目、エキゾチックな香りの10曲目。

2005/05/27

Prelude/Benny Green Quintet

1036
Criss Crossレーベル順番聴き5日目で、またこのレーベルはちょっとひと休み。これはベニー・グリーンの初リーダー作だと思うのですが、いやー、彼は当時からかなり上手かったなあ、という感想。彼自身の咀嚼をした上で、セロニアス・モンク流にも、マッコイ・タイナー流にも、はたまた流麗な感じでもピアノを弾いて、こんなに弾けていいんだろうか、と思うくらい。特にピアノ・トリオでのラストの「カウントダウン」のメカニカルな速弾きにはぶっ飛びました。テクニックだけが全てではありませんが、白人でありながら、アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズで黒っぽいピアノを彼が弾いていたのを記憶している人も多いはず。


Prelude/Benny Green(P) Quintet(Criss Cross 1036)(輸入盤)- Recorded February 22, 1988. Terence Blanchard(Tp), Javon Jackson(Ts), Peter Washington(B), Tony Reedus(Ds) - 1. Take The Coltrane 2. The Girl Next Door 3. Peresina 4. Certainly 5. The Song Is You 6. Debo's Delight 7. Countdown

(05/05/24)Benny Green作は全7曲中2曲(4、6曲目)。きれいで印象的な、あるいはスクエアなフレーズもありますが、アクの強いフレーズやバッキングで攻めることも。デューク・エリントン作のいかにもジャズ的4ビート作にモンク的なクセのあるピアノのソロやバッキングが目立っている1曲目、優雅で穏やかなピアノのハーモニーが心地良いバラードの2曲目、マッコイ・タイナー作の8ビート的なスクエア加減が出ている、ピアノも16ビートのフレーズが時々飛び出す3曲目、今っぽいちょっとひねったテーマだけれどソロの部分は普通のミディアムの4曲目、メロディアスながらアップテンポで流れるように進む5曲目、メカニカルなハーモニーのテーマや、ソロが印象的な6曲目、スピーディーでテクニシャンぶりを見せつける7曲目。

2005/05/26

Communications/Steve Nelson Quartet

1034
Criss Cross順番聴き4日目。スティーヴ・ネルソンのヴァイブラホンはちょっと冷ややかな感じがして、楽器の特性なのか、何となくモワーンとしたフレーズや音場が広がっていくような感じ、それでいて都会的なセンスを感じさせています。これに対してマルグリュー・ミラーのピアノはカチッとしつつわりとはっきりしたラインやフレーズを奏でていくので、その対比がけっこう面白いです。全体的にスマートですが現代的な雰囲気をそなえていて、モダン・ジャズ・クァルテットと同じ楽器編成でありながら出てくるものは全然違う雰囲気で、そこが興味深かったです。スタンダードもなかなかメロディアスでいいけれど、個人的に興味がいくのはやっぱりオリジナルの方かなあ。


Communications/Steve Nelson(Vib) Quartet(Criss Cross 1034)(輸入盤)- Recorded December 30, 1987 and October 11, 1989. Mulgrew Miller(P), Ray Drummond(B), Tony Reedus(Ds) - 1. Blues All The Time 2. I Didn't Know What Time It Was 3. The Song Is You 4. Aten Hymn 5. What's New 6. Blues For Bob 7. Festival 8. Dignity 9. I Hear A Rhapsody

(05/05/24)全9曲中Steve Nelson作は5曲。MJQと同じ編成ながらもっと都会的に洗練された現代的なジャズか。その都会的な夜のイメージがあるスマートでゆったりした1曲目、ヴァイブラホンの響きがあるときはゴージャスに、ある時はあっさりと聴こえるバラードの2曲目、かなりのアップテンポでメロディアスに展開していく3曲目、淡く中間色系のサウンドにラテンっぽいリズムを掛け合わせた渋めの4曲目、有名な曲をしっとりといい気分で聴くバラードの5曲目、正統派ブルースで行っていても、ちょっとヴァイブラホンが冷めた感じもある6曲目、柔らかめの雰囲気でもやや盛り上がるボッサの7曲目、しっとりゆったりと、落ち着いた世界を見せているバラードの8曲目、メロディアスで、盛り上がるややアップテンポの9曲目。

2005/05/25

'Bout Time/Mike LeDonne Quintet

1033
Criss Cross順番聴き3日目。今日はマイク・ルドンのリーダー作ですけれど、最近ではハモンド・オルガン奏者としての方が目立っているような気がします。このアルバムではピアノ専業。なかなかピアノもいいフレーズを弾くのですが、ここではオーソドックスなジャズのイメージに、フレーズ、作曲共に近いような気がしました。もちろん8曲目のような今っぽい曲もありますが。フロント陣がトランペットとバリトン・サックスという変わった編成で、トム・ハレルのトランペットももちろん良いのですが、Gary Smulyanがバリトン・サックスをブリブリ言わせてけっこう速いフレーズを吹きまくっていて印象に残りました。レーベル自体の参加ミュージシャンはこの時代には若手中心に移りつつあります。


'Bout Time/Mike LeDonne(P) Quintet(Criss Cross 1033)(輸入盤)- Recorded January 11, 1988. Tom Harrell(Tp, Flh), Gary Smulyan(Bs), Dennis Erwin(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Boo's Blues 2. Minor Contention 3. All Too Soon 4. Olla Padrida 5. Why Was I Born 6. Kelly's Gait (Take 2) 7. B.P. Bossa 8. Jay Street 9. 'Bout Time

(05/05/24)全9曲中Mike LeDonneは6曲作曲。彼はここではピアノ専業で、オリジナルが多い割にはけっこうオーソドックスなジャズを演奏しています。クインテットでもバリトン・サックスがスパイス効果があります。1曲目はいわゆるブルースの中で、小気味良いフレーズを聴かせています。ハンク・ジョーンズ作のアップテンポでスリリングなテーマを持つ2曲目、デューク・エリントン作の味わい深いゆったりしたバラードの3曲目、やや憂いを帯びたラテン調で変化に富む4曲目、心もち軽い感じでメロディアスなスタンダードの5曲目、じっくりとしたテンポでブルージーにせまる6曲目、やや元気のあるボッサ調の曲で渋い7曲目、アップテンポで直線的なテーマと一球入魂のアドリブの8曲目、さわりだけ(1分弱)のタイトル曲の9曲目。

2005/05/24

Mixed Bag/Jim Snidero Quintet

1032
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。今まででも若手のリーダー作の録音は少しでしたけれどありましたが、最低1人はある程度ベテランのミュージシャンが混ざっていました。このアルバムになって、やっと全員が当時の若手というようなメンバーになっての録音ではなかったかと思います。私がいわゆる4ビートジャズを聴きはじめたのが’82-3年頃だったので、その頃(あるいはもう少し後)には新伝承派というジャズの中の一派ができて(その後死語になったようですが)、そのイメージが強く、私もジャズというとそういうサウンドを連想してしまいます。そういう意味ではこのアルバム、私がイメージするところのジャズにけっこう近いかもしれません。リーダーとしてはちょっと弱いかもしれませんが、クインテットになると、さすが、という感じです。


Mixed Bag/Jim Snidero(As) Quintet(Criss Cross 1032)(輸入盤)- Recorded December 24, 1987. Brian Lynch(Tp), Benny Green(P), Peter Washington(B), Jeff "Tain" Watts(Ds) - 1. Minor Relief 2. Things Ain't What They Used To Be 3. Image 4. If I Should Lose You 5. Pannonica 6. Blood Count 7. Duff's Thing

(05/05/20)全7曲中Jim Snideroの作曲は3曲(1、3、7曲目)。イキの良い若手(当時)を揃え、なかなか現代的なサウンドを聴かせてくれます。マイナーでアップテンポの切れ味鋭い曲のオリジナルでせまってくるところは彼らしいと思える1曲目、エリントンのミディアムの曲をブルース的なブルージーなソロで聴かせている2曲目、メカニカルなテーマでアップテンポなラテンのリズムをとっていて、自由奔放なソロも聴いていて飽きさせない3曲目、ちょっと艶やかなサックスでメロディアスにノレるスタンダードの4曲目、セロニアス・モンク作の雰囲気を出しつつ彼ら流に料理をしている5曲目、ちょっと憂いと浮遊感を帯びた、やや自由に動くサックスのバラードで聴かせる6曲目、テーマはメカニカル、かつソロのテンポは速い7曲目。

2005/05/23

Free Spirit/Ted Brown Trio

1031
Criss Crossレーベルの順番聴きをまた復活させます。最近はここで参加しているピアニストのHod O'brienの作品が人気だそうなんだけれど、残念ながら購入予定には入っていません。ここでの3人は、とにかく温かみのあるメロディアスな方向に流れていって、この時代に多かった小難しさとか、メカニカルな雰囲気とは全然違う世界を持っています。サックスのテッド・ブラウンも、言わばひと昔前のミュージシャンのようで、その非メカニカルさが特徴ですけれど、ここのレーベルでの登場はこれが最後になります。時代の変化と共に、ということなのでしょうか。ジャズって個人個人の好みは狭いところにあって、そのピンポイントを探すのがけっこう難しいですね。


Free Spirit/Ted Brown(Ts) Trio(Criss Cross 1031)(輸入盤)- Recorded October 4 and 10, 1987. Hod O'brien(P), Jacques Schols(B) - 1. Relaxin' At Camarillo 2. Darn That Dream 3. Lester Leaps In 4. Trane's Slo Blues 5. Smog Eyes 6. Yardbird Suite 7. Body And Soul 8. Lover Come Back To Me

(05/05/20)Ted Brownの作曲は5曲目のみで、スタンダードやジャズメン・オリジナルが多い。ドラムレス・トリオの編成、サックスの雰囲気で、ほのぼの感が伝わってきます。そしてライヴとスタジオ録音と半々。チャーリー・パーカー作のややアップテンポの曲でもホンワカと流して吹いているような感じの1曲目、柔らかく包み込むようなバラードが淡々と進む2曲目、レスター・ヤング作でアップテンポのノリの良い、それでいて懐かしさのある3曲目、ジョン・コルトレーン作のブルース作を気だるそうに吹く4曲目、やっぱり温かみのあるメロディアス路線の5曲目、やはりチャーリー・パーカー作をスタンダードのように歌い上げる6曲目、しっとり、ゆったりしたミディアムの世界の7曲目、ちょっと憂いを帯びつつテンポは速めの8曲目。

2005/05/22

A Nice Idea/John Abercrombie/Andy LaVerne

Johnanice
Steeple Chaseからは、この2人のアルバムとしては4枚目。しまった、3枚目を買い逃したと通販を漁っていたら、またもやジョン・アバークロンビーのリーダー作、共演作を4枚も注文してしまった、というオマケ付きです(笑)。2人ともすごく繊細なプレイヤーなので、その相乗効果もあって、アップテンポで4ビート的なことをやるにしても、軽い感じがしています。こういう組み合わせも好き嫌いがはっきり分かれるだろうなあ、と思いつつ。ギターはギターでバップ的ではなくて、この不思議感覚は聴いてみてください、としか言いようがないのですが、癒し系ではないと思うのですが、けっこう癒されます。


A Nice Idea/John Abercrombie(G)/Andy LaVerne(P)(Steeple Chase)(輸入盤)- Recorded August 2004. - 1. How My Heart Sings 2. Sometime Ago 3. Days Of Wine And Roses 4. Besame Mucho 5. In Love In Vain 6. Refried Bananas 7. Round About Midnight 8. A Nice Idea 9. Confabulation 11. Jazz Folk

(05/05/15)このメンバーでは何枚か録音があります。それぞれの作曲は半分ほど。繊細な2人の演奏なので興味深いところ。1曲目ではビル・エヴァンスの演奏を想起させるようなサウンドでせまります。時にギターがベースの4ビートを刻みます。ワルツで淡く軽めにせまってくる2曲目、スタンダードを淡々とメロディアスにこなしていく3曲目、リハーモナイズであっさりとした感じになっているラテンの4曲目、後半ジャジーな展開になってくる5曲目、ややアップテンポで楽しい雰囲気が伝わってくる6曲目、やはりやや軽めでしっとりとくる有名な7曲目、ウネウネとくるけれどきれいな旋律の8曲目、地味で入り組んだ曲だけどタイトル曲の9曲目、中間色的な浮遊感も漂わせる10曲目、意外にジャジーに展開していく11曲目。

2005/05/21

トリオ・ターゲ/ジョルジュ・グルンツ、ティエリー・ラング、ディノ・サルーシ

Triotage
比較的静かなアルバムで美しく、しかもECMほどには温度感が低くないアルバム、というとそうは多くないのですが、このアルバム、ピッタリとハマりそうです。8曲目はちょっとジャジーで盛り上がるにしても、他の曲はまさに耽美派のピアノとバンドネオンの演奏が淡々と、そして時には哀愁を感じさせながら進んでいきます。地味なアルバムですけれど、買ってよかったと思ったCD。何と今回が世界初登場だそうで、そういう意味でも貴重かも。個人的にはティエリー・ラングの美しい繊細なピアノにひかれました。変わった編成ですが、なかなかいいですよ。


トリオ・ターゲ/ジョルジュ・グルンツ(P)、ティエリー・ラング(P)、ディノ・サルーシ(Bandoneon)(P.J.L.)
Trio Tage: George Grunz(P), Thierry Lang(P), Dino Saluzzi(Bandoneon)(P.J.L.) - Recorded October 31 and November 1, 2002. - 1. Milonga Del Dusente 2. Contigo 3. Angel's Fly 4. Vivaldi 5. I Love My Brother Till The End 6. Fragmento 7. A Star To My Father 8. Intermezzo 5/13 9. Nan

メンバーそれぞれの作曲でだいたい均等に受け持ってます。ピアノ2人とバンドネオンのトリオという変わった編成で、耽美的で哀愁の強い世界を垣間見せてくれます。ディノ・サルーシ作の1曲目は繊細で淡白ながらもタンゴの深い哀愁を示していて、その切なさはなかなかいい感じ。ティエリー・ラング作のこれまたタンゴ色の強い2曲目、繊細で美しく、ややカラッとした雰囲気を持っている3曲目、ジョルジュ・グルンツ作でヴィヴァルディの曲も取り入れている明るいゆったりとした4曲目、ガラスのようなピアノの音が入りこんでくる5曲目、しっとりとクラシック的に囁くような6曲目、春の陽射しを浴びて語りかけるような7曲目、メロディアスで軽快な雰囲気が漂うジャジーな8曲目、望郷の念を抱かせるようなしっとりした9曲目。(4月20日発売)

2005/05/20

リップタイド/ソニック・アンダートゥ

Sonicrip
世の中にはアラン・ホールズワースが参加しているアルバムは全部集めてしまう、という人がけっこういるようで、私のまわりにもいます。ジャズファンというよりはロック・プログレファンの方が多いかもしれません。私はとりあえずリーダー作とジャズ・フュージョン方面からのみ集めていますけれど、だんだん深みにハマってきそうで、コワいですね(笑)。

このアルバムも、アランの参加がなければ買わなかったであろうアルバムで、実際のところ、自分の興味としてはギターの演奏、それに尽きると思いました。曲によってはクレジットには載っていなくてもギターの音のように聴こえる場面もありますが、おそらくシンセサイザーでギターの音をまねているのではないかと思われます。もともと彼のギターの音はシンセサイザーと区別がつかない時もありますからね。打ち込みやラップが苦手なので、やっぱりギターの音のみに注目してしまうという、ちょっと不健康な聴き方になってしまいますが。


リップタイド/ソニック・アンダートゥ(Alternity Records)
Riptyde/Sonic Undertow(Alternity Records) - Recorded August 2001, April 2004 and 1994. Chris Hoard(P, Synth, Chapman Sticks, B), Amon Freon(Ds, Loop, Sample), Ekow Asare(Voice), 4Zone(Rap Vo), Allan Holdsworth(G) - 1. Prelude: Undertow 2. Time To Move On 3. Still Movin' 4. Time Off In Tannu Tuva 5. Free Da Radicals 5. Pearls Of Intuition 7. Changing Tsunamis 8. Long Voyage Home 9. Jurrassic City 10. C'mon Ovaya 11. Forgotten Planet Suite - Part 1 12. Forgotten Planet Suite - Part 2 13. Shinjuku Schemes 14. Coda: Undertow

クリストファー・ホードのプロデュース、作曲した演奏の中にアラン・ホールズワースが何曲かで客演している内容。全14曲中、8曲(2、4-5、7-9、11-12曲目)に参加しています。他の曲でもギターが参加しているように聴こえる曲がありますが、シンセサイザーでの代用かどうか。打ち込みも多くラップや詩(ポエム)もかぶさっている曲もあるため、方向性としてはジャズ・フュージョンから大きく外れてしまっていて、プログレ、ロック、ラップの混ぜ合わさったような不思議なサウンドになっていますが、それでもアランのギターが出てくると彼の世界になってしまうのが面白いです。ギターが出てくる場面では彼にスペースを大きく与えていて、ギターの効果を大きく出しています。彼のギターを聴くためにあるようなアルバムかも。(05年4月21日発売)

2005/05/19

シークレット・エージェント/チック・コリア

Chicksecret
この時期、チック・コリアは様々な種類のアルバムを立て続けに発表していて、これもその中の1枚。なぜかこれのみ今回初CD化ということで、なぜ今頃になって、どうしたわけかと思っていました。確認情報ではないですがバルトークの曲が入っていたからだったとかそうでないとか。また、新人を多く起用していますが、個人的にはバニー・ブルネルのフレットレス・ベースに興味がいきます。特に9曲目のラテンの曲で、バリバリベースを弾いてソロまでとってしまうので、これにはまいりました。ただ、アルバム全体を通して、総花的というか、いろいろな方面の曲を詰め込んでしまっているな、という思いも少々。このアルバムで一発でキメてやらなければならなかったんでしょうけれど、もう少し方向性を絞っても良かったかも。でも、個々の曲としてはどれも素晴らしいと思います。


シークレット・エージェント/チック・コリア(Key)(Polydor)
Secret Agent/Chick Corea(Key)(Polydor) - Recorded 1978. Al Vizzutti(Tp, Flh), Bob Zottola(Tp), Jim Pugh(Tb, Btb), Ron Moss(Tb, Btb), Bunny Brunel(B), Tom Brechtlein(Ds), Charles Veal(Vln, Viola), Carol Shive(Vln), Paula Hochhelter(Cello), Joe Farrell(Ss, Fl, Afl, Bfl), Airto Moreira(Per), Gayle Moran(Vo, Cho), Al Jarreau(Vo) - 1. The Golden Dawn 2. Slinky 3. Mirage 4. Drifting 5. Glebe St. Blues 6. Fickle Funk 7. Bagatelle #4 8. Hot News Blues 9. Central Park

7曲目のみバルトークの作品で、他はチック・コリアの作曲ないしは共作。当時の新人も起用しているアルバム。曲ごとにカラフルなサウンド。ロックビートに乗って、豪華なサウンドの演奏を聴ける1曲目、水彩色的なサウンドで複雑なリズムのテーマ、後半はファンク的になる2曲目、クラシック的な味わいの小品の3曲目、ヴォーカル入りで浮遊感満点のボッサとでも言うべき4曲目、ヴォーカル入りのチック・コリアらしいちょっとひねくれたブルースの5曲目、なかなかにカッコ良い彼らのタイトなファンクを演奏している6曲目、単にクラシック的でないシンセサイザーなども使用して彼の内世界を表現している7曲目、アル・ジャロウのヴォーカルだけれどもメロディがややこしい作りの8曲目、ノリノリのラテンフュージョンの9曲目。(05年3月30日発売)

2005/05/18

Richter 858/Bill Frisell

Billrichier
うーん、これをジャズのカテゴリーに入れていいのかどうか、迷います。編成がギターと、弦楽三重奏ですし、もちろんジャズらしいフレーズやスウィング感が出てきません。書き譜かもしれませんが、聴こえる限りの即興性でジャズとなりうるか、といったところです。まあ、私はECMのボーダーレスなものもジャズの範疇には入れてしまっていますが。ビル・フリゼールが8枚の抽象絵画にインスパイアされて8曲作っている、という解釈でいいのかどうか、色世界を音世界に変換する作業をしています。ジャケットのブックレットにその8枚の絵がついていますが、なかなか面白いサウンドだな、と思いました。ただ、やっぱり聴く人を選ぶ世界なので、要注意盤であることには変わりはないですけれども。


Richter 858/Bill Frisell(G, Electronics)(Songlines)(輸入盤)- Recorded July 20, 2002. Hank Roberts(Cello), Jenny Scheinman(Vln), Eyvind Kang(Viola) - 1. 858-1 2. 858-2 3. 858-3 4. 858-4 5. 858-5 6. 858-6 7. 858-7 8. 858-8

(05/05/14)全曲ビル・フリゼールの作曲。編成も面白い。抽象的な8枚の絵画を元に音楽を作り出す作業でしょうか。1曲目でいきなり楽器の騒音が聞こえてきて徐々に落ち着いたメロディが鳴り出していく、という手法が使われてます。まさに抽象絵画の音。各パートの旋律が交錯していき、現代音楽のような複雑な響きでせまる2曲目、クラシックのようなはっきりしたメロディでたゆたうように流れていく3曲目、チェロの憂いを帯びたラインを中心に盛り上がっていく4曲目、弦楽器のピチカートから、綾織り的にアンサンブルが発生する5曲目、小刻みな弦の震えで不安感をあらわすような6曲目、日曜の静かな朝の雰囲気からエキゾチックな民俗音楽的に変身する7曲目、落ち着いた絵柄を表現するような色彩のサウンドの8曲目。

2005/05/17

Secrets/Allan Holdsworth

Allansecrets
アラン・ホールズワースでたまたま持っていないリーダー作があったため、Amazonに注文。しばらくして送られてきました。このアルバムはギターとシンタックス(ギター・シンセサイザー)と両方を使っていて、しかも、何曲かずつ録りためていたようで、参加メンバーが曲によって異なる場合もあります。今このアルバムを聴いてしまうと、ああ、彼らしい音だなあ、といつものマンネリ感を楽しむような感じになってしまうのは止むを得ないことかもしれませんが、やっぱり彼のファンだといろいろ聴いておかねば、とも思います。しかし、すんなりと入荷してきたとは言え、3,210円で40分弱の演奏は、ちょっと財布にコタえました。本当はロックバンドにあちこち参加していて、その参加作も多いのですけれど、あくまでもジャズ・フュージョン寄りから考えると、あまり手を広げられない気もします。


Secrets/Allan Holdsworth(G, Synthaxe)(Cream Records)(輸入盤)- Released 1989. Jimmy Johnson(B), Vinnie Colauta(Ds), Rowanne Mark(Vo), Alan Pasqua(P), Steve Hunt(Key), Bob Wackerman(B), Chad Wackerman(Ds, Key), Clair Holdsworth(Vo), Jefrey Ocheltree(Hammer), Craig Corpeland(Vo) - 1. City Nights 2. Secrets 3. 54 Duncan Terrace 4. Joshua 5. Spokes 6. Maid Marion 7. Peril Premonition 8. Endomorph

(05/05/14)Allan Holdsworthの作曲(共作含む)は4曲で、他は友人らの曲。相変わらずの彼ならではの世界を展開。ヴィニー・カリウタが6曲目まで参加しているのが珍しい。1曲目は浮遊感を交えつつ、ギターで彼らしい押し出しの良さと浮遊感をうまく組み合わせた演奏。ヴォーカルが出だしと後半にあって、シンセサイザーのようなシンタックスが駆け巡るタイトル曲の2曲目、アコースティック・ピアノがあってメランコリックなタッチでせまる3曲目、キーボードが入ってドラマチックな展開の4曲目、シンタックスのメロディやサウンドが耳に残る5曲目、ゆったりとしつつもフレーズは速い場面が多い6曲目、効果音とセリフの後はいつもどおりの展開の彼らしい曲になる7曲目、ヴォーカル入りでシンタックスなどの多重録音の8曲目。

2005/05/16

Kirk'n Marcus/Kirk Lightsey Quintet

1030
Criss Crossレーベル順番聴き5日目で、またこのレーベルはちょっとお休みします。カーク・ライトシーとそれを取り巻くメンバーはベテランだと思うのですが、私は合成調味料に慣らされてしまった舌のように現代的でメカニカルなものを求めてしまいます。そういう意味ではメロディアスでいかにもジャズ的なこういう演奏は自分の好みからはあまり近くないのですけれど、それでも各メンバーのソロがけっこういいので、聴き入ってしまいました。もちろん現代的な部分もありますが、ベテラン色が強い気も少々。ただ、曲自体はあまり印象に残るものが多くなかったので、それは自分の努力不足なのかどうか。


Kirk'n Marcus/Kirk Lightsey(P) Quintet(Criss Cross 1030)(輸入盤)- Recorded December 24 and 26, 1986. Marcus Belgrave(Tp, Flh), Jean Toussaint(Ts), Santi DeBriano(B), Eddie Gladden(Ds) - 1. All My Love 2. Loves I Once Knew 3. Windmill 4. Marcus Mates 5. Golden Legacy 6. Lower Bridge Level 7. Lolita 8. Fixed Wing

(05/05/14)メンバーや友人のオリジナルが中心の演奏で、ジャズメン・オリジナルも。やっぱりベテランらしいサウンド、と言うべきか。オーソドックスなミディアムの4ビートの演奏といった感じのマーカス・ベルグレイヴ作の1曲目、ピアノとトランペットのデュオで控えめに、かつゆったりと聴かせる2曲目、ケニー・ドーハム作のややアップテンポになってメンバーの元気なところを聴かせてくれる3曲目、ちょっと入り組んだ明るいメロディアスな曲で、マーカスをタイトルにつけた4曲目、サックスのクァルテットで渋めな空気感の曲をスローなテンポで演奏する5曲目、モーダルな感じが出ていてミディアムで浮遊感のある6曲目、ちょっと軽めでメロディアスなボッサ(ラテン?)の曲の7曲目、平凡な曲ながら各パートのソロが光る8曲目。

2005/05/15

Peer Pressure/Brian Lynch Sextet

1029
Criss Cross順番聴き4日目。ブライアン・リンチのファースト・リーダー作とのこと。英文ライナーによれば、彼とジム・スナイデロ、ジェイ・アンダーソンは秋吉敏子ビッグ・バンドのメンバーだったそうで、どうりでアンサンブル的な部分はまとまりが良いなあ、と思いました。ただ、ファースト・アルバムでいろいろやりたいと思うことを詰め込んだせいか、各曲の方向性がバラバラの感じがちょっと気になります。編成はワン・ホーン・クァルテットでトランペット(フリューゲル・ホーン)を朗々と聴かせるものと、セクステット編成のものとあるようで、どちらもなかなか。例えば2曲目の前者は、そのつややかなトランペットの音色とフレーズにはまりました。現代的な3曲目の後者のタイトル曲などで、スピード感あふれるアンサンブルの見事さや個々のアドリブなど、いい感じです。


Peer Pressure/Brian Lynch(Tp, Flh) Sextet(Criss Cross 1029)(輸入盤)- Recorded December 27, 1986. Ralph Moore(Ts), Jim Snidero(As), Kirk Lightsey(P), Jay Anderson(B), Victor Lewis(Ds) - 1. Thomasville 2. Park Avenue Petite 3. Peer Pressure 4. The Outlaw 5. Change Of Plan 6. 'Nother Never 7. I Concentrate On You

(05/05/14)Brian Lynch作は全7曲中3曲(3、5-6曲目)。いろいろな方面の曲を詰め込んだ感じ。トミー・タレンタイン作のブルースでオーソドックスに盛り上がりますが、ところどころアンサンブルが見事な1曲目で、’50年代をほうふつとさせるサウンド。ベニー・ゴルソン作の、艶のあるトランペットのメロディが印象的なバラードの2曲目、急に現代的なフレーズ、アンサンブルでアップテンポになるタイトル曲の3曲目、ホレス・シルバー作のラテンフレイバーも4ビートの部分もあって変化に富んでいる4曲目、ネアカなボッサという感じでちょっとエキゾチックながらも影のないフレーズが多く出てくる5曲目、フルスピードのバップフレーズで駆け抜けていくような6曲目、唯一のスタンダードチューンをメロディアスに吹いていく7曲目。

2005/05/14

623 C Street/Ralph Moore Quartet

1028
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。このアルバムあたりで、私好みの現代的なジャズの音がけっこう詰まってくるようになりました。リーダー以外のメンバーもスゴい人選です。こういうアルバムばっかりだといいのになあ、と言いたいところだけれど、不満がちょっとあります。それはLPにはなかった4、8曲目をつけているのですが、そこだけスタンダードで、しかもサックスとピアノのデュオ。他の曲がクァルテットの演奏で、しかもオリジナルもしくは硬派なジャズメン・オリジナルで固めているので、CDで余分な曲をつけてバランスを崩してしまった感じです。1曲1曲を聴いていくと良い演奏なんですが。無理してCDのフォーマットに合わせて時間を伸ばすこともないのになあ、とも思います。


623 C Street/Ralph Moore(Ts, Ss) Quartet(Criss Cross 1028)(輸入盤)- Recorded Fabruary 28 and December 31, 1987. Dave Kikoski(P), Buster Williams(B), Billy Hart(Ds) - 1. Un Poco Loco 2. Christina 3. Black Diamond 4. It Never Entered My Mind 5. Cecilia 6. 623 C Street 7. Deceptacon 8. Speak Low

(05/05/13)Ralph Moore作はタイトル曲のみですが、他のメンバーも3曲作曲。2曲のスタンダードのボーナストラック(4、8曲目)がなければ、やや硬派。1曲目はバド・パウエル作の有名曲で、10分にも及ぶアップテンポの4ビートで現代的にゴリゴリとせまってきます。ソプラノ・サックスで美しい旋律のバラードを聴ける2曲目、ウェイン・ショーター作でややアップテンポでオーソドックスな展開の3曲目、ピアノとのデュオでしっとりと、時に密度濃く奏であげているバラードの4曲目、再びソプラノ・サックスで「今」のアプローチをしているちょっと複雑なテーマの5曲目、現代的な語法でやや緊張感を持ったやり取りを聴けるタイトル曲の6曲目、アップテンポでこれでもかと攻めてくる7曲目、再びピアノとのデュオで盛り上がる8曲目。

2005/05/13

On A Misty Night/Peter Leitch Trio

1026
Criss Crossレーベル順番聴き2日目です。ピーター・レイチ(ライチか?)というギタリスト、聴いたのは初めてではないんですが、今回改めてハーモニーが豊かなギタリストだな、ということが分かりました。メロディの間にコードをはさみ込んだり、コードを弾いたまま進んでいく、という感じです。ギターのスタイルとしてはジャズの王道を行っているのですが、そのハーモニーゆえにピアノとかを入れずに、トリオのフォーマットが一番豊かに聴こえるのかな、とも思ってみたり。もちろん速弾きもお手のもので、何曲かでそのスピーディーな腕前のほどを見せています。


On A Misty Night/Peter Leitch(G) Trio(Criss Cross 1026)(輸入盤)- Recorded November 2, 1986. Neil Swainson(B), Mickey Roker(Ds) - 1. On A Misty Night 2. No More, Detour Ahead 3. Fifty Up 4. Duet 5. The Cup Bearers 6. Witch Hunt 7. Crepescure With Nellie 8. Serenata 9. Spring Is Here 10. Airegin

(05/05/08)Peter Leitch作は3-4曲目。ジャズメン・オリジナルが多めのギター・トリオ作。オーソドックスながらハーモニーが特徴のギタリスト。ハーモニー感覚を前面に出してノリの良い1曲目、ソロ・ギターで味わい深い出だしから3人の語り合いで進行する2曲目、前半にベースソロがあって、基本的にはブルース進行の3曲目、アップテンポで現代的なメカニカルさがあるベースとのデュオの4曲目、スピーディなフレーズで切り込んでいくようなスリルの5曲目、ウェイン・ショーター作のミステリアスな雰囲気が出ている6曲目、アコースティック・ギターのソロで勝負する7曲目、ギターの速いパッセージが印象的なアップテンポの8曲目、はずむようなボッサで語りかけてくる9曲目、スピーディーな曲調がまた緊張感を生む10曲目。

2005/05/12

Royal Ballads/Clifford Jordan Quartet

1025
またまたCriss Crossレーベルに戻ってきました。順番聴き復活。今日はクリフォード・ジョーダンです。彼のテナーはこのアルバムでは優しいメロディが多いのですが、テナーかアルトかと思うほどに、通常使用している音域が高めなのです。メカニカルで高め、というミュージシャンは多いのですが、そういう意味では私の好みに近い、印象的な音色で吹いてくれています。ただ、やっぱりこのレーベルの前期はスタンダードが多め。オリジナルをリーダー作にたくさん入れるCDが多くなるのは、もう少し後の時代になってから。彼のこのレーベルでのリーダー作、参加作品はこれで最後になります。


Royal Ballads/Clifford Jordan(Ts) Quartet(Criss Cross 1025)(輸入盤)- Recorded December 23, 1986. Kevin O'connell(P), Ed Howard(B), Vernell Fournier(Ds) - 1. Lush Life 2. Pannonica 3. Royal Blues 4. Little Girl Blue 5. Armando 6. Don't Get Around Much Anymore 7. Everything Happens To Me 8. 'Round About Midnight

(05/05/08)Clifford Jordan作は3曲目、ドラムス作が5曲目。あとはスタンダードやジャズメン・オリジナル集。タイトル通りにバラードの曲が多い。サックスの高音部の多いクリアな音質が、優しく、爽やか。メロディアスで包み込むように語りかけてくる、ある程度のノリもある1曲目、セロニアス・モンクの曲を艶のあるサウンドで、ややスローな4ビートと共に語りかけてくる2曲目、現代的なコード進行の部分もあるゆったりしたブルースの3曲目、しっとり系のサックスで軽やかにメロディを奏でていく4曲目、やや軽めのリズムで時にフワリとしたサックスの演奏の5曲目、デューク・エリントン作をミディアムの4ビートで奏でていく6曲目、優しい曲をやはり柔らかく演奏する7曲目、期待通りのおなじみ「ラウンド・ミッドナイト」の8曲目。

2005/05/09

イン・フラックス/ラヴィ・コルトレーン

Raviinflux
リーダー作の4枚目とのこと。以前に比べてストイックな内省的なサウンドになったような気がするのは私だけでしょうか。フリーの曲もあり、その一歩手前の曲もあり、ある程度聴く人を選ぶサウンドではないかな、と思いますが、お父さんのジョン・コルトレーンともまた違った(当然か)サウンドになっています。ラヴィ・コルトレーンはスティーヴ・コールマン(As)と一緒に活動していた時期もあったので、M-BASEからの影響も、全曲ではないにしろ、あるようです。もうちょっとリズムがはっきりとしたファンクビートだったら分かるのですが、変拍子の曲が多めのような気がしています。ただ、静かな曲の自由な中に美しさが見えるのが印象に残りました。でも聴く人を選ぶので少々注意かも。


イン・フラックス/ラヴィ・コルトレーン(Ts、Ss)(Savoy)
In Flux/Ravi Coltrane(Ts, Ss)(Savoy) - Recorded June and July 2004. Drew Gress(B), Luis Perdomo(P), E.J. Strickland(Ds), Guest: Luisito Quintero(Per on 6) - 1. The Message Part 1 2. Coinside 3. Variations 3 4. Away 5. Leaving Avignon 6. Blending Times 7. Dear Alice 8. Angular Reams 9. Scream Vamp 10. Variations 1 11. United 12. Foe Zoe 13. Three Card Molly(Bonus Track)

ルイス・ペルドモ(P)、ドリュー・グレス(B)、E.J.ストリックランド(Ds)、ゲスト:Luisito Quintero(Per)。11曲目がウェイン・ショーター作、13曲目(ボーナス・トラック)がエルヴィン・ジョーンズ作の他はラヴィ・コルトレーンやメンバーの作品。8曲目のように変拍子系が多いとみたが、さて。4、12曲目のようにゆったり系のバラードは内省的で温度感が低い美しい作品が多く、元気系の作品もストイックな雰囲気がします。フリー・インプロヴィゼーションのサウンドになる場面は小品の3、10曲目。その一歩手前なのが7曲目。M-BASEの影響もアリか。2曲目はリズムがある程度カッチリしていてその上をサックスやピアノが舞うサウンドがグループ独特の雰囲気。4つを刻みつつ不思議なサウンドの5曲目、この曲のみパーカッションが参加しているサックス多重録音もある6曲目、。そして11、13曲目ともオリジナルに聴こえます。(05年4月20日発売)

2005/05/08

With A Song In My Heart/トヌー・ナイソー・トリオ

Tonuwitha
澤野工房ともクサレ縁になってしまって、とにもかくにも澤野工房、SKETCHの新譜が出たら買う、ということになってしまっています(笑)。実を言うと私は異端系のジャズの方が好きなのですが、SKETCHはともかく、澤野工房は堂々とこういう王道系のピアノトリオを出してくるわけです(笑)。でも、このトヌー・ナイソーはウラジミール・シャフラノフあたりのピアニストのように、何か聴く人をひきつけるものを持っていて、一般の方にはけっこう売れるんではないのかな、と思います。ヨーロッパ的な音で、繊細かと思えば結局盛り上がってしまう曲が多かったりして、不思議なバランス感覚を持っている人です。9曲目はゆったりしたバラードなのですがそこにパラパラ、キラキラと速いパッセージを時々持ってくるのが印象的でした。


With A Song In My Heart/トヌー・ナイソー(P)・トリオ(澤野工房)
With A Song In My Heart/Tonu Naissoo(P) Trio(Atelier Sawano AS046) - Recorded February 20 and 21, 2003. Jorma Ojanpera(B), Petteri Hasa(Ds) - 1. Isn't It Romantic 2. My Favorite Things 3. You Are Too Beautiful 4. With A Song In My Heart 5. Spring Is Here 6. Things Ain't What They Used To Be 7. Close Your Eyes 8. Con Alma 9. In The Wee Small Hours Of The Morning

トヌー・ナイソー・トリオ。全曲スタンダード。エストニア出身のエキゾチックな雰囲気は希薄で、美しいピアノでやや繊細な部分もありますが、反面元気な部分も多くスウィング感もなかなか。ミキシングも含め、売れセンのトリオか。場面場面で、エンターテイナーとしての魅力も感じられる1曲目、抑えるところは抑えながらも盛り上がってエネルギーがこぼれ出す場面も多い2曲目、ヨーロッパ的な陽性のサウンドでせまってくる3曲目、メランコリックなワルツでメロディアスに聴かせるタイトル曲の4曲目、ここではじめて顔を出すしっとり系の5曲目、ブルース進行を豪快で楽しく演奏している6曲目、やや綾織り系で渋めに盛り上がっていく7曲目、ゆったりはじまっても盛り上がってしまう8曲目、じっくりと味わうようなバラードの9曲目。(05年4月20日発売)

2005/05/07

アゲインスト・ザ・クロック/アラン・ホールズワース

Allanagainst
アラン・ホールズワースのベスト盤が出たので、買ってみました。通常、ベスト盤にはあまり手を出さないのですが、2曲未発表曲があるとのこと、こうなるとムズムズしてしまい、聴かないことには気がすまない(笑)。収録されている曲もほとんどが手持ちのアルバムにあるのですけれど、アルバム「Secrets」を持っていないことを発見、Amazonで注文してしまう、というオマケ付き。Amazonの3,210円はちょっと高かったか(笑)。まあ、想定の範囲内の行動ではありましたが(笑)。ロックの分類に入ることが多いギタリストですけれど、なぜか過去の一定のアルバムはジャズ雑誌にも紹介されています。好きな人は多いんじゃないかな?

なお、取り上げたアルバムにWardenclyffe Tower '92(米ヴァージョンと日本ヴァージョン)がありますが、これは日本ヴァージョンにはボーナストラックが3曲あったためで、そのボーナストラックからCD1枚目の1曲目が採用されているからです。ですので、Wardenclyffe Towerの輸入盤を持っていた人には、これも未発表曲ということになります。


アゲインスト・ザ・クロック/アラン・ホールズワース(G)(Universal)
Against The Clock/The Best Of Allan Holdsworth(G, Synthaxe)(Alternity Records) - Releaeed 2005 (1985 - 2001). - (2枚目12曲目のパーソネル)Jimmy Johnson(B), Chad Wackerman(Ds), (13曲目のパーソネル)ギターの多重録音。(CD1)Guitar: 1. Tokyo Dream 2. Sphere Of Innocence 3. Rukakha 4. Low Levels High Stakes 5. How Deep Is The Ocean 6. Nuages 7. Devil Take The Hindmost 8. Home 9. Peril Premonition 10. The Sixteen Men Of Tain 11. Mr. Berwell 12. Looking Glass 13. Pud Wud (CD2)Synthaxe: 1. Spokes 2. Distance VS. Desire 3. MacMan 4. Against The Clock 5. Eeny Meeny 6. Secrets 7. Bo Peep 8. Postlude 9. All Our Yesterdays 10. Eidolon 11. Sundays 12. Let's Throw Shrimp 13. Shnandoah

’85年から’01年にかけて発売されたアルバムからのベスト集。(Metal Fatigue '85, Atavachron '86, Sand '87, Secrets '89, Wardenclyffe Tower '92(米ヴァージョンと日本ヴァージョン), With A Heart In My Song '92, Hard Hat Area '94, None Too Soon '96, The Sixteen Men Of Tain '00, Flat Tire '01)ロックの雰囲気のものから、モロに4ビートを演奏しているものまでさまざま。1枚目がギターで、2枚目がギター・シンセサイザーであるシンタックス、というところがミソです。そして2枚目12、13曲目が未発表曲。こちらはギターとシンタックスの併用か。12曲目は重量級のファンクで、甘さがないかなりハードな展開になっています。13曲目はギターとシンタックスの多重録音で、オーケストラのようなサウンドを出しながら牧歌的。(05年4月21日発売)

2005/05/06

02/矢野沙織

Saori02
1枚目も悪くはなかったけれど、いやむしろいいと思ったけれど、2枚目になってさらに進化しています。いやー、ビックリしました。曲によってはギターが入ったり、テナー・サックスが入ったりしていますが、やっぱりここでも基本はワン・ホーン・クァルテット。自信のあらわれなのでしょう。やっぱり1枚目ではバップ・フレーズに忠実に演奏しているというイメージがあったのですけれど、このアルバムではさらに自分のボキャブラリーを広げている、という感じでした。フレーズの組み立てで気になる部分は、やっぱりなくはないですけれど、他のミュージシャンでそういう聴き方をしていないので、やっぱり先入観なのかな、と思います。50年代あたりのジャズのアルバムではサウンドでもフレーズでももっと荒っぽいアルバムも少なくなかったですしね。ところで2曲目のテーマの部分はサックスが2本聴こえるけれど、多重録音なのでしょうか。

(注)その後Kenさんのご指摘により、2曲目テーマの部分は、サックスとギターのユニゾンということが判明。ギターの音がソフトだったもので。何とも恥ずかしい間違いですが、原文はそのまま残しておきます。


02/矢野沙織(As)(Savoy)
02/Saori Yano(As)(Savoy) - Recordsd April 2 and 3, 2004. Harold Mabern(P), Nat Reeves(B), Joe Farnsworth(Ds), Peter Bernstein(G), Eric Alexander(Ts) - 1. Laird Baird 2. 砂とスカート 3. Lover Man 4. Rizlla 5. The Days Of Wine And Roses 6. Work Song 7. Zion 8. Scrapple From The Apple 9. Everything Happens To Me 10. Billie's Holiday 11. Open Mind

矢野沙織の作曲は4曲。ピーター・バーンスタインは1-2、11曲目に、エリック・アレキサンダーは4、8曲目に参加。音色といい、フレーズといい、1枚目よりはさらに進化している様子。チャーリー・パーカー作のメロディアスな曲ではじまる1曲目、エキゾチックなラテンでのオリジナルの2曲目、ゆったりとして、なおかつ朗々と歌い上げるバラードの3、9曲目、ややアップテンポのバップのオリジナルの4曲目、ミディアムながらよくフレーズが歌っている5曲目、適度に渋い「ワークソング」の6曲目、静かで語りかけるように紡ぎ出される7曲目、2サックスで活発なフレーズのやり取りの8曲目、おおらかなゆったりとしたメロディが印象的な10曲目、ご存知「報道ステーション」のテーマ曲を矢野ヴァージョンで演奏した11曲目。(04年5月26日発売)

2005/05/05

YANO SAORI/矢野沙織

Saoriyano
以前、矢野沙織の3作目が良かったので、さかのぼってファースト・アルバムを聴いてみました。当時16歳。聴きながら彼女のフレーズを追いかけてみたけれど、バップフレーズを自分のものにして、よどみなく吹いていたのには驚きです。不安、と言うよりも、フレーズの組み立てで数ヶ所気になるところはあったものの、1時間も3曲以外はワン・ホーンで勝負しているアルバムだもの、録音の勢い、ということで許容範囲なのでは。むしろワン・ホーンで吹き続けていたことは賞賛に値するかも。ただ、やっぱり彼女はバップ・フレーズの王道を行ってます。もう少し横道にそれてもいいんじゃないかな、とは思っても、彼女がグレッグ・オズビーみたいな吹き方をしてもちょっと気持ち悪いし(笑)。ワインで何年もので産地と銘柄を言い当てるように、ブラインドでピタッと彼女の素性を言い当てられる、ジャズでソムリエ級の人は何人いるかな?ふむふむ、この柔らかい音は女性だ、ここのフレーズからは若さとまだ熟成されていない香りがあるので、まだ16歳だ、とか(笑)。


YANO SAORI/矢野沙織(As)(Savoy)
YANO SAORI(As)(Savoy) - Recorded March 23 and April 7-8, 2003. Harold Mabern(P), Nat Reeves(B), Joe Farnsworth(Ds), 松島啓之(Tp),今泉正明(P),上村信(B),大坂昌彦(Ds) - 1. Confirmation 2. Blue Bossa 3. When You're Smiling 4. How To Make A Pearl 5. My Little Suede Shoes 6. Black Orpheus 7. Bohemia After Dark 8. Marmaduke 9. Hoyden 10. In A Sentimental Mood 11. It Could Happen To You

1-3、8曲目が外国勢の録音、5、7、9曲目にトランペットが参加。矢野沙織の作曲は4、9曲目。当時16歳の少女とは思えないほどしっかりした音色やフレーズです。なかなかワン・ホーンなんてできるもんじゃありません。1曲目は心酔するチャーリー・パーカーの曲を滑らかに、そしてちょっと柔らかめの音色で吹いています。おなじみの「ブルー・ボッサ」も安心して聴ける感じの2曲目、ホンワカとしていてメロディアスな3曲目、アップテンポで現代的な感じの4曲目、陽気でのんびりムードの5曲目、しっとり系のサンバながらよくサックスが歌っている6曲目、ノリが良くて渋めのアプローチの7曲目、再びパーカー作で盛り上がる8曲目、彼女お得意のラテン系の9曲目、ゆったりしっとりの10曲目、これでキマリ!の11曲目。(03年9月25日発売)

2005/05/04

GRPスーパーライヴ

Grpsuper
’89年頃にこのCDが最初に出たとき、オムニバスものだと思って中身も見ずに手を出さなかったのですが、今年3月の再発に際してよく見てみたら、CD2枚目の全部、60分近くがチック・コリア・エレクトリック・バンドのライヴだったんですね。当時気が付かなかったのを失敗と考えるべきか、今回このライヴに出会うことができてラッキーと考えるべきか。1枚目ももちろんいい演奏ですけれど、私の好みはやはりハード・フュージョンとでも言うべき彼らのライヴです。時期的にはバンドの2枚目のアルバムが発売された後で、その前にギタリストなどが入れ替わりましたが、メンバーが固まってそんなに経っていない時期でのコンサート。それでも、なかなか素晴らしい演奏を聴かせてくれました。


GRPスーパーライヴ(GRP)
GRP Super Live(GRP) - Recorded October 8, 1987. (CD1枚目)Daian Schuur(Vo, P), Tim Landers(B), Vinnie Colauta(Ds), Barnaby Finch(Synth), Dave Grusin(P, Synth), Lee Ritenour(G), Tom Scott(Sax) - 1. Deedles' Blues 2. Love Dance 3. Caught A Touch Of Your Love 4. Early A.M. Attitude 5. The Sauce 6. Water From The Moon/Earth Run 7. Target 8. Goodbye For Kathy 9. An Actor's Life (CD2枚目)Chick Corea Elektric Band: Chick Corea(Key), Dave Weckl(Ds), John Patitucci(B), Grank Gambale(G), Eric Marienthal(Sax) - 1. Overture 2. Time Track 3. No Zone 4. Sidewalk 5. Rumble 6. Full Moon 7. Light Years

東京のライヴ録音。CD2枚組。1枚目はダイアン・シューア(Vo)、デイヴ・グルーシン(Key)、リー・リトナー(G)、トム・スコット(Sax)などが出ていて、2枚目は全部チック・コリア・エレクトリック・バンドのライヴ。1枚目もビッグ・ネームの演奏なのでいい演奏ですが、お目当てはやっぱり2枚目。4、6曲目はここにしかない曲のようで、それも貴重かも。出だしの1曲目は「セクステットのための抒情組曲」に出た曲をエレクトリック・バンド用にアレンジ。ドラマチックで変幻自在、迫力があります。どの曲も現代的な迫力がありますが、2曲目は13分、3曲目は17分と長尺。3曲目はベースをアコースティック・ベースに持ち替えての演奏。ただしやっぱり4ビートにはなりません。全体的にハードです。6曲目はチックのシンセ・ソロ。(05年3月30日発売)

2005/05/03

イントロデューシング/パット・ピーターソン

Patintro
Enjaレーベルは基本的には新譜しか追いかけていなかったのですが、広告を見て、参加メンバーにギターでジョン・スコフィールドが入っているので、つい買ってしまいました。’82年当時の録音なので、ギターはエフェクターがあまりかかっていないようなサウンド。個性的なのは当時からでしたが。ただ、ヴォーカルが中心のアルバムのため、それを取り巻くようにソロを取る感じです。まあ、長いソロもありますけれども。それにしても4ビートが全然なくて、ファンクやソウルの位置付けのようなヴォーカルだしサウンドです。Enjaレーベルは当時からジャズにはとらわれない広いサウンドを求めていた、ということなのでしょうか。


イントロデューシング/パット・ピーターソン(Vo、P)(Enja)
Introducing/Pat Peterson(Vo, P)(Enja) - Recorded 1982. John Scofield(G), David "Fathead" Newman(Ts), T.M. Stevens(B), Billy Hart(Ds) - 1. I'm In Love With Love 2. Without You 3. Satisfied 4. No Beginning No End 5. Do It Now

全曲パット・ピーターソンの作曲。Enjaレーベルから出ている事もあって、バックのメンバーもなかなか。ヴォーカル曲なので、バックのミュージシャンも歌を盛り上げつつ、いい仕事をしています。4ビートジャズの人ではなくて、ポップスやソウルの畑に近いヴォーカリストです。ゆったりとして大らかな8ビートのゴスペルで、彼女のヴォーカルの良さを堪能できる1曲目は長尺で、ギターやサックスの長めのソロも楽しめます。これまた比較的スローなファンクで後半テンポがアップする、やや複雑なコード進行を持っているような感じの2曲目、ちょっと軽めな感じのファンクでキメとラフな部分があって面白い3曲目、ドッシリとした16ビート系のファンクの4曲目、やぱり複雑なコード進行を持った、不思議なメロディのファンクの5曲目。(05年2月23日発売)

2005/05/02

PENGUIN PARASOL/神保彰

Jimbopeng
徳間からの神保彰のシリーズの5作目にして最終作。やっぱり時代と共にドラムスのミキシングの音が変わっていくのだなあ、と、この5作目を聴いていて思いました。’70-80年代に多感な時期をすごした私にとっては、やっぱりドラムスの音は打ち込み系に近い音よりも、自然な音(本当はそれすらミキシングされた音なのですが)の方が好きです。というわけで、ドラムスの音に関しては、5作あるうちの前の方のアルバムの方が好みです。ただ、それでも、彼のメロディ・メイカーとしての良さには変わりはなくて、このアルバムでも曲自体は印象に残る曲が多いです。このシリーズ、やっぱり再発されて聴いてみて良かった、と思います。


PENGUIN PARASOL/神保彰(Ds)(Tokuma Japan)
PENGUIN PARASOL/Akira Jimbo(Ds)(Tokuma Japan) - Released 1992. John Pena(B), Paul Jackson Jr.(G), Russell Ferrante(Key), Gerald Albreight(Ts, Ss), Clay Jenkins(Tp), Chaly Davis(Tp), Steve Holtman(Tb), Rob Lockart(Sax), Tony Humecke(Ds Prog, Per Prog), Chris Hammer Smith(Harmonica), Maxi Anderson(Cho), Bridgette Bryant(Cho), Derek Nakamoto(Key, Synth, Prog), Yvonne Williams(Vo), Billy Griffin(Vo), Fred White(Cho), Gary Stockdale(Synth, Prog), Sam Riney(Fl, Ts), Gedgehog Strings(Strings), Monalisa Young(Cho), Carmen Twillie(Cho), Terry Young(Cho), Ron King(Tp), Brien Maston(Tb) - 1. Indian Summer 2. Pacific Ocean Paradise 3. Imagine 4. Stardance 5. Warm Current 6. Habana Delight 7. Love Will Make It Better 8. Sea Side Strollin' 9. Another Dimention 10. Groove Of The Night

全曲神保彰の作曲。2-4、7曲目がヴォーカル入り。曲によってはパーカッションやドラムスでプログラミングの曲も。おなじみ日本人好みの哀愁ラテンフュージョンでノリの良い1曲目、ちょっとこもり気味のリズムの上をハーモニカとヴォーカルがメロディを奏でていく2曲目、やはり哀愁メロウ路線のヴォーカルを聴くことができる3曲目、ほんのりと温かみのあるメロディのポップなヴォーカル曲の4曲目、ちょっと抑え目でミディアムのメロディアスな路線を行く5曲目、リズムは重くドスンと来るのにメロディは晴れ晴れとした6曲目、コーラスもポップに分厚くせまる7曲目、ネアカでメロディアスなレゲエのようなサウンドの8曲目、ストレートに進んでいく9曲目、ドラムスは打ち込みで、エレクトリック・パーカッションでの参加の10曲目。(05年3月9日発売)

2005/05/01

SLOW BOAT/神保彰

Jimboslow
神保彰の4作目。これだけソロアルバムが続くのはドラムスが前面に出てくるよりも、作曲やトータルのサウンドを重視していて、その才能があるからなんだろうなあ、と思います。全5作、どのアルバムもジャケットデザインなどが統一性があるし、サウンドこそ時代によって徐々に変化していきますが、どこを切っても神保サウンド、というのがやっぱり支持される理由なのではないでしょうか。曲も、日本人でなければこういうメロディは書かないだろう、というのも何ヶ所かに出てきて、アメリカ西海岸の「スムース・ジャズ」とひとくくりにされてしまうところからもちょっと離れている、というスタンスがいいのだろうと思います。やはりプレイヤーよりも作曲家として聴くべきだろうなあ、などと考えてしまいます。


SLOW BOAT/神保彰(Ds)(Tokuma Japan)
SLOW BOAT/Akira Jimbo(Ds)(Tokuma Japan) - Released 1991. John Pena(B), Paul Jackson Jr.(G), Russell Ferrante(Key), Chris Hammer Smith(Harmonica), Clay Jenkins(Flh, Tp), Lenny Castro(Per), Gary Stockdale(Synth, Prog), Bill Armstrong(Tp), Steve Holtman(Tb), Gary Herbig(Sax, EWI, Ss), Eric Marienthal(Fl), Maxi Anderson(Cho), Bridgette Bryant(Cho), Fred White(Cho), Hedgehog Strings(Strings), Derek Nakamoto(Synth, Prog), Roy Galloway(Vo), Gerald Albreight(Ss), Michael Fisher(Per), Thom Rotella(G), David Kurtz(Synth), Doug Camelon(Vln), Keiko Matsui(Synth) - 1. Roll Over 90's 2. The Summer's End 3. Get Down To The Wire 4. Mosaic 5. Sincerity 6. Rain And Shine 7. Dreams Of Rio 8. Playin' Together Again 9. Parisian Nights 10. Irish Field

全曲神保彰の作曲。ヴォーカル曲は2-3、7-8曲目。ベースが代わったことで、やや渋めになった気もします。レゲエのリズムに乗ってその渋い路線をメロディックに進む1曲目、ノリが良くそれでいて優しいメロディのヴォーカルを聴くことができる2曲目、黒人的なヴォーカルが効いているメロウなポップに仕上がっている3曲目、タイトなリズムでミディアムのフュージョンの上をメロディが奏でていく、しかも4ビートの部分もある4曲目、何となく日本的なメロディが印象に残る5曲目、弾むようなドラムスがノリを支えるポップな6曲目、ややリズムがはっきりしているボッサの7曲目、どこかで聴いたことがある懐かしい感じの8曲目、和製で哀愁のあるラテンという雰囲気の9曲目、ビートが効いていて歌謡曲を連想させる10曲目。(05年3月9日発売)

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