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2005/04/30

報道STATION Open Mind/松永貴志&矢野沙織

Openmind
CDシングル(マキシ)の短い演奏を取り上げて、少々時間稼ぎ(笑)。2人とも気になる超若手ミュージシャンなのだけれども、矢野沙織は先月やっと3rdアルバムを買って、やっぱりいいなあ、という結果になって、1-2枚目も今月買いました。松永貴志も気になるのだけれど、CCCD(コピーコントロールCD)は買いたくないので、そのままにしています。ちゃんとしたCD仕様で出したら買いますよ、東芝EMIさん。欠陥(と個人的に思う)仕様のCCCDは私には必要ありません。そういう人って周りには多いんじゃないかなあ。実はこのマキシシングルも東芝EMIから出たのですが、こちらはちゃんとしたCD-DA仕様だったので、確認をした上、安心して買いました。同じ曲を3通りのアレンジ(演奏)で聴かせる、というのもたまにはいいものです。


報道STATION Open Mind/松永貴志(P)&矢野沙織(As)(Somethin'else、Savoy)
Open Mind/Takashi Matsunaga(P) & Saori Yano(As)(Somethin'else、Savoy) - Released 2004. 1. Open Mind - Original TV Version: Saori Yano(As), Takashi Matsunaga(P), Daiki Yasukagawa(B), Nobuyuki Komatsu(Ds) 2. Open Mind - Takashi Matsunaga Version: Takashi Matsunaga(P), Daiki Yasukagawa(B), Masahiko Osaka(Ds) 3. Open Mind - Saori Yano Version: Saori Yano(As), Harold Mabern(P), Nat Reeves(B), Joe Farnsworth(Ds), Peter Bernstein(G)

12分弱のCDシングル(マキシ)で、同じ曲が3ヴァージョン収められています。作曲は松永貴志。1曲目がオリジナルTVヴァージョン、2曲目が松永貴志ヴァージョン、3曲目が矢野沙織ヴァージョン。1曲目は2人と安ヵ川大樹(B)、小松伸之(Ds)、2曲目はピアノ・トリオで安ヵ川大樹(B)、大坂昌彦(Ds)と、3曲目がサックスと、ハロルド・メイバーン(P)ナット・リーヴス(B)、ジョー・ファーンズワース(Ds)、ピーター・バーンスタイン(G)という取り合わせ。ニュース番組のテーマにしては、引っ掛かりのあるマニアックなジャズ・サウンドだと思いますが、若手2人が、本当に2人とも10代?と思うほどに熟達しているのが見事。TVヴァージョンはおなじみですが、少しアップテンポのピアノヴァージョンも、豪華な矢野バージョンも面白い。(04年5月19日発売)

2005/04/29

JIMBO/神保彰

Jimbojimbo
時系列的には神保彰のファーストが’86年発売、セカンドから5枚目まで1年ずつ’89年から’92年にかけて1年ごとに発売されているわけですけれど、一気に順番に聴いてしまうと、やっぱり1枚目の方がインパクトが大きいかな、と思います。ただ、基本的にはメロディ重視のフュージョンなので、何回も繰り返しBGMにかけたり、ローテーション度はやっぱり高くなります。今回はその3枚目、路線としては2枚目とあまり変わりがありませんが、彼の場合、その変わりなさが良いと思います。それぞれの曲とアレンジが良いので、ある程度のマンネリがあっても満足度は高いです。ドラムス、ベースのリズムセクションが当然のことながら打ち込みではなくて、人力だということにもよりますが(笑)。よく聴くと、ベーシストが1枚目、2-3枚目、4-5枚目と代わっていき、それがサウンドの違いに影響を与えることが大きいような気も。


JIMBO/神保彰(Ds)(Tokuma Japan)
JIMBO/Akira Jimbo(Ds)(Tokuma Japan) - Released 1990. Freddie Washington(B),、Paul Jackson Jr.(G), David Garfield(Key), Charly Davis(Tp), Clay Jenkins(Tp, Flh), Sam Riney(Sax, Fl), Eric Marienthal(Sax), Gerald Albright(Sax, B), Dan Higgins(Sax, Fl), Gary Herbig(Fl, EWI), Steve Holtman(Tb), Bruce Paulson(Tb), Hammer Smith(Harmonica), Michael Fisher(Per), Gene Miller(Vo), Roy Galloway(Vo), Lynn Davis(Vo), Maxi Anderson(Cho), Bobette Jamison Harrison(Cho), Darryl Phinnessee(Cho), Lynne Lynsey(Cho), Derek Nakamoto(Key), Gary Stockdale(Key), Bill Meyers(Key) - 1. Dawn 2. Stay Cool 3. Magic Of The Moment 4. Here We Are 5. Bare Foot 6. Forest 7. Woman/Child 8. Skip Street 9. Brighter Days

やはり全9曲共に神保彰の作曲。3-4、7曲目がヴォーカル曲。メロディアスな曲が多いのは同じですが、ちょっと肩の力が抜けてきたかな、という印象も。そのまま歌えそうなサックスのメロディでポップスのように進んでいく1曲目、カッチリしたリズムとゆったりしたメロディの対比が面白い2曲目、ソウル色が高いヴォーカルが気持ちよく感じる3曲目、適度にタイトでヴォーカルはソフト&メロウなバランスの良い、印象的な4曲目、ちょっとヘヴィーな感じのサウンドで、かつメロディアスな5曲目、雰囲気としては森なんだろうけれど、それよりは都会的な感じのする6曲目、女性ヴォーカルでゆったりめに大らかに歌う7曲目、タイトなリズムが心地良くキマるノリの良い8曲目、サックスが歌っているようなコーラス付きの9曲目。(05年3月9日発売)

2005/04/28

Palette/神保彰

Jimbopalette
自分の音楽との関係を振り返ってみると、カシオペアやザ・スクェアあたりをデビュー当時から知っていて、最初の頃はLPも買っていたよなあ、と、思いました。それが学生時代のことで、大学の頃もフュージョン・バンドを組んでいたこともあったので、社会人になってから4ビート・ジャズを聴き出した時よりも、ずっと前からクロス・オーヴァーやフュージョン世代だったわけです。ですので、神保彰のこのあたりのアルバムを聴き返しても、自分の中に根付いてしまっているフュージョンの血が騒ぎ出して、やっぱり自分はジャズよりもファンクやフュージョン側の人間なんだなあ、と改めて実感。このアルバムが良質だということもありますが。このアルバムに、Eric Marienthalの名前も発見。今回の神保彰の作品の5枚まとめての再発は、やっぱりうれしい。


Palette/神保彰(Ds)(Tokuma Japan)
Palette/Akira Jimbo(Ds)(Tokuma Japan) - Released 1989. "Ready" Freddie Washington(B), Teddy Castellucci(G), Randy Kerber(Key), Billy Griffin(Vo), Maxi Anderson(Cho), Phyllis St James(Cho), Fred White(Cho), Donny Gerrard(Cho), Bridgette Bryant(Cho), Clay Jenkins(Tp, Flh), Chaly Davis(Tp, Flh), Steve Holtman(Tb), Eric Marienthal(Ts, Ss, Fl), Hedgehog Strings(String Section), Hammer Smith(Harmonica), Grant Geissman(G), Michael Fisher(Per), Steve Reid(Per), Derek Nakamoto(Key), Gary Stockdale(Key), Bill Meyers(Key) - 1. Burning Sand 2. Driffin' 3. Olivia 4. Carnival De Rio Grande 5. Caramel Island 6. Twilight Walk 7. Our Sweet Melody 8. Lonely Star 9. Captain Banana 10. Cobalt Cruise

全曲神保彰作曲の、ラテン風味もある都会的なフュージョンアルバム。センスがスゴくいい。ミュージシャンのラインナップもホーンセクションが入ったり、ストリングスが入ったりと、豪華です。全10曲中、3-4、7-8曲目はヴォーカルやコーラス入り。1曲目でノリの良いスマートなアメリカ西海岸の風を運んでくれます。ちょっと渋めにレゲエ風味も加えた雰囲気の2曲目。ヴォーカル曲はどれも良くできていて、良質なポップスになっています。どこかの放送局でかかっていたのか、聴き覚えのある曲が多い印象。ポップスに近い印象のメロディが展開するインストルメンタルの5曲目、タイトなリズムでコーラスが入ってノリの良い6曲目、メロディとリズムのバランスが取れている9曲目、ハードボイルドでカッチリとした10曲目。(05年3月9日発売)

2005/04/27

Dream Dancing/Jimmy Knepper Quintet

1024
Criss Crossレーベルの順番聴き連続5日目で、いったんまたこのレーベルはお休み。しばらくしてから再開します。今日紹介するアルバムで、レーベル設立後5年経っているのに、まだ24枚目の録音なのですが、この後にだんだんと年間当たり録音枚数が増えてきます。そして1030番あたりを境に、新人や中堅どころのリーダー作が増えてくるので、早くそこまでたどり着きたいな、と思います。聴きやすさという点ではレーベル初期の頃のジャズの方があるのですけれど、やっぱり頬で微妙なところを感じ取るように聴く現代ジャズの方が自分には向いているような気がします。


Dream Dancing/Jimmy Knepper(Tb) Quintet(Criss Cross 1024)(輸入盤) - Recorded April 3, 1986. Ralph Moore(Ts), Dick Katz(P), George Mraz(B), Mel Lewis(Ds) - 1. Dream Dancing 2. Goodbye 3. All Through The Night 4. In The Interim 5. Of Things Past 6. This Time The Dream Is On Me 7. In The Interim 8. Dream Dancing 9. Night Vision

(05/04/24)7曲目以降はCDのみ収録。Jimmy Knepper作は4-5、9曲目。トロンボーンはテクニックもありますが、メロディで聴かせるようなタイプ。テーマとアドリブもノリの良さを見せつつメロディアスに聴かせるタイトル曲の1曲目、トロンボーンの重い音でのテーマが心に響く、それていて包み込むような優しい感じのするバラードの2曲目、テーマのハーモニーに特徴があって、アップテンポでトロンボーンの速吹きが炸裂する明るい雰囲気もある3曲目、ちょっと変わったテーマですがミディアムのソロの部分では温かみのある4曲目、しっとり系のバラードで、トロンボーンの響きが何ともいい感じにマッチする5曲目、明るくメロディアスにせまるスタンダードの6曲目、テーマの展開のしかたが面白いややアップテンポの9曲目。

2005/04/26

Back Home/Warne Marsh Quartet/Quintet

1023
Criss Crossレーベル順番聴き連続4日目。ウォーン・マーシュの自作とレニー・トリスターノ作を中心にしたアルバム。昔のように無機的なフレーズの部分はあるにしても、当時のようなヒリヒリするような冷たさはなく、アドリブに入ると、温かみのあるフレーズが飛び出してきます。それでも、4曲目のようにハイ・スピードのフレーズが飛び出すとやっぱりウォーン・マーシュだなあ、と思わせる部分もあります。やっぱり歳をとって円熟味を増してきた、ということなのでしょうか。ピアノもバリー・ハリスなので、なかなか美味しいフレーズを聴かせてくれます。


Back Home/Warne Marsh(Ts) Quartet/Quintet(Criss Cross 1023)(輸入盤) - Recorded March 31, 1986. Jimmy Halperin(Ts on 1, 3, 5, 12), Barry Harris(P), David Williams(B), Albert Heath(Ds) - 1. Leave Me 2. Se Me Now, If You Could 3. Two Not One 4. Big Leaps For Lester 5. Back Home 6. Heads Up 7. Good Bait 8. Rhythmically Speaking 9. Joy Spring 10. Big Leaps For Lester (Alt. Take) 11. Good Bait (Alt. Take) 12. Back Home (Alt. Take)

(05/04/24)9曲目以降はCDのみ収録。ウォーン・マーシュ作は2、4、6、8曲目。レニー・トリスターノ作も1、3、5曲目にあって2テナーなのが興味深いです。ウネウネとはしているけれども無機的な感じはぜずに生き生きとした4ビートに仕上がっている1曲目、心もちメロディがひねってあるけれども、温かみのあるバラードになっている2曲目、やはりテーマだけはウネウネ、アップテンポの4ビートの3曲目、明るく、サックスやピアノのフレーズはやたら忙しい4曲目、トリスターノらしいテーマを持ったタイトル曲の5曲目、カクテル的なゴージャズさも持つバラードの6曲目、サックスとベースのユニゾンのテーマも珍しい7曲目、珍しく素直で明るい雰囲気でアップテンポの8曲目、クリフォード・ブラウン作の落ち着いた感じの9曲目。

2005/04/25

Presenting Michael Weiss/Michael Weiss Quintet

1022
このMichael Weissというピアニスト、Criss Crossレーベルではリーダー作がこれだけでサイド参加作もなく、Amazonで検索をかけても数枚しかリーダー作が出てこないので、かなり無名なミュージシャンなのだろうと思います。ピアノもオーソドックスな感じで、もちろんリーダー作をレコーディングするだけあって上手いんだけれども、何か、こう、もっと彼ならではの個性が欲しいです。そういう意味ではかなり損をしているのではないかな、と思います。やっぱりジャズの世界は、ブラインドでもよく当てられるようなクセがあって、それでさらに聴く人をひきつける何かがあってナンボ、の世界ですよね。フツーの往年のジャズとして聴く分には悪くないんですけれども。


Presenting Michael Weiss/Michael Weiss(P) Quintet(Criss Cross 1022)(輸入盤) - Recorded April 4, 1986. Tom Kirkpatrick(Tp), Ralph Lalama(Ts), Ray Drummond(B), Kenny Washington(Ds) - 1. My Melancholy Baby 2. Apres Vous 3. Enigma 4. B.G.O. 5. Riverbed 6. Gallop's Gallop 7. La Villa

(05/04/23)Michael Weissの作曲は2曲目のみ。ジャズメン・オリジナルが多い。オーソドックスなタイプのピアノで、あまりピアノがリーダーという印象がありません。明るく陽気でメロディアスなミディアムの4ビート作で1曲目がはじまり、あまり派手だという印象もなく。一転オリジナルで今っぽいテーマかと思うとアドリブ部はアップテンポで普通の4ビート的展開の2曲目、ゆったりとしたバラードでピアノが繊細なフレーズを紡ぎ出していく3曲目、メンバーのTom Kirkpatrick作ながら50年代のややアップテンポなマイナー哀愁系という雰囲気の4曲目、ジョー・ザヴィヌル作をちょっとベールのかかったようなピアノで奏でる5曲目、セロニアス・モンクの曲を比較的滑らかに演奏する6曲目、アップテンポで個々のソロも楽しい7曲目。

2005/04/24

Pike's Groove/Dave Pike with The Cedar Walton Trio

1021
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。ベテランの域に達しているメンバー達で、比較的オーソドックスなジャズなので、私としてはあまり得意ではないパターンのアルバムなのですが、端から聴いていくという目標を立ててしまっているため、何とか聴き通しました(笑)。演奏自体は悪くないどころか、良い方だと思います。ただ、デイヴ・パイクのうなり声がところどころに聞こえてしまって、それが何だか気になりました。キース・ジャレットもうなりますけれど、彼よりもさらに気になるタイプのうなり声(笑)。デイヴ・パイクといえば、ビル・エヴァンスとのアルバム「パイクス・ピーク」(Epic)があまりにも有名。なので、ちょっとこのアルバムも霞んでしまうかもしれませんが。


Pike's Groove/Dave Pike(Vib) with The Cedar Walton(P) Trio(Criss Cross 1021)(輸入盤) - Recorded February 5, 1986. David Williams(B), Billy Higgins(Ds) - 1. Big Foot 2. Spring Can Really Hang You Up The Most 3. You Are My Everything 4. Ornithology 5. Con Alma 6. Reflections In Blue 7. Birk's Works 8. You Are My Everything 9. Big Foot

(05/04/23)8曲目以降は別テイク。Dave Pike作は6曲目のみで、他はジャズメン・オリジナルかスタンダード。うなり声を上げながらのノリの良いヴァイブラホンが特徴。ベテラン勢でアップテンポの安定した演奏が繰り広げられるチャーリー・パーカー作の1曲目、ゆったりと包み込むようなメロディのバラードの2曲目、メロディアスでほんのりと温かみを感じることができ、テンポも適当で体がスウィングする3曲目、やはりチャーリー・パーカー作で速いフレーズで攻めてくるアップテンポの4曲目、ディジー・カレスピー作の有名な曲をそれなりに盛り上げて料理している5曲目、日曜の午前中に公園を散歩しているような、しっとり系のバラードの6曲目、やはりディジー・ガレスピー作のブルージーなフレーズが飛んでいる7曲目。

2005/04/23

トラックバックについて

トラックバックについては、いろいろな方が見解を出していてさまざまなのですが、当方がトラックバックをされた場合について対応を一言書いておきますね。

1.(原則)当方の記事に対して相手のBlogの中に言及があって、当方の該当ページにリンクが張ってある場合に、当方にトラックバックをつける、というのが正しいやり方だと、私も思います。記事が関連性があって当方へのリンクのみでもトラックバックは受け付けます。

2.関連性のある記事で、当方へのリンクがなく、当方へのトラックバックのみでも削除はしません。この場合、マナーとしては、それに前後して当方の該当ページへコメントをしていただけると、嬉しいのですが。場合によっては当方からもトラックバックをさせていただきます。

ただ単に挨拶もなく、リンクもなく、トラックバックのみを受けた場合には、記事に関連性があれば、削除はしませんが、こちらから挨拶のコメントをしに行くことも、たぶん、ありません。なぜなら、相手から一方的に無断リンクを張られている状態で、当方から「トラックバックありがとうございます」とお礼のコメントをしにいくことは、論理的に考えておかしいからです。

3.記事に関連性がない場合や、明らかに検索のみでトラックバック先を探していて、内容がトンチンカンだった場合、いわゆるトラックバックスパムだった場合には、速やかに削除することになります。

過去の例として、ボブ・ジェームスがたまたまあるアルバムで「Django」という曲を取り上げただけ(当方には曲名しか記述がない)なのに、トラックバック先がモダン・ジャズ・クァルテットのことについて書いてあったり、トラックバックをたどってみたら、ミュージシャン名と同名のホテルの記述で何の関連性もなかったりと、そこまでトラックバックを打ってアクセス数を上げたいのかなあ、と不思議な気分になります。当方のBlogの読者もトラックバック先へ飛んでみて内容に関連性がなかったら、不愉快になるでしょうし。

というわけで、当方はこういう運用基準でやってますよ、ということで、よろしくお願いします。

Good Company/Ted Brown with Jimmy Raney

1020
Criss Crossレーベルの順番聴きがまた復活です。個人的には初期のものよりも中期以降の新人や中堅どころを多く登用した今っぽいジャズの方が好きなのですが、Criss Crossを網羅すると決めた手前、やっぱり何としても初期の頃のものをきかなくちゃと、思っています。しかし意外にその初期の枚数は少なくて、20枚目でもうレーベル設立4年が経過しているんですね。後にだんだんリリースの枚数が増えてくることになります。

この’85年という年、新伝承派(今や死語?)が活躍していた時代だと思うのですが、そんなことは気にせず往年のジャズを伸び伸びと演奏していて、超然としているところが逆にすがすがしいかも。この時期でもこういうアルバムもあるんだなあ、と思いました。無理やり5曲も別テイクを入れてCDの収録時間に合わせて伸ばす必要があったのかはちょっと疑問ですが。


Good Company/Ted Brown(Ts) with Jimmy Raney(G)(Criss Cross 1020)(輸入盤) - Recorded December 23, 1985. Hod O'brien(P), Buster Williams(B), Ben Riley(Ds) - 1. Blimey 2. We'll Be Together Again 3. Lost And Found 4. Sir Felix 5. Instant Blue 6. Gee Baby Ain't I Good To You 7. People Will Say We're In Love 8. Lost And Found 9. We'll Be Together Again 10. Blimey 11. Sir Felix 12. People Will Say We're In Love

(05/04/22)8曲目以降は別テイク。オリジナルテイクでは、Ted Brown作、Jimmy Raney作が各1曲、Hod O'brien作が2曲であとの3曲はスタンダード。アップテンポでややせーの、という感じではじまりながらもテーマのハモり具合や、メロディアスな感触が強くて、個々のバップ色の強いソロが楽しめる1曲目、しっとりした息を吹きかける感じのテナー・サックスのバラードの2曲目、哀愁強いメロディとハーモニーが情緒ありながら、やや速めのノリで楽しめる3曲目、アップテンポのマイナー系でなかなかギターとテナーのアプローチが渋くてカッコ良い4曲目、陽気にハードバップ色の強いやや速めのミディアムで聴かせる5曲目、控えめのテンポで味わい深くフレーズを奏でていく6曲目、ややアップテンポで明るくせまる7曲目。

2005/04/22

Live!/Scott Henderson

Scottlive
あえて曲の雰囲気に合わせて文体を変えるならば、イエーイ、このアルバムはブルース・フィーリングあふれるロックだぜい。みんな、ノリノリで聴こうぜ!! てな風になるかもしれません(笑)。ギターのスコット・ヘンダーソンは短期間ザヴィヌル・シンジケートにもいたことがあり、どちらかというとハード・ファンクとも言うべきトライバル・テックというグループで活躍していた方が有名。でも、こういう今っぽいブルース(といっても12小節循環にはこだわっていないようですが)・ロックでも過去にアルバムを出しています。ジャズ色といえば9曲目にウェイン・ショーター作の4ビートがあるだけで、ジャズとは遠い位置にあると思います。でも、2枚組なのに、様々な手法で飽きさせるどころか、ノックアウトしてきます。ギター・キッズがだまっていないこのギタリスト、好きな人は好きなんじゃないかなあ。


Live!/Scott Henderson(G)(Tone Center)(輸入盤) - Released 2005. Kirk Covington(Ds, Vo), John Humphrey(B) - 1. Slidin' 2. Well To The Bone 3. Sultan's Boogie 4. Xanax 5. Lady P 6. Jakarta 7. Tacos Are Good 8. Dog Party 9. Fee Fi Fo Fum 10. Meter Maid 11. Nairobe Express 12. Devil Boy 13. Hillbilly In The Band

(05/04/19)2枚組のCD。1曲が共作、9曲目がウェイン・ショーター作の他は全てスコット・ヘンダーソンの作曲。ギタートリオでのブルース色の強いライヴ・アルバム。ギターもロック・ブルース寄りからのイケイケフレーズもあれば、今っぽいフレーズでせまる部分も。ギターがとにかくブルージーに変幻自在にせまってきて、CD2枚分、飽きさせません。1曲目もなかなかいいフィーリング。2、4、8、12曲目はヴォーカルのブルース曲、5曲目もヴォーカル入りの妖しげな曲。現代的なヘヴィーなファンクの3曲目と同様にヴォーカル入りの10曲目、東洋的なテーマのエキゾチックな6曲目、パワフルに飛ばす7、13曲目、ジャジーな4ビートの世界の9曲目、弾むようなリズムで攻めて他パートのソロもある11曲目。イエーイ、やるね。

2005/04/19

The Old Songs/Bennie Wallace

Bennietheold
このCD、XRCDの輸入盤だったので、1枚なのに4千円以上しました(悲)。でも、ベニー・ウォレスの軌跡をたどるにはどうしても聴いておきたかったため、HMVの千円分のポイントが使える時に注文。ベニー・ウォレスはけっこうブラインドしやすいミュージシャンではないかと思います。スタンダードを演奏している時でも、時にメロディアスになったかと思ったら、フレーズの音があっちこっちに飛びまくり、その飛び具合がかっ飛んでてなかなかいいのです。って、こんなことを書くとやっぱり変なモノが好きなんだなあと思われそうですが(笑)。でも、個性的でありながら歌心があるミュージシャンってそんなに多くないんですよね。


The Old Songs/Bennie Wallace(Ts)(Audioquest)(輸入盤) - Recorded January 18 and 19, 1993. Bill Huntington(B), Alvin Queen(Ds), Lou Levy(P on 2, 6, 8) - 1. I Hear A Rhapsody 2. My One And Only Love 3. When You Wish Upon A Star 4. I Love You 5. At Lulu White's (Blues Yamashita) 6. What's New 7. Love Letters 8. Sky Lark 9. Dancing In The Dark

(05/04/16)ベニー・ウォレス作は5曲目のみ。他はスタンダードがで、サックス・トリオが中心の演奏。さすがに音が良い感じ。1曲目からスタンダードを彼自身のウネウネしたフレーズも交えつつ、それでいて明るくメロディアスに料理しています。バラードのメロディを歌わせても上手いことがわかる、それでいて彼独特のフレーズが飛び回る2曲目、サックス・ソロの出だしのフレーズが何とも言えないあえてワルツの3曲目、ホンワカとしたムードで進んでいく4曲目、自由奔放なブルースを展開する5曲目、サックスの自由さとメロディ、ピアノのしっとり加減がミックスした6曲目、サックスが大らかかつ自由に歌い上げていく7曲目、ほのぼのとした雰囲気で温かみのある8曲目、アップテンポで、やっぱりサックスが炸裂する9曲目。

2005/04/18

火の鳥/ジョン・マクラフリン&マハビシュヌ・オーケストラ

Johnbird
このアルバム、昔CDが出た頃に買っていて(確か3,200円でした)一度処分してしまっています。今回1,500円で再発されたので思わず何枚か再購入した中の1枚。リマスターで音が良くなっている上に、当時の半額以下で買えたので、得をした気分です。今これを聴くと、やっぱりロックだねえ、と思います。成田正氏がライナーで書いているけれども、やっぱり当時のジャズ、ジャズ・ロック、ロックと横断的に聴いていなければ、このあたりの音楽史的には、十分なものが見えてこないんじゃないか、というのは私も思います。ギターだけでなくて、メンバー全員がけっこうインパクトがあり、そこから出てくるサウンドもやっぱり強力でした。今に残る名盤だけのことはあります。


火の鳥/ジョン・マクラフリン(G)&マハビシュヌ・オーケストラ(Sony)
Birds Of Fire/Mahavishnu Orchestra(Sony) - Recorded September and October 1972. John McLaughlin(G), Jerry Goodman(Vln), Jan Hammer(Key), Rick Laird(B), Billy Cobham(Ds) - 1. Birds Of Fire 2. Miles Beyond (Miles Davis) 3. Celestial Terrestrial Commuters 4. Sapphire Bullets Of Pure Love 5. Thousand Island Park 6. Hope 7. One Word 8. Sanctuary 9. Open Country Joy 10. Resolution

’72年録音。ヤン・ハマー(Key)、ジェリー・グッドマン(Vln)、リック・レアード(B)、ビリー・コブハム(Ds)。このメンバーでは2作目。全曲ジョン・マクラフリンの作曲で、40分の間にエッセンスが詰まっています。1曲目のタイトル曲で変拍子クロス・オーヴァー・ファンクとでも言うべき、ギターがギンギンでドラムスも音数でせまって強烈にプッシュする世界が広がります。そしてプログレッシヴ・ロックのようにドラマチックな展開をする部分も。他の曲も変拍子や複雑なテーマやメロディなどが目立ちますが、それを難なくこなしてしまうメンバーも見事。ロックにはかなり近い世界でも、超絶技巧が聴き手を満足させる部分があります。ハードな曲の中にも、前半がしっとり系の5曲目がホッとすると思ったら、後半速弾きもたまに混ざっていて、不思議なバランスの曲。10分近い7曲目も圧倒的な威容。8曲目は哀愁を感じさせる内容。(05年3月24日発売)

2005/04/17

Listen To The Band/Orrin Evans

1195
Criss Crossレーベル連続4日目。ピアニストのオリン・エヴァンスという人は、完全フリーではないけれど、フリーに近いフォーマットのサウンドをうまく使いこなす人です。1曲目のスタンダードでは、普通なら明るくてウキウキするようなサウンドのはずなのに、うまくフリーっぽい不安定な要素を取り入れつつ曲に仕上げてしまっています。こういうサウンドに持っていくのにはメンバーの素質もあるでしょうけれど、特にドラムスのナシート・ウェイツがひたすら「黒い」ドラミングをする人で、この人が入ってこその演奏が随所に見られました。ちょっとマニアックかな。


Listen To The Band/Orrin Evans(P)(Criss Cross 1195)(輸入盤) - Recorded June 12, 1999. Ralph Bowen(Ts, As), Sam Newsome(Ss), Duane Eubanks(Tp), Reid Anderson(B), Nasheet Waits(Ds) - 1. I Want To Be Happy 2. In His Place 3. Mat-matt 4. There Is A Quiet Place 5. For Miles 6. Dorm Life 7. Forgiven 8. Diva Black

(05/04/16)Orrin Evansの作曲は8曲中3曲、あとはメンバーのオリジナルやスタンダードなど。スタンダードなのにフリーのフォーマットのような自由なサウンドが繰り広げられる1曲目、ミディアムの落ち着いた渋いテーマとやや浮遊感のあるアドリブで不思議感覚の2曲目、ホーンの自由なフレーズでスペースを感じ、後半ピアノで盛り上がる3曲目、珍しくソロ・ピアノでしっとりとしたバラードの世界を聴かせる4曲目、ソロ・ピアノではじまり、テーマの後からテンポが速くなって突っ走っていく5曲目、鋭いピアノではじまり、飛翔していくソプラノ・サックスを追いかけながらだんだんテンポがアップ、ピアノ、ベースに引き継ぐ6曲目、ゆったりとしながら自由の緊張感もある7曲目、ホーンのハーモニーも良いし黒っぽく盛り上がる8曲目。

2005/04/16

Waltz For An Urbanite/Mike LeDonne Quintet

1111
マイク・ルドンというとハモンド・オルガン奏者という印象が強くて、「SAKURA STAMP/矢野沙織」(Savoy)でもオルガンを弾いていました。ここではピアノ弾きとしての登場で、まだあまり彼のリーダー作を聴いていないのですが、もしかするとピアノが本職なのかな、とその演奏を聴いていて思いました。ファンキーと言えばファンキーかもしれませんが、繊細な部分もあり、キラキラと高音部分を使うところも印象的で、アップテンポで盛り上がってしまってもやっぱり白人のピアノなのかな、という感じもしています。フロントがヴァイブラホンとギターなのでけっこう面白いサウンドかも。


Waltz For An Urbanite/Mike LeDonne(P) Quintet(Criss Cross 1111)(輸入盤) - Recorded June 17, 1995. Steve Nelson(Vib), Peter Bernstein(G), Peter Washington(B), Kenny Washington(Ds) - 1. Scratchin' 2. Re-rev 3. F.S.R. 4. Walkin' With B. 5. Waltz For An Urbanite 6. Tranquility 7. Don't Blame Me 8. Monsoon 9. Pr'a Voce

(05/04/14)Mike LeDonneの作曲は全9曲中4曲。ピアノを弾く時は盛り上がるけれどもシロっぽい感じも。ソロ・ピアノではじまり、メロディアスなテーマで来たと思ったら、アップテンポでスピードのあるピアノ、ヴァイブラホンと続く1曲目、ブルージーな雰囲気で進んでいきながらも、ピアノはあおりまくり、ギターは冷静にソロをとるタイプの2曲目、ゴキゲンなリフ付きの正統派4ビートジャズが聴ける3曲目、ちょっとソフトタッチで軽めに進んでいく4曲目、その名の通りワルツで都会的に洗練されているタイトル曲の5曲目、ミディアムでちょっと渋めなアプローチの6曲目、バラードなのにキラキラ、バシャーンとピアノを弾いていく7曲目、アップテンポでフレーズも素早く流れていく8曲目、ちょっと沈み込んだようなボッサの9曲目。

2005/04/15

The Call/Seamus Blake Quintet

1088
このアルバム、リーダーの名前ではなくて、サイドに参加している4人の名前で買ってしまいました、と言ったらリーダーに失礼になるかもしれない(笑)。でも、スゴいメンバーですよね。特にカート・ローゼンウィンケルのギターで買うことを決めてしまったのですが、当たりで、彼独特のメカニカルなフレーズをこれでもか、と聴かせていて、主役を食ってしまう強烈さがあります。ただ、曲自体はシーマス・ブレイクがほとんどを手がけていて、やっぱりこの人ならでは、の曲を聴かせています。最初と最後の曲はブルースのはずなのに、結局彼らのペースにハマって今っぽいサウンドになってしまうのね、と思いました。


The Call/Seamus Blake(Ts, Ss) Quintet(Criss Cross 1088)(輸入盤) - Recorded December 24, 1993. Kurt Rosenwinkel(G), Kevin Hays(P), Larry Grenadier(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Vanguard Blues 1 2. The Call 3. Nobody's Song But His Own 4. On Cue 5. Prelude To A Kiss 6. Mercy Days 7. Zydeco 9. Smoke Gets In Your Eyes 10. Vanguard Blues 2

(05/04/12)全9曲中7曲がSeamus Blakeの作曲。現代クインテットとしてはメンバーもサウンドもなかなか。特にギターが好み。ブルースでありながらアップテンポ気味でメカニカルなテーマや意表をつくようなフレーズでの応酬など、スリリングな演奏が楽しめる1、9曲目、ちょっとスローで都会的に渋めにせまってくるようなタイトル曲の2曲目、ラテンのリズムでちょっと中間色的な色合いで進んでいく3曲目、アップテンポでなかなか盛り上がる現代4ビートの4曲目、エリントン・ナンバーを肩の力を抜いて演奏する5曲目、8分の6拍子でモーダルな感じで進んでいく6曲目、16ビート的である意味豪快だったり、フリーだったり、メカニカルに進んでいく7曲目、ピアノとのデュオで、やや硬質ながらも優しいバラードを展開する8曲目。

2005/04/14

Change In My Life/Joel Weiskopf Trio

1232
Mixiに2月中旬から参加していることは、ホームページにも書いたのですが、とうとう昨日(13日)、「Criss Crossレーベル」のコミュニティを立ち上げてしまいました。興味のある方はどうぞ。


ジャズの新しいアルバムの聴き方って、ちょっと慣れないと難しい部分があります。例えば、ここの9曲目の唯一のスタンダード、All The Things You Areですけれど、リハーモナイズされていてメロディーが流れていてもサウンドカラーが違います。他の曲は全部オリジナルだし、高度なコード展開や複雑なメロディがあって、それを難なくクリアしてみたり、メカニカルだったり浮遊感が伴うサウンドだったり、変拍子があったり。それを考えてしまうと決して分かりやすそうではないんですね。ただ、このアルバム、こういう点を備えながらも、ジョエル・ワイスコフはわりと流麗なピアノを弾く人のようで、あまり難解さを感じさせません。ちょっと地味なのがもったいないかも。こういうときはジョン・パティトゥッチ、ブライアン・ブレイドという売れっ子のリズムで聴く、という手もありますね。


Change In My Life/Joel Weiskopf(P) Trio(Criss Cross 1232)(輸入盤) - Recorded May 27, 2002. John Patitucci(B), Brian Blade(Ds) - 1. There's Been A Change In My Life 2. Enigma 3. Righteousness, Peace And Joy 4. First Love 5. You Are My Way, My Truth And My Life 6. Irish Folk Song 7. The Believer 8. Song For My Grandmother 9. All The Things You Are 10. Day Of Rejoicing

(05/04/12)全10曲中9曲がジョエル・ワイスコフの作曲。リズムの2人がスゴいメンバー。曲は今っぽく複雑さを持っていますがそれをメロディアスに処理している感じ。やや繊細なタイプのピアノか。複雑なテーマやコード進行だけれどもすんなりと聴かせてくれるタイトル曲をもじった1曲目、浮遊感をあえて前面に出したような、ミディアムで後半盛り上がる2曲目、ロック的な弾むリズムで陽気なブルース的に聴かせる3曲目、現代的で繊細なバラードの4曲目、温かみがあってメロディが流麗な5曲目、ちょっと弾むワルツながら哀愁のある6曲目、アップテンポでメカニカルな感じがいい7曲目、しっとりと奏でていくバラードの8曲目、今っぽくリハーモナイズされたスタンダードの9曲目、8分の7拍子でメロディアスに進む10曲目。

2005/04/13

Armistice 1918/ビル・キャロザース

Billarmist
入荷不足で澤野工房のホームページでは販売が中止になっているこのアルバム、幸運にも店頭で見つけることができました。昨日立ち寄ったCDショップにもまだ複数在庫があったので、意外に入手はしやすいのではないのかな、と思います。このアルバム、「第一次世界大戦」を扱った重いテーマで、音の面では軽い部分もありますけれど、やっぱり沈み込んだ基調の部分、フリーな部分なども目立ちます。反戦、というテーマは触れないでおいても、日本人には、やっぱり「Avanti!/Giovanni Mirabassi(P)」(Sketch 333015)のような、はっきりした哀愁で迫ってくるようなアルバムの方が分かりやすいのではないか、と思います。ただ、このアルバム独特の感触も、なかなか他では味わえないものを持っているので、Sketchファンやビル・キャロザースのファンは追いかけてみてもいいのでは、と思います。


Armistice 1918/ビル・キャロザース(P)(澤野工房)(Sketch)
Armistice 1918/Bill Carrothers(P)(Sketch SKE333043-44) - Recorded June 18 and 19, 2003. Peg Carrothers(Vo), Matt Turner(Cello), Drew Gress(B), Bill Stewart(Ds), Jay Epstein(Per), Mark Henderson(C-bass Cl), The Know Choir - 1. There's A Long Long Trail A Winding 2. Hello Ma Baby 3. Let Me Call You Sweetheart 4. Cuddle Up A Little Closer 5. Say Au Revoir 6. A Call To Arms - On Moonlight Bay 7. America, I Love You 8. I'm Always Chasing Rainbows 9. And The Band Played On 10. Christmas 1914 - Silent Night 11. There's A Long Long Trail A Winding 12. I'm Afraid To Come Home In The Dark 13. Till We Meet Again 14. Till We Meet Again 15. Roses Of Picardy 16. Evening Stand-to 17. Trench Raid 18. The Leaning Virgin Of Albert 19. Caissons 20. Run Pation 21. No-man's Land 22. Funk Hole 23. Birds On The Wire 24. It's A Long Way To Tipperary 25. The Rose Of No-man's Land 26. A Rumour Of Peace 27. The Wait 28. Keep The Home Fires Burning 29. I Didn't Raise My Boy To Be A Soldier 30. Armistice Day

ビル・キャロザースの作曲は全30曲中3分の1ほど。第1次世界大戦中に生まれた歌を中心に、トラディショナルも交えつつ、曲によってはヴォーカル入りで録音されています。内容的には反戦をテーマにしたシリアスな内容なのですが、演奏自体は一部にストライド奏法など、過去のメロディ、奏法などを参考にしつつ、ワルツや、サーカスの中にいるような雰囲気のサウンドの曲も。反面、現代的なハーモニーの曲もあります。ただ、フリーっぽい曲もそれなりにあり、かなりシリアスなサウンドも垣間見せます。5、10曲目のようになぜか歌は明るいのにピアノが憂いを帯びている、というものもあったり。逆に過去の歌を穏やかに現代的なハーモニーやフレーズで処理をしているものもあり、不思議な感触のアルバムです。(05年3月25日発売)

2005/04/12

Itineraire Imaginaire/ステファン・オリヴァ・クインテット

Stephanin
澤野工房のホームページでは、「この2作品で、SKETCHレーベルからの新作リリースは一旦終了致します。長らくご愛顧頂きまして、ありがとうございました。 」とだけ書かれていたけれど、本国フランスでSketchレコードは破産申請を出したというのが、どうも本当らしいです。とすると、単にSketchと澤野工房の契約が終了したということではなくて、もうSketchレーベルの新譜を聴くことができない、ということになり、Aterlier SawanoのものよりもSketchファンだった私には少々残念。それでも今回のステファン・オリヴァのアルバムのように、硬質な作品を残しておいてくれたのは朗報。でも、やっぱり売れるのかなあ、という点で見れば、孤高のアルバム、といった感じがしないでもないですが。


Itiraire Imneaginaire/ステファン・オリヴァ(P)・クインテット(澤野工房)(Sketch)
Itineraire Imaginaire/Stephan Oliva(P)(Sketch SKE333042) - Recorded January 12-14, 2004. Matthieu Donarier(Ss), Jeam-marc Foltz(Cl), Bruno Chevillon(B), Nicolas Larmignat(Ds) - 1. Preface 2. Marche Antique 3. Resonance D'un Silence 4. Spirales 5. Cercle Ouvert 6. Partance Immobile 7. Cecile Seule 8. Mouvement Interrompu 9. Paradoxe 10. Tango Indigo 11. Passage En Marge 12. Ellipse 13. Postface

全曲ステファン・オリヴァの作曲。鋭いガラスのような感覚で、時に構築された、時にフリー・インプロヴィゼーションに近いような香りも漂わせてくる、知性が明らかに勝っているアルバム。構築されたクラシックのような1曲目から、パーカッシヴで哀愁漂う民俗音楽のような2曲目、管のみで思索的な面の強い3曲目、内省的なフリーに近くて盛り上がる4曲目、幽玄で情景的な5曲目、危うい薄氷を踏むような音使いの6曲目、日本的な味わいすら感じられる哀愁系の7曲目、管の2人がフリーに感じられる8曲目、緻密にかつ大胆に構築された部分と自由な部分が交錯する9曲目、焦点をずらしたタンゴの10曲目、ピアノが硬質に音を紡ぎだす11曲目、メカニカル、スピーディ、変拍子、フリーの12曲目、ピアノのみの13曲目。(05年3月25日発売)

2005/04/11

サム・スカンク・ファンク~ソウルバップ・バンド・ライヴ/ランディ・ブレッカー&ビル・エヴァンス

Soulbopband
以前、私はハード・フュージョンというか、ファンク関係には目がない、ということを書いたことがあります。まさに、今日紹介するアルバムなんかは、メンバーもスゴいし、バリバリにノリまくっている、という感じがあって、ヘヴィーローテーションになってしまいました。ここで邦題のタイトル曲「サム・スカンク・ファンク」が出てきますけれど、この曲のメインは、これまた私の好きなヴィクター・ベイリーというベーシスト(ウェザー・リポートでジャコ・パストリアスの後継のベーシスト)の長いベースソロなんですね。途中にウェザー・リポートの「バードランド」の一節が出てきたりして、面白かったです。ノリノリのファンク(フュージョン)の演奏を聴いてみたい人には、ぜひオススメの1枚。

(追記)国内盤は9曲CD1枚なのに対して、輸入盤はCD2枚組で12曲入りとの情報があります。ちょっとショック。


サム・スカンク・ファンク~ソウルバップ・バンド・ライヴ/ランディ・ブレッカー(Tp)&ビル・エヴァンス(Sax)(Victor)
Soul Bop Band Live/Bill Evans(Sax), Randy Brecker(Tp)(Victor) - Recorded 2004. Hiram Bullock(G, Vo), David Kikoski(Key), Victor Bailey(B), Steve Smith(Ds) - 1. Rattletrap 2. Big Fun 3. Above & Below 4. Let's Pretend 5. Some Skunk Funk 6. Greed 7. Tease Me 8. Mixed Grill 9. Dixie Hop

全曲メンバーの作曲で、ビル・エヴァンスが4曲、ランディ・ブレッカーが3曲、ハイラム・ブロックが3曲。スゴいメンバーのライヴです。1曲目は出だしからテーマやアドリブ、リズムに至るまで全開のサウンドで飛ばしまくります。ベースのチョッパーとミディアムよりちょっと速い落ち着いたテーマが印象的な2曲目、メロディやリズムが過激で複雑な色合いを持つ3曲目、このアルバムの中ではバラードに位置付けられて美しさのある4曲目、おなじみ「サム・スカンク・ファンク」で豪快に進み、長いベースソロもある5曲目、ヴォーカル入りで腰のすわったファンクが聴ける6曲目、やはりヴォーカル曲で、ホーンの使い方がうまい7曲目、弾むようなファンクリズムが体を揺さぶる8曲目、ホーンのかけ合いから重量級ファンクにいく9曲目。(05年3月24日発売)

2005/04/10

バタフライ/笠井紀美子withハービー・ハンコック

Kimikobutter
今はもうビッグネームになってしまって、ハービー・ハンコックが全面的に人のアルバムでバックに参加するということはめったになくなってしまいましたが、’79年当時はこういうアルバムができたんですね。ほとんどの曲が彼の曲なので、彼が主役で、それにヴォーカルがかぶさっているような雰囲気すら漂わせています。もっともヴォーカルの笠井紀美子も当時はかなり売れていたようで、ハンコックに負けてはいませんが。私はこの頃のハービー・ハンコックのアルバムをリアルタイムではあまり聴いていなくて、’80年代後半にまとめて聴いていますが、ベーシストのポール・ジャクソンとか、間接的には自分がベースを弾く上である程度影響を受けていたなあ、と思います。世代的にはこのアルバムのサウンド、私にとってカッコよくて懐かしいファンクなんですね。


バタフライ/笠井紀美子(Vo)withハービー・ハンコック(Key、Vo)(Sony)
Butterfly/Kimiko Kasai(Vo) With Herbie Hancock(Key, Vo)(Sony) - Recorded October 1979. Paul Jackson(B), Bill Summers(Per), Bennie Maupin(Sax, Bcl), Alphonse Mouzon(Ds), Webstar Lewis(Key), Ray Obiedo(G) - 1. I Thought It Was You 2. Tell Me A Bedtime Story 3. Head In The Clouds 4. Maiden Voyage 5. Harvest Time 6. Sunlight 7. Butterfly 8. As

8曲中6曲がハービー・ハンコック作の、ファンク中心のアルバム。彼のアルバムでおなじみの曲も多いです。ヴォーカル・アルバムながらキーボード(時にピアノ)での露出度はある程度あります。1曲目はおなじみのメロディで後半ヴォーカルのスキャットもあったりして、これでもかと攻める感じのファンクビートの曲。ちょっとゆったりめのヴォーカルにファンクビートの対比の2曲目、3連12ビートでドッシリと構えたようなミディアムサウンドの3曲目、有名な「処女航海」をヴォーカル入りでチャレンジしている4曲目、ピアノとのデュオでしっとりと歌い上げていくバラードの5曲目、「サンライト」をこれまたファンキーなサウンドで進む6曲目、抑制の効いた渋いファンクのタイトル曲の7曲目、スティーヴィー・ワンダー作の8曲目。(05年3月24日発売)

2005/04/09

ハートスケープ/木住野佳子

Yoshikoheart
オリジナルのアルバムとスタンダードのアルバムがあると、私の興味はどちらかというとオリジナルのアルバムの方に行きます。同時に出たスタンダードの「タイムスケープ」の方はピアノ・トリオの演奏だったのに対して、こちらはストリングスが入っている曲が多く、曲によっては二胡や尺八も出てきて、全体的には落ち着いた雰囲気があるにしても、ちょっとカラフルな楽器使いだと思います。このアルバム「ハートスケープ」とどちらから聴いてもいいけれど、やっぱり両方のサウンドを聴いてみたいと思うところです。曲のタイトルにもあるように、やはり日本人ならではの日本情緒の部分は隠すことなく、堂々と表現しているところに好感が持てます。ただこの2枚のアルバム、いわゆるゴリゴリした4ビートの曲は全くありませんけれど。


ハートスケープ/木住野佳子(P)(GRP)
Heartscape/Yoshiko Kishino(P)(GRP) - Recorded 8-11, 2004. Keisuke Torigoe(B), Yoshio Suzuki(B), Daiki Yasugakawa(B), Tommy Cambell(Ds), Yasushi Ichihara(Ds), Dozan Katayama(Shakuhachi), Masatsugu Shinozaki(Vln, Erhu), Shinozaki Strings - 1. Sketch Of Praha 2. 砂時計 3. 風に抱かれて 4. 静香風 5. Con Passione 6. Ancient Dream 7. 風の情景 8. 月の踊り 9. The Good Old Times 10. A Song For My Friend

オリジナル集。ストリングスの入っている曲も多く、ややクラシカルな雰囲気の部分も。そんなプラハの情景の雰囲気を出しているクラシックの香りもする1曲目、ストリング・クァルテットも入っているしっとり系のバラードの2曲目、乾いた明るい風景が広がって風も吹いている3曲目、二胡で弾くメロディがオリエンタルで素朴な味に仕上がっているバラードの4曲目、ちょっと哀愁のあるテンポの良いラテンノリで攻める5曲目、優しい表情をもつゆったりしたワルツの6曲目、尺八の味わいが出ていてうまくピアノなどとマッチするサンバの7曲目、タイトルのようにほのかな月明かりのような響きのワルツの8曲目、フォークミュージックのような懐かしいメロディのバラードの9曲目、ヴァイオリンとのデュオで静かに奏でる10曲目。(05年3月23日発売)

2005/04/08

タイムスケープ/木住野佳子

Yoshikotime
最近は聴きやすいジャズが増えているように感じますけれど、木住野佳子のアルバムもそのひとつかもしれません。ただし、ヒーリング一歩手前の柔らかい優しいジャズ、というだけではなくて、むしろヨーロッパのピアノに近いような感触も持っています。そのある種こだわりの音やフレーズを持ちながらの聴きやすさは当然にセールスに影響しているはずです。今回GRPレーベルから2枚同時に出た「タイムスケープ」(スタンダード集)と「ハートスケープ」(オリジナル集)はぜひいっしょに聴きたいアルバム。

こちらのスタンダードも、一聴すれば分かるように、彼女独自のサウンドを持っていて、元気な曲を数曲持っていても、どこか癒されるような、包み込まれるような部分もあります。アレンジも個性的。音作りが現代的で聴きやすさを助けている部分もあります。何度も聴きたいアルバム。


タイムスケープ/木住野佳子(P)(GRP)
Timescape/Yoshiko Kishino(P)(GRP) - Recorded December 8, 10 and 11, 2004. Yoshio Suzuki(B), Daiki Yasugakawa(B), Tommy Campbell(Ds), Yosushi Ichihara(Ds) - 1. Wave 2. Come Together 3. All Of You 4. No Bore Blues 5. A Child Is Born 6. Wives & Lovers 7. For All We Know 8. Spring Is Here 9. When The Saints Go Marching In 10. My Foolish Heart

スタンダード集。とは言っても4ビートバリバリという感じではなくて、時に元気だけれど曲によってヒーリングやBGMにも通じるところのある都会的でスマートな演奏です。水面に揺れる落ち葉のようにゆったりと、そしてちょっと陰影があって後半やや盛り上がる1曲目、ビートルズの曲をガッツのあるロックっぽく攻めてみる2曲目、しっとりと包み込むようなサウンドで進む3曲目、やや綾織り系の軽いサンバでノリも良い4曲目、ほんのりとした優しいバラードの5曲目、ガラスのような温度感の低さでフレーズを紡ぎだす6曲目、静かに落ち着いたメロディのバラードの7曲目、淡いサウンドで彩りを添えている中間部が4ビートの8曲目、意表をつくやや静かな「聖者の行進」の9曲目、ソロ・ピアノでビル・エヴァンスを弾く10曲目。(05年3月23日発売)

2005/04/07

SAKURA STAMP/矢野沙織

Saorisakura
「18歳の高校生にしては素晴らしいが、まだまだ荒削りの部分も。今後に期待。」などとレビューで見かけるけれども、実際にブラインドで彼女のサックスを聴くとどうなんだろう、と思います。実に堂々としたフレーズ、音色です。まわりのミュージシャンも実力派ばかりなので、なおさらその中に溶け込んでけっこういい演奏を聴かせてくれることが分かります。ベースレスのオルガンジャズでチャーリー・パーカーの曲もやる、という企画も面白いし。私は彼女のアルバムでは、この3作目を聴いたのが初めてなのですが、思わず1-2枚目のアルバムも注文してしまいました。オリジナルもしっかりしているし、このアルバムを聴いた限りでは、若くて珍しいからアルバムを作ってみました、という感じではないです。一度聴いてみては。


SAKURA STAMP/矢野沙織(As)(Savoy)
SAKURA STAMP/Saori Yano(As)(Savoy) - Recorded October 31, November 21 and 22, 2004. Mike LeDonne(Org), Peter Bernstein(G), Joe Farnsworth(Ds), Nicholas Payton(Tp), Eric Alexander(Ts) - 1. Donna Lee 2. Sweet Love Of Mine 3. Sakura Stamp 4. Shawnuff 5. Red House 6. Crazy He Calls Me 7. けむりの瞳 8. Salt Peanuts 9. Tico Tico 10. Sk8 Game 11. 砂とスカート(Bonus Track)

マイク・レドーン(Org)、ピーター・バーンスタイン(G)、ジョー・ファーンズワース(Ds)、ニコラス・ペイトン(Tp)、エリック・アレキサンダー(Ts)。18歳で3作目となるアルバム。11曲中4曲が矢野沙織のオリジナル。オルガンのいる編成なのが面白い。「ドナ・リー」をアルト・サックスがチャーリー・パーカー・フレーズの完全コピーだという1曲目、都会的なセンスを持つ渋いボッサの2曲目、切ないテーマが郷愁を誘いながらアーシーに盛り上がるタイトル曲の3曲目、アップテンポでバリバリと吹きまくる4曲目、ジミ・ヘンドリックスの曲をブルースっぽく演奏する5曲目、淡くしっとり系のバラードの6曲目、オリジナルにしては渋いラテンタッチの7曲目、彼女の実力発揮のチャーリー・パーカー作のバップの8曲目、ラテン系の「ティコ・ティコ」がゴキゲンな9曲目、ズンズン進んでいく感じでややアップテンポの10曲目、これのみヴォーカル入りでキューバのバンドとの11曲目。(05年3月23日発売)

2005/04/05

Opalessence/Hod O'Brien Quintet

1012
最近、Hod O'Brienの「Live at Blues Alley」(Reservoir)がけっこう売れているようです。それについてはいずれ聴いてみたいと思いますが、ここではそれとは関係なく、’85年当時の録音の彼のCriss Crossでのアルバムを聴いてみました。廃盤ではないはずなのに市場になかなか出ておらず、やっとネットで北海道の古本屋さんで発見、今回は中古盤を購入。

何と言ってもここではペッパー・アダムスの存在感がスゴく、あのバリトン・サックスをブリブリ言わせながら、まさにテナー・サックスのような速いフレーズを曲によっては吹きまくっています。ホッド・オブライエンやトム・ハレルも、何曲かを除けばけっこうゴキゲンなバップを演奏している、という感じ。逆に現代な感覚を持っている曲はトム・ハレル作の2曲目。なかなかインパクトの強い組み合わせではありました。


Opalessence/Hod O'Brien(P) Quintet(Criss Cross 1012)(輸入盤・中古) - Recorded January 2, 1985. Tom Harrell(Tp, Flh), Pepper Adams(Bs), Ray Drummond(B), Kenny Washington(Ds), Stephanie Nakasian(Vo on 5) - 1. Opalessence 2. Touchstone 3. Nits And Pieces 4. Joy Road 5. A Handful Of Dust 6. The Blues Walk 7. Detour Ahead 8. Joy Road (Take 1)

(05/03/30)Hod O'Brien作は1、3、5曲目。ベテランのペッパー・アダムスが参加していて、サウンドにやや重く、しかし明るめの彩りを添えています。1曲目のタイトル曲は哀愁含みのハードバップで、テーマ部の構成もちょっと変化に富んでいます。バリトン・サックスをソロでブリブリいわせているのが印象的。トム・ハレル作のちょっと乾いた風を感じさせるボッサ・タイプで後半ソロが盛り上がる2曲目、アップテンポで明るくメロディアスな、と楽しい感じかつ速めのソロで進む3曲目、速めのアンサンプルテーマで、ややアップテンポの「ジャズ」を聴かせる4曲目(8曲目別テイク)、唯一しっとり系のヴォーカルの入るバラードの5曲目、ゴキゲンな展開をしていくクリフォード・ブラウン作の6曲目、ほんのりしたスロー4ビート系の7曲目。

2005/04/04

Cotton/神保彰

Jimbocotton
昔、友人からこのCDをドライブ中(だったかな?)に聴かされたことがあって、中身は良く知っているCDでした。神保彰のCDが3月9日に5枚再発されましたけれど、これはそのファーストアルバム。これらのソロ・アルバムが入手困難になってから久しく、今回の再発を待っていた人はけっこういたらしいです。

このアルバムは全曲ヴォーカル入りで、しかも歌っているのはあのL.A.ヴォイセス。神保彰の名前を知らなくても、曲や歌がけっこういいので、聴いてみる価値アリです。じっくり聴いてもいいし、BGMにも向いています。発表されてから20年近くが経っているとは思えないほど、ポップで都会的な、今っぽいフュージョンアルバムです。


Cotton/神保彰(Ds)(Tokuma Japan)
Cotton/Akira Jimbo(Ds)(Tokuma Japan) - Released 1986. Abraham Laboriel(B), Don Freeman(P), Greg Phillinganes(P), Paul Jackson Jr.(G), Carlos Rios(G), Paulinho Da Costa(Per), L.A. Voices: Sue Rainey(Vo), Melissa Mackay(Vo), John Bahler(Vo), Michael Redman, Jr.(Vo), Gene J,merino(Vo), Med Flory(Vo), Rick Brown(Tp), Walt Fowler(Tp), Bluce Fowler(Tb), Brandon Fields(Sax, Fl), Bryan Parris(Steel Ds), Clayton Haslop(Vln), Arthur Zadinsky(Vln), Sid Page(Vln), Larry Corbett(Cello) - 1.Red Lotus Man 2. Twilight Eyes 3. The Silent Road "Hellen" 4. After Midnight 5. The Light Around Us "Chris" 6. It's A Holiday 7. Blue Imagination 8. The Mood In The Melody 9. Hot Winter Night In The Valley

全曲神保彰の作曲で、英語の作詞は何人かの作詞家に依頼しています。ラテン風味のポップなサウンドで、全曲英語の歌詞付きのヴォーカルやコーラス。そして、メインとなるヴォーカリストはスー・レイニーをはじめとするL.A.ヴォイセス。どの曲も、すでに有名な曲だったのかな、と聴いていて思うほどにこなれていて、歌の素材も良ければその表現も良いということで、インパクトは強いです。そして、豪華な参加ミュージシャン。曲に合わせてドラムソロっぽい場面がちょっとある(4曲目)にしても、他はリズムキープに徹していて、なかなかいい感じに仕上がっています。割と元気な曲の中にまぎれて3、8曲目のようなバラードが入っていて、これまた分厚いコーラスに身を包み込まれるような雰囲気。アレンジもセンスよく、都会的。(05年3月9日発売)

2005/04/03

シルヴァー・レイン/マーカス・ミラー

Marcussilver
マーカス・ミラーのこの新しいアルバムが売れていて、現在(3月29日)のHMVジャズチャートでは、パット・メセニーを追い抜いて堂々の1位です。ポップで親しみやすい反面、けっこうマニアックな音作りだとも思うのですが、どうなんでしょうか。私はとにかくマーカス・ミラーのベースが好きで、フレーズやタメ、ノリ、音質にいたるまで、エレクトリック・ベースとしては自分の理想に近いかたちです。それがけっこうブリブリ言わせてベース音の上にベースでメロディをかぶせたり、ベースソロが多めだったりとかなりの露出状態だからたまりません。うーん、このチョッパーやフィンガリング、あるいはフレットレス・ベースの音たち、最高です。

基本的にはファンク系なのですが、12曲目にデューク・エリントンの「ソフィスティケイテッド・レディ」を持ってくるあたり、ちょっとジャズを意識しているのかな、とも思ったり。ただ、4ビートではなく、バラード系。ここでは彼のバス・クラリネットも多めに披露。タイトル曲は9曲目にエリック・クラプトンのヴォーカルで、16曲目に同じ曲をTake6のJoey Kibbleのヴォーカルで。何と間の15曲目が日本盤ボーナス・トラックとのことです。ジャズファン以外の購買層が多いんじゃないかと思います。


シルヴァー・レイン/マーカス・ミラー(B、Key、G、Bcl、etc)(3 Deuces Records)
Silver Rain/Marcus Miller(B, Key, G, Bcl, etc)(3 Deuces Records) - Released 2005. Gerald Albright(As), Bernard Wright(Key), Lalah Hathaway(Vo), Pathces Stewart(Tp), Kenn Hicks(Operatic Tenor), Dean Brown(G), Poogie Bell(Ds), Craig J "The Count"(Per), Gregorie Maret(Harmonica), Munyungo Jackson(Per), Kirk Whalum(Ts), Bruce Flowers(Org, Key), Roger Byam(Ts), Mocean Worker(DJ Efx), Lucky Peterson(G), Eric Clapton(Vo), Kenny Garrett(As), Joey Kibble(Vo), Mark Kibble(Vo), Jossica Celious(Vo), Ronald Bruner(Ds) - 1.Intro Duction 2. Bruce Lee 3. La Villette 4. Behind The Smile 5. Frankenstein 6. Moonlight Sonata 7. Boogie On Reggae Woman 8. Paris (Interlude) 9. Silver Rain Featuring Eric Clapton 10. Make Up My Mind 11. Girls And Boys 12. Sophisticated Lady 13. Power Of Soul 14. Outro Duction 15. It'll Come Back To You 16. Silver Rain Featuring Joey Kibble Of Take 6

パッチェス・スチュワート(Tp)、ケニー・ギャレット(As)、カーク・ウェイラム(Ts)、ディーン・ブラウン(G)、バーナード・ライト(Key)、ブルース・フラワーズ(Key)、プージー・ベル(Ds)、エリック・クラプトン(G、Vo)、メイシー・グレイ(Vo)、レイラ・ハサウェイ(Vo)、ジョーイ&マーク・ギブル(Vo)他。いかにもマーカス・ミラーのサウンドで、彼ならではのマニアックさと、売れるポピュラーさを併せ持ったアルバムで79分間、聴かせてくれます。16曲中10曲は彼の、あるいは共作の作品。相変わらず、と言うより、今回は特に多くエレクトリック・ベースがバンバン出てきて、多重録音で通常のベースの上にメロディのベースをかぶせたり、ソロが多かったりとベース度はバツグン。6曲目はベートーベンの「月光」、他にスティーヴィー・ワンダーやプリンスの曲があったり、12曲目にはデューク・エリントンの曲も。これは1人多重録音です。目玉はエリック・クラプトンの参加で、タイトル曲の9曲目でギターとヴォーカルを披露しています。打ち込み系の曲もあるけれど、ベースやメロディがヒューマン的なせいか、けっこう自然な感じ。(05年3月9日発売)

2005/04/02

Overtime/Dave Holland Big Band

Daveover
デイヴ・ホランドが長年住み慣れたECMから他レーベルへ移籍しての第1弾。ECMでも彼の場合、好きな音作りをやらせてもらった方だと思いますが、やっぱりレーベルカラーと合わなくなってきたとの判断でしょうか。基本的には前々作「What Goes Around」の続きのような感じです。変拍子の曲も多く、それでいてビッグバンドのアンサンブルも非常に高度になっていて、よくこんな難しい演奏できるなあ、と思います。ただ、曲自体は有機的なまとまりを見せていかにも難しいことをやっているんだという姿勢はあまり前面に出てこないで、各ソロの場面も見せ場が多く、彼ならではの個性的なビッグバンドのサウンドを堪能することができました。参加メンバーも実力派が揃っています。これだけのメンバー、なかなか揃わないでしょうね。


Overtime/Dave Holland(B) Big Band(Dare2 Records)(輸入盤) - Recorded November 2002. Antonio Hart(As, Ss, Fl), Mark Gross(As), Chris Potter(Ts), Gary Smulyan(Bs), Robin Eubanks(Tb), Jonathan Arons(Tb), Josh Roseman(Tb), Taylor Haskins(Tp, Flh), Alex "Sasha" Sipiagin(Tp, Flh), Duane Eubanks(Tp, Flh), Steve Nelson(Vib, Marimba), Billy Kilson(Ds) - The Monterey Suite: 1. Bring It On 2. Free For All 3. A Time Remembered 4. Happy Jammy 5. Ario 6. Mental Images 7. Last Minute Man

(05/03/27)6曲目以外はデイヴ・ホランドの作曲。変拍子も曲によってバシバシ出てきます。1-4曲目は組曲で、モンタレー・ジャズ・フェスティヴァルのために書かれたもの。1曲目は重厚にはじまったと思ったら途中でテンポが速くなる部分もあり、スリリングなアンサンブルとソロがドラマチックに展開。ベースのソロではじまり徐々に盛り上がりを見せたり静かになったりと17分もの2曲目、最初が静かでメロディにアンサンブルがまとわりついてくるような、ソロをとる場面もある3曲目、アップテンポで出だしのベースソロもサポートもカッコ良い4曲目、穏やかな中間色系のサウンドがつまっているボッサ系の5曲目、ロビン・ユーバンクス作のM-BASE的な変拍子ファンクの6曲目、やや気だるい感じで盛り上がっていく7曲目。

2005/04/01

ナイト・イン・マンハッタン/リー・ワイリー

Leenightin
私のホームページやBlogは「主に’70年代以降のジャズ・フュージョンを紹介するページ」なのですが、今回は思いっきりさかのぼって’50年のモダンジャズ以前の、しかもヴォーカルアルバムの紹介です。実は私は’80年代後半から’90年代前半にかけて、’50年代頃の白人女性ヴォーカルのCDを集めていたことがありました。だから最近のジャズしか知らない、というわけではありません。200枚以上集まったと思いますが、急に好みが変わってまとめて処分してしまいました。今では貴重なCDも混ざっていたので、ちょっともったいなかったと思っています。その処分した中に「ナイト・イン・マンハッタン/リー・ワイリー」も入っていて、今回1,500円でのCD再発だったので、迷わず購入。やっぱり改めて聴いて良かったなあ、と思った1枚です。


ナイト・イン・マンハッタン/リー・ワイリー(Sony)
Night In Manhattan/Lee Wiley(Vo)(Sony) - Recorded December 12 and 14, 1950, November 19, December 4 and 7, 1951. Bobby Hackett(Tp), Joe Bushkin(P), Stan Freeman(P), Cy Walter(P) & Others - 1. Manhattan 2. I've Got A Crush On You 3. A Ghost Of A Chance 4. Oh! Look At Me Now 5. How Deep Is The Ocean 6. Time On My Hands 7. Street Of Dreams 8. A Woman's Intuition 9. SUgar 10. Any Time, Any Day, Anywhere 11. Soft Lights And Sweet Music 12. More Than You Now

’50-51年録音。ボビー・ハケット(Tp)、ジョー・ブシュキン(P)、スタン・フリーマン(P)、サイ・ウォルター(P)他。モダンジャズ以前の、ジャズがポピュラー・ミュージックだった時代の、今でも歴史の風雪に耐えて残っているアルバム。内容もスタンダードばかり。もっとも、当時はスタンダードと呼ばれていなかったかも。全12曲とも、もちろん古き良きアメリカを伝えていいけれど、タイトル曲の1曲目で、ちょっとハスキーで気だるいヴォーカルと、バックに流れていくトランペットの響きが何とも言えず、3分半ほど当時のマンハッタンの夜を旅した感じ。他の曲もほんのりと温かみのある、メジャー調の曲が多いので安心して聴ける雰囲気があります。もちろん5、7曲目のような短調系の出だしの曲も、そのしっとり加減がなかなか。各曲の印象が強いのか、ヴォーカルのメロディがすんなりと頭に入ってきます。10-11曲目はややスウィング感も。(2月23日発売)

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