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2005/03/07

ローランド・カーク伝/ジョン・クルース著/林建紀訳

「ローランド・カーク伝/ジョン・クルース著/林建紀訳」(河出書房新社)

5年ぐらい前になるでしょうか、割とベテランとおぼしき翻訳者の方から、ジャズ特有の用語の訳が分からない、という内容のメールをいただいたことがあります。私も20代の時に貿易業務を3年半ほど仕事でやっているので、英語は全く経験がないわけではないですが、商業英語って定型的なものが多く、最近ではその英語もほとんど忘れていて、私もお手上げでした。ジャズ本の翻訳というのは、そういうジャズ特有の用語がぼんぼん出てくるし、黒人の、あるいは地方の口語、スラング、地名などがけっこう出てくることもあって、翻訳は英語とジャズの両方の知識がないと、難しいと言われています。

翻訳者の林建紀さんは’02年頃まで「JAZZ DISC SELECTION」というホームページを持っていて、ジャズアルバムのレビューを日本語と英語両方でやっていたということもあり、英語とジャズの両方に精通している方です。今回が本の翻訳は初めてということですが、300ページほどもある本を、私はほとんど一気に読了してしまいました。時系列的ではなく項目別に、しかも様々な人のインタビューの断片をつなぎ合わせてローランド・カークを浮き上がらせていく、という気の遠くなるような伝記の表現の手法、おそらくその原文の文章の煩雑さ、インタビューの口語やスラングの翻訳に苦労されたのではないかと思います。こういう翻訳本って、レビューを書くのと違って、どこまで原文に忠実に訳すか、あるいは意訳をしていくのか、のバランスが難しいと思うのですが、うまくこなされていると思いました。

本の値段は税込み4,410円で、ある程度値段は張りますが、それだけの値打ちのある本だと思います。何たってローランド・カークの「初にして唯一の伝記」(本のオビより)なのですから。不幸にして、私はローランド・カークのアルバムをあまり聴いたことがありませんが、この本を一気に読んで、聴いてみたいなあ、と思うようになりました。内容については、先ほどのような執筆者の複雑な手法をとっているため、まず読んでみてください、としか言えませんが。それでものめりこんでしまいます。

(本のオビにある「訳者あとがき」より)
本書は、ラサーニアンにとっては彼の音楽への理解を深める格好のガイドで、ラサーン研究家と新たな伝記作者にとっては避けて通れない第一級の資料だ。

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