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2005/01/31

Our Reflections/ティチアン・ヨースト・トリオ

Tizianour
このCDを発売日の前日夕方、ある大きなCDショップで購入したのですが、かなりの枚数が山積みになっていました。日本では無名のミュージシャンだし、澤野工房のレーベル買いをしている人がけっこういるんだな、ということをうかがわせます。他のレコード会社でこれを出してもさほど売れることはなかったでしょう。

アルバムは選曲やサウンドを聴くと分かりますが、やっぱり売れセンねらいなのかな、と思います。ジャジーなフレーズや速いフレーズもあるのですが、やはりヨーロッパでのピアノ・トリオの感触(あたりまえですが)が濃厚。個人的には少々物足りなさも残りますが、元々こういう方面のジャズが好きな人、ジャズをこれから聴く人、聴き始めて間もない人たちが多くこのCDを買っていくとすると、なかなかいいセンを行っているんではないかとも思います。


Our Reflections/ティチアン・ヨースト(P)・トリオ(澤野工房
Our Reflections/Tizian Jost(P) Trio(Atelier Sawano AS040) - Recorded December 14 and 15, 2003. Thomas Stabenow(B), Klaus Weiss(Ds) - 1. Reflection 2. Sweet Georgia Fame 3. Besame Mucho 4. The Good Life 5. Waltz (Walzer Op.12 Nr.2) 6. Come Rain or Come Shine 7. Recado Bossa Nova 8. The Old Country 9. Laura 10. Corcovado - Quiet Nights 11. Darn That Dream

ティチアン・ヨーストの作曲はなく、スタンダードやボサノヴァ集。1曲目のタイトル曲はレイ・ブライアントの曲ですが、素直な哀愁メロディで曲を進めていきます。軽いメロディでワルツを奏でて盛り上がる2曲目、ちょっと間違えるとムード音楽になりそうな雰囲気を踏み止まっているラテンの3曲目、ミディアムの4ビートでピアノがメロディアスに動きまわる4曲目、クラシックのジャズ・アレンジのワルツで、ちょっと格調高さものぞかせる、でもジャズの5曲目、ヨーロッパ的なジャジーにせまるような6曲目、威勢の良いサンバで盛り上げる7曲目、分かりやすい切なさでせまる8曲目、優雅なアレンジからアップテンポで盛り上がる9曲目、綾織り系ボッサのサウンドが心地良い10曲目、じっくりとメロディを聴けるバラードの11曲目。(05年1月20日発売)

2005/01/30

Close To You/David Hazeltine Trio

1247
世間ではヨーロピアン・ピアノ・トリオのブームだけれど、繊細なピアニストは多いにしてもあまり好みとは言えない場合もあります。このCriss Crossレーベルはオランダのレーベルにもかかわらず、ほとんどアメリカのミュージシャンを起用しています。デヴィッド・ヘイゼルタインはあまりゴリゴリとしたタイプではありませんが、演奏していくうちに普通ならバラードだろ、と思っていると盛り上がって4ビートになってしまったり、例えば9曲目ではスロー・バラードなのに速いピアノのフレーズが連続する場面があったりと、基本的には男性的なサウンドを持つピアニストなのだろうと思います。か弱いピアノには少々食傷気味なので、こういうどっしりと安定したピアノ・トリオを聴くとホッとします。他のリズムの2人の人選も良いと思います。


Close To You/David Hazeltine(P) Trio(Criss Cross 1247)(輸入盤) - Recorded November 4, 2003. Peter Washinton(B), Joe Farnsworth(Ds) - 1. Closed To You 2. Waltzing At Suite One 3. I'm Old Fashioned 4. You Don't Know What Love Is 5. Barbara 6. Buddy's Tune 7. Blues For P. Wash 8. Minor Adjustment 9. I'll Only Miss Her 10. Willow Weep For Me

(05/01/29)10曲中4曲がDavid Hazeltineの作曲。基本的にはスタンダード集。あまりトンガってもいないけれど、軟弱でもない。それでも1曲目のけっこういじったヒネリ具合からするとタダモノではないピアニストです。ややアップテンポのワルツで硬派にせまってくる2曲目、しっとりとした出だしでテーマから軽やかな4ビートで進んでいく3曲目、じっくりと聴かせて哀愁あふれる4曲目、ややマイナー系淡彩色から盛り上がる5曲目、サンバノリのリズムの上をピアノがフレーズをたたみかけるような6曲目、インだったりアウトだったりする今っぽいブルースの7曲目、タイトなリズムにマイナーなメロディで盛り上がる8曲目、じっくりとピアノに対峙するバラードの9曲目、いかにもジャズ的な4ビートでどっしりと弾かれる10曲目。

2005/01/29

New York-Philly Junction/Joe Magnarelli, John Swana

1246
とにかく最初から最後までメロディアスで明るい、あるいは温かいサウンドです。しかも分かりやすい。この2人のトランペッターの名前はあまり知らなかったのですが、例えば、バラードの曲でも時に速いパッセージをちりばめたりと、そのテクニシャンぶりが披露されています。逆に言えば暗いところやモーダルなところがなくて、コード進行にしっかり乗っかった上でのソロを取っている感じ。それがメカニカルだったりメロディアスだったりする速いソロでも、あまりそれを感じさせずに何となく和んでしまう要因なのでしょうか。最近では珍しい傾向のアルバムですが、ソロは時に火を噴いていて、そういう部分もスゴいと思います。


New York-Philly Junction/Joe Magnarelli(Tp), John Swana(Tp)(Criss Cross 1246)(輸入盤) - Recorded November 3, 2003. Eric Alexander(Ts), Joel Weiskopf(P), Peter Washington(B), Kenny Washington(Ds) - 1. New York-Philly Junction 2. Giants 3. My Old Flame 4. Lou Ann 5. From Now On 6. Eagles 7. They Say It's Wonderful 8. If Ever I Would Leave You

(05/01/29)2人の各作品、あるいは共作が8曲中4曲。全体的にやや明るめなサウンド。解説によればJoe Magnarelliが3、7曲目、John Swanaが2、5-6曲目に大きくフィーチャーされています。2人共作の8分の6拍子の明るいブルース進行のサウンドで、メンバーのシャープなソロを聴けます。メカニカルでアップテンポ、アドリブに入ると流麗なソロになる2曲目、時に速いですが、包み込むような優しいフレーズを奏でるバラードの3曲目、明るくアンサンブルもまとまったテーマから快活なソロが続く4曲目、トム・ハレル作のミディアムテンポでメロディアスな5曲目、やはりウキウキするようなメロディとサウンドの4ビートの6曲目、温かいメロディで語りかけてくる7曲目、アップテンポながらやはりブライトなサウンドの8曲目。

2005/01/28

Meant To Be/Steve Davis Quintet

1248
数日前にスティーヴ・デイヴィスのStretchレーベルのアルバム紹介をしましたけれど、Criss Crossレーベルの未聴盤の山の中に、彼のアルバムを発見、今日は聴いてみました。Criss Crossでは6枚目のリーダー・アルバムになるそうです。雰囲気としてはこちらのレーベルの方が合いそうなミュージシャンではあります。今回は全曲オリジナルで勝負。コメントには書きませんでしたが、ドラムスのナシート・ウェイツがけっこう目立つ独特なドラミングをしていて、いい仕事をしています。これこそ黒っぽいドラミングとでも言うのでしょうか。


Meant To Be/Steve Davis(Tb) Quintet(Criss Cross 1248)(輸入盤) - Recorded December 10, 2003. Jimmy Greene(Ts, Ss, Fl), Ray McMorrin(Ts on 7), Xavier Davis(P), Dwayne Burno(B), Nasheet Waits(Ds) - 1. Bright Side 2. Choices 3. As Fate Would Have It 4. Lost In Thought 5. Waiting 6. Angelina 7. Blues Across The World

(05/01/27)全曲Steve Davisの作曲。トロンボーンが ややホンワカ系。そのホンワカ系の演奏をして、サックスがややシャープでメカニカルな感じと対比をなし、しかもややアップテンポでメロディアスな曲なのでノリもいい感じの1曲目、哀愁漂うスローなポップという感じのメロディとリズムのテーマを持ち、4ビートもあって変化もある2曲目、マイナー系のメロディとスペイシーで断続的なリズム、その後に発展していくファンク系、時に4ビートのサウンドが心地良い3曲目、 ちょっと浮遊感のある淡色系から盛り上がる4曲目、ゆったりとして情緒を感じさせるバラードの5曲目、 ゆったりしたテーマから8分の6拍子で軽め、でも盛り上がって重くもなってしまう6曲目、ややひねりのあるテーマだけどストレートなブルースで11分台の7曲目。

2005/01/27

Live At Nick's/Chet Baker Quartet

1027
まだ発売されていたと思っていたCriss Crossレーベルのチェット・ベイカーのCD3枚が、いつの間にか廃盤になっていました。内訳は以下の通り。

Blues For A Reason/Chet Baker Quintet(Criss Cross 1010) 
Chet's Choice/Chet Baker Trio(Criss Cross 1016) 
Live At Nick's/Chet Baker Quartet(Criss Cross 1027)

これらのCDはちょっと前まで見かけていたので、つい最近廃盤になったのではないかと思います。ただ、メーカーのホームページからリストが消されたあとに私は上記の3枚を見つけることができたので、まだどこかに在庫が残っているのではないでしょうか。入手をしたい方は急ぎましょう。そして、今回はその上記のうちの3枚目の紹介です。


Live At Nick's/Chet Baker(Tp, Vo) Quartet(Criss Cross 1027)(輸入盤) - Recorded November 30, 1978. Phil Markowitz(P), Scott Lee(B), Jeff Brillinger(Ds) - 1. The Best Thing For You Is Me 2. Broken Wing 3. This Is Always 4. Beautiful Black Eyes 5. I Remember You 6. Love For Sale

(05/01/23)このアルバムは珍しくレーベル発足前の録音。ライヴで、曲はスタンダードやジャズメン・オリジナル。ピアノのPhil Markowitzが善戦しています。アップテンポの曲でトランペットがテーマを奏でた直後にピアノが飛ばして、その後トランペットに戻って速いながらも味わいのあるフレーズを聴かせる1曲目、リッチー・バイラーク作のちょっと温度感が低いしっとり哀愁系のワルツの2曲目、トランペットはなく、チェットのヴォーカルやスキャットで落ち着いたメロディを味わえるバラードの3曲目、ウェイン・ショーター作とは思えないメロディアスなボッサで17分もの4曲目、アップテンポの曲で、やはり前半でスリルのある軽めの声のスキャット入りの5曲目、ちょっとした16ビートのファンクノリでスタンダードを攻めている6曲目。

2005/01/26

Nagoyanian/藤井郷子オーケストラ名古屋バージョン

Satokonagoya
フリージャズって皆さんどれだけ聴くでしょうか。ここで紹介する藤井郷子さんもフリージャズの人ですけれど、曲は自由にやらせる部分と、おそらく譜面にしてある構築された部分とが複雑に入り混じっていて、アウトしたり自由な部分とアンサンブルの部分とが境目なく行ったり来たりするのが、聴いていて非常に心地良いのです。このアルバムでは名古屋ヴァージョンとのことですが、珍しく藤井さん自身はピアノを弾かず、指揮者に徹しています。ここでのベースはエレクトリック・ベースなので、部分的にファンクの要素も楽しむことができます。ヴォイスや楽器本来以外の音もあったり、変幻自在。聴く人を選ぶかもしれませんけど、好きな人は好きでしょうね。アルバムを出すのがハイペースなのですが、追いかけたくなるミュージシャンのひとり。マイナーなレーベルからの発売です。でも、大手通販で購入できましたし、店頭に置いてあるところもあります。


Nagoyanian/藤井郷子(Cond)オーケストラ名古屋バージョン(Bakamo Records)
Nagoyanian/Satoko Fujii(Cond) Orchestra Nagoya Version(Bakamo Records) - Recorded March 1 and May 19, 2004. Shingo Takeda(As), Akihiko Yoshimaru(As), Kenichi Matsumoto(Ts), Yoshihiro Hanawa(Ts), Ryuichi Yoshida(Bs), Natsuki Tamura(Tp), Tsutomu Watanabe(Tp), Takahiro Tsujita(Tp), Misaki Ishiwata(Tp), Tomoyuki Mihara(Tb), Yuki Kanbayashi(Tb), Tatsuki Yoshino(Tuba), Yasuhiro Usui(G), Shigeru Suzuki(B), Hisamine Kondo(Ds) - 1. Nagoyanian 2. Masai No Mai 3. Fue Taiko 4. Exile 5. Tobifudo

2、5曲目が田村夏樹作曲、1、3-4曲目が藤井郷子作曲。ビッグ・バンドの名古屋ヴァージョン。フリーと、ベースはエレクトリックでシャープなファンクもあります。14分台の1曲目のタイトル曲も、そのタイトな変拍子ファンクなリズムの上をあるときはまとまって、あるときは自由に飛翔するホーンのアンサンブル、そして中途でリズムが消えアヴァンギャルドなベースやギターなどのソロ、そしてドラマチックな進行。ヴォイスもあったり、パーカッシヴなドラミングとカラフルで自由なホーンが印象的な2曲目、緩急自在にドラムスとホーンがフリーの土俵で戦って、その後アンサンブルがまとまっていく3曲目、哀愁を漂わせながら紆余曲折を経て徐々に盛り上がっていく13分台の4曲目、変幻自在なフリーファンクとも言うべき5曲目。(04年12月19日発売)

2005/01/25

ポートレート・イン・サウンド/スティーヴ・デイヴィス

Steveport
ブラッド・メルドーの参加作品の追いかけも、いちおう今日で一区切りです。だんだん数曲のみに参加、というアルバムが多くなり、露出度もそれほど高くなくなっているので、このアルバム(2曲のみに参加)もよっぽど好きでないと手が出ないんではないかと思います。国内盤の帯には彼の参加のことが宣伝されていますが、もう一方のピアニスト、メインのデヴィッド・ヘイゼルタインだってけっこういいピアニストです。この盤に関しては、なぜこういう風に曲によってミュージシャンを分けて録音したのかちょっと分からないところがあります。メインだけで録音すると参加メンバーがCriss Crossレーベルと差別化が図れないからでしょうか。


ポートレート・イン・サウンド/スティーヴ・デイヴィス(Tb)(Stretch)
Portrait In Sound/Steve Davis(Tb)(Stretch) - Recorded March 20 and 21, April 25, 2000. Steve Wilson(Vib), David Hazeltine(P, Key), Nat Reeves(B), Joe Farnsworth(Ds), Guests: Steve Wilson(As, Afl on 4, 9), Brad Mehldau(P on 3, 9), Avishai Cohen(B on 3, 9), Jeff Ballard(Ds on 3, 9) - 1. Portrait In Sound 2. I'm Old Fashioned 3. Shadows 4. The Slowdawn 5. Darn That Dream 6. Runaway 7. Somber Song 8. A Bundle Of Joy 9. I Found You 10. Samba D 11. Left Alone

11曲中7曲がスティーヴ・デイヴィスの作曲。ややオーソドックスな作風か。ブラッド・メルドーは3、9曲目に参加で、アヴィシャイ・コーエン、ジェフ・バラードとのユニット。レギュラーのメンバーはCriss Cross風ですが、1曲目からミディアムで4ビートの王道を行くような曲を展開。デヴィッド・ヘイゼルタインのピアノもけっこう良い感じ。スタンダードの2、5、11曲目もそれぞれの雰囲気で楽しめます。チック・コリア作の現代的でスリリングなサウンドの3曲目、エレキピアノで8ビートがカッコ良い4曲目、スピーディーで現代的なカチッとした感じの6曲目、ちょっと淡いカラーのボッサの7曲目、ワルツでメロディアス、ソフトな演奏の8曲目、クインテットでやはりソフトなボッサの9曲目、浮遊感があってテンポが良いサンバの10曲目。(00年9月27日発売)

2005/01/24

ヴィニシウス/ヴィニシウス・カントゥアリア

Vinicius
やはりブラッド・メルドーの参加作品で購入してみたCDですが、何とビル・フリゼールとマーク・ジョンソンも参加していて、ズルズルと芋づる式にホームページの各ミュージシャン特集のところが埋まっていきます。とは言うもののメルドーの参加は2曲のみで、新しい感覚のボッサのアルバムではあるけれどもやはりヴォーカルが中心なので、あまり参加ミュージシャンが目立っているわけではありません。ただ、マーク・リボーやデヴィッド・バーンを含め、先鋭的なミュージシャンがこれだけ曲ごとに登場して、しかもヴォーカルに寄り添って演奏している風景をよそではほとんど見かけません。何となく聴いてみたいとは思いませんか?


ヴィニシウス/ヴィニシウス・カントゥアリア(Vo、G、Key、Per)(Transparentmusic)
Vinicius/Vinicius Cantuaria(Vo, G, Per, Key)(Transparentmusic) - Released 2001. Caetano Veloso(Vo), David Byrne(Vo, G), Bill Frisell(G), Marc Ribot(G), Brad Mehldau(P), Marc Johnson(B), Joey Baron(Ds), Paulo Braga(Ds, Per), Jenny Scheinman(Vln), Michael Leonhart(Tp), Peter Scherer(Key) - 1. Cliche Do Cliche 2. Ela E Carioca 3. Agua Rasa 4. Ordinaria 5. Quase Choro 6. Rio 7. Normal 8. Nova De Sete 9. Irapuru 10. Caju 11. Insects Are Black 12. Rio (Special Mix By David Byrne)

ボサノヴァのアーチストなのにジャズの有名な、しかも先鋭的なミュージシャンがバックに多く登場してきます。ヴィニシウス・カントゥアリアの曲は1曲を除き、共作を含んで残り全て。何とアート・リンゼイとの共作も。それでも曲を聴くと、キーボード関係に多くを頼る曲もあっても、ボッサ特有のちょっと気だるい哀愁のある世界が広がっています。一聴して彼と分かるビルのギターも2曲目で味付け的に使われていて、なかなかいい感じ。サウンドは保守的ではない曲もありますが、自然。ただ、やはりヴォーカル曲のアルバムなので、メインはヴォーカりすとでミュージシャンは控えめにサイドにまわっている感じ。ビル・フリゼールは2、5、8曲目に、ブラッド・メルドーは5、8曲目に、マーク・ジョンソンは2、5、8、10曲目に参加。(01年7月25日発売)

2005/01/23

カラー・アンド・ライト~ジャズスケッチ・オン・ソンドハイム

Colorsketch
たまたまブラッド・メルドーの参加アルバムということで入手したCDでしたけれど、ゾロゾロと私のところで特集しているミュージシャンが参加していて、それ以外でもお気に入りのミュージシャンが数多く参加していて、かなりお買い得感のあったアルバムです。’95年発売の国内盤なんですが、すぐ廃盤にならずに今でも流通しているというのも珍しい方ではないでしょうか。こういうオムニバス的なアルバムですと、過去けっこう買いもらしていて、いざ欲しいという段階で、入手不可、ということが多かっただけに、うれしいです。例えば8曲目でウェイン・ショーターがホリー・コールのバックで簡単なフレーズしか吹いていないのですが、やっぱりどこを切ってもウェイン・ショーターのソプラノ・サックスだなあ、と妙に感心してみたり。


カラー・アンド・ライト~ジャズスケッチ・オン・ソンドハイム
Color And Light - Jazz Sketches On Sondheim(Sony Classical) - Released 1995. (1曲目のパーソネル)Peabo Bryson(Vo), Joshua Redman(Ts), Brad Mehldau(P), Christian McBride(B), Brian Blade(Ds), (2曲目のパーソネル)Grover Washington, Jr(Ts), Geoff Keezer(P), Christian McBride(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds), (5曲目のパーソネル) Nancy Wilson(Vo), Peabo Bryson(Vo), Brad Mehldau(P), Christian McBride(B), Brian Blade(Ds), (6曲目のパーソネル)Herbie Hancock(P), (11曲目のパーソネル)Stephen Sondheim(P), Herbie Hancock(P) - 1. Pretty Women 2. Every Day A Little Death 3. Poems 4. Anyone Can Whistle 5. Loving You 6. Color And Light 7. One More Kiss 8. Losing My Mind 9. Children And Art 10. What Can You Lose? 11. They Ask Me Why I Believe In You

何ともスゴい顔ぶれによるオムニバス・アルバム。ブラッド・メルドーが1、5曲目に、ジョシュア・レッドマンが1曲目に、マーヴィン・”スミッティ”・スミスが2曲目に、ハービー・ハンコックが6、11曲目に参加している他は、ナンシー・ウィルソン、ホリー・コール、ジム・ホール、ウェイン・ショーターなどが曲によって参加していて、レーベルを超える顔ぶれになっています。内容はミュージカル作家のスティーヴン・ソンドハイムの作品集。もともとのメロディが良いため、時に曲を壊すことなくしっとりと、時に鮮やかにジャジーに、彼の世界を比較的クリアに描き出していきます。歌詞があるのは1、4-5、8-9曲目で、他はインストルメンタル作品。3曲目、6曲目あたりがシリアスで、特にハービーのソロは現代音楽的な響きのソロピアノ。

2005/01/22

Ademuz/Perico Sambeat

Pericoadem
今日紹介するアルバムもブラッド・メルドー参加作品で、’95年録音のアルバム。大編成のラテンアルバムということで、ちょっと個性的ではあります。しかも、ここでもマーク・ターナー(Ts)やカート・ローゼンウィンケル(G)の参加が目をひきます。テーマの部分などはやはり現代チックなサウンドアレンジですけれど、パーカッションも入って、ソロの部分では、モロにラテンの香りが満開。専門的にはやはり「もどき」なのでしょうが、けっこうイケますね。これ。ピアノ・ソロもところどころにあって、興味深いです。頭と体と絶妙なバランスで聴くアルバムかも。


Ademuz/Perico Sambeat(As, Fl, Key)(Fresh Sound New Talent)(輸入盤) - Recorded August and November, 1995. Mark Turner(Ts), Mike Leonhart(Tp), Brad Mehldau(P, Key), Kurt Rosenwinkel(G), Jordi Rossy(Ds), Joe Martin(B), Guillermo McGill(Per), Enric Canada(Per), Enrique Morente(Voice) - 1. A Free K 2. Ademuz 3. Tu Rostro Oculto 4. Expedicion 5. La Noche De Lemuria 6. Porta Do Ferro 7. Barri De La Coma

(05/01/18)全曲Perico Sambeatの作曲。基本的にはラテン系?の大編成の録音です。エキゾチックなヴォイスではじまって、ホーン全開のラテンサウンドが展開していく、ちょっと憂いを帯びている1曲目、堂々としたテーマがファンク、ハード・フュージョン的に展開していく、カッコ良いラテンのタイトル曲の2曲目、しっとりとしたピアノではじまり、ツヤのあるホーンがなでるようにゆったりと進んでいくバラード的な3曲目、都会的なホーンのハーモニーがラテン風味と混ざって、その後のソロも堂々と進んでいく4曲目、ゴツゴツした出だしとメカニカルなテーマの後に4ビートでソロが流麗に流れていく5曲目、ノンビートでスピリチュアルな出だしからラテン的な展開を見せる6曲目、珍しくリズミカルでネアカなラテンでせまってくる7曲目。

2005/01/21

Moving In/Chris Potter

Chrismovin
再びブラッド・メルドーの参加アルバムを取り上げます。これはクァルテットでの演奏なので、彼が2曲不参加にしてもピアノ度はけっこう高めでうれしいところ。ただ、主役のクリス・ポッターも誰風でもない現代的なトンガッているフレーズを吹きまくり、時に大らかにメロディアスに吹き、かなりの存在感があります。もっと名前が知られてもおかしくないとは思うのですが、知る人ぞ知るけっこう有名な存在だったりします、このCD、実は某通販で1,311円だったのでけっこうお得感がありました。こういう現代的なアルバムってひとクセもふたクセもあるのですが、なぜか10曲目はアップテンポの4ビートがでてきて、ちょっとホッとします。


Moving In/Chris Potter(Ts, Ss, Bcl)(Concord)(輸入盤) - Recorded February 6 and 7, 1996. Brad Mehldau(P), Larry Grenadier(B), Billy Hart(Ds) - 1. Nero's Fiddle 2. Book Of Kells 3. Moving In 4. A Kiss To Build A Dream On 5. Rhubarb 6. South For The Winter 7. The Forest 8. Pelog 9. Chorale 10. Old Faithful

(05/01/18)4曲目を除きChris Potterの作曲。スゴいメンバーでのクァルテット。ブラッド・メルドーは4、8曲目以外に参加。ファンクっぽいビートと浮遊感のあるテーマ、トンガッたソロが印象的な1曲目、ミステリアスかつメランコリックな部分もある8分の6と4分の4の複合ビートのような2曲目、タイトル曲の5拍子ファンクでなかなかどっしりした3曲目、くつろいで聴けるメロディアスなバラードの4曲目、変拍子系でウネウネ突き進んでいくような5曲目、大らかな感じのするメロディがアメリカ的な6曲目、インパクトの強い飛び飛びのテーマで伝えるちょっと強引な7曲目、ドラムソロではじまりややエキゾチックなメロディの8曲目、バス・クラリネットで内省的な世界を見せる9曲目、淡色系ながら4ビートで元気のあるサウンドの10曲目。

2005/01/20

Accordance/Guy Klusevsek and Alan Bern

Guyaccordance
先日アコーディオン奏者のガイ・クルセヴェクのアルバムを2枚紹介しましたが、どうせならばまだ聴いていないものも注文してしまえ、ということでやってきたのがこのアルバム。’00年の録音で、同じアコーディオン奏者のAlan Bernとのデュオになっています。たぶんAlan Bernの方のキャラクターなのか、哀愁の強いサウンドの曲が多いです。これまたジャズとは縁の遠いサウンドですが、曲によって民族音楽のようにも現代音楽(クラシック)のようにも聴こえて、曲によって変化に富んでいて、なかなか聴かせるアルバム作りになっています。2人の個性の違いも面白い。また、Alan Bernは時にピアノを弾くこともあります。


Accordance/Guy Klusevsek(Accordion) and Alan Bern(Accordion, P, Melodica)(Winter & Winter 910058-2 Artist Edition)(輸入盤) - Recorded June 4-6, 2000. - 1. Life, Liberty And The Prosciutto Happiness 2. Angel Blue Information, Please: 3. Social Securities 4. Birthdays 5. Telephones 6. The Gunks 7. Bar Talk 8. Starting 9. Mr. Glime-Glide Mug Shots: 10. Psychotria (Wild Coffee) 11. The Girl With The Rose Hips 12. Decaffinata 13. Astor Place 14. Scarlatti Fever 15. Hegel's Fantasy 16. Dueling Dovidls 17. Happy

(05/01/17)2人のアコーディオン奏者によるデュオ(一部ピアノ、メロディカがあり)。曲はそれぞれが半々ずつ持ち寄っています。スロヴェニア系のGuy Klusevsekとややクレヅマーの感じのAlan Bernの対比も面白いですが、やや哀愁をたたえつつ、アコーディオンにしては淡色系のあっさりしたサウンドの場面も多いのも特徴。比較的小品ですが、3-5曲目、10-12曲目が組曲になっていて、ややドラマ性を感じます。6曲目などは、アコーディオン2台の演奏でヨーロッパ的な哀愁をこれでもか、という感じで奏でていて、やはりクレヅマーなのかなあ、と思います。現代音楽的な綾織り系のフレーズの構築が見事な7曲目、ゆったりと牧歌的な8曲目も。曲ごとに緩急自在で変化に富んでいて、ジャズ度はないにしても飽きさせません。

2005/01/19

Vine/Chris Cheek

Chrisvine
さて、ブラッド・メルドーのサイド参加作品を再び取り上げます。ここでは彼は何と8曲中4曲がフェンダー・ローズのエレキ・ピアノでの参加。それだけれはなくてギターもサックスもいわゆるバップフレーズを吹かない(弾かない)現代的な音色やフレーズだし、ましてや4ビートなんてどこにも出てこないしと、けっこう「今」しているサウンドのアルバムです。全曲オリジナルなのもミソ。これがまた個性的。どことなく’70年代のエレクトリックジャズの香りを引きずっている曲もあるようです。けっこうシリアスと言えばシリアスなので、現代ジャズを聴く上でこういうサウンドを楽しめるかどうかが、試金石となるかもしれません。私は面白いアルバムだと思いますが、どうでしょうか。


Vine/Chris Cheek(Ts, Ss)(Fresh Sound New Talent)(輸入盤) - Recorded December 20 and 21, 1999. Brad Mehldau(P, Key), Kurt Rosenwinkel(G), Matt Penman(B), Jorge Rossy(Ds) - 1. So It Seems 2. The Wing Way 3. Vine 4. Ice Fall 5. Granada 6. Reno 7. What's Left 8. Not A Samba

(05/01/17)全曲Chris Cheekの作曲。主役はもちろんイイけれど、ブラッド・メルドーがかなりの曲でエレキ・ピアノを使用(2、4-6曲目)しています。カート・ローゼンウィンケルのギターも今っぽい。明るいテーマが奏でられる中にもミステリアスな雰囲気が漂って中盤盛り上がる8ビートっぽい1曲目、ゆったりはじまったかと思うとエキゾチックな’70年代エレクトリックジャズのように展開する2曲目、8分の6拍子でどこか大らかで牧歌的なタイトル曲の3曲目、浮遊感をまといながら曲が流れていく4曲目、ソフトで哀愁のあるメロディが印象的な5曲目、スローでブルース的な雰囲気もある6曲目、長い音符が上昇したり下降したりのテーマで、やはりミステリアス系統の7曲目、ピアノをバックにゆったりとメロディを聴かせる8曲目。

2005/01/18

Sight To Sound/Walt Weiskopf Sextet

1250
気がついたらCriss Crossレーベルの未聴盤が今年に入って十数枚に膨れ上がってしまい、他にも聴きたいものがあるので、少々あせっています(笑)。さて、このアルバム、画家に触発されて作曲した曲が多いとのこと。ミロ、ピカソ、モネ、ゴッホなど。ただ、個人的には絵のように視覚的にせまってくるサウンドかというと、色彩的な部分もありますが、ほとんどの場合サウンドそれ自体としてとらえてしまいます。現代的に凝っている部分も多いにしても、オーソドックスに4ビートで進んでいく場面もあって、メカニカルなフレーズにややモーダルなサウンドと、まあ、現代ジャズのセクステットならばこういう音かな、というものを予想させます。目玉がなくてちょっと地味に感じるけれど、悪くはないアルバムかな、といったところ。


Sight To Sound/Walt Weiskopf(Ts) Sextet(Criss Cross 1250)(輸入盤) - Recorded December 17, 2003. John Mosca(Tb), Andy Fusco(As), Joel Weiskopf(P), Doug Weiss(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Sight 2. Miro 3. Pablo 4. Camille 5. Claude 6. Salvador 7. Canvas 8. Toulouse 9. Vincent 10. Sound 11. Don't Worry About Me

(05/01/10)10曲目までがWalt Weiskopfの作曲で、有名な画家たちに影響を受けて作曲とのこと。アルバムタイトルも「1曲目to10曲目」までなので組曲かも。少しエキゾチックな出だしではじまるやや幻想的な曲調の1曲目、現代的なアプローチながらも安定した4ビートを刻む2曲目、変拍子的な複雑なリズムをテーマに持っている3曲目、アップテンポでメカニカルに進む小品の4曲目、4ビートながらちょっと淡い感じのサウンドで表現している5曲目、浮遊感のあるアンニュイなバラードの6曲目、テーマがハーモニーとエキゾチックさの絡む7曲目、変拍子でちょっと素直でない明るさもある8曲目、少し憂いを含んだような曲調の9曲目、まとめ的な、変幻自在にかわっていくサウンドの10曲目、スタンダードのバラードの11曲目。

2005/01/17

Warner Jams Vol.1

Warnerjams
’95年にこのCDが出た時は、ジャムセッションだし、あまり参加ミュージシャンに興味がなかったのでつい買いもらしていました。最近中古盤で発見、やっと手に入れることができました。今ではワーナー・ブラザースはジャズ部門をやめてしまいましたが、当時はけっこう力を入れていて、いろいろなミュージシャンを擁していた時期でもあります。そんな中で有力なメンバーを集めて録音したのがこのアルバム。個人的にはブラッド・メルドー目当ての購入要素が強いですけれど、どのミュージシャンもけっこう強力な演奏を繰り広げています。現在手に入りにくくなってしまいましたが、オススメ盤です。


Warner Jams Vol.1(Warner Bros)(中古盤) - Released 1995. Wallace Roney(Tp), Kenny Garrett(As), Joshua Redman(Ts) Peter Bernstein(G), Larry Goldings(Org), Brad Mehldau(P), Clarence Seay(B), Brian Blade(Ds) - 1.Blue Grass 2. get Out Of Town 3. My Foolish Heart 4. The Sidewinder 5. Larry young 6. Killing Me Softly With His Song 7. Sid's Ahead 8. Nice Pass 9. Beluga Swing 10. Nature Boy 11. Switch Blade

(05/01/10)今ほど有名ではなかったにしろ、かなりスゴいメンバーでのジャム・セッション。オリジナルとスタンダードその他取り混ぜての演奏。曲ごとのパーソネルがはっきりしませんが、8曲目はブラッド・メルドーの作曲でピアノトリオでの演奏。けっこうメカニカルな曲で、この曲だけでも聴く価値ありです。(7曲目以降はメルドーの演奏。)ジョシュア・レッドマンは3-4、11曲目でフィーチャリングとのクレジットがあり、ジャム的な他の曲でもソロやホーンセクションとして参加しているようです。ギターのピーター・バーンスタインもオルガンを含んだお得意のフォーマットでのびのびと演奏しています。ジョシュアは3曲目のバラードで朗々とフレーズを歌い上げ、すでにベテランの域。前半のラリー・ゴールディングスのオルガンもいい。

2005/01/16

Autrement Dit/ジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオ

Jeanautre
澤野工房からのジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオのスタンダード集。10曲中7曲がスタンダードではあるものの、それまでSketchレーベルから出ていた2枚の作品と比べても、決して売れセンに走ることなく、ことさらにスタンダードでもマニアックな録音をしています。転んでもただでは起きないトリオですが、ちょっとマニアックなサウンドのため「澤野工房」として発売して受け入れられるかどうか、少々心配。むしろ、今までのジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオのファンにはすんなり受け入れられそうなアルバムではあります。個人的にはこれをトリオのオリジナル集として、気持ち的には聴いています。それだけ原曲の痕跡があまり目立たないのです。


Autrement Dit/ジャン・フィリップ・ヴィレ(B)・トリオ(澤野工房)
Autrement Dit/Jean-Philippe Viret(B)(Atelier Sawano AS044) - Recorded November 2002. Edouard Ferlet(P), Antonie Banville(Ds) - 1. I'll Remember April 2. Hayaku 3. A Nightingale Sang In Berkeley Square 4. A Weaver Of Dreams 5. I Got Rhythm 6. The Days Of Wine And Roses 7. Changements 8. All The Things You Are 9. I Didn't Know What Time It Was 10. Le Cerf Est Dans La Fac

10曲中3曲(2、7、10曲目)がメンバーそれぞれの作曲。他はスタンダード集。1曲目はベースは高めの音のボウイングを使用しておとなしめだけれども非常に個性的な仕上がり。オリジナルにしては柔らかいメロディを持っている2曲目、ミディアムのワルツだけれどもベースが中間部でここぞとばかりに歌いまくっている3曲目、3人の軽快なコンビネーションが冴える4曲目、過激なベースのボウイングでアップテンポで進んでいく、これまた個性的なアレンジの5曲目、内省的なインタープレイで有名な曲を料理している6曲目、メロディアスで哀愁のオリジナルの7曲目、内側を向いている演奏の8曲目、出だしのソロピアノで意外な展開をしてやはり個性的で一発モノ的な9曲目、自由でアクロバティックなメロディの10曲目。(04年12月25日発売)

2005/01/15

Par Tous Les Temps/エドゥアール・フェルレ

Edouaadpar
自分の好みのソロ・ピアノ作品というのはある程度イメージがあって、いわゆるポール・ブレイの諸作品が自分のイメージに近いのだけれども、彼の作品だけが良いというのではなくて、けっこう幅広いとは思っています。ただ、好みはやっぱり硬質で研ぎ澄まされたヨーロッパのピアニスト、という感じで、今回その自分の好みにピタッと合った作品に久しぶりに出会いました。決して万人が受け入れるサウンドではないでしょうけれど、個人的には、うーん、たまりません、の部類です。決してジャジーではないところが私の偏った好みをあらわしているようです(笑)。

このアルバム11曲目がいったん4分19秒で音が切れたあと、5分ほど無音状態が続き、その後にゆったりとした美しいバラードが現れます。いわゆるクレジットに載っていない隠しトラックというか、隠しテイクというか。この曲もけっこう良いので、最後まで聴いてみることをオススメします。


Par Tous Les Temps/Edouard Ferlet(P)(Sketch SKE333041) - Recorded December 2003. - 1. Ping Pong 2. Le Blues Qui Monte 3. Premontitions 4. Valse A Satan 5. Faire Les Doigt Raides 6. Escale 7. L'autre Moitie 8. Capitaine Croche 9. Anticontraire 10. Illusion Optique 11. Babar Au Pays Des Soviets

ピアノ・ソロ作。エドゥアール・フェルレの作曲がほとんど。そのタッチは硬質でアヴァンギャルドかと思いきや、ガラスのようなきらめいたメロディも時々混ざります。1曲目がその雰囲気。半音進行の左手で浮遊感を醸しつつきれいなメロディも時折り出てくる2曲目、哀愁をたたえつつスマートに盛り上がっていく3曲目、切れ味のある冷たいフレーズが出てくる4曲目、打楽器的なリズムで飛び跳ねるようにフレーズが出る5曲目、紡ぎ出されるフレーズで夢幻の世界を漂う6曲目、静かだけれどもフリーに近い知的な感触の7曲目、メカニカルなメロディが心地良く、力強い8曲目、鋭く、かつ研ぎ澄まされたバラードの9曲目、アルペジオ的に展開していく10曲目、低音域と右手とで自由に飛翔する11曲目。その後隠しトラックあり。(04年12月25日発売)

2005/01/14

ザ・ハート・オブ・ジ・アンデス/ガイ・クルセヴェク

Guytheheart
たまたまガイ・クルセヴェクのアルバムを、昨日紹介した新作と一緒に2年前に発売されたのも同時に届いてしまったので、2日連続で取り上げてみます。こちらの方もアコーディオンのソロ・アルバム。なので、きつい人にはきついだろうなあ、とも思います。だって、いわゆるジャズ色はこちらも全然ないのだから(笑)。デイヴ・ダグラスの曲があっても、アルバムのアコーディオンサウンドに溶け込んでしまっています。ただ、純粋に音楽としてとらえれば、緩急自在で変化に富んでいて、アコーディオンの演奏としては飽きさせないことは確かだと思うのですが。まあ、今日はちょっとした休憩。


ザ・ハート・オブ・ジ・アンデス/ガイ・クルセヴェク(Accordion)(Winter & Winter
The Heart Of The Andes/Guy Klusevsek(Accordion)(Winter & Winter 910 074-2 Music Edition) - Recorded September 3 and 4, 2001. - 1. Festina Tarde Portables: 2. Where's The Tan Go? 3. Claire, Buoyant 4. Waltz, Waltz Bits And Pieces Of Hard Coal: 5. Air Apparent 6. Old Miner's Refrain 7. Variety 8. Birds Return Of The Microids: 9. Ala Bela 10. The Tortoise Knows How To Make Love To His Wife 11. The Aerialist Somnabulates 12. Many Happy Returns 24 Preludes And Fugues For Piano, Op.87: 13. Prelude #8 (F-sharp Minor) 14. Prelude #3 (G Major) 15. Prelude #1 (C Major) 16. Prelude #17 (A-flat Major) 17. Prelude #15 (D-flat Major) 18. The Gift Three Chase Scenes: 20. The heart Of Andes 21. Mini Bar Talk/Misterioso/Reprises 22. Song For The Other Guy Waltz Of The Landscape Paintings

スロヴェニア系アコーディオン奏者ガイ・クルセヴェクのソロ作品。22曲中15曲は彼の作曲ですが、他にドミトリ・ショスターコヴィチの曲(13-17曲目)があったり、デイヴ・ダグラスの曲(7曲目)があったりします。ただ、あまり他の曲とオリジナルとの区別はつかない感じ。たとえそれが現代音楽であっても。どちらかと言うと哀愁系べったりと言うよりは、あっさりしたメロディとサウンド、そして知性を感じます。でもジャズ色はやはりなし。組曲は2-4曲目、5-6曲目、9-12曲目、13-17曲目、19-22曲目。やはり作曲に重きを置いている様子。9曲目は変拍子だったりと、けっこう複雑なフレーズもある曲もありますが、気楽に聴いても良いようなサウンドもある程度あります。タイトル曲の19曲目周辺は映画音楽。(02年5月26日発売)

2005/01/13

ザ・ウェル・タンパード・アコーディオン/ガイ・クルセヴェク

Guythewell
たまには変わったものをということで、ガイ・クルセヴェクというアコーディオン奏者のソロの演奏を取り上げてみました。とは言うものの、通常のジャズ色は全然ないところがミソ。そう言うとひんしゅくかもしれませんけれど、ECMレーベルあたりでは似たようなサウンドのアルバムもあるということで、これも広義のジャズ、ということにしてしまいます(笑)。どうなのかな、これを面白い、という人もいれば、箸にも棒にもかからない人がいてもいいと思います。バート・バカラックの曲は2曲あるけれど、それとてオリジナルのように聴こえて、他の曲は組曲とはいえ、全部オリジナルなのですから。アコーディオンのソロ・アルバムという変わりダネ中の変わりダネ作品。


ザ・ウェル・タンパード・アコーディオン/ガイ・クルセヴェク(Accordion)(Winter & Winter
The Well-Tampered Accordion/Guy Klucevsek(Accordion)(Winter & Winter 910 106-2 Music Edition) - Recorded April 22-25, 2004. - Four Portraits (For Michael Cunningham): 1. Clarissa (Mrs. Dallaway) 2. Blues For Richard 3. Laura (Mrs. Brown) 4. Virginia(Mrd. Woolf) Accordion Misdemeanors (For E. Annie Proulx): 5. Sicilians In New Orleans 6. Acadians In Maine 7. Germans In The Midwest 8. Acadians in Louisiana 9. Mexicans In Texas 10. Lament For The Accordion Maker 11. Basques In Montana 12. Poles In Chicago 13. Epilogue (Road Music) 14. One Less Bell To Answer 15. Raindrops Keep Fallin' On My (Wives And Lovers) Head The Well-Tampered Accordion: 16. No.1 Shape-shifter 17. No.2 Ebony Mandolin 18. No.3 Rocking The Boat 19. No.4 Collapsible Hornpipe 20. No.5 Time Passing 21. No.6 Humgarian Hummingbird 22. No.7 Sunday Morning - Eight Legs (After Lucien Freud) 23. No.8 AOK Chorale 24. No.9 Pink Elephant 25. No.10 Song Of The Little Prince (For Teiji Ito) 26. No.11 Dance! 27. Epilogue/Fantasy (In Memoriam Brian Rehr)

スロヴェニア系の奏者。アコーディオンのソロの演奏で、ジャズ色なし。57分の録音に27曲も入っていて、14-15曲目がバート・バカラックの曲、他はガイ・クルセヴェクの作曲。自作曲は3つの組曲に分かれています。アコーディオン1台での演奏ということで、少しの哀愁も交えつつ、のどかなヨーロッパ、あるいはアメリカの風景が見えるようなのどかな演奏が続きます。それでいてメロディアスな部分もあって。(1-4曲目、5-13曲目、16-27曲目)。2つ目の組曲は例えば5曲目のように「ニューオリンズのシチリア人」など、アメリカに異国人がいるタイトルなので、米欧折衷のサウンドがけっこう面白い。3つ目の組曲がタイトル曲に相当しますが、これも短編集ながらいろいろ変化に富んでいます。やはりワールド?(04年12月19日発売)

2005/01/12

アナザー・ストーリー・イン・ニューヨーク/アキコ・グレース

Akikoanother
アキコ・グレースはデビュー当時から追いかけていますが、わずか4年弱の間にリーダー作を5枚も出していて、しかも今回のようにオリジナル・アルバム以外のCDを出すのも2回目です。いつも録音すると収録時間をオーバーしてしまうほどたくさん録音してしまうんだそうで、そういうところにも才能はあらわれています。このアルバム、別テイクはわずか2曲で、あとは未発表曲だというから驚き。ただ、順番から行けば、ニューヨーク3部作、「東京」、「フロム・オスロ」と来て、それに飽き足らない方がこのアルバムに手を出す、という感じなのでは、とも思います。

けっこう良いアルバムではあるけれども、やっぱり未発表曲を集めた、というような曲の流れがちょっと気になりました。全体としてとらえると、ちょっと地味かな、という気も何となく。ただ、2人のベースが何曲かで入れ替わっているだけで、それほどメンバーチェンジが大きくないので、サウンド的な違和感はあまりありません。やっぱり追いかけている人向けかも。


アナザー・ストーリー・イン・ニューヨーク/アキコ・グレース(P)(Savoy)
Another Story In New York/Akiko Grace(P)(Savoy) - Recorded May 1 and 2, 2001, June 11 and 12, 2002, April 20 and 21, 2003. Ron Carter(B), Bill Stewart(Ds), George Garzone(Ts), Larry Grenadier(B) - 1. Pulse Fiction 2. My Foolish Heart 3. Jump 4. When I Fall In Love 5. So Be It 6. Nostargia 7. It Could Happen To You 8. I Want To Talk About You 9. Tribute To Trane 10. Narrative Dream Of Bach - Fugue In G Minor BWV578

ロン・カーター(B)、ビル・スチュワート(Ds)、ジョージ・ガゾーン(Ts)、ラリー・グレナディア(B)。’01-03年のデビュー作から3作目までの別テイク、未発表曲集。特にオリジナル・アルバムでは出演していなかったジョージ・ガゾーンのサックスを8-9曲目で聴けるのがミソかも。別テイクといっても1、3曲目の2曲だけなので、オリジナルアルバムとしても聴けると思います。別テイク以外のオリジナルは2曲(5-6曲目)。しっとりと味わいのあるバラードの2曲目、柔軟なリズムに支えられてスタンダードをメロディアスに奏でる4曲目、8ビートでメジャーのコード一発的なノリの5曲目、メランコリックなメロディに誘われるバラードの6曲目、比較的オーソドックスな4ビートの7曲目、サックス入りでスマートな味のあるバラードの8曲目、スピリチュアルなフリーフォームで奏でる9曲目、ソロ・ピアノでのバッハの小品の10曲目。(12月22日発売)

2005/01/11

カウンター・ポインツ/マッコイ・タイナー

Mccoycounter
マッコイ・タイナーも好きなピアニストで、実はリーダー作で国内盤で出たものはほとんど持っているのですが、なぜかタイミングが合わなかったのか、ミュージシャン特集では取り上げていません。もっとも、わが道を行くピアニストで、時代ごとに変遷はあるにしても金太郎飴のように個性がどのアルバムでも強烈に出ていて、アルバムごとにコメントが書きづらい、ということもあったのかもしれません。

さて、’78年の田園コロシアムでの「ライヴ・アンダー・ザ・スカイ」。実はこのアルバムが28-30日に行われたライヴでCD化の何と4枚目。他では28日「Passion Dance」、29日「1+3」、30日「Galaxy All Stars In Tokyo」と出ていました。来日時のライヴ関係は、探せば未発表演奏はまだまだどこかにあるのかも。将来的に楽しみです。


カウンター・ポインツ/マッコイ・タイナー(P)(Milestone)
Counterpoints/McCoy Tyner(P)(Milestone) - Recorded July 28, 1978. Ron Carter(B), Tony Williams(Ds) - 1. The Greeting 2. Aisha 3. Sama Layuca 4. Prelude To A Kiss 5. Iki Masho(Let's Go)

同日に録音された「Passion Dance」と対をなすアルバム。トリオが1、5曲目で、ベースとのデュオが4曲目。5曲中、4曲目のみデューク・エリントン作で、他は全てマッコイ・タイナー作。今まで未発表だったということで貴重。11分もの1曲目からアップテンポ、しかも16分音符のピアノ全開でピアノの豪快さを見せつけてくれます。そこに派手に絡むドラムスとベース。体力勝負です。スピリチュアルで静寂な部分と音の連続する部分が波状的にやってくる、彼ならではの美しさを見せる2曲目、彼のペースながらややアフリカンなソロの3曲目、ところどころ元気なフレーズでありながらもややバラード系の4曲目、静かなベースソロを中間部に挟んで、トリオの迫力で押しまくって最後は徐々に静寂を迎えて終わる14分台の5曲目。(04年12月16日発売)

2005/01/10

ライヴ・アット・ザ・ジャズ・ベイカリー/デニー・ザイトリン&デヴィッド・フリーゼン

Dennudavid
デニー・ザイトリンは好きなピアニストのひとりですけれど、本業が精神科医ということもあって、あまりアルバムが発表されません。過去のアルバムの再発も少なめです。そんなわけで手元にあるのも数枚といったところ。サウンド的にはビル・エヴァンスに近いところに位置するのではないかと思いますが、ザイトリンはけっこう硬質な温度感の低いサウンドを持っていて、割と個性的なピアニストです。そんな彼が’96年に行ったベースとのデュオのライヴの演奏。原盤はIntuitionレーベル。日本ではAnother Side Of Jazzが出していますが、ここの会社、なかなかマニア好みでいい音源を出してくれます。今後が楽しみかも。


ライヴ・アット・ザ・ジャズ・ベイカリー/デニー・ザイトリン(P)&デヴィッド・フリーゼン(B)(Another Side Of Jazz)
Live At The Jazz Bakery/Denny Zeitlin(P), David Friesen(B)(Another Side Of Jazz) - Recorded May 10 and 11, 1996. - 1. Equinox 2. Nefertiti 3. Other Times, Other Places 4. Triptych 5. Epiphany 6. The Touch Of Your Lips 7. Upon The Swing 8. Goal In Mind

’96年のライヴ録音。全8曲中、デヴィッド・フリーゼンの曲が3曲(3、7-8曲目)、デニー・ザイトリンの曲が2曲(4-5曲目)。硬質な感じのピアノが好み。ジョン・コルトレーン作のブルースのような進行の抑制の効いた演奏が続く、ピアニストの性格の複雑さが分かるようなフレーズの1曲目、「ネフェルティティ」を前半勢いのあるアップテンポで、後半はミディアムで攻めていく2曲目、しっとりとしている綾織り系の色彩感覚のバラードである3曲目、カチッとしているけれどフリー一歩手前で硬質感の塊のような16分にも及ぶ4曲目、ガラスのようですがメロディが印象に残る5曲目、温かみのある唯一のスタンダードの6曲目、アップテンポで自由奔放にフレーズが飛び出してくる7曲目、パステル系のサウンドでメロディアスな8曲目。(04年12月15日発売)

2005/01/09

ライヴ・イン・ジャパンVol.1-2/スティーヴ・キューン&スティーヴ・スワロウ

Steve2live1
Steve2live2
スティーヴ・キューンというピアニストはいろいろな側面を持っていて、ECMで耽美的なアルバムを出していたと思ったら、Venusではけっこうゴリゴリとしたタッチのピアノも弾いていたりと、器用なのかなと思わせる面はあります。個人的には全部とは言わないまでも、好きなピアニストではあります。そんな彼が10年前にエレクトリック・ベースのスティーヴ・スワロウとデュオで来日したライヴが今回発売されました。2枚で1組の演奏ですが、1枚ずつバラ売り。これがまたいい感じ。ピアノ・トリオでなければ、という方にも、先入観を排して聴いていただけたらな、と思います。ジャズという点からも、違和感はありません。


ライヴ・イン・ジャパンVol.1/スティーヴ・キューン(P)&スティーヴ・スワロウ(B)(P.J.L.)
Live In Japan Vol.1/Steve Kuhn(P) & Steve Swallow(B)(P.J.L.) - Recorded 1994. - 1. When Lights Are Low 2. Wood'n You 3. Passion Flower 4. I Love You Porgy 5. Oceans In The Sky 6. Airegin

’94年日本でのライヴ録音。Vol.1、Vol.2ともに同じ来日時の録音なのだけれども、CD2枚で別売りになっています。こちらはスタンダードやジャズメン・オリジナルが5曲、スティーヴ・キューンのオリジナルが1曲(5曲目)。スティーヴ・スワロウのベースはエレクトリックなのですが、温かみがある柔らかいサウンドで、違和感はありません。ただ、4ビートの曲もある(3曲目はラテンノリ、5曲目は8分の6)ということで聴いていて安心感があります。アコースティックとの違いというと高温弦を張った5弦ベースのため、ソロの時ギターソロのような感じになることがあること。1曲目のような比較的スローな曲もホンワカしていていいですが、2、6曲目のようにアップテンポの曲でもそれなりにスリルがあります。バラードもいい雰囲気。(04年12月15日発売)


ライヴ・イン・ジャパンVol.2/スティーヴ・キューン(P)&スティーヴ・スワロウ(B)(P.J.L.)
Live In Japan Vol.2/Steve Kuhn(P) & Steve Swallow(B)(P.J.L.) - Recorded 1994. - 1. Lover Man 2. Bitter Homes And Gardens 3. Super Jet 4. Ladies In Mercedes 5. I Waited For You 6. Confirmation 7. Emmanuel

’94年日本でのライヴ録音。こちらは全7曲中スティーヴ・スワロウのオリジナルが2曲(2、4曲目)。こちらのアルバムも同じツアーなので1枚目と同じ雰囲気。ただし曲はダブっていません。1曲目、スローなバラードの「ラヴァー・マン」から入って行きますが、味わいのあるソロ・ピアノでの演奏なのはこの曲だけ。2曲目前半でベースのフレーズとピアノが入り組んだような、そして短調系のメロディアスさがなかなか良い雰囲気のオリジナル。4ビートのノリとベース・ソロがなかなか良い感じの3曲目、ラテンノリが楽しさを増すけれどコード進行が複雑そうな4曲目、しっとり系のバラードの5曲目、チャーリー・パーカー作のベース・ソロから入ってソロ・ピアノを経て2人でアップテンポになる6曲目、切ないメロディが涙を誘う7曲目。(04年12月15日発売)

2005/01/08

In This World/Mark Turner

Markinthis
ブラッド・メルドー参加作品が、マーク・ターナーのワーナー・ブラザースでのリーダー作にもありました。いちおうこのアルバムでメルドーのミュージシャン特集のホームページの手直しが完了ですが、まだこれから参加作品が今月何枚も届くことになっています。サイド参加作品も集めようと思ったのは、ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーン、エリック・ドルフィーに続いて4人目、ということになります。よっぽど彼が気に入ったんでしょうね。

さてこのアルバム、メジャーなレーベルから出たわりには、内省的で思索的な曲が多いのが気になります。参加メンバーや、サウンドの表現としてはなかなか面白いのですが、セールス的にはどうだったのか少々心配。ちなみにターナーのワーナー・ブラザースからの作品は調べたところ2枚。


In This World/Mark Turner(Tp)(Warner Bros) - Recorded June 3-5, 1998. Brad Mehldau(P), Larry Grenadier(B), Brian Blade(Ds), Jorge Rossy(Ds), Kurt Rosenwinkel(G) - 1. Mesa 2. Lennie Groove 3. You Know I Care 4. The Long Road 5. Barcelona 6. In This World 7. Days Of Wine And Roses 8. Bo Brussels 9. She Said, She Said

9曲中6曲がマーク・ターナーの作曲。デューク・ピアソン(3曲目)、ヘンリー・マンシーニ(7曲目)、ビートルスの曲(9曲目)も。ブラッド・メルドーが参加、フェンダー・ローズも弾いてい ます(4、6、9曲目)。思索的なテーマの不思議性のある1曲目、ミステリアスなテーマを持ちその雰囲気で盛り上がる2曲目、その内省さ加減がオリジナルのようなバラードの3曲目、’60年代末頃のエレキピアノを使った4ビートでないジャズを思わせるサウンドの4曲目、内側を向きながらも4ビートの部分が多めな5曲目、難解なテーマと内容を持つタイトル曲の6曲目、いちばんオーソドックスかと思えるアップテンポのスタンダードの7曲目、ギターとサックスがテーマで合いながらまわりはフリーの8曲目、ジャズロックの8ビートノリの9曲目。

2005/01/07

Timeless Tales (For Changing Times)/Joshua Redman

Joshuatime
ジョシュア・レッドマンの作品で、ブラッド・メルドーが参加している第2弾のアルバム。もうこの時期になるとジョシュアの表現力は大したものになっていて、リズムが変拍子だったり、ラテンノリ、ロックノリ、ポップスノリなど4ビート以外もけっこう取り入れて、そこがジャズを目指しながらもジャズという枠にとらわれないようなサウンドになっています。もちろん各パートの演奏も、このメンバーなのでなんだかスゴいことに。

ワーナーブラザースはジョシュアやメルドーだけでなくてジャズのミュージシャンをけっこう抱えていたのですが、残念ながらジャズ部門は昨年廃止され、ミュージシャンは他のレーベルに移籍せざるを得ませんでした。ちょっと残念なことではあります。


Timeless Tales (For Changing Times)/Joshua Redman(Ts, As, Ss)(Warner Bros) - Released 1998. Brad Mehldau(P), Larry Grenaier(B), Brian Blade(Ds) - 1. Summertime 2. Interlude 1 3. Visions 4. Yesterdays 5. Interlude 2 6. I Had A King 7. The Times They Are A-Changin' 8. Interlude 3 9. It Might As Well Be Spring 10. Interlude 4 11. How Deep Is The Ocean 12. Interlude 5 13. Love For Sale 14. Interlude 6 15. Eleanor Rigby 16. Interlude 7 17. How Come U Don't Call Me Anyone

インタールードのみオリジナル。他の10曲はスタンダード(5曲)あり、スティービー・ワンダー(3曲目)、ジョニ・ミッチェル (6曲目)、ボブ・ディラン(6曲目)、プリンス(17曲目)、ビートルズ(15曲目)の曲で、ポップス/ロック 系の曲が多い。1曲目からスタンダードでけっこう飛ばしている、ラテンの香りもする1曲目、ちょっと影がさしたオリジナルのような3曲目、逆にポップスのようなスタンダードの4曲目、サックスのフワフワ感とメロディが印象的な6曲目、明るく独特なタイム感でせまる7曲目、譜割の細かいリズムの上を出だしのゆったりから盛り上がる9曲目、スローなポップス系のノリの11曲目、7拍子でややロック的にせまる13曲目、今度は5拍子でエキゾチックな15曲目、これまたゆったりとしたロックノリで陽気な17曲目。

2005/01/06

Mood Swing/Joshua Redman Quartet

Joshuamood
ブラッド・メルドーのアルバムコメントつながりで、彼の参加しているジョシュア・レッドマンのアルバムを手直ししました。最近のサックスのプレイヤーって、ジョン・コルトレーンからマイケル・ブレッカーの系列の影響を受けて、高音重視のメカニカルな演奏が多いのですが、彼はそれにとどまらず、もっと太い音のメロディアスな演奏もしています。むしろ影響は少ないのかも、と思わせるフレーズにトーン。録音された’94年当時ではまだかなり若かっただろうと思うのですが、ブラインドではベテランの演奏と間違ったとしても不思議ではないでしょう。クァルテットのメンバーの精鋭ぶりにも、今となってはびっくりします。


Mood Swing/Joshua Redman(Ts) Quartet(Warner Bros) - Recorded March 8-10, 1994. Brad Mehldau(P), Christian McBride(B), Brian Blade(Ds) - 1. Sweet Sorrow 2. Chill 3. Rejoice 4. Faith 5. Alone In The Morning 6. Mischief 7. Dialog 8. The Oneness Of Two (In Three) 9. Past In The Present 10. Obsession 11. Headin' Home

ジョシュア・レッドマン3作目で、はじめて自己のバンドを率いて録音。 全曲彼のオリジナル。 メンバーもスゴいです。もうすでに大物の域にあるような気もします。独特なエキゾチックなメロディで聴かせるバラードの1曲目、渋めなテーマを持っていてAABAのBの部分だけ長調の2曲目、5拍子を基調として11分にも及ぶ3曲目、ゆったりとポップスのようなメロディとコードで語る4曲目、流れていくボッサが耳に心地良い5曲目、 どことなく懐かしくて分かりやすいマイナー進行の6曲目、牧歌的で大らかな感じからフリーにも展開する7曲目、8分の6拍子でモーダルにまとまる8曲目、ラテンっぽいノリのメロディアスに進行する9曲目、アップテンポで自由なカッコ良い4ビートが展開する10曲目、ジャズロックでノリの良い11曲目。

2005/01/05

Songs/The Art Of The Trio Vol.3/Brad Mehldau

Bradart3
どうせならばブラッド・メルドーの手直しを先にやってしまおうということで、昨年買った未聴盤18枚は年を越してもそのまま置いておいて、今回でリーダー作の手直しは完了です。再びスタジオ録音に戻り、ライヴでの自由奔放さは影をひそめ、美しい曲や美しいメロディが印象に残るアルバムとなりました。それだけではなくて左右バラバラのピアノ奏法、例えば片手で不規則なアルペジオを弾きつつ片手がメロディやアドリブフレーズを奏でるという、彼ならではの奏法も2曲目、6曲目をはじめ、何曲かで目立っています。’98年でこれなのだから、将来どこまで行ってしまうのだろうと当時思ったものでしたが、案の定、若手では際立ったピアニストになったのはご存知のとおりです。


Songs/The Art Of The Trio Vol.3/Brad Mehldau(P)(Warner Bros) - Recorded May 27-28, 1998. Larry Grenadier(B), Jorge Rossy(Ds) - 1. Song-Song 2. Bewitched, Bothered And Bewitched 3. Exit Music 5. At A Loss 6. Convalescent 7. For All We Know 8. River Man 9. Young At Heart 10. Sehnsucht

オリジナルが半分(5曲)とロックやスタンダードなどの曲が半分。 スタジオ録音で比較的静かな曲が多い。フレーズやハーモニーが非常に美しく、繊細な面が目立っています。哀愁が漂っていてメロディに包み込まれるワルツの1曲目、アルペジオに絡む淡色系のメロディ(左右独立のフレーズも)の2曲目、美旋律系のバラードの3曲目、レディオヘッド作のこれまた非常に美しい短調のバラードの4曲目、やや浮遊感を伴うワルツで中ほどが盛り上がる5曲目、やはりマイナーなメロディを効果的に聴かせ、超絶技巧が混ざる6曲目、温かみのあるバラードの7曲目、ニック・ドレイク作の漂っているような5拍子の8曲目、キラキラとしたソロ・ピアノではじまる自由なバラードの9曲目、速いパッセージでメロディアスに攻める10曲目。

2005/01/04

Live At the Village Vanguard/The Art Of The Trio Vol.2/Brad Mehldau

Bradart2
アルバムコメントは、すでにあるアルバムの手直しと新規に聴いてアップすることを比較すると、やっぱり1度聴いてアップしたものを手直しする方がだいぶ楽です。新規に聴く方はまっさらの状態から音楽を聴いて文章をアップしていかなければならないものですから。そんなわけで、この正月休みはちょっといろいろやることがあり、コメント修正の方向でもやっています。

さて、ブラッド・メルドーのアルバムで、どのアルバムから彼らしいのか、という問題があります。彼はデヴュー直後からピアニストとしていい腕を持っていましたけれど、いわゆる自由奔放さ加減と右手左手の爆発度という点で見ると、ライヴの長尺な演奏ばかりを集めたこのアルバムは、間違いなくメルドー度が高いのではないかと思います。彼らしさという点ではオススメ盤かも。ジャジーに盛り上がるというよりも、昔のキース・ジャレットに近いような、自由なフレーズとタイム感覚を特性としています。完全に現代ジャズしてますね。


Live At the Village Vanguard/The Art Of The Trio Vol.2/Brad Mehldau(P)(Warner Bros) - Recorded July 29 - August 3, 1997. Larry Grenadier(B), Jorge Rossy(Ds) - 1. It's All Right With Me 2. Young And Foolish 3. Monk's Dream 4. The Way You Look Tonight 5. Moon River 6. Countdown

スタンダードやジャズメン・オリジナルを6曲、どれも10分以上の比較的長い演奏。ライヴなので 、ここでは力強く、緊張感があります。独特のタイム感を持っていて、普通なら流れをこわしてしまうような弾き方が、彼の場合絶妙なタイミングで演奏され、スリルあるフレーズになってしまいます。 自由なタイム感覚とフレーズ、ハーモニーで個性的な曲の表現をしている1曲目、出だしとラストのソロ・ピアノの部分は格調の高ささえ感じさせ、しっとり感漂うバラードの2曲目、モンクの風も意識しつつかなり独自のサウンドの3曲目、メロディアスながら自由でスピーディな部分もあるフレーズが魅力的で盛り上がる4曲目、実力の高さが示されている起伏のあるバラードの5曲目、ジョン・コルトレーンの曲を自在に展開する6曲目。

2005/01/03

The Art Of The Trio Vol.1/Brad Mehldau

Bradart1
元日の朝起きてまず聴いたのがこのアルバムでした。ちょうどアルバムコメントの手直しもしなければならないし、何を聴こうか迷う前にこのCDに手が伸びていました。やっぱりブラッド・メルドーは若手の中では、強い個性を持っていて、多くの人をひきつけるものを持っているなあ、というのが’96年録音のこの作品を聴いての感想です。まだ左右バラバラのフレーズを同時に弾きこなすということはありませんけれど、特に抑制の効いたフレーズでの感覚など、若手とは思えないほどに安定しています。

ブラッド・メルドーだけではなくて、以前からのアルバムコメントの手直しもしなければならないのですけれど、現在新譜の未聴ディスクが年末に入ってきたものも含めて18枚もあります。今週末にはさらに10枚届く予定になっているので、これらも何とかしなければ(笑)。


The Art Of The Trio Vol.1/Brad Mehldau(P)(Warner Bros) - Recorded September 4-5, 1996. Larry Grenadier(B), Jorge Rossy(Ds) - 1. Blame It On My Youth 2. I Didn't Know What Time It Was 3. Ron's Place 4. Blackbird 5. Lament For Linus 6. Mignon's Song 7. I Fall In Love Too Easily 8. Lucid 9. Nobody Else But Me

オリジナルが4曲(3、5-6、8曲目)で、スタンダードなどを中心に5曲。軽くてポップなビートルズの「ブラックバード 」(4曲目)などもあるのが、最近の若手らしいです。そのノリやフレーズはある種独特で、独特のタイム感覚と繊細さをあわせ持っています。このアルバムは温度感としては低い方かも。 しっとりと夢見心地にさせてくれるバラードの1曲目、メロディアスで不思議なメロディとタイム感覚(5拍子)の2曲目、スタンダードのような切ないメロディを見せてくれる3曲目、テーマもソロもミステリアスなメロディの5曲目、綾織り系の中間色的なサウンドの6曲目、ゆったりと情感豊かに歌い上げる7曲目、ややメカニカルな表情ながら、点と点をつないでメロディができる8曲目、温かいフレーズを紡ぎだしていくややジャジーな9曲目。

2005/01/02

Details/David Kikoski Trio

1249
このアルバムのように、ベースがラリー・グレナディア、ドラムスがビル・スチュワートという組み合わせのジャズ・アルバムが最近増えているように感じますが、やっぱりこの2人は実力派なのでしょう。このメンバーでハズレのアルバムって、あまりありません。

ところで、最近ピアノ・トリオのアルバムが多いですけれど、美旋律系、メカニカル派、ゴリゴリ系、黒っぽいサウンド系などさまざま。ここでのデヴィッド・キコスキーはどこに当てはまるかというと、美旋律も少し抱合しながらメカニカルなサウンドで現代っぽく勝負しているという感じがします。決め手は5、7曲目にエレキピアノをあえて使っていることろ。個人的には最近のジャズばかり聴いているので、好みはスタンダードやジャズメン・オリジナルよりも、リーダーのオリジナルの配分が多い方が。そんなわけで、まわりに広めるよりは自分だけでそっと聴きたいCDの1枚になりました。と言いつつここに書いている自分(笑)。


Details/David Kikoski(P) Trio(Criss Cross 1249)(輸入盤) - Recorded December 18, 2003. Larry Grenadier(B), Bill Stewart(Ds) - 1. In Your Own Sweet Way 2. Detachment 3. 7/4 Ballad 4. Inner Urge 5. Juriki 6. Adorable You 7. K's Blues 8. Presage 9. Tag Blues

(04/12/31)David Kikoskiの作曲は9曲中7曲。鉄壁のリズム隊。曲によってはエレキピアノを使って今っぽいジャズをうまく表現しています。デイヴ・ブルーベック作の1曲目は、原曲を重視したかと思ったら、比較的自由に展開していって、結果、12分もの演奏。複雑なパッセージとリズムフィギュアで攻めてくるアップテンポの2曲目、タイトルの通り、ミステリアスな4分の7拍子のバラードの3曲目、ジョー・ヘンダーソン作だけれどもオリジナルにも聴こえる力強いサウンドの4曲目、エレキピアノで水彩画のような世界を展開する5曲目、哀愁漂う非旋律系のワルツの6曲目、やはりエレキピアノで現代的なブルースを弾く7曲目、しっとり系のバラードで切なさを誘う8曲目、熱く燃えつつもどこかクールなブルースを奏でている9曲目。

2005/01/01

Introducing Brad Mehldau

Bradintro
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
とは言いつつも、この文章を書いている時点ではまだ年末30日なので(笑)、あまり正月の実感はわきませんが。当たり前か(笑)。

さて、ブラッド・メルドーのサイド参加作品の輸入盤や国内盤を年末に合計6枚も発注、年が明けてから届く予定になっています。今日は何を選ぼうかと迷っていましたが、ブラッド・メルドーの特集があと7枚ほどでコメントの手直しが終わるため、まず1枚、メジャーであるワーナー・ブラザースでの初リーダー作を聴いて、アルバムコメントの手直しをしました。この頃からすでに大物の域に達しているようで、彼の演奏はできるだけ繰り返し聴きたい、と思わせる1枚ではあります。


Introducing Brad Mehldau(P)(Warner Bros) - Recorded March 13 and April 3, 1995. Larry Grenadier(B), Jorge Rossy(Ds), Christian McBride(B), Brian Blade(Ds) - 1. It Might As Well Be Spring 2. Countdown 3. My Romance 4. Angst 5. Young Werther 6. Prelude To A Kiss 7. London Blues 8. From This Moment On 9. Say Goodbye

1-5曲目が次作以降もおなじみのトリオで、6-9曲目がクリスチャン・マクブライドとブライアン・ブレ イドとのトリオ。前者は繊細、後者はやや骨太。完成度が高いかも。オリジナルは4曲(4-5、7、9曲目)。1曲目の有名な曲も素直に弾いているように見せかけて8分の7拍子だったり、変則的な攻め方。スピーディで自由度の高いピアノの2曲目、落ち着いたしっとり感の漂うバラードの3曲目、浮遊感があって弾むワルツの4曲目、変拍子で複雑なリズムの上を舞い飛ぶピアノの5曲目、静かでピアノの個性のかなり目立つバラードの6曲目、都会的で洗練されたブルースの7曲目、変幻自在のテンポで、アップテンポのときにピアノが踊りまわる8曲目、静かな場面から徐々に盛り上がる部分もあるバラード+4ビートの9曲目。

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