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2004/08/31

ザッツ・マイ・ウェイ/フライド・プライド

Friedthats
イラストやマンガで実力を見分ける簡単な方法というのがあって、それはデッサン力を見るという面倒なものではなく、線を引かせてそれがシャープかどうかで分かるそうです。さしずめ音楽にしてみれば曲全体を聴かなくても断片でスゴいかどうか分かる状態とでも言うのかどうか。このグループはポップスやR&Bの要素も大きく、別に4ビートジャズをやっているわけではないので、これはジャズではない、と断言してしまう人がいるかもしれません。でも、その音楽の空間にシャープな線を引ける数少ないミュージシャン(アーティスト)だと思いました。

むしろジャズ以外の一般のファンにも受けていて、それがCDの好セールスにも結びついているんだろうとは思いますが、音ではなくて、その歌やギターのスピリットは、まさにジャズそのものだと思います。曲によってはフルバンドでなくて、変則編成で勝負しているところもいい。まあ、だまされたと思って一度聴いてみて下さい。

ザッツ・マイ・ウェイ(That's My Way)/フライド・プライド(Fried Pride)(Victor) - Released 2004. - 1. That's My Way 2. Ribbon In The Sky 3. Every Road Leads To You 4. Between The Sheets 5. Magic Eyes 6. Universality 7. Unbreakable 8. Go Away Little Boy 9. Moonlight 10. Blackout 11. Imagine

フライド・プライド(横田明紀男(G、Per)、Shiho(Vo))、ジョン・パペンブルック(Tp)(10曲目)、ルイス・テイラー(Tb)(10曲目)、宮崎明生(Ss)(1曲目)、ケヴィン・トニー(P)(10曲目)、ギル・ゴールドスタイン(P、Accordion)(4、11曲目)、大山泰輝(P、Org、Cho)(1、3、9曲目)、マイク・マイニエリ(Vib)(2曲目)、西脇辰弥(Harmonica)(8曲目)、マーカス・ミラー(B)(10曲目)、高水健司(B)(1、3、7、9曲目)、トレヴァー・ローレンス(Ds)(10曲目)、村上”ポンタ”秀一(Ds)(1、3、7、9曲目)、中里たかし(Per)(4-6曲目)、Megu(Per、Cho)(7、9曲目)。オリジナルが11曲中7曲。けっこう豪華なゲスト。雰囲気としてはギターを核にした変則編成の、曲調からしてもポップスに近いノリですが、これがまたけっこうイケます。ギターは相変わらずのテクニック。1曲目から大物ぶりを見せつける歌唱力と曲の力強さ。7曲目も同様。スティーヴィー・ワンダー作の2曲目はマイク・マイニエリを迎えてトリオでやや渋めに。メロディアスなポップスの3曲目、アイズレー・ブラザースの曲をアコーディオンとパーカッションを加えて徐々に盛り上がる4曲目、デュオ+パーカッションでここまでイケる5-6曲目、しっとり感のあるデュオ+ハーモニカの8曲目、渋い中をヴォーカルとギターが印象づける9曲目、何とマーカス・ミラーも参加したパンチの効いた10曲目、聴きごたえのある「イマジン」の11曲目。(04年8月21日発売)

2004/08/30

Sweet Smile/Michel Graillier

Michelsweet
澤野工房SKETCHのCDを、いちおう全て集めています。すでに廃盤になってしまったものも何枚かあるので、そういう意味では多少貴重になったのかもしれませんが、小さいインディペンデントレーベルで、通常の販売ルートにものっていない澤野工房が、これほどまでに売れるとは、やっぱりびっくりしています。その後も他レコード会社が同様の傾向のヨーロッパ盤ピアノ・トリオを出しても、やっぱり澤野工房の地位は揺らぐことはありません。それだけ良質なアルバムを出しているのでしょう。

今回出たアルバムは、本来7月に出るはずだったアーノルド・クロスのCDが延期になったとのことで、急遽出ることが決まったのですが、内容的には有名な曲が多くて興味深いところです。ところでこのミシェル・グレイエ、他界してしまっているとのことで、これからのアルバムを聴くことができないのが少々残念かも。


Sweet Smile/Michel Graillier(P)(Sketch SKE333039) - Recorded November 8, 1996. Alby Cullaz(B), Simon Goubert(Ds) - 1. Moment's Notice 2. Zingaro 3. Milestones 4. Funk In Deep Freeze 5. A Child Is Born 6. 415 Central Park West 7. My Foolish Heart

ミシェル・グレイエのオリジナルはなく、ライヴゆえかジャズメン・オリジナルとスタンダードのみの構成。ライヴ特有の音のバランスや音色などが少々耳につきますが、演奏自体はけっこういい感じ。ジョン・コルトレーン作の1曲目からオーソドックスなフレーズながらも全開で突き進んでいきます。アントニオ・カルロス・ジョビンの2曲目は神経質さを漂わせながらもしっとり感のある演奏から中ほどがけっこう盛り上がっていきます。マイルス・デイヴィス作の有名な3曲目もやや個性的でエネルギッシュな演奏。ハンク・モブレイ作の4曲目は、白っぽいながらもやや渋め。サド・ジョーンズ作の、欧州的な幻想感と高揚を味わえる5曲目、スティーヴ・グロスマン作の洗練された元気な6曲目、やや個性的なフレーズのバラードの7曲目。(04年7月28日発売)

2004/08/29

プレイズ・マイルス&ギル/高橋達也&東京ユニオン

Tastuyaplays
この前は映画「スウィングガールズ」のサウンドトラックを紹介しました。それも映画の臨場感の余韻でそれなりに良かったですが、やっぱりアマチュアの演奏。今日紹介する高橋達也&東京ユニオンのビッグバンドサウンドと比べれば、やっぱりそれこそ天と地ぐらいの開きがあります。特に今日紹介するアルバムは’88年にスウィングジャーナル誌の賞(日本ジャズ賞)を受賞しています。はじめは買うつもりがなかったですが、何だか胸騒ぎがして、まあ、買って正解でした。

硬派な内容なのにデヴィッド・マシューズのアレンジだったのにはびっくりしましたけれど、その後’89年にマンハッタン・ジャズ・クインテットの拡大版でマンハッタン・ジャズ・オーケストラのCDを出していますので、このアルバムがその前哨戦だったような気もしています。決して売れセン狙いのポップなアレンジばかりをやっていたわけではないんですね。


プレイズ・マイルス&ギル/高橋達也(Ts、Fl)&東京ユニオン(Paddle Wheel) - 1. Eleven 2. The Meaning Of The Blues 3. Boplicity 4. Concierto De Aranjuez 5. Miles Ahead 6. Bess, You Is My Woman 7. Gone 8. Gone, Gone, Gone 9. Summertime

’88年録音。鈴木孝一(Tp、Flh)、竹田恒夫(Tp、Flh)、小林太(Tp、Flh)、伊勢秀一郎(Tp、Flh)、井口秀夫(Tb)、角田健一(Tb)、深田悟(Tb)、山崎通晴(Btb)、堀恵二(Fl、Ss、Piccolo)、近藤淳(As、Fl)、森口統夫(Ts、Fl、Afl)、丹羽康雄(Bcl)、金山正治(P)、川野秀俊(G)、秋山公彰(B)、稲垣貴庸(Ds、Per)。何とマイルス・デイヴィスとギル・エヴァンスにちなんだ曲を、あのデヴィッド・マシューズがアレンジしているアルバム。これほどシリアスになるとは予想もつかなかったし、彼ならではのシャープさもあってスッキリとくる演奏になっています。もちろんオリジナルの演奏をけっこう意識している部分もあるようですが。1曲目の「イレブン」からいきなり集中砲火を浴びせてきます。淡い感じで包み込み、時にドラマのある2曲目、アンサンブルが心地良い3曲目。4曲目では何と「アランフェス協奏曲」の演奏を彼流に正面から堂々と。ややしっとり系のアンサンブルが心地良い5-6曲目、テーマのキメもカッコ良くてテンポも良い7曲目。6、8-9曲目はおなじみのガーシュインナンバーで、特に9曲目は「サマータイム」とうれしい選曲。(8月4日発売)

2004/08/28

映画「スチームボーイ」

映画「スチームボーイ」がもうすぐ終わってしまうというので、昨夜観てきました。9年をかけて制作された超大作だというのに、観客動員数も少なめで、評判もあまり良くないということで、漫画家初期以来のここ数十年の大友克洋ファンの私としては、これは黙ってはおれないと、やっぱり見に行くことにしました。

あちこちに出てくる蒸気(スチーム)や蒸気機関のメカの書き込み、背景やいろいろなものの緻密さ、その動き、そして19世紀イギリスの描写のリアルさや、カラーの使い方をうまく色あせさせているところなど、見どころはいっぱい。暗くてしかも細かい場面が多いので、これはビデオになってからよりも映画の大画面で観るべきだ、と思いました。

ただ、劇場に観に来た人も小さい子供はほとんどいなくて、大人が多い、というのは、なぜか。ストーリーを追いかけると、主人公のまわりは、明確な勧善懲悪な感じではなく、主人公のお父さん、おじいさん、その他周りの人たちがどちら側についているのか分かりづらく、主人公の味方だったと思ったら実は、なんてことがあって、やはりそういう面ではストレスを感じる人もいるのかな、と思いました。またキャラクターの立て方も、もっと掘り下げた方が良いとか、明確にした方が良いとか、という意見があるのも何となく分かります。ただ、よく言われるジブリ的な印象、というのは、確かに基本設定としては似ている部分もあるのかもしれませんが、私はそういうイメージはありませんでしたが。

やはりこのスペクタクルの一大絵巻は大友ワールド以外の何モノでもなく、126分を飽きさせず観てしまったのは見事。そういう私は、この映画に関しては、画面をずっと注視していたように感じます。これだけの絵の書き込みはよそではなかなかありません。やっぱり、大人向けのアニメ映画なのかな、という気がしています。

2004/08/27

「スウィングガールズ」オリジナルサウンドトラック

Swinggirls
昨日のBlogで、「スウィングガールズ」の試写会の感想を書いたのですが、さっそく、今日タワーレコードでオリジナルサウンドトラックを、ポイントで1,000円割引になるので購入。ついでにグレン・ミラーの3枚組輸入盤が1,460円だったので、これもゲット。実はいっしょに映画を観た長男が昨日聴いたようなジャズを聴きたい、と言ったので、どうせなら同じ音が入っているサウンドトラックにしようと思い、ついでにグレン・ミラーっていう選択は、ちょっと録音が古いけれど、間違っていなかったかと思います。うちの奥さんは今日、図書館でサラ・ヴォーンのアルバムを子供のために借りてきて、思いっきりハズしていました(笑)。子供が聴きたいのはスウィング・ジャズなんだってば。

で、このCDのうち、スウィング・ガールズの演奏は、2、9-11、14、16-18曲目。やっぱり映像なしで聴くとアマチュアで頑張っているレベルを超えることはないけれど、映画を見に行ったうちの子供は大喜び。ソロもほとんどなく、それぞれの演奏時間も短めですが、アレンジがいいせいか、うまくまとまっています。こういうところからジャズに引き込もうという父親の魂胆がアリアリですが、まあそれなりには楽しめます。こうなると、中学は吹奏楽部かな? ピアノは上達しないながらも5年以上やっているし、少なくとも運動向きではないからな。

映画のBGMやテーマソング的な部分はミッキー吉野が音楽を担当しています。ボーナストラックで曲中で歌っていたフォークソングもラストについていますが、これは雰囲気を思いっきり変えるので、ラストに持っていったのかな。それと有名なルイ・アームストロングの「この素晴らしき世界」が1曲だけ、オリジナルヴァージョンで入っていました。トータルで35分に満たない収録時間はCDにしてはちょっと短め。やっぱりCDは映画を観てから気に入ったら買ってみる、というパターンでしょうか。

2004/08/26

「スウィングガールズ」試写会を観た

たまたま「スウィングガールズ」の試写会に応募したら当たったので、長男と行ってきました。監督は「ウォーター・ボーイズ」の矢口史靖さん。9月11日から公開だというので、何とかネタばれなしに書いてみたいと思います。

ジャズファンでこの映画を注目している方は多いと思うけれど、ジャズの映画、というよりは、やはり「矢口監督の映画のネタがジャズだった」という風な期待で見た方がいいと思います。切り口も面白いし、けっこう笑える場面も出てきます。東北の、ジャズも知らなければ演奏もしたこともない高校生たちがジャズバンドを結成、それが人前で演奏できるまでのストーリー。

これはジャズでない、これはジャズだ、とか、吹奏楽とジャズを切り分けたがるコアなジャズファンって多いけれど、本当にジャズに入る最初のきっかけ、ジャズとは何か、という根本的な問いかけにも、映画ではさらっと流してですが、本質的な部分を突いてくる場面も何ヶ所かあったりします。それに気が付くかどうかはその人しだいですけれど、初心に戻って映画を見てみると、なるほど、と同感できる部分ってけっこう多いです。

そして、演奏の場面なんですが、バンドの音は吹き替えなし(彼女たちの演奏)だそうです。バンドのメンバーの役者さんたち、楽器未経験者が多い中、映画撮影中によくこれだけ演奏できるようになったな、というのがインパクトが強かった要因です。

私もビッグバンドジャズ(スウィングジャズ)に興味を持っていた時期が10年以上前にあって、今はもう入手困難になってしまったハインドサイト・レーベルその他の、グレン・ミラーやベニー・グッドマン、ハリー・ジェイムス楽団などの古い音源などを聴いていたこともありますが、なぜかそういうジャンルのCDを全て処分してしまっているんですね。今考えると非常にもったいないと思っています。今日の映画を観て、また往年のビッグ・バンドのジャズCDを買ってみようかな、という気にもなりました。

ジャズに詳しい方にも、全然ジャズを知らない方にも、オススメの映画だと思います。

2004/08/25

Untold Stories/Elements

Elementunto
エレメンツというグループは、’80年代から’90年代にかけて、マーク・イーガン(B)とダニー・ゴットリーブ(Ds)を中心として活躍したフュージョン(?)グループで、他のメンバーは時期によって入れ替わっていました。当時、このグループのCDが何種類も発売されたのに、なぜかマーク・イーガンのファンの私は全然買っていなくて、今回のライヴ盤がはじめての購入経験となります。

ビシバシとキメが決まるタイプではなく、ファンク系統ではあるけれどどちらかというとユルめの感じで、静かな場面も多くて派手さもあまりないグループですが、けっこうメロディが印象に残る場面もあり、何よりもエレクトリック・フレットレス・ベースを駆使するマーク・イーガンの個性が好みではあります。セールス的に売れたグループではないので、過去に入手しそびれたエレメンツ名義のCDは再発の望みは薄いだろうなあ。少々残念です。


Untold Stories/Elements(M&I) - Recorded July, 1992. Mark Egan(B), Danny Gotlieb(Ds). Gil Goldstein(Key), David Mann(Sax) - 1. Untold Stories 2. Valley Hymn 3. Eastern Window(Saturday Night) 4. Heart Lake 5. 1000 Words 6. Starward 7. Beyond Words

日本でのライヴ。1曲目のややスローなファンクのタイトル曲のみがギル・ゴールドスタイン作曲、他の曲は全てマーク・イーガン作曲。やはりここでもマーク・イーガンのフレットレスベースが穏やかながらも個性を発揮しています。ベースが静かに包み込むような小品の2曲目を経て、スローなバラードで出だしのベースのメロディが美しくて、エキゾチックに徐々に盛り上がって高みまでのぼりつめたと思ったらまたサッとひいて後半もう一度盛り上がる15分台の3曲目、サックスのテーマのメロディが流麗でノリの良い、しかもライヴならではの緩急自在な17分もの演奏の4曲目、しっとり感の高めながら後半は突き抜ける5曲目、やや浮遊感のある彼ららしいフュージョンの6曲目、ベースでのテーマがメロディアスで印象的な7曲目。(04年7月14日発売)

2004/08/24

ジャズ批評121号(9月号)特集「ブルーノート65周年」

ジャズ批評121号(隔月刊9月号)を夕方購入。なんと大特集「ブルーノート65周年」と書いてあります。ジャズ批評には’99年に出たジャズ批評ブックス「決定版ブルーノートブック」という500ページにもわたる素晴らしい本が出ているのになぜ今さら、という感じがしないでもありません。

雑誌が薄くなった上に特集ページも少ないのに、なぜ「大特集」なのか。まさか最近発売された東芝EMIのブルーノートの廉価盤1,500円シリーズに時期的に照準を合わせてみたのでしょうか。特集部分は100ページほどですが、各方面にアンケートを取って、その結果でそれぞれの人気盤のレビューを書いただけ、のようにしか見えないのです。わずか21人の批評家のアンケートで「マイ・フェイバリット・アルバム」「ブルーノートの好きな曲・演奏」「ブルーノートの好きなジャケット」「ブルーノートの顔(象徴するミュージシャン)」「ブルーノート・フォー・ビギナーズ(はじめてジャズを聴く人に)」各ベスト5枚が選ばれています。

6月号からの方向転換で季刊から隔月刊になり、定価も3分の2ほどになって軽くなりましたが、内容まで軽くなったような気がしています。方針を変更することは新しいお客さんが増える可能性もありますが、新しいお客さんが増えないままに、昔からのお客さんが離れていってしまう、という可能性だってあるわけです。もちろん私は、今後もジャズ批評誌を応援し、買い続けるつもりですけれど、それでも毎回1冊が限度で、それ以上のことはできません。

寺島靖国氏が105ページから3ページに渡って、前号の「ジャズ批評」を批判していますが、私も半分以上は同感の気持ちもあります。これがジャズの最先端だ、と突っ張ってみたところで、商業ベースでは本や掲載されているCDのセールスが悪ければ、意味がないのです。実際、新しいジャズが好きな方だと思っている私でも、ほとんど知っているミュージシャンがなかったくらいですから。120号をもとにそこに掲載されているCDを端から買い集めてみようという方はわずかだったんではないでしょうか。

某ジャズ雑誌のように広告と、レビューや記事のバーター取引もどうかと思いますが、それでもそこには一定の需要があります。商業誌にとって一番コワいのは内容が良くても需要がなくなること、というのはかつてのOutthere誌(今は廃刊)が証明しています。もっともこの雑誌も後半に行くにつれて、内容も迷走状態になっていったように感じますが。何としてもジャズ批評誌には頑張ってもらいたいところです。

2004/08/23

Emergence/Lonnie Plaxico

Lonnieemer
さすがに毎日1枚アルバム紹介というのは大変なので、新しくアルバムを聴いてコメントをアップしたときのみここに掲載する、という方法をとろうかな、とも考えています。私はやっぱりオーソドックスなジャズよりもトンガリ系やファンク系の方が好きなんだ、ということがこのアルバムを聴いていてはっきりしました。ロニー・プラキシコはオーソドックスなジャズでも活躍していますが、M-BASE系のベーシストでもありました。

今日紹介するのは5年前のアルバムだし、あまり聴いた方もいないようなのですが、Blog本来の、共通の話題を語り合ってここのアクセスを伸ばすよりは、ここでしか見ることのできないジャズCDの情報を多めにして、どマイナー路線を突っ走った方が私らしいかな、とも思いました。思ったよりはアクセスがある、ということもありますし。いくつかご意見をいただき、ありがとうございました。


Emergence/Lonnie Plaxico(B)(Savant)(輸入盤) - Recorded June 16, 1999. Dan Braden(Ts, Ss), Tim Hegarty(Ts), Ralph Alessi(Tp), Larry Luneta(Tp), Eric Lewis(P, Org), Jason Moran(P), Haruko Nara(Synth), Lionel Cordew(Ds), Jeffrey Haynes(Per) - 1. The Mahayana (Great Vehicle) - Interlude 2. Transformation 3. Delusion 4. Emergence 5. Paramita (To Arrive At The Other Side) - Interlude 6. Libertarian 7. Changing Lines 8. Emancipation 9. Red Light District 10. Sokoni (From The Sea) - Interlude 11. Equilibrium 12. 2 Bass - Interlude 13. Inner Voice 14. Kalomo (The Unexpected) - Interlude 15. Matrix 16. oji (The Gift Bearer) - Interlude

(04/08/22)パーカッションとのデュオでの即興インタールードを6曲はさんだ全16曲。15曲目とインタールードの共作以外はLonnie Plaxicoの作曲。クインテットやセクステットの曲が多めですが、メンバーは曲ごとに入れ替わります。2曲目のようにトンガりつつも、オーソドックスなジャズの側面のある曲が多いです。細かく聴いていくとやはり現代系(M-Baseに近い?)。構成が複雑ながらソロが流れていく3、8曲目、オルガンの入ったファンクのタイトル曲の4曲目、オーソドックスな4ビートの6曲目、エレキベースのスラップでのファンクの7曲目、ファンクで無機的で複雑なテーマの9曲目、やはり複雑系ファンクとも言うべき11、13曲目。そしてチック・コリア作の15曲目も適度にトンガり、プラキシコらしい展開のファンクに。

2004/08/21

自己中心的にJAZZと叫ぶ

5月30日にこのBlogをはじめてから2ヶ月半以上が経過し、本家のホームページでアップしたジャズ・フュージョンの新譜を中心に、そのとき気になったアルバムなどをできるだけ毎日紹介していくようにしていました。ただ、毎日1枚だったとしても月に30枚になってしまうわけで、それだけの枚数のCDを買っているわけでもなければ、それほど毎日CDを聴きこんでいるわけでもありません。いったんパターンを決めてしまうと、そのペースでやらなければ、という意識が先に立ってしまい、少々キツくなっているのも事実です。

マニアックなジャズという分野の中でも、入門者向けとか、ジャズの裾野を広げるという意識はあまりなく、むしろ以前作っていた「CDのアップ(更新)履歴」に近いようなスタンスではじめたものですから、さらに読み手が分かるミュージシャンやアルバムなどが少なくなってしまって、まさに独断と偏見のジャズ・フュージョンのCD紹介のBlogになってしまっています。それがコメントやトラックバックが付きにくい要因かな、とも思います。アクセス数はある程度あるんですけれども。

私自身、これだけ続けていながら、まだBlogに対するスタンスが良く分かっていないところがあります。日記的なものは個人的にはここには書きづらいことがわかったので、ホームページの方の「インプレッションズ」に戻してしまいましたし。うーん、こうやって年をとって流行に乗り遅れていくんだなあ(笑)と思うとねえ。

ただ、本家ホームページの方には材料はいくらでもあるので、切り口を考える手間を惜しまなければ、まだまだ続けられるだろうとは思います。そんなわけで、これからも試行錯誤を続けながら、新譜を中心に、やっぱり独断と偏見で、紹介していきたいと思いますので、これに懲りずにお付き合い下さい。

2004/08/20

Outbreak/Dennis Chambers

Dennisout
2002年3枚目のベスト3のアルバムがこれでした。ただ、独断と偏見で選んだアルバムなので、ジャズ/フュージョンの場合、人によってまちまちになってしまうことが多く、あまり参考にはならないかもしれませんが(笑)。それと発売されてしばらく経ってしまうと、入手困難になることも多いので、そういう点も少々困ってしまいます。


(ハード・フュージョン部門) 3.アウトブレイク/デニス・チェンバース(Ds)(Victor) ゴキゲンで出演ミュージシャンの豪華なファンクアルバム。参加メンバーのオリジナルが中心で、そこにジェームス・ブラウンの曲などがはさみこまれています。ベーシストの違いによるグルーヴ感の違いも面白いですが、カギはデニス・チェンバースのヘヴィーなドラムスで、ドラム・ソロがあまりない割には圧倒的な存在感。


Outbreak/Dennis Chambers(Ds)(Victor) - Recorded February and April, 2002. Jim Beard(Key), John Scofield(G), Michael Brecker(Ts), Randy Brecker(Tp), Bobby Marach(Bs, Ts), Jon Herington(G), Nick Moroch(G), Dean Brown(G, B), Will Lee(B), Gary Willis(B), Rodney "Skeet" Curtis(B), Matthew Garrison(B), Danny Sadownick(Per), Arto Tuncboyaciyan(Per), Michael Davis(Tb), Jim Hynes, Aaron Heick(As) - 1. Roll Call 2. Otay 3. Groovus Interruptus 4. Paris On Mine 5. In Time 6. Plan B 7. Outbreak 8. Baltimore, DC 9. Talkin Loud And Sayin Nothin

ゴキゲンで出演ミュージシャンの豪華なファンクアルバム。参加メンバーのオリジナルが中心で、そこにジェームス・ブラウンの曲などがはさみこまれています。ベーシストの違いによるグルーヴ感の違いも面白いですが、カギはデニス・チェンバースのヘヴィーなドラムスで、ドラム・ソロがあまりない割には圧倒的な存在感です。また、ジョン・スコフィールドが2、8曲目で自分の曲を演奏していて、最近では他人のアルバムでこれだけ露出度があるのは珍しいかも。タイトル曲の7曲目はスリリングで体力勝負。楽しんで聴けますが、ハマるとコワいかも。ランディ・ブレッカーは1、5-6、9曲目に、マイケル・ブレッカーは1、3、7曲目に、ジョン・スコフィールドは2、8-9曲目に、ゲイリー・ウィリスは2、7-8曲目に参加。(02年10月23日発売)

2004/08/19

Footsteps Of Our Fathers/Branford Marsalis

Branfordfoot
2002年のベスト3の2枚目がこのアルバムになります。ただ、このブランフォード・マルサリスが設立したレーベル、最近では国内盤がCCCDで発売されるようになってしまい、追いかけることをやめてしまいましたけれど。


(ジャズ部門) 2.フットステップス/ブランフォード・マルサリス(Sax)(Marsalis Music) ソニー・ロリンズの「自由組曲」(2-5曲目で、これはピアノレス・トリオでの演奏)とジョン・コルトレーンの「至上の愛」(6-9曲目、これがクライマックス)という大作を両方ともフル・ヴァージョンでカヴァーしているところが目玉。正攻法で、ここまでよくやったという感じ。


Footsteps Of Our Fathers/Branford Marsalis(Sax) Quartet(Marsalis Music) - Recorded December 1-3, 2001. Joey Calderazzo(P), Eric Revis(B), Jeff "Tain" Watts(Ds) - 1. Giggin' The Freedom Suite 2. Movement 1 3. Interlude 4. Movement 2 5. Movement 3 A Love Supreme 6. Acknowledgement 7. Resolution 8. Pursuance 9. Psalm 10. Concorde

ソニー・ロリンズの「自由組曲」(2-5曲目で、これはピアノレス・トリオでの演奏)とジョン・コルトレーンの「至上の愛」(6-9曲目、これがクライマックス)という大作を両方ともフル・ヴァージョンでカヴァーしているところが目玉。他にオーネット・コールマン(1曲目)とジョン・ルイス(10曲目)の曲も演奏。この2曲は原曲と編成が違うので、印象は違う感じ。カヴァーは所詮カヴァーでしかないと見るべきか、新しい何かがあると見るべきか意見の分かれるところですが、4人の巨人に真っ向から勝負してブランフォード流のジャズに仕立て上げているところは素晴らしいと思います。特にボトム(ドラムス、ベース)は今風の4ビートだし、録音も「今」の音なので、原曲を知らなくてもけっこうイケるのでは。もちろんサックスが一番の聴きどころ。(02年11月27日発売)

2004/08/17

Movin' On/Ralph Bowen Quintet

1066
Criss Crossレーベルで何かちょっとかわったアルバムがないかと探していたら、こんなのを見つけました。参加メンバーの中には、Jim Beard(ただしここではアコースティックピアノ専門)、そしてエレキギターのJon Herington、エレキベースのAnthony Jackson。’92年の録音ですが、なかなかスゴいメンバーです。かなりジャズ的な4ビートでの演奏も3、7曲目にあって、メロディ楽器もそれだけを取り上げてみるならばやっぱりジャズ的に演奏している部分も多く、あまりフュージョン寄りというわけでもありません。ただ、なかなか位置付け的には微妙なところだな、と思わせるアルバム。演奏的には個人的には好みなのですが。


Movin' On/Ralph Bowen(Ts) Quintet(Criss Cross 1066)(輸入盤) - Recorded December 24, 1992. Jim Beard(P), Jon Herington(G), Anthony Jackson(B), Ben Perowsky(Ds) - 1. Movin' On 2. A Little Silver In My Pocket 3. Convergence 4. For You 5. Just Reconnoitering 6. Atitudes 7. Thre Traffic

(04/08/15)全曲Ralph Bowenの作曲。このレーベルにしてはスゴいメンバー。エレキギターにエレキベースなので、ジャズというよりはフュージョンに近いようなイメージ。1曲目のタイトル曲はメロディアスながらややハードに展開していき、渋めのフュージョンといった感触の曲。やや浮遊感を伴うテーマで、ビートがしっかりしている上をソロ楽器が舞う構図の2曲目、構成もやや複雑で、この編成でアップテンポの4ビートを展開している部分がメインで面白い3曲目、この編成でのバラードとしてはなかなかいい感じの4曲目、やはりドッシリとしたリズムの上をフュージョン感覚で楽器がメロディアスに演奏される5曲目、6拍子系のリズムは落ち着きながらもスリリングなソロの6曲目、アップテンポでジャズ的なノリで攻めてくる7曲目。

2004/08/16

Pharoah's Children/J.D. Allen Quartet/Quintet

1221
最近のジャズでオリジナルばかりを演奏すると、ミステリアスだったり、フリーの要素が入ってきたり、スタンダードのような親しみやすいメロディがなかったりと、ある程度聴く人を限定してしまう感じがしてしまいます。だんだん病みつきになってくると、その浮遊感やスピリチュアルな感覚、あるいは各楽器のコラボレーションが、けっこうハマッてくるのですが。このJ.D. Allenのアルバムもそんな傾向があります。まあ、もう少し派手で分かりやすいアルバムはいくらでも出ているので、Criss Crossレーベルで好きなように吹き込んでもらう、というのもいいのかと思います。それでもこのアルバム、ジャズ的な位置では現代の主流派に近いのではないかと思いますが。


Pharoah's Children/J.D. Allen(Ts) Quartet/Quintet(Criss Cross 1221)(輸入盤) - Recorded December 18, 2001. Jeremy Pelt(Tp), Orrin Evans(P), Eric Revis(B), Gene Jackson(Ds) - 1. Our Man Revis 2. Queen Elisabeth 3. Mademoiselle Blackman 4. So Get Rid Of The Midgets And Send In The Giants 5. The Annex 6. The Bitter Pill 7. Mr. O.E. 8. Pharoah's Children 9. House Of Eugene 10. Action Jackson 11. Question

(04/08/15)11曲目を除き、J.D. Allenの作曲。1、3、11曲目がトランペットを交えたクインテット、他はクァルテットでの演奏。やはり現代ジャズらしく、比較的自由なスペースの中をやや浮遊感を持たせながら泳いでいくソロ楽器たち。1曲目ははっきりした短いテーマで4ビート進行。神秘性をたたえたテンポの自由なバラードの2曲目、ミステリアスでウェイン・ショーター的な感触もある3曲目、抑え気味の部分もありながらフリー的な進行を持つ4曲目、しっとりとした、かつシリアスなバラードの5曲目、自由度も高くややドラマ性のある展開の6曲目、陽気にもシリアスにもとれる7曲目、スピリチュアルで静かなタイトル曲の8曲目、静謐なバラードとの印象もある9曲目、現代的な4ビート進行の10曲目、ひねくれた演奏の11曲目。

2004/08/14

Empreintes/Bruno Angelini

Brunoemp
CDショップ(+α)のオススメCD日記」’04年2月のオススメCD第2弾です。ここあたりまでは、1ヶ月に2枚オススメCDを出していたこともありましたが、この後に、クロスレビューのような形に向かうことになります。「オススメCD日記」をさかのぼるのは、いちおう今日で終わりです。

今回はややマニアックなオススメ盤です。本当は「Qui Parle?/Marc Ducret(G)」(Sketch SKE333038)(輸入盤)を書こうと思ったのですが、ロックやファンク、フリーな方面まで融合した、しかも構築力のある音楽ですけれど、極端すぎて聴いて怒り出す人もいそうです(笑)。

そんなわけで、「EMPREINTES/ブルーノ・アンジェリーニ」(Sketch)(澤野工房)に今回はしようと思います。ただ、澤野の国内盤で出したピアノトリオなのに、4ビートはなく、内省的でけっこう硬派。たぶん聴く人を選びますが、独特なサウンドが面白いと思いました。ちょっと勇気を出して聴いてみてくだされば。

Empreintes/Bruno Angelini(P)(Sketch SKE333037) - Recorded March 13 and 14, 2003. Riccardo Del Fra(B), Ichiro Onoe(Ds) - 1. Aurores 2. Autour De Sammy 3. Confidences 4. Bohkyo 5. Morceau De Sable 6. Une Longue Traversee 7. Caprices 8. K Particulier 9. Valentin Dance

1曲を除きブルーノ・アンジェリーニのオリジナル。1曲目と9曲目にソロが配されていますが、硬質なうえに内省的、特に1曲目はクラシック(現代音楽)の影響も感じさせるような感触のサウンドです。2曲目からはトリオですが、聴きやすさとヒトクセありそうなフレーズの狭間で、繊細、内省、高度なフレーズを紡ぎだすそのバランスは見事で独自のもの。ただ、少々難しめかも。3曲目のバラードも静かでありながら浮遊感があります。情念のサウンドのように聴こえて日本的な感性にもとれる4曲目、迷路に入り込んだようなメロディとハーモニーで幻惑される5曲目、向き合って語り合っているような印象の6曲目、おそらくフリー・インプロヴィゼーションの小品の7曲目、やはり内面にサウンドが入りこんでくる淡々とした8曲目。(04年2月11日発売)

2004/08/13

Standard Influence/John Tropea

Johnstandard
CDショップ(+α)のオススメCD日記」’04年2月のオススメCDです。

実は昨年の10月に出たCDで、少々買うのが遅れてしまったのですが、聴きやすさでヘビー・ローテーションになっているのが下記のCDです。
ジョン・トロペイというと、フュージョン系のセッション・ギタリストというイメージが強いですが、ここではけっこうジャズしています。ただ、スティーヴ・ガッドにアンソニー・ジャクソンという取り合わせなので、オーソドックスなジャズを目指しつつも純ジャズではないところが、また面白いと思います。

スタンダード・インフルエンス/ジョン・トロペイ(G)(Videoarts)(Standard Influence/John Tropea(G)) - Recorded July 14-16, 2003. Steve Gadd(Ds), Anthony Jackson(B), Chris Malmero(Org, Key), Lou Marini(Ts), Nicki Parrott(B) - 1. Sandu 2. How Insensitive 3. It Don't Mean A Thing 4. Full House 5. Sir Richard 6. Sack'o Woe 7. If You Don't Know Me By Now 8. I Can't Get Started 9. The Thumb 10. What Are You Doing The Rest Of Your Life 11. No Trix, No Clix, No Fix

スティーヴ・ガッド(Ds)、アンソニー・ジャクソン(B)、ルー・マリーニ(Ts)、クリス・パルメロ(Org、Key)、ニッキ・パロット(B)。売れっ子のセッション(フュージョン)・ギタリストがジャズに挑戦したアルバム、というよりも、もともとジャズ出身の力加減と渋さを持っていて、ずっとこういう演奏をやってきたかのような味わいがあります。彼のオリジナルは2曲のみで、あとはジャズメン・オリジナルとスタンダード。メンバーがベテランで強力かつ個性的なので、オーソドックスではないけれど、カッコ良いサウンドで、かつ幅広い演奏。3曲目のように、3人だけで演奏している曲もけっこう良いです。ウェス・モンゴメリーの曲も2曲演奏していて、オクターヴ奏法もやっていて、大きい影響があるのかな、と思わせます。うーん、この人のオリジナルは抑制が効いていて渋い、やっぱり。6曲目のブルースや、7-8、10曲目のバラードのメロディもなかなかのもの。(10月29日発売)

2004/08/12

Zephyros/藤井郷子

Satokozeph
CDショップ(+α)のオススメCD日記」’04年1月のオススメCDです。こういうアルバムを紹介しているところに私のアヴァンギャルド好きというか、フリー好きの側面が見え隠れしています。

実は新年第1弾はSTEPの片桐さんと同じ「ブルース&バラード/カーリン・クローグ&デクスター・ゴードン」でいこうと思ったのですが、先に書かれちゃいました(笑)。サックスのみならず、ヴォーカルも存在感のある、いい演奏です。私の持っているCDは最近出たものではなくて、10数年前に買ったものですけれど。

そんなわけで方針を大幅に変更して「ゼフィロス/藤井郷子クァルテット」(P.J.L.)を新年第1弾にします。ただし、フリーや変拍子、ファンク、アヴァンギャルド、ロック、メタルなどがキーワードのかなり激しい演奏なので、ちょっと聴く人を限定します。そんな方面が好きな方は、けっこうハマるんではないでしょうか。

Zephyros/Satoko Fujii(P) Quartet(P.J.L.) - Recorded September 17, 2003. Natsuki Tamura(Tp), Takeharu Hayakawa(B), Tatsuya Yoshida(Ds) - 1. The Future Of The Past 2. As Usual 3. Flying To The South 4. First Tango 5. One Summer Day 6. Clear Sky - For Christopher 7. 15 Minutes To Set To The Station

このメンバーでは3枚目で、全曲藤井郷子の作曲。フリーとファンクが混ざった過激なサウンドで、エレキベースと音数の多いヘヴィーなドラムスが強力。1曲目は既出の曲ですが、いきなり音の塊がぶつかってきて、静かな場面では叙情性を感じます。ゆったりとした不安感を演出したテーマから、スピーディーでやや暴力的な展開になる2曲目、ワールド的で浮遊感のある変拍子のテーマから、強力に盛り上がっていく3曲目、タイトルの「タンゴ」を意識しつつ変拍子が混ざり、エキゾチックなメロディとあわせて不思議な感触のある4曲目、バラード風の美しいテーマではじまって強力な場面もある5曲目、変拍子でサーカス風ファンクとでも言うべき6曲目、ヴォイスも一部入って緩急自在に展開するファンクの7曲目。(03年12月17日発売)

2004/08/10

Take It From The Top/Bob James

Bobtakeit
CDショップ(+α)のオススメCD日記」’03年10月のオススメCD第2弾です。昔は1ヶ月に2枚オススメCDを登場させていたことも、そういえばありました。

私の紹介4枚目にしてやっとオーソドックスなピアノ・トリオが出たよ、と思ったら、何とボブ・ジェームスの最新作でした(笑)。本当にボブ・ジェームスはピアノが下手だったのか? その回答がここにあります。まあ、聴いてみてください。ただ、10曲目は国内盤のみのボーナストラックで、クラシック(シューベルト)の曲です。


Take It From The Top/Bob James(P)(Tappan Zee) - Recorded February 10-12, 2003. James Genus(B), Billy Kilson(Ds) - 1. Billy Boy 2. Straighten Up And Fly Right 3. Downtown 4. Tenderly 5. Nardis 6. Poinciana 7. Caravan 8. Soul Eyes 9. Django 10. Schwammerl

ボーナス・トラックの10曲目を除いてスタンダート、トラディショナル、ジャズメン・オリジナルばかりで固めたところも珍しければ、オーソドックスなピアノ・トリオでの演奏ばかり、しかも、曲ごとに誰かに捧げられている、というのもボブ・ジェームスにしては珍しいです。ベースもドラムスも相手にとっては不足はなく、オーソドックスなジャズとしてけっこう良い演奏が繰り広げられています。ただ、彼のことなので、キメやアレンジされた部分が多いように感じます。やはりやや繊細系なピアノか。5曲目「ナルディス」はオムニバス作「ポートレイト・オブ・ビル・エヴァンス」でも聴くことができましたが、アレンジは似ているけれどベーシストが違うのでこれまた興味深いところ。ピアニスト、ボブ・ジェームスを堪能できるアルバム。(03年10月29日発売)

2004/08/09

Insight/John Taylor

Johninsight
CDショップ(+α)のオススメCD日記」’03年10月のオススメCDです。

10月は他のオススメCDを国内盤でアタリをつけていますが、まだ入手できないので、ジョン・テイラーのSKETCHソロ・ピアノ集が第1弾。自由(フリー)に弾いている部分もあるのでしょうが、ベクトルは美しい旋律のほうを向いていて、かと言ってそれほど甘口でもないと思います。個性的だと思いますが、いかがでしょうか。


Insight/John Taylor(P)(Sketch 333035)(輸入盤) - Recorded October 17, 2002 and April 29, 2003. - 1. Glebe Ascending 2. Vaguely Asian 3. Between Moons 4. Ambleside 5. Pure And Simple 6. Evans Above 7. Clapperclowe 8. Namasti 9. Everybody's Song But My Own? 10. Field Day 11. Handmade

3曲を除きジョン・テイラーのオリジナル。フリー・インプロヴィゼーションに近い演奏もあるでしょうが、美しいサウンドに心を奪われます。1曲目などは適度に哀愁を含み、かと言って甘くもなくせまります。スティーヴ・スワロウ作の、テクニックの確かさと構築力のある2曲目、しっとり哀愁系の3曲目、カッチリとした雰囲気で展開していく4曲目、クラシックのようなタッチでドラマチックな構成の5曲目、タイトルからビル・エヴァンスを少し意識させる6曲目、急速調の展開でスリリングな7曲目、落ち着いた味わいのある8曲目、ケニー・ホイーラー作の甘さを感じつつ切れ味のある9曲目、浮遊感がありながらキチっとしたふれーずの10曲目、弦を引っかくような特殊なプレイもあって独特の音を出すけっこう自由な11曲目。

2004/08/08

Live At The Blue Note/Michel Camilo

Michelbn
CDショップ(+α)のオススメCD日記」’03年9月のオススメCDです。

9月の新譜が10枚ほど手許にあるのですが、まだこのアルバムだけしか聴いていません。でも、聴いたら一発でノック・アウトされました。9月はこれで決まり。ラテン・ジャズ(ライヴ)ですが、こんな現代的で楽しくノレるのも、いいんじゃないかと。もちろん、全開のピアノがメインですが、ドラムスが、一人ドラムス&パーカッションを時々やるので、トリオの編成だということを忘れてしまうほどです。


Live At The Blue Note/Michel Camilo(P)(Telarc) - Recorded March 19-22, 2003. Charles Flores(B), Horacio "El Negro" Hernandez(Ds) - 1. Cocowalk 2. Two Of A Kind 3. Hello Goodbye 4. The Magic In You 5. Tequila 6. Dichotomy 7. Twilight Grow 8. Happy Birthday/Blue Bossa 9. This Way Out 10. On The Other Hand 11. Mongo's Blues 12. Thinking Of You 13. At Night (To Frank) 14. Why Not! 15. Silent Talk 16. See You Later 17. And Sammy Walked In 18. On Fire

CD2枚組。ベースとドラムスはキューバ人で、ここではベースがアコースティックなのが特徴。ドラムスもスゴい。大半がオリジナルで、4、7、12、15曲目のような静かなバラードもありますが、けっこうノレる曲が多いです。再演曲は3、8(後半)-10、12、14、18曲目。14曲目「ホワイ・ノット」の再演がうれしい。5曲目 の「テキーラ」はストレートに見せかけて8分の7拍子と変則的。とにかく彼らのラテン・ジャズをノッて楽しんでしまった方が得なのですが、サウンドは楽しいながらも現代的で複雑な部分も。6曲目のように鋭く切れ込んでくる曲もあります。8曲目の「ブルー・ボッサ」はソロ・ピアノで迫力。16曲目はテーマでキメが多し。17曲目もけっこうズッシリときます。18曲目はラストにふさわしい12分台の盛り上がる曲。

2004/08/07

Mo'Bop/渡辺香津美

Mobop
CDショップ(+α)のオススメCD日記」は古くなるにつれてだんだん階層が奥に行ってしまうので(ブログもそうですが)、ちょっと最初から振り返ってみて再掲載をしてみたいと思います。どんなアルバムをオススメにしていたんだろう、と自分を振り返る目的もあったりします。

以下は昨年(’03年)8月の原稿です。

8月はあまり新譜を聴いていないのだけれども、見事SJ誌に無視された(JL誌には大々的に書いてありました)話題作を取り上げてみたいと思います。内容的にはファンク、フュージョンの分野ですが、3人ともスッゲェーメンバーです。こういう方面が好きな方は聴いておいて損はないかも。

私の場合、他のページで書いた原稿をここに転載する形で、それに何らかのコメント、あるいは日記のようなものを付け加えてアップすることが多いと思います。


Mo'Bop/渡辺香津美(G) New Electric Trio(ewe) - Recorded May 22-24 and 26, 2003. Richard Bona(B), Horacio " El Negro" Hernandez(Ds) - 1. Mo'Bop 2. Dada 3. Robo 4. Ring Of Life 5. Backdrop 6. Naima 7. Momo 8. Neo 9. Partida 10 Tricorn

リチャード・ボナ(B)、オラシオ・”エルネグロ”・エルナンデス(Ds)とのトリオ。全10曲中7曲が渡辺香津美のオリジナル。キメは決まりまくるし、抑え気味のところも、爆発的な全開のところもけっこう楽しめます。そして随所に印象的なメロディが。ほんのりとした国際色が独特なサウンドに仕上がっています。タイトル曲の1曲目はミディアムテンポのゆったりと構えたファンクですが、実はここが導入部で、ここだけでもけっこう満腹感が味わえます。2-3曲目は変幻自在なトリオが魅力。音数もかなり多いです。4曲目はしっとり系で、5曲目はエキゾチック。6曲目には何とジョン・コルトレーンの「ネイマ」を、ファンクで料理しています。メランコリックなメロディでワルツの7曲目、ノリが良くてロック的な8曲目、明るくはじまってハードに展開する9曲目、硬派だけれどもドラマチックなメロディでせまってくる10曲目。(8月10日発売)

2004/08/06

マゴッジャッ/トリアングロ・レベルデ

Triangulo
だんだんさかのぼっていきますが、今年(’04年)3月のオススメ盤でした。

以前、マーヴィン・”スミッティ”・スミスというドラマーがいたのですが、ジャズに良し、変拍子ファンクにも良し、というメリハリの効いたドラムを叩いていて、ファンでした。ただ、ある時期にジャズシーンから姿を消してしまい、好みのドラマーがいなくなってしまいました。ビル・スチュワートも好きだけれど、最近の私にとってズバリこれだ、というドラマーが、下記のアルバムのオラシオ・”エル・ネグロ”・エルナンデスなんですね。見つけたときは狂喜乱舞。これに佐藤允彦のピアノ、というとワクワクしてしまい、通常だと1-2回聴いてHPにアップするところが、5回も6回も楽しんでしまいました。ただし、4ビートジャズではありませんので、念のため。

マゴッジャッ/トリアングロ・レベルデ(ewe)(Magot Djadt?/Trianglo Rebelde) - Recorded August 27 and 28, 2003. Masahiko Sato(P), Horacio "El Negro" Hernandez(Ds), Carlos Del Puerto(B) - 1. Geoido 2. Madot Djadt! 3. El Pico Carpintero 4. A Mock Moon In Modena 5. Gatecrasher, The 6. On The Edge 7. Do Dacque 8. Gyre 9. Free-for-all 10. Sunayama

佐藤允彦(P)、オラシオ・”エル・ネグロ”・エルナンデス(Ds)、カルロス・デル・プエルト(B)のトリオ。1曲を除き佐藤允彦のオリジナル。シャープに斬り込んでくるピアノに、キューバ人のリズムがしなやかに、くっきりと対抗しつつ同化しています。ファンクや変拍子の曲もあります。ドラムスは自在に暴れまくっていて、エレキベースもなかなか。その強力さは1曲目ですでにノックアウト状態かも。あまりラテン風味に流れていかないところもこの顔合わせの特徴。キメの多いテーマの2、7曲目、5拍子の3曲目など、変化に富んだ進行。ただ、4曲目のように美しい曲も(この曲と10曲目はアコースティックベース)。渋めのファンクの5曲目を経て、6曲目はけっこう飛ばしまくり。哀愁の漂うメロディでラテンで料理している8曲目、めいっぱい自由に演奏していてもタイトにまとまる9曲目。10曲目は日本の名曲「砂山」を静かに。(2月21日発売)

2004/08/05

Stranger In Paradise/Peter Bernstein

Peterstrange
CDショップ(+α)のオススメCD日記」昨日に引き続いて、ベースとドラムスが同じアルバムの紹介。何とVenusレーベルからで、ピアノがブラッド・メルドーということであれば、色めき立ってしまいますよね。何回も聴いてしまいました。

以下、’04年4月のオススメ盤です。

今月は何にしようかいろいろ考えたのですが、apple Jamの白岩さんがJonathan Kreisbergを出してきたので、ベーシスト、ドラマーが同じでやはりギタリストのアルバムを、対抗意識で(笑)出してみました。1月発売なのでちょっと前のアルバムになりますが。考えてみたらPeter BernsteinもCriss Srossから5枚アルバムを出しているんですね。


Stranger In Paradise/Peter Bernstein(G) +3(Venus) - Recorded August 24 and 25, 2003. Brad Mehldau(P), Larry Grenadier(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Venus Blues 2. Stranger In Paradise 3. Luiza 4. How Little We Know 5. Bobblehead 6. Just A Thought 7. This Is Always 8. Soul Stirrin 9. That Sunday, That Summer 10. Autumn Nocturne

メンバーからして強力。レーベルカラーを反映してか、ピーター・バーンスタインのオリジナルは3曲で、スタンダードが多めの構成。ギターは比較的オーソドックスで、聴きやすいフレーズでの演奏。けっこう歌心があるなあ、と思わせます。ただし1曲目でいきなりオリジナルのブルース、しかもテンポの速い曲をぶつけてくるあたり、本質は硬派なのでしょうか。この曲のみけっこうハード。タイトル曲の2曲目もサウンドが凝っています。8曲目のように、渋い曲でのトーンはまろやかながらやはり渋いギターのフレーズも、なかなかカッコ良い。寄り添うメンバーも、あまりトリッキーな事はせずに、聴きやすさをねらってか、比較的オーソドックスな演奏。ただし、時たまブラッド・メルドーならではのフレーズがムクムクと出てきます。(04年1月21日発売)

2004/08/04

Nine Stories Wide/Jonathan Kreisberg

1244
これは「CDショップ(+α)のオススメCD日記」でのapple Jamというお店の3月のオススメ盤を、私もコメントをしてみたものです。実はこれに対抗してPeter Bernsteinを私が4月のオススメ盤にしています。実は両者共にリズム隊が同じ、というわけでちょっと両者の比較聴き。Peter Bernsteinの方は明日にまわす予定。

ジョナサン・クライスバーグを聴いてみました。音色的にはオーソドックスなのですが、出てくるフレーズはもっと新しいタイプで、メロディアスな中に、時として速射砲的にウネウネとアクロバティックなフレーズが出てくるのが印象的でした。こういうタイプ、好きなんですよねー。もちろんベース、ドラムスの良さも手伝ってます。これに対して、以前に私が紹介したピーター・バーンスタインは、いろいろ影響を受けつつも正攻法でせまってくるタイプなのかな、と思います。両者を聴き比べてみるのも面白いです。


Nine Stories Wide/Jonathan Kreisberg(G) Trio(Criss Cross 1244)(輸入盤) - Recorded October 30, 2003. Larry Grenadier(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Summertime 2. Just In Time 3. Dana 4. My Ideal 5. Juju 6. That Reminds Me 7. Fever Vision 8. Michelle 9. Relaxing At Camarillo

(04/04/10)鉄壁ともいえるリズムの2人とのトリオ。Jonathan Kreisbergのオリジナルは2曲(3、7曲目)のみで、あとはスタンダードやジャズメン・オリジナルを取り上げています。ギターの音色はオーソドックスでテクニシャンですが、1曲目で有名な曲を5拍子で行うなど、ひねくれた面も。ゴキゲンな曲の出だしでギターの速弾きのブローをくらわせつつ、曲に入っても活躍する2曲目、オリジナルでもメロディアスで他の曲となじんでいる3曲目、やや優しくスタンダードを演奏している4曲目、3人で浮遊感をうまくあらわしている5曲目、しっとり系のバラードの心にせまる6曲目、アクロバティックなフレーズが面白い7曲目、哀愁漂うフレーズをジャジーに繰り出すビートルズの8曲目、スリリングなフレーズが心地良い9曲目。

2004/08/03

Freedom Town/Mark Egan

Markfreedom
マーク・イーガンはパット・メセニー・グループに在籍していた頃からファンではあったのですが、ここ10年ほどあまり国内盤では姿を見せていませんでした。どうしたのかな、と思っていたら、ちゃんと活動はしていました。今回ライセンス契約ができて(米国のWavetone Records)国内盤でM&Iから発売されたので、さっそく入手。私が輸入盤でチェックしていれば、もっと早く聴くことができたのに、とも思いますが、私があっちこっち手を出してしまっているので、各ミュージシャンのフォローがなかなか難しいです。

作曲とベースの役割に専念する、というタイプではなくて、多重録音でベースでメロディまで弾いてしまうでしゃばりなミュージシャンですけれど、それが良い方向に向かっていると思います。渋めの曲も多いし、静かな曲もあります。そして、11曲目は何と、珍しくアコースティックベースを弾いています。4ビートではありませんが。フレットレスベースがメインなので、何となくジャコ・パストリアスと比較されそうですが、もっと健全な雰囲気。彼とドラムスのダニー・ゴットリーブが参加している「エレメンツ」のアルバムも同時に出た(’90年代の録音)ようで、そっちも聞いてみたい気がします。


Freedom Town/Mark Egan(B, Key, Per)(M&I) - Recorded July 16-18, 2001. Clifford Carter(Key), Jeff Ciampa(G), Bill Evans(Sax), Danny Gotlieb(Ds), Lew Soloff(Tp), Jon Werking(Key), David Charles(Per) - 1. Freedom Town 2. Heart Beat 3. Habanero Nights 4. The Morning After 5. Valley Girl 6. Yumi 7. Kauai 8. Jack Hall 9. Tricycles 10. Outskirts 11. The Flame 12. ...Has Left The Building 13. Open Road

ややゴキゲンな13曲目がダニー・ゴットリーブとの共作(デュオ)の他はマーク・イーガンの作曲。フレットレスやフレッテッドのエレキベースの上を、時にオクターヴに弦を張った8弦ベースで独特なメロディを出すのは相変わらずの個性。ノリの良い1曲目で始まりますが中間部のベースの連続音によるソロは見事。ややのどかな光景が広がっていく2曲目、渋めなスムーズ・ジャズ系のノリの3曲目、多重録音でベース色の強いこれまた渋めな4曲目、ホーンセクションもカッコ良いファンク的な5曲目、メロディが印象に残っていく6曲目、ドラムスとのデュオで静けさの上を漂っていく7、11曲目、複雑なテーマとゴキゲンなアドリブの部分を持つ8曲目、哀愁の漂う綾織り色の9曲目、短めながらピタリとハマっている10、12曲目。(04年7月14日発売)

2004/08/02

To The Stars/Chick Corea Elektric Band

Chicktothe
結局、日記関連はこちらのBlogに完全移行するつもりだったのですが、ホームページの日記「インプレッションズ」の方が書きやすい題材もあって、半月ぶりに復活させてしまいました。二転三転して申し訳ありません。

ところで、チック・コリアの新作、メンバーがメンバーなだけにけっこうスゴい仕上がりになっていますね。聴きやすい曲もあるのだけれど。短めのインタールードが7曲と、最後の方の3曲を聴いてみて、ジャケットやタイトルと考え合わせると、宇宙を意識したトータル・アルバムなのでしょうか。基本的にはハード・フュージョンあるいはファンクとでもいうような曲が多いと思いますが、なぜか曲によってはウェザー・リポートを想像させるサウンドもあります。聴き流すとなーんだ、という感じになってしまうかもしませんけれど、ラフなようでいてかなり緻密な感じ。このメンバーでしか出ない世界だと思うので、聴いておくのも損はないかも。でもハード。


To The Stars/Chick Corea(P) Elektric Band(Stretch) - Recorded 2003. Frank Gambale(G), Eric Marienthal(Sax), John Patitucci(B), Dave Weckl(Ds), Guest: Steve Wilson(Sax), Parnell Saturnino(Per), Gale Moran Corea(Vo) - 1. Check Blast 2. Port View 1 3. Mistress Luck-A Portrait 4. Mistress Luck-The Party 5. Port View 2 6. Johnny's Landing 7. Port View 3 8. Alan Corday 9. Port View 4 10. Hound On Heaven 11. Port View 4 12. The Long Passage 13. Port View 6 14. Jocelyn-The Commander 15. Port View 7 16. Captain Jocelyn-A Tribute By His Crew 17. Captain Jocelyn-The Pianist

何と10数年前のバンドのオリジナル・メンバーでの録音。皆成長していてアルバムが何だかものスゴいことになっています。スパニッシュのテイストの曲(4曲目など)もちりばめつつ、ハード・フュージョン的なこのメンバーでのインプロヴィゼーションも彼らならではのもの。いきなり1曲目のキメとソロでぶっ飛びました。7曲の短めのスペイシーなインタールードも交えて全17曲。全てチック・コリアの作曲。ラテンタッチの3曲目はややホッとしますが隠し技もありそう。やや荒削り風、実は緻密なファンクの6曲目も迫力。アコースティックでモロにスパニッシュな8曲目、メッチャ陽気だけどビートが重めな10曲目、ドラマチックで彼らならではのエネルギッシュなファンクの12曲目。14、16-17曲目は組曲か。荘厳な感じも。(04年7月14日発売)

2004/08/01

レビュー(コメント)の書き方にルールはない

昨日このBlogがトータルアクセスでの1万アクセスを超えました。どうもご訪問ありがとうございます。って言っても、これってたぶんページビューの数のことなので、これならばアクセス数がぐんぐん上がっていっても不思議なことではないですよね。あまり喜んでもいられない(笑)。これからはユニークアクセスを基準に考えようかと。そうすると、1日あたり100アクセス弱。

そう考えてみれば、本家ホームページの方のトップページの41万アクセス(そちらはたぶんユニークアクセス)っていうのは、自分で言うのもなんですが、けっこうな数字がもしれない、と思いはじめてきました。それまでに7年近くかかっているんですけれど。

さて、本題です。ジャズにかかわらずレビュー(コメント)をどう書いたらいいの、というような質問をいただいたことが昔ありましたけれど、結局ルールってないんですね。自由に書いていいと思うんです。あえて私流にここに書かせてもらうと、まずCD100枚コメントをホームページでもBlogでも書いてみます。100枚も書いたら自分流のスタイルがある程度出来上がると思うので、101枚目以降はずっとそのまま書き続けて、100枚目までは削除してしまうか、あとから手直しをする。そうして出来上がったのがあなたのスタイルなのだと思います。もちろん、その過程を見る意味でそのままにしておいてもかまいませんし。ただし、あくまでもオリジナルな文章で。

また、本やライナーで読みたくなる文章と、Web上で読みたくなる文章とでは違ってくるようなのですね。Webの方はライナーのように文章が長くビッシリ、というのはあまり好まれないようです。不思議なもので、コメントを書くのにジャズの経験年数も相関関係ってあまりなくて、このあたり経験の長いサラリーマンが優秀とは限らないということを引き合いに出していいのかどうか。ジャズに入ってきたばかりの人がハッとするような文章を書いていることもあるようですね。

まあ、アマチュアなんだから楽しみながら気負わずにやっていくのが一番いいのですが、個人的には、やっぱり好感を持たれた方がいいですし、何よりも自分が音楽が好きなのでそれをアウトプットしていく部分が欲しい、と思います。そんなわけでホームページをやってます。何だかんだエラそうなことを書いてしまいましたが、私だって優れたレビュー(コメント)を書いているわけではないんですが(笑)。逆に、字数(行数)の制限の枠を設けているので、そこにハマりこんでしまって、ちょっと今苦労しています。

あと、まわりに優れたジャズ観を持つ友人がいると、それが刺激になったりします。今まで何回かホームページの閉鎖なども頭をよぎりましたが、そういう友人たちがいるからこそ継続できる、ということも大きな要素でしょうか。

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