2010/02/08

BeBop At The Savoy/矢野沙織

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矢野沙織も、もうこのアルバムでリーダー作が8作目(ベスト盤も入れると9作目)ですね。若いのに才能が認められているのか、売れています。彼女のアルバム、けっこう好きなのですが、今回は売れセンの曲集をオルガンの入ったバンドで、という割には、あまりオルガンのアクが強くなく、聴きやすい方にベクトルが振れている気がしてます。ジャズファンに絞らないマーケットで売上枚数が伸びるんじゃないかと思ってはいます。ただ、ボーナストラックに入った11曲目がクセもので、曲調が全然違うんですね。果たしてどちらが彼女のやりたかったことか、迷う部分ではありますね。でも彼女のサックスを聴いたり、演奏を聴く分には満足度はけっこう高いと思います。


BeBop At The Savoy/矢野沙織(As)(Savoy)(国内盤)
BeBop At The Savoy/Saori Yano(As)(Savoy) - Recorded November 10 and 11, 2009 (Track 11 on October 6, 2009), Jim Rotondi(Tp on 1-2, 6-7, 10), Randy Johnston(G on 1-10), Pat Bianchi(Org on 1-7, 9-10), Fukushi Tainaka(Ds on 1-7, 9-10), Hideo Ichikawa(P on 11), Tomio Inoue(B on 11), Hideo Yamaki(Ds on 11), Satoshi Onoue(G on 11), Yoshiaki Sato(Accordion on 11), Whacho(Per on 11), Neko Saito(Vln & Arr on 11) - 1. The Kicker 2. Sweet Cakes 3. Blues Walk 4. You'd Be So Nice To Come Home To 5. S'Wonderful 6. Lullaby Of Birdland 7. Olive Refractions 8. Stardust 9. Five Spot After Dark 10. How High The Moon [Bonus Track] 11. Laura Peacock~太陽の船のテーマ

スタンダードやジャズメン・オリジナルのオンパレードで、ボーナス・トラックに矢野沙織のオリジナルがあります。オリジナルはメンバーも違ってオルガンは入っておらず、曲調もシリアスなのですが、ボーナス・トラックの路線で行くか、これを省いた方が統一性が取れて良かったかも。メインの曲は有名な曲が連なって、メンバーも悪かろうはずはないので、けっこうオルガンジャズを楽しめます。ただし、オルガンのアクはあまり強くなく、曲もサウンドも聴きやすい仕上がり。コアなジャズファンよりは矢野沙織ファン、ジャズ周辺の音楽ファンに広く受け入れられるんではと思います。サックスとしては文句のつけようがないし、トータルでの演奏もけっこういいです。ただ11曲目のようなマニアックな路線も今後は期待したいところです。(10年1月20日発売)

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2010/02/07

Pastorale/Stefano Battaglia/Michele Rabbia

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ECMレーベル2日目でとりあえずひと区切り。今日もピアニストのアルバムですが、パーカッション(エレクトロニクス)とのデュオで、こちらの方はメロディ的な部分もあるにしても、曲によってはいかにも空間的なフリー・インプロヴィゼーション、しかもピアノを使いながらも非イディオム系フリーのものもあり、昨日のアルバムとは対極にあるような感じです。前半はエレクトロニクス、後半はパーカッションの曲が多いです。聴く人を選ぶと思うのですが、こういう方面も慣れるとなかなか病みつきになります。どちらも最近のECM作品では何枚かアルバムを出していて、たぶんあちらではある程度有名なんじゃないかな。


Pastorale/Stefano Battaglia(P, Prepared P)/Michele Rabbia(Per, Electronics)(ECM 2120)(輸入盤) - Recorded March 2009. - 1. Antifona Libera (A Enzo Bianchi) 2. Metaphysical Contlations 3. Monasterium 4. Oracle 5. Kursk Requiem 6. Cantar Del Alma 7. Spirits Of Myths 8. Pastorale 9. Sundance In Balkh 10. Tanztheater (In Memory Of Pina Bausch) 11. Vessel Of Magic

(10/02/06)Stefano Battagliaの作曲ないしは2人の共作(タイトル曲の8曲目はインスパイア曲)。フリー・インプロヴィゼーションとメロディ的曲との混合。エレクトロニクスとパーカッションが効果的に使われています。これらの相性は割といい。1曲目の静かな感じと哀愁、メロディ的に補助をする空間的なエレクトロニクスのメロディと、導入部としてのつかみはバッチリ。ただ、2曲目以降、いかにも空間的フリーというような曲もあります。9曲目など、エスニックな面も曲によっては出ています。メロディよりは音がせまる部分は、本来メロディ楽器であるピアノを非イディオム的に使う部分があって、その分とっつきにくさもあるかも。4曲目のような、少し激しさをともなうメロディの曲もありますが、それでもECM的か。不思議なバランス。

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2010/02/06

Un Jour Si Blanc/Francois Couturier

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ECMレーベルが久しく出てこないな、と思ったら、1月に2枚新譜を入手できました。今年も今後はドドッとでてくるもようです。今日のFrancois Couturier(フランソワ・クチュリエというのかな?)のピアノ、聴いてみて一発で気に入ってしまいました。とは言うものの、ジャズよりほとんどクラシックに近い感触。キース・ジャレットとの比較でいうと、キースの現代音楽的で激しく燃え上がるようなことは彼にはなく、無機的なメロディはあってももっと静かで淡々としている感じです。このレーベルらしく温度感はけっこう低いです。でも、じっと正面を向いて聴かなきゃいられない、ということもなく、もう少し気楽に聴ける感じではあります。


Un Jour Si Blanc/Francois Couturier(P)(ECM 2103)(輸入盤) - Recorded September 2008. 1. L'aube 2. Un Calme Martin Ogange 3. Lune De Miel 4. L'intemporel 5. Le Soleil Rouge 6. Der Blaue Reiter 7. Sensation 8. Un Jour Si Blanc Colors: 9. Part 1 10. Part 2. 11. Part 3 12. Part 4 Clair-Obscur: 13. Part 1 14. Part 2 15. Voyage D'hiver 16. Par Les Soirs D'ete 17. Moonlight

(10/02/06)ソロ・ピアノのアルバムで、全曲Francois Couturierの作曲(おそらくフリー・インプロヴィゼイションか)。60分で17曲(組曲になっているものも含む)は、短い物語の連なりを聴いているようでもあり、一連のストーリーのようでもあり。何曲かはバッハ、タルコフスキーその他にインスパイアされた曲があるけれど、温度感の低い、クラシック的な淡々とした演奏は、ジャズのインプロヴィゼーションとは別な次元にあるような音楽。ちょうどNew Seriesとのボーダーに近いところを行くというか、キースの感触とも比較されうるようなECMレーベルの独自のインプロヴィゼーションの世界。氷のような冷たさと、きらびやかさが同居していて、それでいて静かな感触を持っています。奥に沈んでいくような時もあり、やはりクラシック的。

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2010/02/03

従来のホームページサービスの新規受け付け停止

@niftyのホームページサービス、私も「ジャズCDの個人ページ」で使っている従来のものが1月31日にひっそりと新規受け付け停止になり、新タイプのホームページサービスがはじまりました。

@homepageのご利用に関する重要なお知らせ

従来のタイプのホームページサービスとは、プロバイダーで標準的な契約を結んでいると、無料(時に有料)で、ホームページが作れるという、セットになったサービスだったんですね。新サービスは容量が大きいかわりに、プロバイダーサービスとは別料金になっています。

新サービス「@niftyホームページサービス

ディスク容量がいちばん安いタイプでも1GB使えるのはいいのだけど(従来は100MB)、別料金ていうのがどうもなあ、と思います。この背景には、ブログ全盛時代になって、あえてホームページを新規に作る人が激減した、あるいは閉鎖が相次いだ、ということも原因としてあるのかもしれません。ちなみにホームページサービスの各種オプションはどんどん廃止され、今やカウンターと、プロバイダーによっては掲示板が用意されている程度。

私みたいにテキスト中心だと12年間内容を増やし続けていても、ホームページはまだ11.4MBしか使ってないですよ。今回新規受け付け停止になったことで、数年後にはこのサービス自体がなくなり、引越ししなければならないということになると、またリンク先にリンク変更のお願いを出したり、と面倒なことになります。以前もし自分の身に万が一のことがあったらホームページの維持ができないな、と心配をしたのですが、それ以前に、プロバイダーのホームページサービスが消滅するおそれも出てきたことを危惧します。意外に早くて、あと数年の話ではないかな、なんて思っています。

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2010/02/02

(ご報告)次男が中学合格しました

今、合格発表があって、次男がZ中学に合格しました。ここは3年前に長男が合格したところでもあって、彼が行きたかったところです。とりあえずはホッとしています。

まだ受験はチャレンジ校を含めて残ってますが、難関校なので受かる見込みは少ないため、これでほぼ決まりとみていいんじゃないかな。兄弟そろって同じ学校(中高一貫校なので4月からは上が高校生、下が中学生)に行けるので。

12月頃からのブログの更新が滞る原因も主にここにあったわけで、これでまたいつものペースに、といきたいところなんですけど、今度は仕事が繁忙期になってしまいました。なので、マイペースでこれからもいきますので、お付き合いいただければ幸いです。

とりあえずご報告させていただきます。

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2010/01/29

Cities/Raymond MacDonald/Satoko Fujii/Neil Davidson/Natsuki Tamura/Tom Bancroft

Raymondcities
藤井郷子関連で、輸入盤が1枚出ています。これも12月に届いてはいたのですが、少々アップするのが遅れてしまいました。ライヴのようで、5人による全くのフリー・インプロヴィゼーション、イディオム系と非イディオム系がごっちゃになって、しかも割と淡々と進むので、かなり聴く人を選ぶかもしれません。その中で、藤井さんのピアノでのアプローチ、時折見せる構築力がアクセントになりました。こういうアルバムを曲ごとにどういう曲、と書いていくのは難しい作業で、やはりアルバム単位でその流れを聴いていく、ということになるのでしょうか。フリーが好きでかつ藤井さんと田村さんが好きな方は聴いてみた方がいいとは思いますが。


Cities/Raymond MacDonald(Sax)/Satoko Fujii(P)/Neil Davidson(G)/Natsuki Tamura(Tp)/Tom Bancroft(Ds)(Nu-Jazz)(輸入盤) - Recorded April 18 and 19, 2005. - 1. Navigation 2. Pararell Shapes 3. Overload 4. A Strange Predicion 5. Two Blocks East 6. Into The Diversion 7. Oxygenitis 8. How Did I Get Here 9. Euphoria

(10/01/24)全曲5人によるフリー・インプロヴィゼーション。ピアノなど、イディオム系のメロディもありますが、ある程度は、楽器を効果音的に使う非イディオム系の音も見受けられます。サックス、トランペットがメロディだったり、それを飛び越えた音だったり、ギターがやはりノイズ系の音もあったりと、かなり硬派なフリーと言うことができるかも。曲も短いものは1分台が2曲ある半面、7-9分台の曲もあるので、録音を続けていて、その中でインパクトの強いものを採用した、という感じです。完全なフリーのため、いわゆるキメのようなものは希薄で、むしろ丁々発止のやりとりに耳を傾ける要素が強いかと思います。いつもの構築とフリーを行ったり来たりに慣れている人は意外と思うかも。でも表現の幅はなかなか広いです。

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2010/01/28

カウンターカレント/日野=菊地クインテット

Hinocount
昨日に引き続き、今日は同時期に録音されたクインテット編成のアルバムです。内容はかなりフリーに近く、シリアスなアルバムなのに、スイング・ジャーナルのゴールドディスクになっているんですね。珍しいパターンです。デュオとクインテットと、その方面が好きな人にはどちらも甲乙つけがたい出来となっています。こういうのを大手の国内レコード会社が制作するのだから、まだ良心は残っているのかな、と思います。タイトルは、まあ、こういう曲の場合、あってもなくてもいいような感じですけど、Ver.1-2というのが2種類あるのはちょっと芸がないかな、とも思います。でもフリーやシリアスジャズのファンには内容的には納得ではないかと。


カウンターカレント/日野皓正(Tp)=菊地雅章(P)クインテット(Sony Music Japan)
Counter Current/Terumasa Hino(Tp)=Masabumi Kikuchi(P) Quintet(Sony Music Japan) - Recorded June 9 and 10, 2007. Michael Atias(As), Thomas Mogan(B), Paul Motian(Ds) - 1. J.L.L.(Ver.1) 2. Sky Over Rain Forest 3. Blue In Yellow (For Mark Rothko) 4. Misery On The Hudson 5. Making The Elephant Run (Ver.1) 6. Making Elephant Run(Ver.2) 6. J.L.L.(Ver.2)

菊地雅章作曲が7曲中5曲(1、3-5、7曲目)あり、2、6曲目もメンバーの作曲ながら日野皓正の曲ではないので、実質菊地のリーダー作か。サウンドは総じてフリーかそれに近い雰囲気です。まさにジャケット写真そのもの。出だしの自由なビートの上を、苦しんで切り刻んでいくようなピアノが印象に残る、フリーなところから中盤4ビートに移行していき、また自由なビートになる変幻自在の1曲目と、ある程度雰囲気を変えたVer.2の7曲目、マイケル・アティアスの作曲の、やはり盛り上がりと静けさの場面のあるフリー的展開になっている2曲目、ピアノとベースのデュオで静かに進んでいく3曲目、幽玄な感じすらする静かなやり取りで進んでいく4曲目、5-6曲目でVer.1-2となっているけど、6曲目はトーマス・モーガン作。(07年9月19日発売)

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2010/01/27

エッジズ/日野=菊地デュオ

Hinoedges
日野皓正が何度目かの菊地雅章との出会いで録音されたアルバム。このちょっと前にこの2人のクインテット編成のアルバムが発売されています(このブログでは後日紹介)が、こちらはデュオでの録音。Sony Musicという大手レコード会社が、よくここまでマニアックなアルバムを出せるなあ(ECMからなら納得のサウンドですが)と思います。これは、ハマる人はハマるけど、途中で聴くのをやめてスイッチを切ってしまう人もいるだろう、聴く人を選ぶアルバムかと思います。でも、これも現代ジャズなんですね。それを日本(海外在住でも)の大御所が演奏している、と。スペイシーと斬り込み、静けさが特徴のアルバムです。


エッジズ/日野皓正(Tp)=菊地雅章(P)デュオ(Sony Music Japan) - Recorded June 20 and 21, 2007. - 1. Edges(Ver.1) 2. Is It? 3. Alone, Alone, And Alone 4. Can't Describe 5. I Fall In Love Too Easily 6. Dad, I Miss You 7. My Kinda Yesterday 8. Edges(Ver.2)

フリーに極めて近いサウンドだけれども、それぞれの作曲になっています。日野皓正作が1、3-4、6(ソロ)、9曲目、菊地雅章作が2、7(ソロ)曲目。そして、シリアスかつスペイシーなやり取りと、ほんのりと少しだけ温かみのあるサウンドが聴かれるスタンダードの5曲目。ちょっと激しい部分もあるにしても、彼らの特徴として、胸元をえぐり取られるかのような、タイトル通り「エッジ」の効いた、スペイシーで内省的な、ギリギリまで音を選んだ世界が広がっています。やはり聴く人を選ぶということだろうけれども、ECMに近いシリアスさ、静けさ、温度感がそこには横たわっています。決して退屈ではなくて、これが日本の静寂から生まれたジャズと言えるかも。静かながら名人の真剣勝負をじっくり構えて聴くということになるでしょう。(07年11月21日発売)

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2010/01/26

ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン/日野皓正

Hinohere
昨年、日野皓正のCDをまとめ買いしているのですが、年代順ではなくて、順不同に聴いてます。最近のフリーに傾倒した演奏とか、昔にフュージョン路線をいった頃もありますが、このアルバムの演奏は王道路線の現代ジャズという感じ。十分に日本ジャズをリードしている風格はありますね。10曲目に’98年の故日野元彦のドラムソロと、おそらく多重録音での演奏もあります。美空ひばりの「川の流れのように」は、テーマがメロディそのままで、ミディアムの4ビートなので、ちょっとアルバムの中では軽かったかな、という印象も少々。でもMisiaの曲はバッチリとキマってましたね。他の彼のアルバムも早めに聴いてみたいところです。


ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン/日野皓正(Tp)(Sony Music Japan) - Recorded March 20-24 and 27, 2003. 多田誠司(As、Ss)、石井彰(P)、金澤英明(B)、藤山英一郎(Ds except 10)、Koichi Inoue(Snare Ds on 10)、日野元彦(Ds on 10) - 1. AM PM 2. Freesia 3. Charles Tone 4. Everything 5. Quick Solution 6. Melancholy Daddy 7. TAKUMI 8. Elysium 9. Kawa-no Nagare-no Youni 10. Aythentic 11. The Forest Giant

10曲目を除き、レギュラー・クインテットでの演奏。4曲目にMisiaの曲を美しいバラードで、9曲目に美空ひばりの「川の流れのように」を演奏しているほかは、全曲日野皓正の作曲。現代ジャズのサウンドながら割と王道路線のジャズを、メンバーとしては最高の人選で演奏しているので、悪かろうはずはないです。2管のクインテットの演奏がメインなので、原点回帰なのかなと思わせるのですが、一筋縄ではいかないメンバーなので、やっぱりこれがこの時代の日野クインテットだという存在感はあります。火を吹きそうなアップテンポの演奏から、ノリの良いシリアス気味なミディアムテンポ、そしてバラードまで、フリーに近いサウンドまでけっこう味わいのある作り。10曲には故日野元彦の音源も使用していて、いいなあと思わせます。(03年7月2日発売)

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2010/01/25

Historicity/Vijay Iyer Trio

Vijayhisto
ヴィジェイ・アイヤーのこのアルバム、発売してしばらくしてから注文、11月の末には届いていたのだけれど、やっと聴きました。いや、正確には、一度聴いていて、その時はなんて書いていいか分からずに、保留していたのです。高度な現代ピアノトリオなんですが、有機的に絡み合うよりはその時はバラバラに聴こえていた、ということもあります。テンポがない曲で、よく一般的に三者三様で自由に絡みながら演奏するということがあるので、そんなに珍しいことではないんですが。おそらく3人とも個性的な演奏なので、その時はそう聴こえたのでしょう。今回も演奏的にはひかれる面もあるけど印象が変わったとまでは言えなくて、彼はたくさんアルバムを出していても買うのは今回だけになる可能性はあります。


Historicity/Vijay Iyer(P) Trio(ACT)(輸入盤) - Recorded November 3, 2008 and March 31, 2009. Stephan Crump(B), Marcus Gilmore(Ds) - 1. Historicity 2. Somewhere 3. Galang [Trio Riot Version] 4. Helix 5. Smoke Stack 6. Big Brother 7. Dogon A.D. 8. Mystic Brew [Trixation Version] 9. Trident: 2010 10. Segment For Sentiment #2

(10/01/23)Vijay Iyerのオリジナルばかりと思ったら、彼の作曲は10曲中4曲(1、4、9-10曲目)のみ。スタンダードを個性的に演奏したり、スティーヴィー・ワンダー作(6曲目)、アンドリュー・ヒル(5曲目)やジュリアス・ヘンフィル(7曲目)の曲も演奏しています。変拍子(何拍子か分からないものも多い)や流れていく曲、テンポが変わっていく演奏も多めで、高難易度のトリオの演奏。個性的に演奏をこなしていく感じがあります。ともすれば音がバラバラに飛び込んでくるような危うい印象。全編こんな感じなので、聴く人を選ぶかもしれませんが、その中での高度なトリオのやり取りが気持ち的にひかれます。テクニシャンであって、バップフレーズは出て来ず、類似のタイプのピアニストがいないという点ではかなり個性的。

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