力んでしまう盤11月編(bb白岩さん)を聴く
ハリケーン・カトリーナのドキュメンタリー作品に提供した曲と、その後に作った曲を合わせて、トータルアルバムに仕上げた作品とのこと。ジャズというよりは映画などのサウンドトラックに聴こえるような壮大な作品に仕上がっていて、オーケストラも加わる部分もあって、見事なアルバムだと思います。ただ、ジャズ的に見ると、ちょっと方向性は違うかな、と思います。まあ、こういうサウンドトラック的な作品は好きな方なので、あえて言うと、ドラマチックな感触を味わいたい方はいいんじゃないかな、と思います。
A Tale of God's Will ~ a Requiem for Katrina / Terence Blanchard(Tp)(2007年 USA Blue Note) - Brice Winston(Ts, Ss), Aaron Parks(P), Derrick Hodge(B), Kendrick Scott(Ds, Per)、Zach Harmon(Tabla, Happy Apple), The Northwest Sinfonia - 1. Ghost Of Congo Square 2. Levees 3. Wading Through 4. Ashe 5. In Time Of Need 6. Ghost Of Betsy 7. Water, The 8. Mantra Intro 9. Mantra 10. Over There 11. Ghost Of 1927 12. Funeral Dirge 13. Dear Mom
テレンス・ブランチャード自身のプロデュースということもあって、とうとうジャズを超えてここまで来たかな、という感じを、アルバムを聴いて思いました。ジャズにこだわってしまうと、4ビートの世界ではないので、ちょっと物足りないサウンドになってしまうかもしれませんが、映画音楽、あるいはドキュメンタリーの音楽として、映像的に聴くと、その壮大なサウンドの流れに身を任せて、70分以上にもわたる13曲を飽きさせず聴ける要素があると思います。確かに一部を除いてジャズのイディオムではなく、オーケストレーションはクラシックに近いものを持っています。そして、全編に漂う影のような、ハリケーンのもたらしたけっして明るい部分が多くない、結果として提示されるちょっと重苦しいサウンド。もちろん4曲目のような静けさを表しているような曲もありますが。そう、クラシックを聴くときの雰囲気で聴くと、意外にハマッてしまうのかな、と思いました。現地でその悲劇を目にしてなくても、まぶたの中にドラマが生まれてくるようなサウンドというのか、そういうものが確かにあると思います。そんな中でも完全なジャズの曲として6、11曲目の小品が挿入されていたりと、変化に富んでいます。9曲目もどちらかというとジャズ(ファンク)的なサウンドの要素が強いです。まさにドラマを聴く、という感じです。
ジャズCDの個人ページ(工藤)


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